歯の噛み合わせが悪いとは?正しい噛み合わせ・原因・治し方を解説

歯の噛み合わせに違和感があり、「自分の噛み合わせは悪いのだろうか」「最近なんだか噛みにくくなった気がする」と気になっていませんか?
じつは「歯並びがきれい=噛み合わせが良い」とは限らず、見た目では分かりにくいのが噛み合わせです。
噛み合わせは生まれつきの要因だけでなく、詰め物や歯ぎしりなど、あとから悪くなることもあります。
この記事では、正しい噛み合わせのチェック方法や、噛み合わせが悪くなる原因、治し方や受診の目安までを、一般の方にもわかりやすく解説していきます。
「歯の噛み合わせが悪い」とはどんな状態?
噛み合わせが悪いとはどういうことなのか、その基本を知っておくと、あとの原因や対処の話も理解しやすくなります。
「噛み合わせが悪い」と言われても、具体的にどんな状態を指すのか、分かりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
じつは、自分では気づきにくいのが噛み合わせの特徴でもあります。
まずは、噛み合わせが悪い状態とはどんなものかを確認していきましょう。
歯並びが良くても噛み合わせが悪いことがある
まず知っておきたいのが、「歯並びがきれい=噛み合わせが良い」とは限らない、という点です。
歯並びと噛み合わせは、似ているようで、じつは同じではありません。
歯並びは、歯が横一列にきれいに並んでいるかどうかという、主に見た目の問題です。
一方の噛み合わせは、上下の歯を噛み合わせたときに、上と下の歯が正しく接触しているかどうかという、機能の問題です。
そのため、前から見て歯並びがきれいに見えても、上下の奥歯がうまく噛み合っていなければ、噛み合わせは悪いということになります。
見た目がきれいだから大丈夫、とは限らないのだと知っておくとよいでしょう。
見た目では分かりにくい
噛み合わせのもうひとつの特徴が、その良し悪しが見た目だけでは分かりにくいという点です。
歯並びは鏡で見れば自分でもある程度わかりますが、上下の歯がどう噛み合っているかは、外から見ただけでは判断が難しいものです。
たとえば、奥歯の噛み合わせのわずかなズレや、特定の歯だけが強く当たっている状態などは、自分ではなかなか気づけません。
そのため、噛み合わせの問題は、違和感として自覚したり、歯科での検査で指摘されたりして、はじめて気づくことも多いものです。
歯科では、色のついた紙を噛んで、どの歯が強く当たっているかを調べるといった検査で、噛み合わせを詳しく確認します。
自分では分かりにくいからこそ、後で紹介するセルフチェックや、歯科での確認が役立ちます。
正しい噛み合わせとは?セルフチェック
正しい噛み合わせの条件を知っておくと、自分の状態を確認する手がかりになります。
そもそも「正しい噛み合わせ」とは、どのような状態なのでしょうか。
ここでは、正しい噛み合わせの基準と、自分でできるチェックについて整理していきます。
ただし、これはあくまで目安であり、正確な判断には歯科での検査が必要な点は、あらかじめお伝えしておきます。
安静時は上下の歯に2〜3mmの隙間がある
力を抜いてリラックスしているとき、上下の歯は触れていないのが正常な状態です。
人が普段、何もしていないときは、唇は閉じていても、上下の歯のあいだには2〜3mmほどの隙間があるとされています[1]。
つまり、口を閉じていても、上下の歯どうしは軽く離れているのが自然な状態なのです。
もし、今リラックスしているつもりでも上下の歯が触れ合っているなら、無意識に噛みしめている可能性があります[1]。
こうした上下の歯を接触させる癖は、歯や顎に負担をかける原因になることがあります。
まずは、安静時に上下の歯が触れていないかどうか、確認してみるとよいでしょう。
力を入れず口を閉じられる・奥歯がしっかり噛む
正しい噛み合わせでは、力を入れなくても、自然に口を閉じられる状態であることが大切です。
口を閉じるのに、あごや口の周りに無理な力が必要な場合は、噛み合わせに問題があることも考えられます。
また、上下の歯を噛み合わせたときに、奥歯がしっかりと噛み合っていることも、正しい噛み合わせの条件のひとつです。
