ナイトガードとは?効果・デメリット・お手入れ・保険適用まで解説

歯ぎしりや食いしばりが気になって、ナイトガードを使ってみようか迷っていませんか?
ナイトガードは、就寝中に装着して歯や顎を守る歯科用のマウスピースで、症状があれば保険適用で作れる場合もあります。
効果が期待できる一方で、装着の違和感やお手入れの手間、合わないと逆にトラブルにつながる場合もあるため、特徴を知ったうえで使うことが大切です。
この記事では、ナイトガードの効果や種類、デメリット、保険適用と値段、市販品との違い、正しいお手入れの方法、副作用への対処までをわかりやすく整理しますので、検討中の方はぜひ参考にしてください。
ナイトガードとは?基本を知る
歯科のマウスピースには使い道に合わせていろいろな種類があり、なかでも歯ぎしり対策に使われるものを「ナイトガード」と呼びます。
夜に装着するマウスピースという意味で、英語の「night(夜)」と「guard(守る)」を組み合わせた名称です[1]。
歯科の現場ではよく使われる呼び方ですが、一般的にはマウスピースとの違いが分かりにくいことも多いものです。
まずはナイトガードの役割と、マウスピースとの違いを整理します。
ナイトガードの役割
ナイトガードは、就寝中の歯ぎしりや食いしばりから歯と顎を守ることが、いちばんの役割です[1]。
強い力が長時間歯や顎にかかり続けると負担が積み重なるため、上下の歯のあいだにクッションを入れて力を分散することが大切なためです。
歯どうしが直接こすれたり強く噛みしめられたりするのを和らげ、毎晩の被害を抑える役目を担います。
ギリギリとこすれる横揺れの力やぐっと噛みしめる縦の力を、ナイトガードが受け止めてくれます。
歯ぎしりそのものをなくす装置ではありませんが、起きてしまう力から歯と顎を守ることが期待できる点が大きな価値です。
歯ぎしりを完全に止められなくても毎晩の負担を減らせることが大きな意味を持つため、症状が気になる方は一度歯科で相談してみてください。
マウスピースとナイトガードの違い
ナイトガードは、マウスピースのうち「歯ぎしり対策で就寝中に使うタイプ」を指す呼び名です。
マウスピースという言葉自体は、スポーツ用や矯正用、ホワイトニング用、いびき対策用などさまざまな用途の総称として使われるためです。
その中で歯ぎしり用のタイプだけを区別して呼ぶときに、ナイトガードという言葉が使われます。
スポーツ用のマウスピースは外からの衝撃から歯を守る装置で、矯正用のマウスピースは歯を動かすための装置といったように、目的が異なります。
ナイトガードはそれらと違って、夜のあいだに「自分の噛みしめる力」から歯と顎を守るための装置です。
呼び方は違っても基本構造は同じマウスピースの仲間なので、用語の違いに戸惑う必要はありません。
ナイトガードの主な効果
ナイトガードを使うと、具体的にどんな効果が期待できるのかが気になるところですよね。
ナイトガードは歯や顎にかかる負担を減らすことで、すり減りや痛みなどさまざまな問題を防ぐ助けになります[1]。
歯ぎしりを完全に止める装置ではないものの、毎晩の影響を抑えることでいくつものメリットが得られます。
ここでは、ナイトガードの主な効果を4つの観点から整理します。
歯のすり減り・破損を防ぐ
ナイトガードの代表的な効果は、歯のすり減りや欠け、破折を防ぐことです。
歯ぎしりや食いしばりで横滑りする力や強い噛みしめる力が歯にかかり続けると、表面のエナメル質が削れたり歯にヒビが入ったりするためです。
ナイトガードが間に入ることで、歯どうしの直接的な摩耗を抑えられます。
長年の歯ぎしりで前歯の先がギザギザになる、奥歯の山が低くなるといった変化を抑える助けになります。
歯にひびが入って割れてしまい抜歯が必要になるリスクも、装着で軽くできることが期待されます。
