歯ぎしりマウスピースのデメリットは?逆効果になる原因と対策を解説

歯ぎしり用のマウスピースを使ってみたいけれど、デメリットや逆効果にならないかが気になっていませんか?
歯ぎしり用マウスピースには装着の違和感や虫歯リスク、合わないと逆に食いしばりが悪化するといったデメリットもあるため、特徴を知ったうえで使うことが大切です。
ただし、多くのデメリットは「歯科でオーダーメイドを作る」「正しいお手入れを続ける」といった工夫で軽くできるものでもあります。
この記事では、歯ぎしりマウスピースの代表的なデメリットや「逆効果」と言われる理由、デメリットを最小限に抑える使い方や他の対策までをわかりやすく整理しますので、検討中の方はぜひ参考にしてください。
歯ぎしりマウスピースのデメリットとは?まず全体像
歯ぎしり用のマウスピースは、夜の歯ぎしりや食いしばりから歯と顎を守る装置です[1]。
歯のすり減りや顎関節への負担を減らせる便利な装置である一方で、使ううえで知っておきたいデメリットもいくつかあります。
ただし、デメリットの多くは正しい使い方をすれば最小限に抑えられるものです。
まずは、デメリットを知ってから使う重要性と、メリットとの関係を冷静に整理しましょう。
デメリットも知ってから使うことが大切
歯ぎしり用マウスピースを使う前に、デメリットを知っておくことは大切なことです。
「装着すれば歯ぎしりが治る」と勘違いしてしまうと、思っていた効果と違う部分にギャップを感じやすいためです。
事前にデメリットを把握しておけば、想定外のトラブルや使い続けるかの判断にも冷静に向き合うことができます。
装着の違和感や毎日のお手入れの手間、費用負担、合わないと逆に違和感が増える可能性など、いくつかのポイントが知っておきたいデメリットです。
これらを承知のうえで使い始めれば、「思ったよりつらい」「効果を感じない」と感じたときも適切に対処できます。
良い面と気になる面の両方を知ってから使うほうが結果的に納得して続けられるため、まずはデメリットの全体像から押さえていきましょう。
デメリットがあってもメリットが上回るケースが多い
歯ぎしりマウスピースにはデメリットもありますが、得られるメリットが上回るケースが多いといえます。
強い歯ぎしりや食いしばりがある方では、歯のすり減りや顎の負担、頭痛や肩こりといった不調を放置するほうがリスクが大きいためです。
マウスピースで毎晩の負担を軽くできれば、長期的に歯と顎を守ることにつながります。
装着の違和感やお手入れの手間といったデメリットは、慣れや習慣で軽くしていくことができます。
歯のすり減りや欠け、顎関節症の進行を防げる効果は、デメリットを補って余りある価値といえます。
デメリットだけに目を向けず、メリットとのバランスで判断していけば前向きに向き合えるようになります。
装着時の違和感に関するデメリット
歯ぎしりマウスピースを使い始めた方が、最初につまずきやすいのが装着時の違和感です[1]。
口の中に異物が入る形になるため、慣れるまでは寝づらい・話しづらい・口が閉じにくいといった声がよく聞かれます。
特に厚みのあるハードタイプでは、最初の数日から数週間は違和感が強めに感じられることもあります。
ここでは、装着時のデメリットを3つに整理します。
装着の違和感・寝づらさ
装着の違和感や寝づらさは、歯ぎしりマウスピースを使い始めて最も多いデメリットのひとつです。
口の中に普段ない装置が入ることで、しゃべりにくさや唾液のたまりやすさ、寝るときの違和感を感じる方が多いためです。
最初の数日から数週間は、装着して眠ること自体に慣れる時間が必要になります。
「装着すると唾液が増える気がする」「無意識に外してしまっていた」「最初は寝つきが悪くなった」といった声がよく報告されます。
ただし、多くの方は1〜2週間ほどで慣れて、毎晩自然に装着できるようになっていきます。
違和感は使い続けるうちに薄れていくことが多いため、最初の数日でやめずに、少しずつ慣らしていく姿勢が大切です。
口が閉じない・口が開いてしまう問題
歯ぎしりマウスピースを装着すると、口が完全に閉じない・寝ているあいだに口が開くといった声もよく聞かれます。
マウスピースはある程度の厚みがあるため、上下の歯のあいだに装置が入ることで唇が閉じきりにくくなることがあるためです。
