開咬は自分で治せる?できない理由と自分で取り組めることを解説

前歯が噛み合わない開咬が気になり、「開咬を自分で治す方法はないのだろうか」と探していませんか?
開咬を自分の力で歯を動かして治すことはできず、自己流のケアはかえって歯を傷めるおそれがあります。
一方で、開咬の原因となる舌や口の癖の改善など、自分で取り組めることや、予防・悪化を防ぐために役立つことはあります。
この記事では、開咬を自分で治せない理由や自己流の危険性、そのうえで自分でできることまでを、一般の方にもわかりやすく解説していきます。
結論|開咬は自分で歯を動かして治すことはできない
開咬を、自分の力で歯を動かして治すことはできません。
その理由を知っておくと、無理な自己流に走らず、正しい対応を選びやすくなります。
はじめに、いちばん大切な結論からお伝えします。
まずは、なぜ自分では治せないのか、その理由から確認していきましょう。
歯は長時間の持続的な力でしか動かない
歯並びや噛み合わせを整えるには、歯に長い時間、弱く持続的な力をかけ続けて、少しずつ動かしていく必要があります。
矯正治療で歯が動くのも、こうした適切な力を、長い時間かけ続けているからです。
たとえば、取り外しのできるマウスピース矯正でも、1日に20時間以上装着することが基本とされています。
これは、歯を動かすためには、それだけ長い時間、適切な力をかけ続ける必要があることを示しています。
指で押すなど、一時的に力を加えるだけでは、歯を計画的に動かして噛み合わせを整えることはできません。
まずは、歯を動かすには長時間の持続的な力が必要で、それは自己流では実現できないのだと知っておきましょう。
一時的に動いてもすぐ元に戻る
指で押すなどして歯が少し動いたように感じたとしても、それで開咬が治るわけではありません。
歯は、周りの組織によって支えられており、一時的にかかった力がなくなれば、元の位置に戻ろうとするためです。
そのため、自己流で加えた力で一瞬動いたように見えても、すぐに元に戻ってしまいます。
矯正治療では、動かした歯を新しい位置で安定させるために、時間をかけて処置を行い、さらに治療後も保定という段階を設けます。
こうした専門的な工程があってはじめて、歯並びを整え、その状態を保つことができるのです。
自己流では、この「動かして、安定させる」という工程を再現することはできず、開咬を治すことにはつながりません。
自己流で治そうとするのが危険な理由
自己流で歯に力を加えることは、とても危険です。
「少しでも自分で何とかしたい」という気持ちから、自己流で歯を動かそうとする方もいるかもしれません。
どんなリスクがあるのかを知っておくと、安易な自己流を避けることができます。
ここでは、自己流で治そうとするのが危険な理由を整理していきます。
歯や歯の根、歯ぐきを傷めるおそれ
自己流で歯に無理な力を加えると、歯やその周りの組織を傷めてしまうおそれがあります。
歯に強すぎる力や、間違った方向の力をかけると、歯を支えている組織にダメージを与えることがあるためです。
その結果、歯がぐらついたり、歯ぐきが下がったり、歯の根が短くなってしまったりすることがあります。
こうしたダメージは、歯の寿命を縮めてしまうことにもつながりかねません。
開咬を治そうとしたはずが、かえって歯の健康を損なってしまっては、本末転倒です。
矯正治療で歯を動かす際に、弱い力を慎重にかけていくのは、こうしたダメージを避けるためでもあるのです。
市販の器具・個人輸入のマウスピースを自己判断で使わない
市販の器具や、個人輸入のマウスピースを、自己判断で使うことは避けるべきです。
自分の歯やあごの状態に合わない器具を使うと、歯や噛み合わせに悪い影響を与えるおそれがあるためです。
インターネットなどでは、歯並びを整えるとうたう器具や、マウスピースが手に入ることがあります。
歯科での矯正治療では、精密な検査をもとに、一人ひとりの状態に合わせて装置を作り、経過を確認しながら調整していきます。
こうした専門的な管理がないまま、自己判断で器具を使うと、かえって歯並びや噛み合わせを悪化させてしまうこともあります。
歯を動かすための器具は、必ず歯科医師の診断と管理のもとで使うものだと知っておくことが大切です。
そもそも開咬とは?なぜ自然に治りにくいのか
開咬とはどんな状態で、なぜ自然にも治りにくいのかを知っておくと、対応を考えやすくなります。