歯はすり減ると元には戻らないため、歯ぎしりの自覚がある方は早めにナイトガードを検討するのがおすすめです。
顎の筋肉の負担を和らげる
ナイトガードは、顎を動かす筋肉の負担を和らげることにも役立ちます。
上下の歯のあいだにクッションが入ると、強く噛みしめる力が分散されて、咬筋や側頭筋といった顎まわりの筋肉が休まりやすくなるためです。
朝起きたときの顎のだるさやこめかみの張りが軽くなったと感じる方も少なくありません。
食いしばりや歯ぎしりが強い方は、咬筋がいつも緊張していて、こりや疲れを感じやすい傾向があります。
ナイトガードを使うことで、筋肉が酷使される時間が減り、朝のだるさや張りの軽減につながることが期待できます。
顎まわりの疲れに心当たりがある方は、自分をいたわるつもりでナイトガードを試してみる価値があります。
顎関節症や頭痛・肩こりの予防につながることも
ナイトガードは、顎関節症や頭痛・肩こりの予防につながることもあります[2]。
顎にかかる強い力が減ると、顎関節への負担や周囲の筋肉のこわばりも和らぐためです。
歯ぎしりが背景にある顎関節症や、夜の食いしばりからくる朝の頭痛・肩こりに対する、有力な対処のひとつとなります。
朝起きると頭が重い、こめかみが痛む、肩がガチガチに張っていると感じる方の中には、夜の食いしばりが関係している場合があります。
ナイトガードで夜の負担が減ると、こうした不調が軽くなったと感じる方もいます。
すべての方に同じ効果があるとは限らないため、不調が続くときは歯科で原因も含めて確認してもらう流れが望ましい選択になります。
詰め物・被せ物を守る
ナイトガードは、詰め物や被せ物を守ることにも役立ちます。
強い力が繰り返しかかると、詰め物が外れたり、被せ物が欠けたりすることがあるためです。
特に高額なセラミックや、長く使いたいインプラントなどは、力から守る工夫が大切になります。
治療した歯がすぐに壊れてしまう、夜のうちに詰め物が外れていることがある、といったお悩みにも、ナイトガードが役立つことがあります。
歯そのものだけでなく、治療した部分も含めて守れるのが、ナイトガードを使うメリットです。
治療した歯を長く持たせるためにも、ナイトガードで毎晩の保護を続けることが投資としても合理的です。
ナイトガードの種類
ナイトガードと一口に言っても、素材や厚みによっていくつかの種類があります。
タイプによって装着感や向き不向きが変わるため、自分の歯ぎしりの強さに合うものを選ぶことが大切です。
歯科では症状や好みを確認したうえで、合うタイプを提案してもらえます。
ここでは、ナイトガードの代表的な種類と選び方を整理します。
ハードタイプの特徴
ハードタイプは、硬いプラスチック素材で作られた厚みのあるナイトガードです。
強い歯ぎしりにも耐えられる硬さがあり、すり減りに強く長く使いやすいタイプとして選ばれることが多いためです。
歯ぎしりの力が強い方や、長期間にわたって使いたい方に向いています。
噛むと薄く感じるくらいの硬さがあり、ぐっと噛みしめてもしっかりと力を分散してくれます。
慣れるまでは厚みや硬さに違和感を覚える方もいますが、1〜2週間ほどで気にならなくなるケースが多い特徴です。
強い歯ぎしりに対する備えとしての効果が期待できるため、症状がはっきりしている方はハードタイプを軸に検討してみてください。
ソフトタイプの特徴
ソフトタイプは、ゴムのような柔らかい素材で作られたナイトガードです。
装着感が軽く、初めての方でも違和感を感じにくいため、ナイトガードに慣れる入口として選ばれることが多いタイプのためです。
当たって痛い部分があればハサミで切るなど、調整の自由度が高い点も特徴です。
軽い歯ぎしりや、まずは試してみたい方に選ばれることが多く、装着感の良さで使い続けやすい傾向があります。