特にハードタイプや厚みのあるタイプでは、口が閉じにくいと感じやすい傾向があります。
装着すると口を完全に閉じられない、起きると喉が乾いている、いびきが増えたといった経験を持つ方もいます。
ただし、形や厚みを歯科で調整してもらえば、口を閉じやすい状態に近づけられるケースも少なくありません。
違和感が強いまま続けるのではなく、口の閉じにくさが気になるときは歯科で調整してもらってください。
厚みや噛みづらさが気になる場合
マウスピースの厚みが気になり、噛みづらさを感じるケースもあります。
上下の歯のあいだにクッションを入れる構造のため、ある程度の厚みがあるのは仕組み上仕方がない部分があるためです。
特に強い歯ぎしりに耐えるハードタイプは、ソフトタイプに比べて厚みが目立ちやすい傾向にあります。
「分厚くて噛んだときに圧迫感がある」「奥歯が浮く感じがする」「最初は違和感で吐き気を感じた」といった声があります。
ただし、薄く仕上げる素材や、薄手のタイプを選ぶことで、厚みによる違和感は軽くできる場合があります。
厚みが気になる場合も歯科で相談すれば自分に合うタイプを提案してもらえるため、合うものに出会えるまで丁寧に向き合っていきましょう。
衛生面のデメリット
歯ぎしりマウスピースを長く使ううえで、もうひとつ重要なのが衛生面のデメリットです。
口の中で毎晩使う装置のため、お手入れを怠ると虫歯リスクが上がったり、においや汚れが気になったりすることがあります。
正しいケアを習慣にすれば多くは防げますが、最初に知っておくことで予防の意識を持ちやすくなります。
ここでは、衛生面のデメリットを3つに整理します。
虫歯になりやすくなる可能性
歯ぎしりマウスピースを使うと虫歯になりやすくなるのではないか、と心配する方は少なくありません[1]。
装着前の歯磨きが不十分だったり、お手入れの不足したまま使い続けたりすると、口の中で細菌が増えやすくなる可能性があるためです。
マウスピース自体が虫歯を作るわけではなく、清潔に保てないと汚れが滞留しやすくなることが理由となります。
寝る前に歯磨きをしないまま装着している、洗わずに何日も使い続けているといった使い方では、虫歯リスクが上がることが考えられます。
逆に、毎晩歯を磨いてから清潔なマウスピースを装着すれば、虫歯のリスクは大きく増えないとされています。
装着前の歯磨きとマウスピースのお手入れを習慣にすれば防げるデメリットなので、寝る前のルーティーンに丁寧に組み込んでみてください。
においや汚れが気になることがある
マウスピースを使い続けるうちに、においや汚れが気になることもあるデメリットのひとつです。
口の中の唾液や食べカスがマウスピースに残ったまま放置されると、細菌の繁殖でにおいの原因になるためです。
特に夏場や、長期間使い続けたマウスピースで気になりやすい傾向があります。
装着するときににおいを感じる、しばらく経つと色がくすんでくるといった声があります。
水洗いだけで落としきれない汚れは、専用の洗浄剤やぬるま湯でのつけ置き洗浄で対処できるケースが多いです。
正しいお手入れを続ければにおいや汚れは大きく抑えられるため、習慣化さえできれば気にならなくなっていきます。
毎日のお手入れの手間
毎日のお手入れに手間がかかる点も、デメリットのひとつです。
朝起きてから水洗いをする、定期的に洗浄剤でつけ置きする、ケースに入れて保管するなど、日々のひと手間が必要なためです。
歯磨きと同じく、毎日続ける必要があるところがハードルに感じられることもあります。
朝の忙しい時間にひと手間増えるのが負担に感じる、出張先にも持っていく必要があり荷物が増える、といった声もあります。
ただし、慣れてしまえば歯磨きと同じくらいの感覚で扱えるため、最初の数週間で生活に組み込めるかが分かれ目です。
最初は手間に感じる部分も、続けるうちに自然な習慣になっていくため、無理のないペースで取り入れていく姿勢が大切です。
噛み合わせ・歯並びへの影響というデメリット
歯ぎしりマウスピースで気にする方が多いのが、噛み合わせや歯並びへの影響というデメリットです。
「合わないマウスピースを使うと出っ歯になる」「歯並びが変わってしまうのでは」といった心配は、検索でもよく見かけるテーマです。
正しく作られたマウスピースであれば大きな心配はないものの、合わない装置を長く使うとリスクが高まることは事実です。