開咬の性質を理解しておくと、なぜ専門的な治療が必要なのかも見えてきます。
ここでは、開咬の基本と、自然に治りにくい理由を整理していきます。
自分の状態を正しく理解する手がかりにもなります。
奥歯を噛んでも前歯が噛み合わない状態
開咬(かいこう)とは、オープンバイトとも呼ばれ、奥歯をしっかり噛み合わせても、上下の前歯が噛み合わずに隙間があいている状態のことです。
通常の噛み合わせでは、奥歯を噛むと上下の前歯も接触し、上の前歯が下の前歯を少し覆うようになっています。
しかし開咬では、奥歯だけが噛み合い、前歯のあいだには上下に隙間が残ってしまいます。
そのため、前歯で麺類などを噛み切りにくかったり、話すときに息が漏れて発音に影響したりすることがあります。
また、口が閉じにくく口呼吸になりやすい、奥歯に負担が集中するといった影響が出ることもあります。
まずは、開咬とは「奥歯を噛んでも前歯が噛み合わない状態」なのだと知っておきましょう。
原因は癖や骨格|大人は自然に治りにくい
開咬は、いくつかの原因が組み合わさって起こることが多いとされています。
代表的な原因が、舌で前歯を押す癖や、口呼吸、指しゃぶりといった、日常の癖です。
こうした癖によって前歯に力がかかり続けると、前歯が噛み合わなくなっていくことがあります。
また、上あごと下あごの成長のバランスなど、骨格的な要因が関わっていることもあります。
とくに大人の場合は、あごの成長が終わっているため、いったんできあがった開咬が自然に治ることは、ほとんど期待できません。
それどころか、原因となる癖が続いていると、開咬が保たれたり、進んだりすることもあります。
だからこそ、開咬の歯並びそのものを整えるには、専門的な矯正治療が必要になるのです。
開咬の原因になる「癖」は自分で見直せる
開咬の原因となる「癖」については、自分で見直していくことができます。
ここまで、開咬を自分で治すことはできないとお伝えしてきましたが、まったく自分でできることがないわけではありません。
これらの癖の改善は、開咬の予防や、悪化を防ぐうえで意味のある取り組みになります。
ここでは、自分で見直せる癖について、順番に見ていきましょう。
舌で前歯を押す・突き出す癖(舌癖)
開咬と深く関わっているのが、舌の癖です。
上下の前歯のあいだに舌を入れたり、舌で前歯を押したりする癖は、前歯に隙間を作る原因になることがあります。
とくに、ものを飲み込むときに、舌を前歯のあいだに突き出す癖は、開咬と関わりが深いとされています。
本来、飲み込むときの舌は上あごに触れる位置にありますが、この癖があると舌が前に出てしまいます。
まずは、自分に舌で前歯を押す癖や、飲み込むときに舌を突き出す癖がないか、意識してみるとよいでしょう。
こうした癖に気づき、後で紹介する正しい舌の位置を意識していくことが、改善の第一歩になります。
口呼吸・口が開いている
口呼吸も、開咬と関わりのある癖のひとつです。
鼻ではなく口で呼吸する習慣が続くと、口が開いた状態が長くなります。
口が開いていると、舌の位置が下がったり、口の周りの筋肉のバランスが崩れたりして、歯並びに影響することがあるとされています。
日中、気づくと口が開いている、口が渇きやすいといった方は、口呼吸になっているかもしれません。
意識して口を閉じ、鼻で呼吸するようにすることが、口周りの環境を整えることにつながります。
ただし、鼻づまりなどが原因で口呼吸になっている場合は、その治療も必要になるため、耳鼻咽喉科などで相談するとよいでしょう。
指しゃぶり・爪噛み・唇を噛む癖(子どもは早めに)
指しゃぶりや爪噛み、唇を噛む癖なども、前歯に力を加えて、開咬の原因になることがあります。
とくに、幼いころの指しゃぶりが長く続くと、前歯が押されて隙間ができる原因になることがあるとされています。
指しゃぶり自体は乳幼児期には自然な行為ですが、年齢を重ねても習慣的に続く場合は、歯並びへの影響が心配されます。
子どもの場合は、こうした癖を早めに見直していくことが、開咬の予防や改善につながることがあります。
無理にやめさせようとすると、かえってストレスになることもあるため、対応に迷うときは小児歯科などで相談するとよいでしょう。
大人でも、爪噛みや唇を噛む癖に心当たりがある場合は、意識して見直していくことが大切です。
姿勢・頬杖
