歯科検診の用語一覧|C0・C1・歯周ポケットなど記号の意味をわかりやすく解説

「シーワン」「シーオー」「6マル」…歯科検診中に歯科医師が次々と読み上げる言葉、一体何を意味しているのか気になったことはありませんか。
歯科検診で使われる記号や用語は、歯の位置・虫歯の進行度・過去の治療歴・歯周病のリスクを効率よく記録するための専門的な表現です。
意味を知っておくだけで、自分の口の状態を正しく把握し、次のケアに活かすことができます。
この記事では、歯科検診でよく耳にする用語と記号を種類別に一覧でわかりやすく解説します。
検診結果を手元に置きながら読むと、自分の歯の状態をより具体的に理解できるでしょう。
歯科検診の用語を知ると何が変わるのか
歯科検診を受けても、結果に書かれた記号の意味がわからず、そのまま放置してしまった経験はないでしょうか。
「C1」と書かれていても何をすべきかわからなかった、「要観察」と言われたけど結局何もしなかった、という方は少なくありません。
用語の意味を理解することで、今の歯の状態を自分の言葉で把握でき、いつ歯科医院を受診すべきかの判断基準が生まれます[1]。
特に虫歯は、自覚症状が出る前から静かに進行するため、検診結果の記号を正しく読めることが早期対処への大きな一歩になります[2]。
用語を知ることは、歯を守るための情報リテラシーを高める最初のステップといえるでしょう。
虫歯の進行を示す「C(カリエス)」の用語
歯科検診で最もよく耳にするのが、「C」という記号です。
「C」は虫歯を意味する英語「Caries(カリエス)」の頭文字で、Cのあとに続く文字や数字によって虫歯の進行度が段階的に示されます。
数字が大きくなるほど虫歯の進行が深く、治療の範囲も広がるため、どの段階にあるかを把握しておくことが大切です。
C0からC4まで5段階に分かれており、それぞれの段階で求められる対応が異なります。
まずは各段階の意味を整理し、自分の検診結果と照らし合わせてみてください。
CO(シーオー):要観察歯とは
COは「虫歯になりかけている状態」を示す用語で、正式には「要観察歯」と呼ばれます。
COの「O」は「Observation(観察)」の頭文字であり、現時点では虫歯とは診断されていない状態を意味します。
歯の表面のエナメル質が酸によってわずかに溶け始めている段階で、見た目では白っぽくくすんで見えることがありますが、穴はまだあいていません。
この状態であれば、正しい歯磨きとフッ素の活用によって再石灰化が促され、健康な状態に戻せる可能性があります[2]。
「C1」に進行する前に気づけたことはむしろ早期発見の状態であり、焦らず丁寧なセルフケアを続けることが最優先の対処法です。
COと言われた部位は特に磨き残しが起きやすい場所であることが多いため、歯科衛生士に磨き方のアドバイスをもらっておくと安心でしょう。
C1・C2:治療が必要な虫歯の段階
C1とC2は、どちらも実際に歯に穴があいている状態を示す用語で、治療が必要な段階です。
C1は歯の表面のエナメル質に穴があいた状態で、エナメル質には神経がないため、この段階では痛みやしみる感覚がほとんど出ません。
C2はエナメル質のさらに内側にある象牙質まで虫歯が進行した状態で、冷たいものや甘いものでしみる感覚が出始めることがあります。
「痛くないから大丈夫」と感じてしまいがちですが、C1やC2は自覚症状が乏しいまま進行しやすい段階です。
気づかないうちにC3・C4まで進んでしまうケースも少なくないため、検診でC1・C2と記録されていた場合は、なるべく早めに歯科医院を受診するのが望ましいといえます。
自覚症状の有無に関わらず、定期的な検診で早期に発見することが、治療の範囲と費用を最小限に抑えるための重要な習慣といえるでしょう[1]。
C3・C4:神経や歯根まで進んだ虫歯
C3とC4は、虫歯が歯の深部にまで達した状態を示す用語で、治療の範囲と期間が大きくなる段階です。
C3は虫歯が象牙質を超えて歯の神経(歯髄)にまで達した状態で、何もしていなくてもズキズキと痛む「自発痛」が出ることがあります。
この段階では神経を取り除く「根管治療(こんかんちりょう)」が必要になるケースが多く、治療の通院回数も増える可能性があります。
C4は虫歯が歯の根元にまで進行し、歯冠部分がほぼ崩壊してしまった状態です。
見た目では歯がほとんど残っていない状態のため、抜歯が必要と判断されるケースも少なくありません。