ここでは、噛み合わせ・歯並びへの影響について冷静に整理します。
合わないと歯並びや噛み合わせに影響することがある
合わないマウスピースを長期間使い続けると、歯並びや噛み合わせに影響することがあります。
自分の歯にぴったり合っていない装置を毎晩装着していると、特定の部分に力が偏ってかかり、歯の位置が少しずつ動いてしまう可能性があるためです。
毎晩6〜8時間装着する装置は、合わないと小さな影響でも積み重なってしまいます。
市販品をそのまま使い続けて、噛み合わせがずれた感じがする、奥歯が浮いてきた、前歯の感覚が変わったという経験を持つ方もいます。
歯科で作るオーダーメイドのマウスピースであれば、定期的なチェックでこうした影響を防ぎやすくなります。
噛み合わせに違和感が出てきたときは、自己流で削るなどせず、必ず歯科で見てもらってください。
「出っ歯になる」という心配の真相
「歯ぎしりマウスピースを使うと出っ歯になる」という心配を耳にすることもあります。
これは合わない装置や自己流で使った市販品が、前歯に余計な力を加えてしまうケースから出てきた話と考えられるためです。
正しいオーダーメイドのマウスピースが原因で出っ歯になるという報告は、ほとんど聞かれません。
市販品を使い続けたら前歯が出てきた気がする、前歯と装置のあたり方が変わってきたといった経験談が、こうした心配の背景になっています。
歯科で作られた自分専用のマウスピースであれば、前歯への力が均等に分散される設計になっているため、出っ歯のリスクは大きく抑えられます。
出っ歯への不安が気になる方も、歯科で作ってもらえば余計な力がかからない仕組みが整うため、過度に心配しなくて大丈夫です。
「歯ぎしりマウスピースが逆効果」と言われる理由
「歯ぎしりマウスピースを使うとかえって悪化するのではないか」と心配する方が多く、検索でも「逆効果」というワードがよく使われています。
逆効果といわれる背景には、合わない装置の使用や自己流のケア、過度な期待による思い違いといった要因があります。
正しく作られたマウスピースを正しく使う限り、逆効果になることは多くありません。
ここでは、「逆効果」と言われる3つの理由を整理します。
合わないマウスピースで食いしばりが悪化する例
合わないマウスピースを使うと、まれに食いしばりが悪化してしまうケースがあります。
自分の歯にフィットしていない装置を毎晩装着していると、装着すること自体が新たな噛みしめを誘発してしまう可能性があるためです。
無意識に強く噛みしめる癖がある方では、合わない装置が刺激となって食いしばりが強くなる場合があります。
「装着してから朝の顎の疲れがむしろ増えた」「装着中も無意識に強く噛みしめ続けていると感じる」といった声が報告されています。
このような場合は、タイプや厚みを変える・調整するといった見直しで改善できることが少なくありません。
装着後にかえって不調が出てきたときは、合わない装置のサインの可能性があるため、すぐに歯科で相談してみてください。
自己流の市販品で起こるトラブル
市販品を自己流で使い続けた結果、トラブルにつながるケースもあります。
市販のマウスピースは自分でお湯につけて成形するタイプが多く、歯科のオーダーメイドほどぴったり合わせるのが難しいためです。
合わないまま使い続けると、噛み合わせのずれや前歯への力の偏りなど、本来の目的とは違う影響が出てしまうことがあります。
「ネット通販で買って数か月使ったら噛み合わせが変わった気がする」「市販品が割れて破片が口の中に残った」といったトラブル例も報告されています。
費用が安く手軽な反面、合わないリスクと向き合いながら使う必要があるのが市販品の特徴です。
不安を感じる方は、まずは歯科で相談してオーダーメイドを検討するのが結果的に安心して続けられる選択肢になります。
効果を感じない=逆効果と思いやすい背景
「効果を感じない」ことが「逆効果」と表現されているケースも、検索結果には多く混ざっています。
マウスピースは歯ぎしりを完全に止める装置ではないため、装着しても歯ぎしりそのものは続き、「効いていない」と感じやすい背景があるためです。
歯と顎を守るという本来の効果は見えにくく、即効性のある変化を期待した方ほどギャップを感じやすい仕組みです。