姿勢や頬杖の癖も、歯並びに影響することがあります。
猫背などの姿勢の悪さは、あごや舌の位置に影響し、噛み合わせに関わることがあると考えられています。
また、頬杖をつく癖は、あごや歯に偏った力をかけることになり、歯並びに影響することがあります。
いつも同じ側で頬杖をつく、長時間うつむいた姿勢でいるといった習慣がある方は、見直してみるとよいでしょう。
こうした日常の何気ない癖も、積み重なると歯並びに影響することがあります。
まずは、自分の日ごろの姿勢や癖を振り返ってみることが、改善のきっかけになります。
自分でできる口周りのケア・トレーニング
口周りのケアやトレーニングに取り組むことも、自分でできることのひとつです。
これらは、口周りの筋肉や舌の使い方を整えることを目指すものです。
ここでは、自分で取り組める口周りのケアやトレーニングを紹介します。
ただし、これらは開咬そのものを治すというより、原因となる癖を整え、予防や悪化防止に役立てるものだという点を、はじめにお伝えしておきます。
舌の正しい位置(スポット)を意識する
まず取り組みたいのが、舌を正しい位置に置くことを意識することです。
舌の正しい位置は、上あごの、前歯の少し後ろあたりにあります。
この位置は「スポット」と呼ばれ、舌先をここに軽くつけ、舌全体を上あごに沿わせるのが、本来あるべき舌の位置とされています。
前歯を押す癖のある方は、舌が下がっていたり、前に出ていたりすることが多いため、この正しい位置を意識することが大切です。
日ごろから、口を閉じているときに舌がスポットにあるかを意識してみましょう。
この意識づけは、舌で前歯を押す癖の改善につながることが期待されます。
口を閉じて鼻で呼吸する習慣
口呼吸の癖がある方は、口を閉じて鼻で呼吸する習慣を身につけることが大切です。
日中、気づいたときに口が開いていないかを確認し、口を閉じるように意識してみましょう。
口を閉じているときに、上下の唇が自然に閉じ、舌が正しい位置にある状態が理想とされています。
こうした状態を保つことが、口周りの筋肉のバランスを整えることにつながります。
ただし、鼻づまりなどで鼻呼吸がしにくい場合は、無理をせず、その原因を耳鼻咽喉科などで相談することが大切です。
鼻で快適に呼吸できる状態を整えることも、口呼吸の改善には欠かせません。
あいうべ体操など口周りの体操(※効果には個人差)
口周りの筋肉を鍛える方法として、「あいうべ体操」などが一般に知られています。
あいうべ体操は、「あー」「いー」「うー」「べー」と口や舌を大きく動かす体操で、口呼吸の改善や、口周りの筋力を鍛える目的で紹介されることがあります。
とくに「べー」で舌を前に出す動きは、舌の筋力を意識するのに役立つとされています。
こうした体操は、道具もいらず、自宅で手軽に取り組めるのが利点です。
ただし、これらの体操は、あくまで口周りの筋肉を整えることを目的とした一般的な方法であり、開咬そのものを治すと保証するものではありません。
効果の感じ方には個人差があるため、体操はあくまで補助的な取り組みと考え、開咬が気になる場合は歯科で相談することが大切です。
歯科で行うMFT(口腔筋機能療法)とは
歯科では「MFT」という専門的な指導が行われることがあります。
MFTは口腔筋機能療法とも呼ばれ、舌や口の周りの筋肉を正しく使えるように訓練していくものです。
具体的には、舌の正しい位置を覚える練習や、正しい飲み込み方、口を閉じる練習などを、段階的に行っていきます。
これは、開咬の原因となる舌の癖などを改善し、矯正治療の効果を保ちやすくすることを目的としています。
自己流のトレーニングとは異なり、歯科医師や専門のスタッフの指導のもとで、一人ひとりの状態に合わせて行われるのが特徴です。
癖の改善に本格的に取り組みたい場合は、こうしたMFTについても歯科で相談してみるとよいでしょう。
癖の改善だけで開咬は治る?知っておきたいこと
癖の改善やトレーニングに取り組んでも、それだけで開咬が治るとは限りません。
この点は誤解が生じやすいところなので、正確に知っておいていただきたいと思います。
ここでは、癖の改善と開咬の関係について整理していきます。
予防・悪化防止・再発防止には役立つ
原因となる癖の改善は、開咬の予防や、悪化を防ぐうえで役立ちます。
舌で前歯を押す癖や口呼吸などを改善することで、前歯にかかる余計な力を減らすことができるためです。