C3・C4まで進行してしまうと、治療の選択肢が大幅に絞られてしまうため、C1・C2の段階で早めに対処しておくことが歯を長く守るための重要なポイントといえるでしょう[2]。
健康・治療済み・欠損を示す記号の意味
歯科検診の記録には、虫歯の「C」以外にも複数の記号が使われています。
斜線・○・×・△など、一見するとランダムに見える記号にも、それぞれ明確な意味があります。
これらの記号は、歯が健康な状態か・過去に治療を受けているか・すでに歯がない状態かを一目で把握するために使われます。
自分の検診結果票に書かれた記号を見て「これは何だろう?」と感じた方は、この章で照らし合わせてみてください。
斜線(/)・○:健康な歯を示す記号
斜線(/)は歯科検診で最もよい状態を示す記号で、「健全歯」または「現在歯」を意味します。
虫歯がなく、過去に一度も治療を受けていない健康な歯であることを表しており、検診結果に斜線が多いほど歯の状態が良好だといえます。
クリニックや検診の種類によっては、斜線ではなく「○(まる)」や「インタクト」という表記が使われることもありますが、意味は同じです。
学校や職場の検診で「6番まる」「7番まる」と読み上げられた場合、それは「その歯は健康な状態です」という意味になります。
斜線や○が多い結果票は、日頃のセルフケアが続けられているサインでもあるため、現状のケアを維持することが大切といえるでしょう。
×(バツ)・△:欠損・注意が必要な歯を示す記号
×(バツ)は、歯が存在しない状態を示す記号で、「欠損歯」と呼ばれます。
親知らずがもともと生えていない場合や、過去に抜歯した歯がある場合に×が記録されます。
×の記録は必ずしも問題があることを意味するわけではなく、現在の歯の本数と位置を正確に把握するための情報として記録されます。
△(三角)は、歯や歯茎の状態に注意が必要な場合に使われることがある記号で、クリニックによって意味が異なる場合があります。
記号の意味に迷った場合は、検診を行った歯科医師や歯科衛生士に直接確認するのが確実な方法です。
×や△の記号が多い場合は、残っている歯への負担が増えている可能性もあるため、定期的な受診で歯全体のバランスを確認しておくと安心でしょう[1]。
CR・CAP・前装冠:治療済みを示す記号
歯科検診の結果票には、過去に受けた治療の種類を示す記号も記録されます。
CR(シーアール)はコンポジットレジンの略で、虫歯を削った部分に白いプラスチック素材を詰めた治療済みの歯を意味します。
比較的小さな虫歯の治療に使われることが多く、保険診療で対応できるため広く普及している処置です。
CAP(キャップ)またはCO(クラウン)は、歯の全体を人工の被せ物で覆った状態を示す記号で、大きな虫歯や根管治療後の歯に使われることが一般的です。
前装冠(ぜんそうかん)は、表側が白いレジン素材で裏側が金属でできた被せ物を指す用語で、前歯に使われることが多い治療法です。
これらの記号が記録されている歯は治療が完了した状態ではありますが、詰め物や被せ物の劣化・隙間からの二次的な虫歯(二次カリエス)が起きやすいため、定期的なチェックを続けることが望ましいといえます[2]。
歯の位置を示す「歯式」の読み方
歯科検診では、どの歯の状態かを伝えるために「歯式(しき)」と呼ばれる番号やアルファベットが使われています。
「右上の6番がC2です」「左下のBに要観察があります」といった言い方で、歯の位置と状態をセットで伝えるのが一般的な方法です。
歯式の読み方を知っておくことで、自分のどの歯に問題があるのかが明確にわかるため、治療の優先順位を理解しやすくなります。
永久歯と乳歯では使われる記号の種類が異なるため、それぞれの読み方を確認しておきましょう。
永久歯の番号(1〜8番)の意味
永久歯の歯式は、前歯から奥歯に向かって1番〜8番の数字で表されます。
上下・左右それぞれに8本ずつあり、合計で最大32本(親知らずを含む)の永久歯が番号で管理されます。
1番は前歯の中央にある中切歯(ちゅうせっし)、2番は側切歯(そくせっし)、3番は犬歯(けんし)、4番・5番は小臼歯(しょうきゅうし)、6番・7番は大臼歯(だいきゅうし)、8番は親知らず(第三大臼歯)です。
歯科医師が「右上6番」と言った場合、それは右上のいちばん奥から3本目にある第一大臼歯を指しています。