ただし強い歯ぎしりでは早く穴が空いてしまうこともあるため、症状の強さによってはハードに切り替えるケースもあります。
装着のハードルが低いため、ナイトガードに慣れたい方の最初の一歩として選びやすいタイプといえます。
ハードとソフトの選び方
ハードとソフトのどちらを選ぶかは、歯ぎしりの強さや使い慣れによって変わります。
強い歯ぎしりにはハード、軽い歯ぎしりやナイトガード初心者にはソフトといった目安はあるものの、最終的には噛み合わせや使い心地で判断されるためです。
両方を試して合うほうを選ぶケースもあります。
「初めてはソフトで慣れて、しばらくしてからハードに変更した」という方もいれば、「最初からハードで作って長く愛用している」という方もいます。
歯科では症状や好みを聞いたうえで、自分に合うタイプを提案してもらえるため、迷ったときは相談してから選ぶのがおすすめです。
体に合うタイプかどうかは個人差があるため、まずは歯科で自分の症状や使い慣れを伝えながら選んでみてください。
ナイトガードのデメリット・注意点
ナイトガードには多くのメリットがありますが、使ううえで知っておきたいデメリットや注意点もあります。
事前に整理しておくと、「思っていたのと違った」というギャップを防げます。
中には正しく使えばほとんど起こらないものもあるため、正しい知識を持って向き合うことが大切です。
ここでは、ナイトガードを使うときに押さえておきたい注意点を4つの観点から整理します。
装着時の違和感
ナイトガードを使い始めたばかりのころは、装着時の違和感を感じることがあります。
口の中に異物が入る形になるため、慣れるまでは話しづらい・寝づらいといった感覚を持つことが多いためです。
特に厚みのあるハードタイプでは、最初の数日から数週間は違和感が強めに感じられる場合があります。
寝ているうちに無意識に外してしまった、装着すると唾液がたまりやすい、口が閉じにくいといった声もあります。
ただし、多くの方は1〜2週間ほどで慣れて、毎晩自然に装着できるようになっていきます。
違和感は使い続けるうちに薄れていくことが多いため、最初のうちはあきらめずに少しずつ慣らしていきましょう。
虫歯になりやすくなる可能性
ナイトガードを使うと虫歯になりやすくなるのではないか、と心配する方もいます[1]。
装着前の歯磨きが不十分だったり、お手入れが不足したまま長期間使い続けたりすると、口の中で細菌が増えやすくなる可能性があるためです。
ナイトガード自体が虫歯を作るのではなく、清潔に保てないと汚れがたまりやすくなるという理由になります。
寝る前に歯磨きをしないまま装着している、洗わずに何日も使い続けているといった使い方では、虫歯リスクが上がることが考えられます。
逆に、毎晩歯を磨いてから清潔なナイトガードを装着すれば、虫歯のリスクは大きく増えないとされています。
装着前の歯磨きとお手入れを習慣にすることが虫歯予防の鍵になりますので、毎日のケアを丁寧に続けていくことが望ましい使い方になります。
合わないと歯並びや噛み合わせに影響することがある
合わないナイトガードを長期間使い続けると、歯並びや噛み合わせに影響することがあります。
自分の歯にぴったり合っていない装置を毎晩装着していると、特定の部分に力が偏ってかかり、歯の位置が少しずつ動いてしまう場合があるためです。
「出っ歯になる」「歯並びが変わる」といった心配は、こうした不適切な装着が背景にあることが多いといえます。
市販品をそのまま使い続けた結果、噛み合わせがずれた感じがする、奥歯が浮いてきた、前歯の感覚が変わったという経験を持つ方もいます。
歯科で作るオーダーメイドのナイトガードであれば、定期的なチェックでこうした影響を防ぎやすくなります。
合わないまま使い続けないことが大切なため、違和感が続くときは無理に使わず歯科に相談してみてください。
食いしばりが悪化することはある?