とくに、成長期の子どもの場合は、癖を早めに改善することで、開咬の予防や改善が期待できることもあるとされています。
また、矯正治療を受けたあとに、こうした癖が残っていると、歯並びが元に戻る後戻りの原因になります。
そのため、癖の改善は、矯正治療の効果を保ち、後戻りを防ぐうえでも大切です。
このように、癖の改善は、予防・悪化防止・再発防止という点で、確かに意味のある取り組みなのです。
完成した開咬の歯並び改善には矯正が必要
癖を改善するだけで、すでにできあがった開咬の歯並びが治るわけではありません。
とくに大人の場合、いったんできあがった歯並びの隙間は、癖を直しただけで自然に閉じることは、ほとんど期待できません。
前歯が噛み合わない状態そのものを整えるには、歯を適切に動かす矯正治療が必要になります。
つまり、癖の改善は「これ以上悪くしない・再発を防ぐ」ためには役立ちますが、「今ある開咬の歯並びを治す」ものではない、ということです。
この違いを正しく理解しておくことが、遠回りをせず、適切な対応を選ぶうえで大切です。
開咬の歯並びそのものが気になる場合は、癖の改善とあわせて、矯正歯科での相談を検討するとよいでしょう。
自己判断は禁物|まず歯科で相談を
開咬かどうかの判断も含めて、自己判断は避け、まず歯科で相談することが大切です。
自分では開咬だと思っていても、じつは別の噛み合わせの状態だったり、開咬と別の問題が組み合わさっていたりすることがあります。
噛み合わせの状態を正確に判断するには、専門的な検査が必要です。
歯科では、レントゲンや歯型、口の中のスキャンなどの精密検査を行い、開咬の程度や、その原因が癖によるものか、骨格によるものかを詳しく調べます。
この診断があってはじめて、自分に合った対応を考えることができます。
たとえば、原因が主に癖であれば、癖の改善や矯正を組み合わせる方針が立てられますし、骨格的な要因が大きければ、それに応じた治療が検討されます。
自己判断で「癖さえ直せば治る」と思い込んで、必要な治療の機会を逃してしまうと、かえって遠回りになってしまうこともあります。
また、これまで述べたように、自己流で歯を動かそうとしたり、市販の器具を使ったりすると、歯を傷めるおそれがあります。
こうしたリスクを避けるためにも、開咬が気になったら、まずは矯正歯科などの専門の歯科で相談することが、いちばん確実で安全な方法です。
子どもの場合は、あごの成長をいかせる時期があるため、前歯が噛み合わない、口がいつも開いているといった様子が気になるときは、早めに相談しておくと安心です。
もちろん、大人になってから開咬が気になった場合でも、相談するのに遅すぎるということはありません。
自分でできることと、歯科にまかせることを整理しよう
「原因の癖を整えるのは自分で、歯並びを動かして治すのは歯科で」という役割分担を意識することが大切です。
線引きをはっきりさせておくと、無理な自己流を避けつつ、自分にできることに前向きに取り組めます。
まず、自分でできるのは、開咬の原因となる癖を見直すことです。
舌で前歯を押す癖や、飲み込むときに舌を突き出す癖、口呼吸、指しゃぶりや頬杖などの癖を意識して改善していくことは、自分で取り組めます。
あわせて、舌を正しい位置に置くことを意識したり、口を閉じて鼻で呼吸する習慣をつけたり、口周りの体操に取り組んだりすることも、自分でできる範囲のケアです。
これらは、開咬の予防や悪化の防止、そして治療後の後戻りの防止に役立ちます。
一方で、歯を動かして、今ある開咬の歯並びそのものを整えることは、自分ではできません。
これは、精密な検査と診断にもとづいて、歯科医師が専門的に行うべきことです。
また、市販の器具や個人輸入のマウスピースを自己判断で使うことも、歯科にまかせるべき領域を、自己流で行おうとする危険な行為にあたります。
この線引きを守ることで、自分にできることに取り組みながら、安全に開咬の改善を目指していけます。
開咬を放置するとどうなる?早めの相談がすすめられる理由
開咬を放置することには、いくつかのリスクがあります。
「自分で治せないなら、しばらく放っておこう」と考える方もいるかもしれません。
早めの相談がすすめられる理由を知っておくと、対応を考えるきっかけになります。
ここでは、開咬を放置するとどうなるのかを整理していきます。