6番(第一大臼歯)は6歳ごろに生える「6歳臼歯」とも呼ばれ、噛む力が最もかかる歯であるため虫歯になりやすく、検診での記録頻度も高い部位のひとつです。
どの番号がどの位置の歯なのかを頭に入れておくと、検診結果をより具体的なイメージと結びつけて理解できるでしょう。
乳歯のアルファベット(A〜E)の意味
乳歯の歯式は、永久歯の数字とは区別するためにA〜Eのアルファベットで表されます。
Aが前歯中央の乳中切歯(にゅうちゅうせっし)、Bが乳側切歯(にゅうそくせっし)、Cが乳犬歯(にゅうけんし)、D・Eが第一・第二乳臼歯(にゅうきゅうし)に対応しています。
学校の歯科検診では、まだ永久歯への生え替わりが終わっていない小学生の歯にこのアルファベット表記が多く使われます。
乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄く、虫歯が進行しやすい特徴があるため、アルファベット記号に「C」や「CO」が付いていた場合は早めの受診が推奨されます[2]。
「どうせ生え替わるから」と乳歯の虫歯を放置してしまうケースもありますが、乳歯の状態は永久歯の生え方や歯並びにも影響する可能性があるため、丁寧に対処しておくことが大切といえるでしょう[1]。
歯周病検査で使われる用語
歯科検診では、虫歯のチェックと並行して歯周病の検査も行われます。
歯周病検査では「歯周ポケットの深さ」「出血の有無」「歯の揺れ具合」などを数値で記録するため、虫歯の記号とは別の専門用語が使われます。
「チクチクと細い棒のようなもので歯茎を刺された」という経験がある方は、まさにこの歯周病検査を受けていたことになります。
歯周病は自覚症状が出にくく、気づいたときには進行しているケースが多い疾患であるため、検査の数値がどのような意味を持つのかを把握しておくことが大切です[3]。
用語の意味を知ることで、自分の歯茎の状態への関心が高まり、日常のセルフケアに活かすことができます。
歯周ポケット・PD(プロービングデプス)とは
歯周ポケットとは、歯と歯茎の境目にある溝の深さのことで、歯周病の進行度を示す重要な指標です。
健康な歯茎では歯周ポケットの深さは1〜2mm程度ですが、歯周病が進行すると炎症によって歯茎が腫れ、溝が深くなっていきます[3]。
PD(プロービングデプス)は「プロービングデプス(Probing Depth)」の略で、歯周ポケットの深さをミリ単位で測定した数値のことです。
検診中に「2・3・2」「4・5・4」などと読み上げられる数字が聞こえた場合、これは各歯の周囲6か所で測定した歯周ポケットの深さをミリ単位で記録しているものです。
一般的に3mm以下であれば健康な状態、4〜5mmであれば中程度の歯周病の可能性、6mm以上であれば重度の歯周病が疑われるとされています[3]。
数値が高い部位が複数ある場合は、歯周病の専門的な治療が必要な段階に入っている可能性があるため、検診後に歯科医師へ相談することをおすすめします。
BOP(ビーオーピー)とは
BOP(ビーオーピー)は「Bleeding On Probing(ブリーディング・オン・プロービング)」の略で、歯周ポケットの深さを測る際に歯茎から出血が見られる状態を指します。
歯周ポケットを測定するプローブ(細い棒状の器具)を歯茎の溝に挿入したとき、健康な歯茎であれば出血しません。
しかし炎症が起きている歯茎は血管が破れやすい状態になっているため、軽い刺激でも出血が生じます[3]。
BOPが記録されている部位は、今まさに炎症が起きているサインであると考えられており、歯周病の活動性を判断するための重要な指標として使われます。
「歯磨きのときによく血が出る」と感じている方は、すでにBOPに相当する状態が日常的に起きている可能性があるため、放置せず歯科医院での確認を受けることが望ましいです。
BOPが多くの部位で確認されている場合は、歯周病治療と並行して歯磨きの方法を見直すことが改善への近道といえるでしょう[4]。
動揺度(どうようど)とは
動揺度とは、歯がどの程度揺れているかを数値で示した指標で、歯周病の進行度を評価するために使われます。
健康な歯は歯槽骨(しそうこつ)と呼ばれる骨にしっかりと支えられているため、横や縦に揺れることはほとんどありません。