「使い始めても歯ぎしりの音は変わらない」「朝の顎の疲れがすぐに消えるわけではない」という体験から、「逆効果かもしれない」と感じる方もいます。
実際にはマウスピースは歯のすり減りを防ぐといった長期的な保護に意味がある装置で、即効性とは別の評価軸が必要になります。
短期的な効果だけでなく、長期的な保護効果に目を向けることで、マウスピースの本来の価値を冷静に判断できる視点が大切です。
費用・継続面のデメリット
歯ぎしりマウスピースは長く付き合う装置のため、費用と継続面のデメリットも知っておきたいポイントです。
保険適用で作れるケースであっても、作り替えのタイミングや継続のための工夫が必要になります。
ここでは、費用と継続面のデメリットを2つに整理します。
作製・作り替えの費用負担
歯ぎしりマウスピースの作製や作り替えには、一定の費用負担があります。
保険適用で作れる場合は3割負担で3,000〜5,000円程度ですが、自費の場合は1万円から数万円ほどの費用がかかることがあるためです。
寿命が来たら作り替えが必要なため、長期的に見れば数年に一度の出費を見込んでおく必要があります。
保険適用の場合でも、装着から6ヶ月以内に作り直すときは原則として自費診療となるため、急な作り直しでは想定より費用がかさむこともあります。
自費で薄手の素材や耐久性の高いタイプを選ぶと、装着感は良くなる反面、費用は上がります。
費用面はあらかじめ歯科で確認しておけば見通しが立つため、初診時にざっくりした見積もりを聞いておけば不安なく進められます。
寿命があり定期的な作り替えが必要
歯ぎしりマウスピースには寿命があるため、定期的な作り替えが必要というデメリットがあります。
毎晩の食いしばりや歯ぎしりに耐え続ける装置のため、使い続けるうちにすり減ったり穴が空いたりするためです。
寿命は使い方や歯ぎしりの強さによって変わりますが、おおむね1〜3年ほどが目安といわれています。
強い歯ぎしりがある方では、1年経たないうちに目立ったすり減りや穴が見られることもあります。
定期的に歯科でチェックを受け、傷みが進んでいれば作り替えを検討していくのが理想的な使い方です。
古くなったマウスピースは効果が落ちることがあるため、定期的に状態を確認し、必要なら作り替える流れを意識してみてください。
デメリットを最小限に抑える使い方
ここまで紹介してきたデメリットの多くは、正しい使い方をすれば最小限に抑えられるものです。
「歯科でオーダーメイドを作る」「違和感を放置しない」「お手入れを習慣にする」の3点を押さえれば、安心して長く使えるようになります。
ここでは、デメリットを最小限に抑えるための3つの基本を整理します。
歯科でオーダーメイドを作る
デメリットを抑えるいちばんの近道は、歯科でオーダーメイドのマウスピースを作ることです。
自分の歯型にぴったり合った装置を使えば、噛み合わせのずれや前歯への力の偏りといったリスクを大きく減らせるためです。
歯科ではプロが歯型や噛み合わせを確認したうえで作るので、長く安心して使えるのも利点です。
市販品は手軽で安価な反面、合わない場合のリスクが大きく、長期使用には不向きなことが多いです。
健康保険が使える場合は3割負担で3,000〜5,000円程度で作れるため、費用差は思うほど大きくならないことも少なくありません。
安全に使いたいなら、まず歯科でオーダーメイドの相談から始めるのが望ましい流れになります。
違和感が続くときは早めに歯科で調整
装着して違和感が続くときは、放置せずに早めに歯科で調整してもらうことが大切です。
違和感を我慢して使い続けると、合わない装置の影響で噛み合わせのずれや食いしばりの悪化につながる可能性があるためです。
歯科では、削る・形を整える・作り直すといった調整で多くのケースが改善されます。
「装着すると特定の歯が痛い」「噛むと違和感がある」「寝ているあいだに外れる」といったサインは、調整が必要な合図です。
合わないと感じたら自己流で削るのではなく、歯科に持ち込んで調整してもらえば、安全に使い続けられる状態に近づけます。
違和感に気づいたら無理せずすぐに相談する習慣を持てば、トラブルを大きくせずに対処していけます。
正しいお手入れを習慣にする
衛生面のデメリットを抑えるために大切なのが、正しいお手入れを習慣にすることです。
毎朝水洗いをして週に2〜3回の洗浄剤でつけ置きをするだけでも、虫歯リスクやにおいの大半は防げるためです。
