食いしばりマウスピースの歯科費用を徹底解説|保険適用・自費・市販品の価格比較と選び方

「食いしばり用のマウスピースって歯科でいくらかかるの?」「保険は適用される?」「市販品と歯科で作るものはどう違う?」と悩んでいませんか?
歯科医療機関で作る食いしばり用マウスピース(ナイトガード)は、顎関節症や歯ぎしりの治療目的と診断されれば保険適用となり、自己負担額は3割負担で約3,000〜5,000円程度が一般的な相場です[2]。
一方、予防目的や審美目的の場合は自費診療となり、10,000円〜30,000円程度かかるケースもあるため、ご自身の状況によって費用が大きく変わってきます。
この記事では、食いしばり用マウスピースの歯科での費用相場、保険適用の条件、種類別の特徴、市販品との違い、作成までの流れまで一般の方にも分かりやすく解説しますので、費用が気になっている方はぜひ参考にしてください。
食いしばり用マウスピース(ナイトガード)とは
食いしばり用マウスピースは、就寝中の歯ぎしりや食いしばりから歯と顎を保護するための装置で、ナイトガードとも呼ばれています。
睡眠中の噛む力は日中の何倍にもなることがあり、自分の意思ではコントロールできないため、物理的に歯と顎を守る役割を果たします[2]。
歯科医療機関で歯型を取って作るカスタムメイドのタイプと、ドラッグストアなどで購入できる市販品の2種類が主に存在します。
それぞれ費用や効果に違いがあるため、ご自身の症状や目的に合わせて選ぶことが大切です。
ここでは食いしばり用マウスピースの基本的な役割と、なぜ歯科で作ることが推奨されるのかを順に解説していきます。
食いしばりに対するマウスピースの役割
食いしばり用マウスピースの主な役割は、歯と歯の間に挟まることで直接的な衝撃を和らげることです。
強い力で噛みしめても、マウスピースがクッションのように力を分散し、歯のすり減りや欠け、ヒビ割れを防ぐ働きをします[2]。
歯ぎしりや食いしばりによる顎関節への負担も軽減できるため、顎関節症の予防や症状緩和にも役立つと考えられています。
マウスピースを装着すると、咬筋や側頭筋といった顎の筋肉が一定の高さで保たれることで、過度な収縮が起こりにくくなる効果も期待されています。
朝起きた時の顎の重さや頭痛、肩こりが軽減したと感じる方も少なくありません。
ただしマウスピースは食いしばりそのものを止める治療ではなく、あくまで「歯と顎を守る対症療法」として位置づけられている点を理解しておきましょう[3]。
長期的な改善には、ストレス対策や姿勢改善など根本原因へのアプローチも並行して取り組むことが望ましいです。
なぜ歯科で作る必要があるのか
食いしばり用マウスピースは、歯科医療機関で作ることが推奨されています。
その理由は、ご自身の歯型に正確にフィットさせる必要があり、市販品では十分な効果が得られにくいためです[2]。
歯型に合わないマウスピースを装着し続けると、噛み合わせがずれて顎関節症が悪化する、特定の歯に負担が集中する、外れやすく睡眠中に効果を発揮できないといった問題が起こる可能性があります。
歯科医師による診察を受けることで、食いしばりの原因や噛み合わせの状態、顎関節の症状などを総合的に評価してもらえる点も大きなメリットです。
必要に応じて噛み合わせの調整や他の治療法を提案してもらえることもあり、根本的な改善につながりやすくなります。
カスタムメイドのマウスピースは装着感も良好で、長期間使用しても違和感が少ないという特徴があります。
費用面では市販品より高くなりますが、効果と安心感を考えると歯科で作る方が安心できる選択肢といえるでしょう。
食いしばりマウスピースの歯科費用|保険適用と自費の相場
食いしばり用マウスピースの歯科費用は、保険適用かどうかで大きく変わります。
保険適用の場合は3割負担で3,000〜5,000円程度、自費診療の場合は10,000円〜30,000円程度が一般的な相場です[2]。
費用が変わる理由は、マウスピースを作る目的が「治療」か「予防」かによって保険が使えるかどうかが決まるためです。