しかし歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けてしまうため、歯がぐらぐらと揺れるようになります[3]。
動揺度は0〜3の4段階で評価されており、0が正常・1が軽度の揺れ・2が中程度の揺れ・3が重度の揺れを意味します。
動揺度2〜3の状態になると、食事の際に痛みや不快感が出始めることがあり、最終的には抜歯が必要になるケースも考えられます。
動揺度が1以上と記録されていた場合は、歯周病の治療を早めに開始することで骨の溶けをできる限り食い止められる可能性があるため、歯科医師への相談を先延ばしにしないことが大切といえるでしょう[3]。
TBI(ティービーアイ)とは
TBIは「Tooth Brushing Instruction(トゥース・ブラッシング・インストラクション)」の略で、歯磨きの方法について歯科衛生士から指導を受けることを指します。
歯科検診や治療の後に「TBIを行います」と案内されることがあり、これは歯磨き指導のセッションを意味しています。
自分では正しく磨けているつもりでも、磨き残しが集中しやすい部位や、歯ブラシの当て方のクセがあることは少なくありません。
TBIでは染め出し液を使って磨き残しを可視化し、自分のブラッシングの弱点を客観的に確認することができます。
「歯磨きの指導なんて今更…」と感じる方もいるかもしれませんが、磨き方の改善は虫歯や歯周病の予防に直結するため、受けておく価値が高い指導のひとつといえるでしょう[4]。
PMTC(ピーエムティーシー)とは
PMTCは「Professional Mechanical Tooth Cleaning(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)」の略で、歯科衛生士や歯科医師が専用の器具を使って歯をクリーニングする処置のことです。
セルフケアでは取り除きにくいプラーク(歯垢)や着色汚れを除去するために行われ、定期的なメンテナンスとして取り入れているクリニックが多くあります。
歯周ポケットの奥に溜まった汚れや、歯と歯の間の細かな部分まで丁寧にクリーニングするため、自宅のブラッシングだけでは届かない部位のケアに有効です。
PMTCを定期的に受けることは、虫歯・歯周病の予防に加えて歯の白さを保つ効果も期待でき、口腔内の健康維持に役立つ習慣として推奨されています[4]。
歯科検診後にPMTCをすすめられた場合は、積極的に受け入れることで検診の効果をより高めることができるでしょう。
スケーリング・SRP(エスアールピー)とは
スケーリングとは、歯石(しせき)と呼ばれる硬い汚れを専用の器具で取り除く処置のことです。
歯石はプラーク(歯垢)が唾液のカルシウムと結合して硬化したもので、一度歯についてしまうとセルフケアでは取り除けないため、歯科医院での処置が必要になります[3]。
SRP(エスアールピー)は「スケーリング・ルートプレーニング」の略で、スケーリングに加えて歯の根の表面をなめらかに整える処置を含んだ用語です。
歯周病が進行した部位では、歯石が歯茎の中(歯周ポケット内)にまで入り込んでいることがあり、その場合はより深い位置での処置が必要になります。
スケーリングやSRPは歯周病治療の基本となる処置であり、定期的に受けることで歯周病の進行を抑え、歯を長く保つための土台を整えることが期待できるでしょう[3]。
検診結果を受けて次にすべきこと
歯科検診を受けただけで安心してしまい、結果をそのままにしてしまう方は少なくありません。
しかし検診はあくまでも「現状の把握」であり、問題が見つかった場合は検診後の行動こそが歯の健康を守る本番といえます。
検診結果に記録された用語と記号の意味がわかったところで、次はその結果を「どう活かすか」を整理しておきましょう。
結果の内容によって取るべき行動が異なるため、自分の結果票と照らし合わせながら確認してみてください。
COと記録されていた場合
COと記録されていた歯は、現時点では虫歯ではないものの、そのまま放置すると虫歯(C1)へと進行するリスクがある状態です。
すぐに治療が必要な段階ではありませんが、「放置していい」という意味では決してありません。
COと記録された部位は、磨き残しが蓄積しやすい場所や、エナメル質が弱くなっている部位であることが多いため、その箇所を意識した丁寧なブラッシングが求められます。