まず、これまで述べたように、開咬は自然に治ることがほとんど期待できません。
とくに大人の場合は、放っておいても噛み合わせが自然に整うことは考えにくく、原因の癖が続けば、むしろ状態が保たれてしまいます。
また、開咬をそのままにしておくと、前歯で食べ物を噛み切りにくい、発音に影響するといった状態が続きます。
前歯が噛み合わないぶん、奥歯に負担が集中し、奥歯を傷めてしまうことも考えられます。
さらに、口が閉じにくく口呼吸が続くと、口の中が乾燥し、虫歯や歯周病、口臭のリスクが高まることもあります。
こうした影響を長く抱え続けるより、早めに歯科で相談し、必要な対応を検討するほうが、結果的に負担を減らすことにつながります。
自分でできる癖の改善に取り組みながら、歯並びそのものについては、早めに専門家に相談していくことがすすめられます。
開咬を自分で治すことに関するよくある質問
Q:開咬は自分で治せますか?
開咬を、自分の力で歯を動かして治すことはできません。
歯を動かすには長時間の適切な力が必要で、自己流で力を加えても歯並びは整わず、かえって歯や歯ぐきを傷めるおそれがあります。
ただし、開咬の原因となる癖の改善は自分で取り組めるため、そのうえで歯並びについては歯科で相談することが大切です。
Q:舌のトレーニングで開咬は治りますか?
舌の位置を整えるトレーニングや口周りの体操は、原因となる癖の改善に役立ち、予防や悪化防止、後戻りの防止につながることが期待されます。
ただし、これらのトレーニングだけで、すでにできあがった開咬の歯並びが治るわけではありません。
歯並びそのものを整えるには矯正治療が必要なため、まずは歯科で相談しましょう。
Q:市販のマウスピースで開咬を治してもいいですか?
市販の器具や個人輸入のマウスピースを、自己判断で使うのは避けてください。
自分の歯やあごの状態に合わない器具を使うと、歯並びや噛み合わせをかえって悪化させたり、歯を傷めたりするおそれがあります。
歯を動かす器具は、必ず歯科医師の診断と管理のもとで使うものだと知っておきましょう。
Q:子どもの開咬は自分でできることがありますか?
子どもの場合は、指しゃぶりや舌の癖、口呼吸といった原因となる癖を、早めに見直していくことが大切です。
成長期は、癖の改善によって開咬の予防や改善が期待できることもあります。
ただし、対応に迷うときや歯並びが気になるときは、無理をせず小児歯科や矯正歯科で相談すると安心です。
まとめ
開咬を、自分の力で歯を動かして治すことはできず、自己流のケアはかえって歯や歯ぐきを傷めるおそれがあります。
歯を動かすには長時間の適切な力が必要で、指で押すなどの自己流では、歯並びを整えることはできません。
市販の器具や個人輸入のマウスピースを自己判断で使うのも、歯並びを悪化させるおそれがあるため避けましょう。
一方で、開咬の原因となる舌の癖や口呼吸、指しゃぶりなどの癖は、自分で見直していくことができます。
舌を正しい位置に置くことを意識する、口を閉じて鼻で呼吸する、口周りの体操に取り組むといったことは、予防や悪化防止、後戻りの防止に役立ちます。
ただし、癖の改善だけで、すでにできあがった開咬の歯並びが治るわけではなく、歯並びそのものを整えるには矯正治療が必要です。
開咬が気になるときは、自己判断せず、自分でできる癖の改善に取り組みながら、早めに矯正歯科などで相談していきましょう。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療や特定の医療機関・治療法・商品を推奨するものではありません。開咬の状態や原因、必要な治療は、実際に診察してみないと判断できません。自己流で歯を動かそうとしたり、市販の器具を自己判断で使ったりすることは避け、気になる症状がある場合は歯科・矯正歯科などの医療機関にご相談ください。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康(歯並び・噛み合わせ・口腔機能に関する情報)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/
[2] 厚生労働省「歯科口腔保健に関する情報」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kougien/index.html