ご自身がどちらに該当するかは歯科医師の診断によって決まるため、まずは受診して相談することが大切です。
ここでは保険適用・自費・追加費用の3つの観点から、費用感を整理して解説していきます。
保険適用の場合:3,000円〜5,000円が目安
保険適用でマウスピースを作る場合の自己負担額は、3割負担で約3,000円〜5,000円が目安です。
歯ぎしりや食いしばりが原因で顎関節症や歯のすり減りなどの症状があり、治療が必要と判断された場合に保険が適用されます[2]。
歯科医師による診察、噛み合わせの検査、歯型の採取、マウスピースの作成・調整までが一連の流れとして保険診療の対象になります。
ただし保険適用には条件があり、すべての患者さんが該当するわけではありません。
「歯ぎしりや食いしばりの自覚症状がある」「歯科医師の診察で治療の必要性が認められる」といったケースで保険適用となるのが一般的です。
費用負担を抑えたい方は、まず歯科医療機関で相談し、保険適用となるかどうかを確認してみるのが良いでしょう。
3,000円〜5,000円程度であれば多くの方にとって取り入れやすい費用感のため、症状がある方は早めの受診をおすすめします。
自費診療の場合:10,000円〜30,000円程度
自費診療でマウスピースを作る場合の費用は、10,000円〜30,000円程度が一般的な相場です。
スポーツ用マウスピース、予防目的のマウスピース、特殊な素材を使ったマウスピースなどは保険適用外となり、全額自己負担となります[2]。
自費診療のマウスピースは、素材の選択肢が広がる、より精密な調整が可能、デザイン性に優れているといったメリットがあります。
歯科医院によっては「咬合スプリント」と呼ばれる治療用の特殊なマウスピースを自費で提供しているところもあり、症状が重い方や特殊なケースに対応できる選択肢となります。
費用は歯科医院ごとに大きく差があるため、事前に複数の医院で相談して比較してみるのも一つの方法です。
「保険適用にこだわらず、自分に合った最適なマウスピースを使いたい」という方には、自費診療も検討する価値があります。
ただし費用だけでなく、医師の診断や説明にも納得した上で選ぶことが大切です。
追加でかかる費用(初診料・検査料など)
マウスピース本体の費用以外にも、いくつかの追加費用が発生することがあります。
初診料、再診料、レントゲン検査料、噛み合わせの検査料、調整料などが代表的な追加費用です[3]。
保険診療の場合、これらの費用は数百円〜2,000円程度の範囲に収まることが多いです。
自費診療の場合は、検査料も自費扱いとなるケースがあり、数千円〜数万円かかる可能性もあります。
事前に総額の見積もりを出してもらうと、想定外の出費を避けられて安心です。
マウスピース完成後の調整やメンテナンスのための通院費用も考慮しておくと良いでしょう。
長期的に使うものだからこそ、最初に総額を把握しておくことが計画的な利用につながります。
食いしばりマウスピースが保険適用になる条件
食いしばりマウスピースの保険適用には、いくつかの条件があります。
すべての方が保険適用となるわけではないため、ご自身がどちらに該当するかを事前に把握しておくと安心です[2]。
保険適用となるか自費診療となるかで費用が大きく変わるため、歯科医療機関を受診する前に基本的な条件を知っておきましょう。
ここでは保険適用の条件、適用外となるケース、作り直しの規定の3つに分けて解説していきます。
ご自身の状況と照らし合わせながら、確認してみてください。
顎関節症や歯ぎしりと診断された場合
食いしばりマウスピースが保険適用となるのは、歯ぎしりや食いしばりが原因で歯や顎関節に問題が生じていると診断された場合です。
具体的には、歯のすり減り・欠け・ヒビ、顎の痛みや音、開口障害などの症状があり、歯科医師が治療の必要性を認めた場合に保険診療となります[2]。
顎関節症と診断された場合も、その治療の一環としてマウスピースを作成する際は保険が適用されます[4]。
歯科医院での問診や検査を通じて、症状の程度や治療の必要性を判断してもらえます。