「ナイトガードを使うとかえって食いしばりが悪化するのではないか」と心配する方もいます。
合わないナイトガードや、無意識に強く噛みしめる癖がある方では、装着すること自体が新たな噛みしめを誘発してしまうケースが報告されているためです。
ただし、これは合わない装着や強い無意識の食いしばりがある特殊なケースに限られます。
装着すると以前より朝の顎の疲れが強くなった、装着中も無意識に強く噛みしめ続けていると感じる方は、歯科で相談してみるとよいかもしれません。
タイプを変えたり、厚みや形を調整したりすることで、合うナイトガードを見つけられることもあります。
多くの方ではナイトガードで歯ぎしりへの負担はむしろ軽くなるため、心配しすぎず、合わないときだけ歯科で見直す方向で考えていきましょう。
ナイトガードと顔(フェイスライン)の関係
ナイトガードを使うと顔が変わるのではないか、と気になっている方も多いキーワードです。
これは咬筋という頬の筋肉が、夜の食いしばりによって発達することと関係があります。
ただし、ナイトガードはあくまで歯と顎を守る装置で、顔痩せを目的にした美容アイテムではありません。
ここでは、顔つき・エラに変化を感じる理由と、美容目的での使用の注意点を整理します。
顔つき・エラに変化を感じる方がいる理由
ナイトガードを使い始めて、顔つきが変わったように感じる方がいるのは、咬筋の使いすぎが落ち着くためと考えられています。
強い食いしばりが続くと咬筋という頬の筋肉が鍛えられてエラの張りが目立つことがあるため、その負担が減ることで張りがやわらいで見えることがあるためです。
筋肉の使われ方が変わる影響で、フェイスラインがすっきりして見える方もいます。
「ナイトガードを使い始めてしばらくしたら、エラの張りが気にならなくなった」「フェイスラインが少し変わったと言われた」と感じる方も少なくありません。
ただし、すべての方に同じ変化が起こるわけではなく、もともと咬筋の張りが強くない方では大きな違いを感じないこともあります。
顔への影響は副次的なもので、効果の感じ方には個人差があるため、過度な期待をせずに本来の目的で使うのが望ましい考え方になります。
美容目的のみでの使用には注意
ナイトガードを「顔痩せのため」だけに使うことには、注意が必要です。
ナイトガードは歯ぎしりや食いしばりから歯と顎を守る治療目的の装置であり、美容効果を保証するものではないためです。
歯ぎしりがない状態で予防的に使うと保険の対象外になるほか、噛み合わせや咬筋のバランスにかえって影響を及ぼす可能性もあります。
顔痩せを目的に自己流で市販品を使ったり、症状がないのに長時間装着したりすると、本来の口の機能に影響することがあります。
フェイスラインを整えたいという気持ちは自然なものですが、ナイトガードはあくまで歯ぎしりへの対処法として選ぶのが基本です。
美容面の変化は本来の使用に伴う副次的なものとして、無理せず自然に任せて受け止めていきましょう。
ナイトガードの保険適用と値段
ナイトガードを作るときに気になるのが、保険が使えるのかと費用ですよね。
ナイトガードは、一定の条件を満たせば健康保険の対象となり、自費に比べてかなり抑えた費用で作ることができます。
ただし、保険適用には条件があり、6ヶ月以内の作り直しなど一部のルールも知っておく必要があります。
ここでは、保険適用の条件と値段の目安をまとめます。
保険適用される条件
ナイトガードは、一定の条件を満たすと健康保険の対象になります。
歯ぎしりや食いしばりによって歯のすり減りや顎の痛みなどの症状があり、治療目的で必要と判断された場合に保険適用となるためです。
歯科医師が診察のうえで適応を判断するため、まずは歯科で相談することが第一歩です。
歯のすり減りや欠け、朝の顎のだるさ、頭痛・肩こりなどの自覚症状がある場合は、保険適用の対象となるケースが多いといえます。
一方で、症状がなく予防目的だけで作りたい場合は、自費診療となります。