フッ素配合の歯磨き粉を活用することで再石灰化を促し、健康な状態に戻せる可能性があるため、ドラッグストアで購入できるフッ素入り歯磨き粉への切り替えを検討してみてください[2]。
次回の検診でCOが消えていれば、ケアが機能していた証拠です。
COの段階でしっかりとケアを続けることが、治療の必要な虫歯への進行を防ぐための最も現実的な方法といえるでしょう。
C1以上と記録されていた場合
C1以上と記録されていた歯は、すでに穴があいた状態であるため、歯科医院での治療が必要です。
「痛みがないから今すぐでなくてもいいか」と後回しにしてしまいがちですが、虫歯は放置するほど進行が深まり、治療の範囲と回数・費用が増える可能性があります[2]。
特にC2以上になると象牙質まで虫歯が達しているため、しみる症状や痛みが出始めるタイミングも近くなります。
検診結果を受け取ったら、なるべく1〜2か月以内を目安に歯科医院を受診し、治療の優先順位と計画を担当医と相談しておくことが望ましいです。
C1・C2の段階で治療を開始できれば、削る量が少なく短期間で完了するケースが多いため、早めの行動が歯への負担を最小限に抑えることにつながります。
自覚症状が出てから慌てるのではなく、検診結果をきっかけに動き出すことが歯を守るための賢明な判断といえるでしょう。
歯周ポケットの数値が高かった場合
歯周ポケットの測定値が4mm以上の部位がある場合は、歯周病が進行し始めているサインである可能性があります[3]。
歯周病は痛みなどの自覚症状が出にくく、気づいたときには骨が溶け始めているケースも多いため、数値を軽視しないことが大切です。
4〜5mmの段階であれば、スケーリングや丁寧なブラッシング指導(TBI)によって改善が期待できるケースも多くあります。
しかし6mm以上の部位が複数ある場合は、歯周病の専門的な治療(SRPや外科的処置)が必要になることもあるため、検診後は早めに歯科医院に相談することをおすすめします。
また、歯周病は生活習慣との関連も深く、喫煙・糖尿病・ストレスなどが進行リスクを高めることが報告されています[4]。
数値が改善しない場合は、口腔内のケアだけでなく生活習慣の見直しも含めて歯科医師に相談してみると、より的確なアドバイスが得られるでしょう。
定期検診の間隔をどう設定するか
歯科検診は「異常が見つかったときだけ受けるもの」ではなく、問題を早期に発見・予防するために定期的に受け続けることが重要です[1]。
一般的に推奨されている定期検診の間隔は3〜6か月に1回程度とされていますが、虫歯や歯周病のリスクが高い方はより短い間隔での受診が推奨されることがあります。
「問題がなければ行かなくていい」という考え方は、自覚症状が出にくい虫歯や歯周病の性質を考えると、リスクがある判断です。
定期的に受診することで、担当の歯科衛生士や歯科医師が口腔内の変化を継続的に記録してくれるため、同じ部位の変化や改善を数値で確認することができます。
口腔の健康状態は全身の健康とも密接に関連していることが報告されており、定期検診を継続する習慣は歯だけでなく体全体の健康を守ることにもつながります[4]。
「次の検診はいつか」を検診のたびに確認し、次回の予約を入れておく習慣を作ることが、長く健康な歯を保つための最もシンプルな方法といえるでしょう。
子どもの検診結果を受け取った保護者の方へ
学校歯科検診の結果通知を受け取ったとき、「要治療」や「要観察」の文字を見て不安になる保護者の方も多いのではないでしょうか。
学校歯科検診は簡易的なスクリーニングであるため、「要観察」と記録されていても必ずしも即治療が必要というわけではありませんが、結果を無視せずに歯科医院で精密検査を受けることが推奨されます[1]。
特に乳歯の虫歯は「どうせ生え替わるから」と放置されがちですが、乳歯の健康は永久歯の生え方や歯並びに影響を与える可能性があるため、丁寧な対応が求められます[2]。
「要治療」と記録されていた場合は、なるべく早めにかかりつけの歯科医院を受診し、治療の必要性と優先順位を確認しておくことが大切です。
子どもの頃から定期的に歯科検診を受ける習慣を身につけることで、大人になってからも歯の健康を自分で管理できる意識が育まれます。
検診結果の通知は、家庭でのオーラルケアを見直すよいきっかけとして前向きに活用してみてください。
歯科検診の用語に関するよくある質問
Q:COと言われたのに治療しなくていいのですか?