「最近朝起きると顎が痛い」「奥歯がしみるようになった」「家族から歯ぎしりを指摘された」といった自覚症状がある方は、保険適用となる可能性が高いです。
ご自身では判断が難しい場合もあるため、まずは歯科医療機関で相談してみることをおすすめします。
医師の診断によって治療目的と認められれば、3,000円〜5,000円程度の自己負担で済むケースが一般的です。
保険適用外となるケース
すべてのマウスピースが保険適用になるわけではなく、保険適用外(自費診療)となるケースもあります。
予防目的のマウスピース、スポーツ用マウスピース、審美目的のマウスピース、特殊な素材や設計のマウスピースなどは保険適用外となるのが一般的です[2]。
「症状はないけれど食いしばりが心配だから予防したい」という場合は、自費診療となるケースが多いです。
また、矯正治療の一環として使うマウスピースや、ホワイトニング用のマウスピースも保険適用外となります。
歯ぎしりや食いしばりの症状が軽度で治療の必要性が低いと判断された場合も、自費診療となる可能性があります。
自費診療となる場合は、事前に費用の見積もりをしっかり確認してから進めることが大切です。
ご自身の目的と症状を歯科医師に正確に伝えることで、適切な選択肢を提案してもらえるでしょう。
保険適用での作り直しは半年経過後から
保険適用でマウスピースを作り直す場合には、一定の期間制限があります。
一般的には前回のマウスピース作成から6か月(半年)以上経過していることが、再度保険適用で作り直すための条件となります[2]。
半年以内に作り直す場合は、自費診療扱いとなる可能性があるため注意が必要です。
ただし、マウスピースが破損して使用できなくなった場合や、医学的に必要と判断された場合は例外的に保険適用となるケースもあります。
マウスピースは使用しているうちに穴があいたり変形したりすることがあるため、定期的に歯科医院でチェックしてもらうことが望ましいでしょう。
「もう少しで半年経つから作り直したい」という場合は、半年を待ってから受診すると保険適用で再作成できる可能性があります。
費用を抑えたい方は、この期間制限を意識しながら計画的に通院することをおすすめします。
食いしばりマウスピースの種類と費用の違い
食いしばり用マウスピースには複数の種類があり、それぞれ費用や特徴が異なります。
主にソフトタイプ(シリコン製)とハードタイプ(レジン製)の2種類があり、使用する部位や目的によって選択肢が変わります[2]。
どちらのタイプが適しているかは、食いしばりの強さや顎の状態、好みによって個人差があります。
歯科医師との相談を通じて、ご自身に合ったタイプを選んでいくことが望ましいでしょう。
ここでは種類別の特徴と費用感、上下どちらの顎に作るかの違いについて順に解説していきます。
ソフトタイプ(シリコン製)の特徴と費用
ソフトタイプのマウスピースは、シリコンやゴム製の柔らかい素材で作られているのが特徴です。
装着時の違和感が少なく、初めてマウスピースを使う方や違和感に敏感な方に適しているといわれています[2]。
費用は保険適用の場合で3,000円〜5,000円程度、自費の場合で10,000円前後が目安となります。
柔らかい素材のため装着しやすい反面、耐久性が低く、食いしばりの力が強い方は穴があきやすいというデメリットがあります。
「噛みしめるとマウスピースが柔らかいので余計に強く噛んでしまう」という声もあり、強い食いしばりの方には不向きな場合があります。
詰め物や被せ物を保護する目的で使う場合や、軽度の食いしばりの方には適した選択肢といえるでしょう。
歯科医院によってはソフトタイプを取り扱っていないところもあるため、事前に確認してから受診すると安心です。
ハードタイプ(レジン製)の特徴と費用
ハードタイプのマウスピースは、レジンというプラスチック製の硬い素材で作られています。
耐久性が高く、強い食いしばりの方でも穴があきにくいのが大きな特徴です[2]。
費用は保険適用の場合で3,000円〜5,000円程度、自費の場合で15,000円〜30,000円程度が目安となります。