自分の症状で保険が使えるかは歯科の判断によるため、気になる方は受診時に確認しておくのがおすすめです。
値段の目安(保険・自費)
ナイトガードの値段は、保険適用かどうかでかなり変わります。
保険適用の場合は3割負担で、おおむね3,000〜5,000円程度が目安になるためです。
自費で作る場合は素材や歯科医院の方針によって幅があり、1万円から数万円ほどになることもあります。
多くの方が選ぶ保険適用のハードタイプは、3割負担で5,000円前後で作れるケースが一般的です。
自費の場合は、より薄くて違和感の少ないタイプや、強度の高い素材を選べることがあります。
まずは保険適用で作れるかを歯科で確認してから、必要に応じて自費の選択肢を考えるのが現実的な進め方になります。
6ヶ月以内の作り直しは自費になる
ナイトガードを作り直すときには、保険のルールに注意が必要です。
保険診療では、装着から6ヶ月以内にナイトガードを作り直す場合、原則として自費診療になるためです。
これは保険制度上のルールで、どの歯科医院でも同じ取り扱いになります。
半年経たないうちに穴が空いてしまい作り直したら、思ったより費用がかかったというケースもあります。
逆に、半年以上経っていれば、再び保険適用で新しく作ることができます。
できるだけ長く使うためにも、お手入れや使い方を歯科で教わって、丁寧に扱う習慣をつけていきましょう。
歯医者で作るナイトガードと市販品の違い
最近はドラッグストアや通販でも市販のマウスピースが手に入りますが、歯医者で作るナイトガードとはいくつか違いがあります。
費用や手軽さの面ではどちらにも特徴があるため、自分に合うほうを選ぶ前に違いを知っておくことが大切です。
ここでは、歯医者のオーダーメイドと市販品それぞれの特徴を整理します。
歯医者で作るオーダーメイドの特徴
歯医者で作るナイトガードは、自分の歯型に合わせて作るオーダーメイドが基本です。
一人ひとりの歯並びや噛み合わせに合わせて作るため、フィット感がよく、長く安心して使えるためです。
歯科医師の診察を受けて作るので、自分の症状に合った形や厚みを選んでもらえる点も大きな利点です。
歯型を取り、噛み合わせを調整したうえで作るため、装着したときの違和感も最小限に抑えられます。
完成後も定期的にチェックしてもらえるため、合わなくなったときの調整や作り直しもしやすいのが特徴です。
自分の口に合った装置を長く使いたい方は、オーダーメイドが基本の選択肢として頼れる方法になります。
市販品の特徴と注意点
市販のマウスピースは、ドラッグストアや通販で手軽に購入できる点が大きな利点です。
自分でお湯につけて柔らかくし、歯型に合わせて成形するタイプが多く、すぐに使い始められるためです。
費用も数百円から数千円程度と、歯医者で作るより手に入れやすい価格帯になっています。
ただし、自分の歯にぴったり合うとは限らず、合わないまま使い続けると噛み合わせや歯並びに影響することがあります。
歯ぎしりの強さや状態によっては、市販品の素材ではすぐに穴が空いてしまう場合もあります。
市販品はあくまで一時的な選択肢と考え、長く使う場合や症状が強い場合は、歯科で相談して作ってもらう方向を検討してみてください。
ナイトガードの正しいお手入れと寿命
ナイトガードを長く清潔に使うためには、毎日のお手入れと寿命の意識が欠かせません。
口の中で使う装置のため、お手入れを怠るとにおいや変色、細菌の繁殖につながることがあります。
正しい方法を知っておけば、家庭でも簡単に清潔さを保てます。
ここでは、ナイトガードの正しいお手入れ方法と寿命の目安を整理します。
毎日のお手入れ方法
ナイトガードのお手入れは、毎朝外したあとに水でやさしく洗うのが基本です。
寝ているあいだに唾液や口の中の汚れが付着するため、放置すると細菌が繁殖したりにおいの原因になったりするためです。
朝のうちに洗っておくと、清潔な状態で次の夜まで保管できます。