COは虫歯ではなく「虫歯になりかけの状態」であるため、現時点では削って治療する必要はありません。
ただし放置するとC1へ進行するリスクがあるため、フッ素入り歯磨き粉の活用と丁寧なブラッシングを続けることが大切です。
次回の検診でCOが消えていれば、セルフケアが機能していたサインといえるでしょう[2]。
Q:歯周ポケットが深いとどうなりますか?
歯周ポケットが深くなると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け始め、最終的に歯がぐらつく原因になります[3]。
4mm以上の部位がある場合は歯周病が進行し始めているサインである可能性があるため、早めに歯科医院での精密検査を受けることが推奨されます。
痛みなどの自覚症状が出にくい疾患であるため、検診の数値を軽視しないことが大切です。
Q:歯式の「右上6番」とはどの歯ですか?
右上6番は、右上の前歯から数えて6本目の歯で「第一大臼歯(だいいちきゅうし)」と呼ばれる奥歯です。
6歳ごろに生えることから「6歳臼歯」とも呼ばれ、噛む力が最もかかる歯であるため虫歯になりやすい部位のひとつです。
検診結果でこの部位に記号が付いていた場合は、優先的にケアを強化することをおすすめします。
Q:定期検診はどのくらいの頻度で受けるのが理想ですか?
一般的には3〜6か月に1回の定期検診が推奨されており、虫歯や歯周病のリスクが高い方はより短い間隔での受診が望ましいとされています[1]。
自覚症状がない場合でも、虫歯や歯周病は静かに進行することがあるため、定期的な受診を習慣にしておくことが歯を長く守るための基本です。
検診のたびに次回の予約を入れておく習慣が、継続的なケアの第一歩になるでしょう。
まとめ
歯科検診で使われる用語は、虫歯の進行度を示す「C」系の記号・歯の位置を示す「歯式」・歯周病検査の「歯周ポケット・BOP・動揺度」の3つに大きく分けて整理できます。
COは虫歯ではなく要観察の状態であり、正しいセルフケアを続けることで健康な状態に戻せる可能性があります。
C1以上は治療が必要な段階であるため、自覚症状の有無に関わらず早めに歯科医院を受診することが大切です。
歯周ポケットの数値やBOPの記録は歯周病の活動状態を示しており、数値が高い部位がある場合は放置せず専門的なケアを受けることが推奨されます。
乳歯の検診結果も永久歯の生え方に影響する可能性があるため、「どうせ生え替わるから」と軽視せずに丁寧に対応することが望ましいです。
口腔の健康は全身の健康とも深く関わっていることが報告されており、定期検診を3〜6か月に1回継続することが、歯と体全体を守るための最も確実な習慣といえます。
用語の意味を知ることを入り口に、自分の歯の状態に関心を持ち、検診結果を日々のケアに活かす第一歩を踏み出してみてください。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯科健診(検診)」(最終閲覧日:2026年4月29日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/teeth/yh-039.html
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「むし歯」(最終閲覧日:2026年4月29日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth-summaries/h-02.html
[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周病とは」(最終閲覧日:2026年4月29日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-001.html
[4] 厚生労働省 e-ヘルスネット「口腔の健康状態と全身的な健康状態の関連」(最終閲覧日:2026年4月29日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-01-006.html
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。
お口の状態については必ず歯科医師にご相談ください。
※効果・症状の現れ方は個人差がございます。
※歯科医師の判断により、治療方針が異なる場合があります。