製作後に細かい調整が可能で、噛み合わせを微調整しながら使用できるのもメリットの一つです。
装着時の違和感が強いと感じる方もいますが、使い続けているうちに慣れることが多く、長期使用に向いています。
歯ぎしりや食いしばりが強い方、顎関節症の症状がある方、長く使いたい方にはハードタイプがおすすめです。
多くの歯科医院ではハードタイプを基本としており、効果と耐久性のバランスから推奨されることが多いタイプといえます。
上顎用・下顎用の違い
マウスピースは一般的に上の歯(上顎)に装着するタイプが多く採用されています。
上顎用は装着感が安定しやすく、外れにくいのが特徴です[2]。
ただし嘔吐反射が強い方や、上顎の違和感が気になる方には下顎用が選択されることもあります。
下顎用は会話への影響が少なく、顎関節症の治療として処方されるケースもあります。
費用面では上顎用と下顎用で大きな差はなく、保険適用であれば同程度の自己負担額となります。
どちらが適しているかは、ご自身の口腔内の状態や生活スタイルによって異なるため、歯科医師に相談して決めるのが望ましいでしょう。
上下両方のマウスピースを作る場合は、それぞれに費用がかかる点も覚えておいてください。
歯科のマウスピースと市販品の費用・効果の比較
食いしばりマウスピースは、歯科医療機関で作るタイプとドラッグストアなどで購入できる市販品の2種類があります。
費用面では市販品の方が安いものの、効果や安全性の面では歯科で作るタイプに大きなメリットがあります[2]。
ご自身の症状や目的、予算に合わせて選ぶことが大切です。
ここでは歯科のマウスピースと市販品の特徴を比較しながら、どちらを選ぶべきかの判断基準を解説していきます。
それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、ご自身に合った選択をしていきましょう。
歯科のマウスピース:カスタムメイドの強み
歯科で作るマウスピースは、ご自身の歯型を正確に取って作るカスタムメイドが基本です。
歯一本一本にぴったりフィットするため装着感が良く、長時間つけていても違和感が少ないのが大きな特徴です[2]。
歯科医師による噛み合わせの調整が入るため、特定の歯に負担が集中することなく、力を均等に分散できます。
保険適用の場合で3,000円〜5,000円、自費の場合で10,000円〜30,000円程度の費用がかかりますが、効果と安全性を考えると十分な価値があるといえるでしょう。
使用中に違和感や不具合が生じても、歯科医師にすぐ調整してもらえる点も大きな安心材料です。
耐久性も高く、適切なメンテナンスをすれば1年以上使えることも多いです。
食いしばりが強い方、長く使いたい方、効果をしっかり実感したい方には、歯科で作るマウスピースが適しているでしょう。
市販品マウスピース:価格と入手のしやすさ
市販品のマウスピースは、ドラッグストアやインターネット通販などで購入でき、価格は1,000円〜数千円程度が一般的です。
熱湯で柔らかくして自分の歯型に合わせるタイプが多く、購入してすぐに使い始められる手軽さが魅力です[2]。
通院の必要がないため、忙しくて歯科医院に行く時間がない方や、まず試してみたい方には選択肢の一つになります。
ただし市販品にはいくつかのデメリットもあります。
自分の歯型に正確にフィットしないため、装着感が悪い、外れやすい、効果が限定的、耐久性が低いといった問題が起こりやすいです[2]。
噛み合わせの調整ができないため、合わないマウスピースを使い続けると顎関節症が悪化したり、特定の歯に負担が集中したりするリスクもあります。
「とりあえず試してみたい」「軽度の食いしばりの予防に使いたい」という方には市販品も選択肢になりますが、症状が強い方は歯科で作るタイプを検討する方が安心です。
どちらを選ぶべきかの判断基準
歯科のマウスピースと市販品のどちらを選ぶべきかは、ご自身の症状の程度や目的によって変わります。
朝起きた時の顎の痛みが強い、歯のすり減りや欠けが気になる、頭痛や肩こりが慢性化している、家族から歯ぎしりを指摘されているといった症状がある方は、歯科で作ることをおすすめします[4]。