歯磨きと同じくらい当たり前のケアとして、生活に組み込んでしまうのが理想です。
朝起きたら水でゆすぐ、ケースに入れて保管する、定期的に専用洗浄剤でつけ置きをするといった流れを、寝起きと就寝前の動線に組み込みます。
熱湯はマウスピースを変形させる原因となるため、洗浄時はぬるま湯か水を使うのが基本です。
お手入れを習慣にできれば衛生面のデメリットは大きく減らせるため、最初の数週間だけ意識して取り組んでみてください。
マウスピース以外の歯ぎしり対策
歯ぎしりへのアプローチは、マウスピースだけではありません。
生活習慣の見直しやストレスケア、必要に応じた歯科での治療など、複数の対策を組み合わせることでより効果を感じやすくなります[1]。
マウスピースのデメリットが気になる方も、他の対策と合わせて取り組むことで負担を分散できます。
ここでは、マウスピース以外の代表的な歯ぎしり対策を3つに整理します。
生活習慣の見直し
歯ぎしり対策として、まず取り組みやすいのが生活習慣の見直しです。
睡眠の質や姿勢、噛みしめる癖など、日々の習慣が歯ぎしりに影響していることが少なくないためです。
特別な道具を必要とせず、すぐに始められるのも生活習慣見直しの強みです。
寝る前のスマホやテレビを控えて睡眠の質を整える、長時間のうつ伏せ姿勢を避ける、日中に上下の歯を離す意識を持つといった工夫が役立ちます。
カフェインやアルコールを摂りすぎないことも、夜の歯ぎしりを和らげる助けになります。
小さな見直しでも積み重ねれば歯ぎしりへの影響が変わってくるため、自分にできることから少しずつ取り入れていきましょう。
ストレスとの向き合い方
歯ぎしりや食いしばりの背景には、ストレスが関わっているケースが多いといわれています[1]。
心身の緊張が続くと、睡眠中も無意識に歯を噛みしめる行動につながりやすいためです。
ストレスを根本からなくすのは難しくても、向き合い方を工夫すれば歯ぎしりの背景を和らげられる可能性があります。
仕事や家事の合間に深呼吸の時間を取る、適度な運動で気分転換をする、休日には意識的にリラックスする時間を持つといった工夫が役立ちます。
寝る前のストレッチや、ぬるめのお風呂でゆっくり温まることも、ストレスを和らげる手段としておすすめです。
ストレスマネジメントは歯ぎしり対策の土台になるため、自分に合うリラックス法を1つでも見つけて取り入れることが大切です。
治療が必要なケースは歯科で相談
歯ぎしりが強く、すでに歯のすり減りや顎関節症などの症状が出ている場合は、歯科での治療が必要になります[2]。
自分でできる対策だけでは間に合わず、歯科でしか提供できない治療やマウスピースの調整が必要になるケースがあるためです。
放置すると歯のひびや欠け、顎関節症の悪化につながる可能性も指摘されています。
朝の顎の痛みや頭痛が続く、歯がしみる、被せ物がよく外れるといった症状は、歯科での評価を受けるサインです。
歯科では、マウスピースの作製のほか、噛み合わせの調整や生活習慣のアドバイスなど、症状に合わせた対応を提案してもらえます。
我慢で済ませず、気になる症状があれば早めに歯科で相談していくのが、結果的に体への負担を抑える進め方になります。
デメリットを踏まえてマウスピースを使うべき方の判断目安
歯ぎしりマウスピースのデメリットを踏まえたうえで、自分が使うべきかどうかの判断目安を整理しておきましょう。
歯ぎしりや食いしばりの自覚があり、朝の顎の疲れや頭痛などの不調を感じている方は、マウスピースを試してみる価値が高い層といえます。
歯のすり減りや欠け、被せ物の頻繁な脱落といった症状がある方も、マウスピースで毎晩の負担を抑える意味は大きくなります。
一方で、症状の自覚がほとんどなく美容目的のみで使いたい場合や、市販品を自己流で使う前提の方は、デメリットがメリットを上回る可能性も否定できません。
判断に迷う場合は、まず歯科で歯ぎしりの程度や症状を見てもらい、自分に合う対策を提案してもらうのが最も確実な方法です。
自分一人で判断せず、専門家の目線も借りながら決めていくことで、デメリットを抑えながら長く付き合えるマウスピース選びにつながります。
歯ぎしりマウスピースのデメリットに関するよくある質問
Q1:歯ぎしりマウスピースで本当に逆効果になることはありますか?