前歯だけでなく、奥歯も左右でバランスよく噛み合っているかどうかがポイントになります。
さらに、上の前歯が下の前歯を、少しだけ覆う程度の噛み合わせが自然とされています。
こうした条件を知っておくと、自分の噛み合わせを振り返る手がかりになります。
【チェックリスト】当てはまると要注意な項目
次のような項目に当てはまるものがないか、確認してみましょう。
まず、食事のときにいつも同じ側でばかり噛んでいる、食べ物が噛みにくいと感じる、という点です。
次に、上下の前歯の中心がずれている、前歯が噛み合わない、上の前歯が下の前歯を深く覆いすぎている、という点です。
また、あごを動かすと音が鳴る、あごが疲れやすい、口が開けにくいといった、あごに関する項目も要注意です。
さらに、リラックスしているときに上下の歯がいつも触れている、朝起きるとあごがだるい、といった点もチェックポイントです。
こうした項目にいくつも当てはまる場合は、噛み合わせに何らかの問題がある可能性があります。
ただし、これはあくまで受診を考えるための目安なので、当てはまるときは自己判断せず、歯科で相談すると安心です。
歯の噛み合わせが悪くなる原因
歯の噛み合わせが悪くなるのには、さまざまな原因があります。
生まれつきのものもあれば、生活のなかで、あとから悪くなっていくものもあります。
原因を知っておくと、予防や、これ以上悪化させないための対策にもつながります。
ここでは、噛み合わせが悪くなる主な原因を、順番に見ていきましょう。
生まれつきの原因(骨格・歯とあごの大きさ)
噛み合わせの乱れには、生まれつきの要因が関わっていることがあります。
たとえば、上あごと下あごの大きさや位置のバランス、骨格などが、噛み合わせに影響します。
また、あごの大きさと歯の大きさのバランスが合わないと、歯がきれいに並ばず、噛み合わせが乱れることがあります。
あごに対して歯が大きければ歯が重なり合い、逆に歯が小さければ隙間ができやすくなります。
こうした骨格や歯の大きさには、遺伝的な傾向が関わることもあるとされています。
生まれつきの要因による噛み合わせの乱れは、出っ歯や受け口、叢生などの不正咬合として現れることがあります。
詰め物・被せ物の高さが合わない
あとから噛み合わせが悪くなる原因として、意外と多いのが、詰め物や被せ物の高さが合わないケースです。
新しく入れた詰め物や被せ物が、周りの歯に比べてわずかに高かったり低かったりすると、噛み合わせに影響が出ることがあるためです。
虫歯の治療では、虫歯になった部分を削り、そこに詰め物や被せ物をして歯の機能を回復させます。
治療の直後は気にならなくても、食事や日常生活に戻ってから、噛んだときの違和感が気になってくることもあります。
「なんとなく噛みにくい」「あごが疲れる」といった違和感は、脳がそのわずかなズレを感じ取っているサインとされています。
こうした場合は、詰め物や被せ物を調整したり、作り直したりすることで改善が望めることがあるため、治療を受けた歯科医院で相談するとよいでしょう。
抜歯後の放置・親知らず
歯を抜いたあとの放置や、親知らずも、噛み合わせが悪くなる原因になります。
歯が抜けてできた隙間を埋めるように、隣の歯が傾いてきたり、噛み合っていた反対側の歯が伸びてきたりするためです。
虫歯や歯周病などで歯を抜いたあと、そのまま放置していると、噛み合わせが乱れていくことがあります。
その結果、全体の噛み合わせのバランスが崩れていってしまいます。
また、親知らずが手前の歯を押す力によって、歯が動き、噛み合わせに影響することもあります。
歯を抜いたあとは、そのまま放置せず、入れ歯やブリッジなどで補うことや、親知らずについては歯科で相談することが大切です。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりも、噛み合わせを悪くする大きな原因のひとつです。
歯ぎしりや食いしばりでは、歯や顎に非常に強い力がかかります。
その強い力が続くと、歯の表面がすり減ったり、歯にひびが入ったりして、その結果、噛み合わせに変化が生じることがあります。