「症状はないけれど予防のために使いたい」「コストを抑えてまず試してみたい」という方は、市販品から始めてみるのも一つの方法です。
ただし市販品を使ってみて違和感や不調を感じた場合は、すぐに使用を中止して歯科医療機関に相談してください。
長期的な使用や強い食いしばりの方は、最初から歯科で作る方が結果的に時間とコストの節約につながることもあります。
「安いから市販品でいいや」と判断するのではなく、ご自身の症状と相談しながら最適な選択をしていきましょう。
迷ったときはまず歯科医師に相談してみることで、適切な方針を提案してもらえる可能性があります。
食いしばりマウスピース作成までの流れと通院回数
歯科でマウスピースを作る場合、通常は2〜3回の通院で完成まで進むのが一般的です。
初診から完成までの期間は約1〜2週間が目安で、お急ぎの方は事前に相談すると対応してもらえることもあります[3]。
事前に流れを把握しておくと、通院のスケジュールを立てやすくなります。
ここではマウスピース作成までのステップを順に解説していきますので、初めて受診する方も安心して進められるよう参考にしてください。
歯科医院によって細かい流れは異なりますが、基本的な進め方は似ています。
ステップ1:初診・カウンセリング
初診では、まず歯科医師による問診と口腔内の検査が行われます。
食いしばりや歯ぎしりの自覚症状、朝起きた時の顎の状態、頭痛や肩こりの有無などを詳しく聞かれることが多いです[3]。
歯のすり減りや欠け、頬の内側の歯型、舌の歯型などをチェックし、食いしばりの程度を評価します。
必要に応じてレントゲン撮影や噛み合わせの検査が行われ、顎関節の状態を確認することもあります。
検査の結果から、マウスピースが必要かどうか、保険適用となるかどうかが判断されます。
費用についても、この段階で明確に説明してもらえるため、納得した上で進められるでしょう。
不明な点や不安なことがあれば、遠慮なく質問することが大切です。
ステップ2:歯型の採取
マウスピース作成が決まったら、次に歯型を採取します。
歯型の採取は、印象材と呼ばれる粘土のような素材を使って上下の歯の形を写し取る方法が一般的です[2]。
最近では光学スキャナーを使って歯型をデジタルデータとして取得する歯科医院も増えており、より精密な型取りが可能になっています。
歯型採取の所要時間は10〜15分程度で、痛みを伴うことはほとんどありません。
採取した歯型をもとに、歯科技工所でマウスピースが作成されます。
完成までの期間は通常1〜2週間程度で、その間にマウスピースが歯科技工士によって精密に製作されます。
完成までの間に、お手入れ方法や装着方法についての説明資料を渡されることもあります。
ステップ3:マウスピースの完成・調整
マウスピースが完成したら、装着して噛み合わせの調整を行います。
実際に装着してみて違和感がないか、噛み合わせに問題がないかを歯科医師がチェックします[3]。
必要に応じてマウスピースを削って調整することで、ご自身の口腔内に最適な状態に仕上げていきます。
装着方法や取り外し方、お手入れの仕方、使用上の注意点などを詳しく説明してもらえるでしょう。
最初の数日〜1週間程度は違和感を感じる方が多いですが、徐々に慣れていくのが一般的です。
装着後しばらくしてから違和感が続く場合は、再度歯科医院で調整してもらえることも多いため、無理せず相談してみてください。
マウスピースが完成した後も、半年〜1年に1回程度は定期的にチェックを受けることが望ましいです。
食いしばりマウスピースの寿命と作り直しの費用
マウスピースは消耗品のため、長期間使用していると劣化していきます。
寿命を理解しておくことで、計画的な作り直しのタイミングを把握できます[2]。
寿命や作り直しの費用についても事前に知っておくと、長く快適に使い続けることができるでしょう。
ここでは一般的な寿命、トラブル時の対処、長持ちさせるコツについて順に解説していきます。
適切なメンテナンスを行うことで、マウスピースをより長く使えるようになります。