指で軽くこすりながら水道水でゆすぎ、見える汚れを落とすだけでも基本的なお手入れになります。
ブラシを使う場合は研磨剤の入っていない柔らかめの歯ブラシを選び、強くこすらないことがポイントです。
一度習慣にしてしまえば毎日数十秒で済むため、寝起きのルーティーンに組み込んでいきましょう。
洗浄剤の使い方
水洗いだけでは落としきれない汚れには、ナイトガード専用の洗浄剤を使うのが効果的です。
専用の洗浄剤は目に見えない汚れや細菌、においの原因まで落とせるため、定期的に使うことで清潔さを保ちやすくなります。
入れ歯用の洗浄剤を使えるタイプもあり、薬局やドラッグストアで手軽に手に入ります。
週に2〜3回ほど、コップにぬるま湯と洗浄剤を入れて指定時間つけ置きする方法が一般的です。
つけ置き後はしっかり水ですすぎ、洗浄剤の成分が残らないようにすることが大切なポイントです。
自分のナイトガードに使える洗浄剤かを確認するためにも、初めての方は歯科で相談しながら選んでみてください。
寿命と作り替えの目安
ナイトガードには寿命があり、定期的な作り替えが必要です。
毎晩の負担がかかる装置のため、使い続けるうちにすり減ったり穴が空いたりするためです。
寿命は使い方や歯ぎしりの強さによって変わりますが、おおむね1〜3年ほどが目安といわれています。
強い歯ぎしりがある方では、1年経たないうちに目立ったすり減りや穴が見られることもあります。
定期的に歯科でチェックを受けて、傷みが進んでいれば作り替えを検討していくのが理想的な使い方です。
古くなったナイトガードは効果が落ちることがあるため、定期的に状態を確認して必要なら作り替える習慣をつけていきましょう。
ナイトガード使用時のトラブル・特殊ケース
ナイトガードを使い始めると、思いがけないトラブルや疑問が出てくることもあります。
特に「装着すると口が閉じない」「ワイヤー矯正中も使えるのか」といった点は、よくある相談のひとつです。
合わないと感じるサインを放置すると、別のトラブルにつながることもあるため、正しい対処を知っておくと安心です。
ここでは、ナイトガード使用時のトラブルや特殊ケースを整理します。
装着すると口が閉じない・痛いときの対処
ナイトガードを装着すると口が閉じにくい、特定の歯が痛むといった違和感を感じることがあります。
ナイトガードはある程度の厚みがあるため、慣れるまでは口が閉じにくく感じたり、当たって痛い部分が出たりするためです。
合わない場合は、自己流で削ったり無理に使い続けたりせず、歯科で調整してもらうことが必要です。
装着すると上下の唇が完全に閉じにくい、奥歯のあたりが当たって痛む、寝ているあいだに外れてしまうといった声は、使い始めによくある相談です。
歯科に持っていけば、削る・形を整える・作り直すといった調整で改善できる場合がほとんどです。
不快な装着感を我慢して使い続けるとかえって悪影響が出ることがあるため、気になるときは早めに歯科で調整してもらってください。
ワイヤー矯正中のナイトガード使用
ワイヤー矯正中にナイトガードを使えるかは、矯正担当の歯科医師に確認することが前提になります。
ワイヤー矯正中は歯が動いている状態のため、固定式のナイトガードでは歯の動きを妨げる心配があるためです。
矯正中の歯ぎしりや食いしばりが強い場合は、矯正用の装置と組み合わせた専用の対策を提案してもらえることがあります。
通常のナイトガードはワイヤー矯正中には合わないことが多く、専用に作られた薄手のものを使うか、別の方法で対応するケースがあります。
矯正中は歯がしみやすかったり敏感になっていたりするため、無理せず歯科医師の指示に従って進めることが大切です。
矯正中のナイトガードは自己判断で使わないことが何より大切なため、必ず矯正担当の歯科医師に相談してから進める流れが望ましい判断になります。
ナイトガードに関するよくある質問
Q1:ナイトガードを使い始めて効果はいつごろ実感できますか?