歯ぎしりは、寝ているあいだに無意識に行われることが多く、自分ではなかなか気づけないのが特徴です。
歯ぎしりの原因にはさまざまなものがありますが、ストレスが大きく関わっているとされています。
朝起きるとあごがだるい、歯がすり減っていると指摘されたといった場合は、歯ぎしりや食いしばりがあるかもしれません。
虫歯・歯周病の進行
虫歯や歯周病の進行も、噛み合わせが悪くなる原因になります。
虫歯を放置して歯に大きな穴があいたり、歯が欠けたりすると、噛み合わせのバランスが崩れることがあります。
また、歯周病が進行すると、歯を支えている組織が弱くなり、歯がぐらついたり、動いたりすることがあります。
歯が動くと、噛み合わせや歯並びが変化し、いつもと違う部分に負担がかかるようになります。
このように、口の中の病気を放置することが、短期間で噛み合わせを変化させてしまうこともあるのです。
虫歯や歯周病は、噛み合わせを守るという意味でも、早めに治療しておくことが大切です。
頬杖・片噛み・うつ伏せ寝・口呼吸などの癖/加齢
日常の何気ない癖も、少しずつ噛み合わせに影響することがあります。
たとえば、いつも同じ側で頬杖をつく癖や、片側だけで噛む癖は、あごや歯に偏った力をかけることになります。
また、うつ伏せ寝であごに負担をかけた状態で眠ることや、口で呼吸する口呼吸なども、噛み合わせに影響することがあるとされています。
さらに、舌で歯を触ったり押したりする癖も、歯を動かす原因になることがあります。
こうした癖に加えて、加齢による変化も関わります。
年齢を重ねると、顎の関節や歯が摩耗し、噛み合わせのバランスが少しずつ変化することがあるとされています。
日常の癖のなかには、意識して見直すことで改善できるものもあるため、心当たりがあれば見直してみるとよいでしょう。
「最近噛み合わせが悪くなった」と感じたら
短い期間で噛み合わせが変化した場合、後天的な原因が関わっていることが少なくありません。
これまで問題なかったのに、「最近、急に噛み合わせが悪くなった気がする」と感じる方もいるでしょう。
急な変化に気づいたときの考え方を知っておくと、落ち着いて対応できます。
ここでは、最近噛み合わせが悪くなったと感じたときについて整理していきます。
たとえば、虫歯の治療で入れた詰め物や被せ物の高さが合っていない、虫歯や歯が抜けたまま放置している、歯周病が進行しているといったことが、比較的短期間での変化につながることがあります。
また、歯ぎしりや食いしばりによって歯がすり減ることでも、少しずつ噛み合わせが変わっていくことがあります。
一方で、噛み合わせは、その日の体調や顎の筋肉の状態によって、感じ方が多少変わることもあります。
そのため、一時的な違和感なのか、実際に噛み合わせが変化しているのかは、自分では判断が難しいものです。
「急に噛みにくくなった」「詰め物を入れてから違和感がある」といった変化が続くときは、我慢せず、歯科医院で相談することが大切です。
とくに、治療のあとに違和感が出た場合は、その治療を受けた歯科医院に伝えると、調整などで対応してもらえることがあります。
歯の噛み合わせが悪いと起こること(放置のリスク)
歯の噛み合わせが悪い状態を放置すると、口の中だけでなく、体にもさまざまな影響が及ぶことがあります。
どんなリスクがあるのかを知っておくと、早めに対応することの大切さが見えてきます。
ここでは、噛み合わせが悪いことで起こりうることを、簡単に整理していきます。
まず、口の中への影響として、虫歯や歯周病になりやすくなることが挙げられます。
歯が重なったりずれたりしていると、歯みがきがしにくく、汚れがたまりやすくなるためです。
また、噛み合わせが乱れていると、あごの関節に偏った負担がかかり、あごの痛みや音、口が開けにくいといった顎関節症につながることがあります。
さらに、特定の歯や詰め物に負担が集中することで、歯がすり減ったり、詰め物が割れたり外れたりすることもあります。
このほか、噛み合わせの乱れは、頭痛や肩こり、顔の歪みといった全身の不調に関わることがあるとも指摘されています。