合わないマウスピースや自己流の市販品を使い続けると、まれに食いしばりが悪化する・噛み合わせがずれるといった逆効果が起こることがあります。
ただし、歯科でオーダーメイドを作って正しく使う限り、逆効果になるケースは多くありません。
装着後に違和感が増えたと感じる場合は、合わない装置のサインの可能性があるため、早めに歯科で相談してみてください。
Q2:市販品のマウスピースでも問題ありませんか?
市販品は手軽で安価ですが、自分の歯にぴったり合わない場合があり、長期使用ではリスクが大きくなることもあります。
短期間のお試しや旅行先での一時的な使用には便利ですが、毎晩長く使う装置としてはオーダーメイドが基本です。
長く使うつもりがあるなら、歯科で相談して保険適用の有無も含めて確認しておくのがおすすめです。
Q3:使い始めの違和感はいつまで続きますか?
多くの方では、1〜2週間ほどで違和感に慣れて毎晩自然に装着できるようになります。
3〜4週間経っても違和感が強い、痛みや噛み合わせのずれを感じるという場合は、装置が合っていない可能性があります。
そのままにせず、歯科で形や厚みを調整してもらうのが望ましい流れになります。
Q4:メリットとデメリットを比べると、どちらが大きいですか?
強い歯ぎしりや食いしばりの自覚があり、症状が出ている方では、歯と顎を守れるメリットがデメリットを上回るケースが多いです。
装着の違和感やお手入れの手間といったデメリットは、慣れや習慣で軽減できるものがほとんどです。
放置することのリスクと比べたうえで、専門家の意見も参考にしながら判断していきましょう。
Q5:合わないと感じたらどうしたらいいですか?
自己流で削ったり、無理に使い続けたりせず、まずは歯科に持っていって調整してもらうのが基本です。
歯科では形を整えたり、厚みを変えたり、必要に応じて作り直したりといった対応をしてもらえます。
合わない装置を我慢して使い続けると別のトラブルにつながることもあるため、早めの相談が安心につながります。
まとめ
歯ぎしりマウスピースには、装着の違和感、衛生面の手間、噛み合わせや歯並びへの影響、合わない場合の逆効果、費用や継続の負担といったデメリットがあります。
ただし、これらのデメリットの多くは「歯科でオーダーメイドを作る」「正しいお手入れを続ける」「違和感を放置しない」といった工夫で最小限に抑えられます。
「逆効果」といわれるケースは、合わない装置や自己流の市販品の使用、効果への過度な期待といった背景があり、正しく使えば多くは避けられるものです。
費用は保険適用で3割負担なら3,000〜5,000円程度、自費の場合は1万円から数万円ほどが目安で、寿命は1〜3年が一般的です。
マウスピースだけに頼らず、生活習慣の見直しやストレスケア、必要に応じた歯科での治療を組み合わせれば、歯ぎしりへのアプローチはより効果的になります。
デメリットの全体像を把握したうえで、自分の症状に合った使い方を選ぶことが、長く安心して使うための大切な姿勢です。
歯ぎしりや顎の不調が気になる方は、まずは歯科で相談して、自分に合うマウスピースと使い方を一緒に検討してみてください。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯ぎしり」(最終閲覧日:2026年4月29日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/teeth/yh-028.html
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「顎関節症」(最終閲覧日:2026年4月29日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-05-001.html
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。
気になる症状がある場合は必ず歯科医師・医師にご相談ください。
※症状や効果の現れ方には個人差がございます。
※医師・歯科医師の判断により、適した対処や治療法が異なる場合があります。