個人差はありますが、装着を始めて1〜2週間ほどで朝の顎のだるさや頭痛が軽くなったと感じる方が多くいます。
歯のすり減り予防のような長期的な効果は、毎晩の積み重ねによって少しずつ得られるものです。
すぐに変化を感じられなくても、まずは1か月ほど継続して様子を見るのがおすすめです。
Q2:子どもにもナイトガードは作れますか?
子どもでも症状によってナイトガードを作れる場合がありますが、成長期は顎や歯が変化していくため大人とは扱いが異なります。
子どもの歯ぎしりは多くが成長過程で自然に治まるため、まず歯科で必要性を確認してもらうことが大切です。
子ども専用のナイトガードを作るかどうかは、歯科医師の診断に従って判断していくのが望ましい流れになります。
Q3:ナイトガードを旅行や出張に持っていくときに気をつけることは?
ホテルなどでも忘れずに装着できるよう、専用のケースに入れて手荷物として持っていくのが基本です。
熱い場所に長時間置くと変形することがあるため、夏場の車内や直射日光が当たる場所での保管は避けましょう。
旅行先で水洗いするときは熱湯を使わず、ぬるま湯か水でやさしくゆすぐようにしてください。
Q4:寝ているあいだに外れてしまうことが多いのですが、対処法はありますか?
寝ているあいだに外れる原因として、サイズが合っていない・厚みが合わない・無意識に外してしまう癖などが考えられます。
まずは歯科で装着具合を確認してもらい、必要に応じて形や厚みを調整してもらうのが確実な対処になります。
ストレスや浅い眠りで外れやすくなることもあるため、リラックスして眠れる環境づくりも合わせて見直してみてください。
Q5:ナイトガードは何年もちますか?
ナイトガードの寿命は、使い方や歯ぎしりの強さによって変わりますが、おおむね1〜3年ほどが目安です。
強い歯ぎしりがある方では、1年経たないうちにすり減りや穴が目立つこともあります。
定期的に歯科でチェックを受けて、傷みが進んでいれば作り替える流れを取り入れていきましょう。
まとめ
ナイトガードは、就寝中に装着して歯ぎしりや食いしばりから歯と顎を守る歯科用のマウスピースで、ナイト(夜)+ガード(守る)が名前の由来です。
主な効果は、歯のすり減り・破損の予防、顎の筋肉の負担軽減、顎関節症や頭痛・肩こりの予防、詰め物・被せ物の保護です。
種類は厚みのあるハードタイプと装着感が軽いソフトタイプがあり、症状や使い慣れに合わせて選びます。
デメリットとして、装着時の違和感、お手入れ不足での虫歯リスク、合わないものを長期間使ったときの噛み合わせや歯並びへの影響などがある点には注意が必要です。
歯ぎしりや食いしばりによる症状があれば保険適用となるケースが多く、3割負担で3,000〜5,000円程度で作れます。
毎日の水洗い・週数回の専用洗浄剤・適切な保管・1〜3年での作り替えを習慣にすることで、長く清潔に使い続けられます。
歯ぎしりや顎の不調が気になる方は、まず歯科で相談してナイトガードが自分に合うかを確認する一歩を踏み出してみてください。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯ぎしり」(最終閲覧日:2026年5月23日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/teeth/yh-028.html
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「顎関節症」(最終閲覧日:2026年5月23日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-05-001.html
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。気になる症状がある場合は必ず歯科医師・医師にご相談ください。
※症状や効果の現れ方には個人差がございます。
※医師・歯科医師の判断により、適した対処や治療法が異なる場合があります。