一般的な寿命は約1年
食いしばり用マウスピースの一般的な寿命は、約1年程度といわれています。
ただしこれは目安であり、食いしばりの強さや使用頻度、お手入れの仕方によって個人差があります[2]。
強い食いしばりがある方や毎日装着している方は、半年〜1年程度で劣化が進むことが多いです。
ソフトタイプはハードタイプよりも耐久性が低く、寿命が短い傾向があります。
定期的に歯科医院でチェックしてもらうことで、適切な作り直しのタイミングを判断してもらえます。
保険適用での作り直しは半年経過後から可能となるため、半年〜1年のサイクルで見直すのが一般的なペースです。
「まだ使えそうだけど効果が落ちてきた」と感じた時が、見直しを検討するタイミングと考えてみてください。
穴があく・変形した場合の対処
マウスピースを使用していると、穴があいたり変形したりすることがあります。
穴があいてしまうと食いしばりの力を分散できなくなり、本来の効果が失われてしまいます[2]。
明らかに穴があいている場合や、装着時の違和感が強くなった場合は、早めに歯科医院で相談しましょう。
軽度の穴や変形であれば修理で対応できる場合もありますが、大きな破損の場合は新しく作り直す方が望ましいです。
保険適用での作り直しは前回の作成から半年経過後が条件となるため、それ以前に作り直す場合は自費診療となる可能性があります。
ただし破損が著しく医学的に必要と判断された場合は、半年以内でも保険適用となることがあるため、歯科医師に相談してみてください。
無理に破損したマウスピースを使い続けると、歯や顎にかえって負担をかける可能性があるため注意が必要です。
メンテナンスで長持ちさせるコツ
適切なメンテナンスを行うことで、マウスピースをより長く使うことができます。
使用後は水道水で軽くこすり洗いし、清潔な状態を保つことが基本です[2]。
研磨剤入りの歯磨き粉は傷の原因になるため避け、柔らかい歯ブラシか指でやさしく洗いましょう。
週に1〜2回は、専用の洗浄剤を使ってつけ置き洗いをするのもおすすめです。
ドラッグストアで購入できる入れ歯用洗浄剤でも代用できるため、手軽に取り入れられます。
保管時は専用ケースに入れて湿らせた状態で保つと、変形や乾燥による劣化を防ぎやすくなります。
熱に弱い素材のため、お湯での洗浄や直射日光の当たる場所での保管は避けてください。
色の濃い飲み物(コーヒー・赤ワインなど)を飲んだ直後の装着は着色の原因になるため、注意しましょう。
食いしばりマウスピース以外の歯科治療と費用
食いしばりの治療にはマウスピース以外にも複数の選択肢があり、症状や原因によって適した治療法が異なります。
ご自身の状況に合わせて、複数の治療法を組み合わせることでより効果的な改善が期待できる場合もあります[3]。
それぞれの治療には特徴と費用感があるため、選択肢として知っておくと歯科医師との相談がスムーズになります。
ここではマウスピース以外の代表的な治療法と費用感を2つ紹介します。
ご自身に合った治療法を見つけるための参考にしてみてください。
噛み合わせの調整
噛み合わせの問題が食いしばりの原因となっている場合は、噛み合わせの調整治療が選択肢になります。
歯の高さが合っていない部分や、特定の歯に負担が集中している箇所を調整することで、食いしばりの軽減につながる可能性があります[3]。
軽度の調整であれば、歯科医師が歯を少し削って噛み合わせを整える方法が用いられ、保険適用で数千円程度の費用で済むことが多いです。
詰め物や被せ物の高さが原因の場合は、これらを作り直すことで根本的な改善を図ることもあります。
歯並びそのものに問題がある場合は、矯正治療が必要となるケースもあり、その場合は自費診療で総額50万円〜100万円程度かかることが一般的です。
ご自身の噛み合わせの状態は自己判断が難しいため、歯科医師による詳しい検査を受けてから判断するのが望ましいでしょう。
マウスピースと並行して噛み合わせの調整を行うことで、より総合的なアプローチが可能になります。
ボツリヌス療法(ボトックス)
食いしばりの力が特に強い方には、咬筋(こうきん)へのボツリヌス療法という選択肢もあります。
咬筋にボツリヌス製剤を注射することで、筋肉の働きを一時的に弱め、食いしばりの力そのものを軽減する治療法です[2]。
費用は自費診療となり、1回あたり30,000円〜80,000円程度が一般的な相場です。
効果の持続期間は約4〜6か月で、定期的に施術を受ける必要があります。
マウスピースだけでは対応が難しい強い食いしばりや、咬筋の発達によるエラの張りが気になる方にも選ばれている治療法です。
歯科医療機関の中でも口腔外科や顎関節を専門に扱う医院で受けられることが多いため、検討する際は対応している医院を探す必要があります。
効果には個人差があり、副作用のリスクもあるため、医師から十分な説明を受けた上で判断することが大切です。
歯科でマウスピースを作る前に確認したいポイント
歯科でマウスピースを作る前に、いくつか確認しておきたいポイントがあります。
事前に押さえておくことで、納得した上で治療を進められ、後悔のない選択につながります[3]。
費用だけでなく、医師との相性や医院の特徴も含めて総合的に判断していきましょう。
まず確認したいのは「保険適用となるかどうか」です。
ご自身の症状が保険適用の条件を満たすかどうかは、初診の段階で歯科医師に確認しておくと安心です。
「マウスピースの種類と費用」も重要な確認事項になります。
ソフトタイプとハードタイプのどちらを使うのか、上下どちらに装着するのか、それぞれの費用感を事前に把握しておきましょう。
「通院回数と完成までの期間」も生活スケジュールに関わるため、確認しておくことをおすすめします。
「アフターケアや調整の対応」も重要なポイントで、装着後の不具合に対応してもらえる体制があるかを聞いておくと安心です。
複数の歯科医院で相談して比較することも、ご自身に合った選択をするためには有効です。
費用が安いだけで選ぶのではなく、医師の説明の丁寧さや医院の雰囲気も含めて判断していきましょう。
最終的にはご自身が信頼できる医師のもとで治療を受けることが、長期的な満足度につながります。
食いしばりマウスピースの費用に関するよくある質問
Q. 保険適用での自己負担額はいくらですか?
A. 保険適用の場合、3割負担で約3,000円〜5,000円が自己負担額の目安です[2]。
これに加えて初診料や検査料などが数百円〜2,000円程度かかることがあります。
総額の見積もりについては、受診時に歯科医師に確認してみると安心です。
Q. マウスピースは半年で作り直せますか?
A. 保険適用での作り直しは、前回の作成から6か月(半年)以上経過していることが条件となります[2]。
半年以内に作り直す場合は自費診療となる可能性が高いです。
ただしマウスピースが著しく破損して使用できない場合などは、例外的に保険適用となるケースもあるため、歯科医師に相談してみてください。
Q. 自費と保険適用で効果に違いはありますか?
A. 基本的な効果(歯と顎を保護する役割)に大きな違いはありません[2]。
ただし自費診療のマウスピースは、より精密な調整、特殊な素材の選択、デザイン性などで選択肢が広がります。
症状が軽度〜中等度であれば、保険適用のマウスピースで十分な効果が期待できることが多いです。
Q. 医療費控除の対象になりますか?
A. 歯ぎしりや食いしばりの治療目的で歯科医療機関で作ったマウスピースは、医療費控除の対象となる可能性があります。
ただし審美目的や予防目的で作った場合は対象外となることが多いため、注意が必要です。
詳しくは国税庁のホームページや税務署で確認するか、お住まいの地域の税理士に相談してみてください。
まとめ
食いしばり用マウスピース(ナイトガード)の歯科費用は、保険適用の場合で3,000円〜5,000円程度、自費診療の場合で10,000円〜30,000円程度が一般的な相場です。
歯ぎしりや食いしばりが原因で顎関節症や歯のすり減りなどの症状があり、治療が必要と診断された場合は保険適用となります。
マウスピースには柔らかいソフトタイプと硬いハードタイプがあり、症状や好みに応じて選ぶことが大切です。
歯科で作るカスタムメイドのマウスピースは、市販品と比べてフィット感や効果、安全性の面で大きなメリットがあります。
作成までの通院回数は2〜3回程度、完成までの期間は1〜2週間が目安となります。
マウスピースの寿命は約1年で、保険適用での作り直しは半年経過後から可能です。
費用や治療内容に不安がある方は、まず歯科医療機関で相談し、ご自身に合った選択をしていきましょう。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯ぎしり」(最終閲覧日:2026年6月24日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/dictionary/teeth/yh-028.html
[2] 日本歯科医師会 テーマパーク8020「歯ぎしり(ブラキシズム)」(最終閲覧日:2026年6月24日)
https://www.jda.or.jp/park/trouble/bruxism.html
[3] 一般社団法人 日本顎関節学会「顎関節症患者のための初期治療診療ガイドライン2023」(最終閲覧日:2026年6月24日)
https://kokuhoken.net/jstmj/publication/guideline.html
[4] 厚生労働省 e-ヘルスネット「顎関節症」(最終閲覧日:2026年6月24日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/dictionary/teeth/yh-004.html
[5] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康」(最終閲覧日:2026年6月24日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth.html
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。
症状や治療に関しては必ず医師にご相談ください。
※費用は医療機関や患者の状況によって異なります。実際の費用は受診される歯科医療機関でご確認ください。
※効果・効能・症状の現れ方は個人差がございます。
※医師の判断により治療内容が異なる場合があります。