ただし、こうした全身の不調は、噛み合わせ以外にもさまざまな原因で起こるため、すべてが噛み合わせによるものとは限りません。
噛み合わせと全身に出る症状との関わりについては、別の記事でくわしく解説しているので、あわせて参考にしてください。
いずれにしても、噛み合わせの乱れを長く放置すると、こうしたトラブルにつながることがあるため、気になるときは早めに相談することがすすめられます。
歯の噛み合わせが悪いときの治し方
噛み合わせの治し方は、その原因によってさまざまです。
歯の噛み合わせが悪いとき、どうやって治すのかを知っておくと、相談の際に役立ちます。
原因に合った対応をとることが、改善への近道になります。
ここでは、噛み合わせの主な治し方を見ていきましょう。
詰め物・被せ物の調整や作り直し
詰め物や被せ物の高さが原因で噛み合わせが悪くなっている場合は、その調整や作り直しが行われます。
詰め物や被せ物がわずかに高いだけであれば、材料によっては、少し削って調整することで改善が望めることがあります。
一方で、状態によっては、いったん取り外して作り直しが必要になることもあります。
とくに、セラミックなどの白い被せ物は、口の中で削って調整するのが難しく、作り直しになることもあるとされています。
治療のあとに噛み合わせの違和感が出た場合は、我慢せず、治療を受けた歯科医院で相談するとよいでしょう。
早めに相談することで、大きなトラブルになる前に対応しやすくなります。
抜けた歯を補う・親知らずの対応
歯が抜けたことで噛み合わせが乱れている場合は、失った歯を補う治療が行われます。
入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯を補うことで、噛み合わせのバランスを整えます。
歯が抜けたまま放置していると、隣の歯が傾いたり、反対側の歯が伸びたりして、補う治療が複雑になることもあります。
そのため、歯を抜いたあとは、できるだけ早めに補う治療について相談することが大切です。
また、親知らずが噛み合わせに影響している場合は、その状態に応じて、抜歯などの対応が検討されることもあります。
親知らずをどうするかは、生え方や周りの歯への影響によって変わるため、歯科で相談して決めるとよいでしょう。
歯ぎしり・食いしばりにはナイトガード
歯ぎしりや食いしばりが噛み合わせに影響している場合は、その対策が行われます。
代表的なのが、ナイトガードと呼ばれるマウスピースです。
これは、就寝中に装着することで、歯ぎしりや食いしばりによる歯や顎への負担を和らげるものです。
ナイトガードは、歯科医院で歯型を取って作製し、歯や顎関節を守りながら、顎の位置を安定させることを目指します。
こうしたマウスピースは、保険が適用される範囲で作れることもあるため、歯科医院で相談してみるとよいでしょう。
あわせて、日中の食いしばりに気づいたら意識して力を抜くなど、自分でできる対策も大切になります。
癖や姿勢の改善
噛み合わせに影響する癖や姿勢がある場合は、それらを見直していくことも大切です。
頬杖をつく癖や、いつも同じ側で噛む片噛みの癖、うつ伏せ寝、口呼吸、舌で歯を押す癖などは、噛み合わせに影響することがあります。
こうした癖は、意識して見直していくことで、噛み合わせへの悪影響を減らすことにつながります。
たとえば、頬杖をつかないようにする、左右バランスよく噛むようにする、仰向けで眠るようにするといった工夫があります。
歯科では、こうした癖の改善や姿勢の指導を、治療とあわせて行うこともあります。
日常のなかで無理なくできることから見直していくと、噛み合わせを守ることにつながります。
根本的な改善には矯正治療(骨格性は手術も)
歯並びや顎の位置そのものに問題があって噛み合わせが悪い場合は、矯正治療が根本的な改善の方法になります。
矯正治療では、歯に装置をつけて少しずつ動かし、歯並びと噛み合わせを整えていきます。
代表的な方法に、歯の表面に装置をつけるワイヤー矯正や、透明なマウスピースを使うマウスピース矯正があります。
どちらが向いているかは、噛み合わせの状態や原因によって異なります。
また、あごの骨格そのものに大きなずれがある場合には、矯正治療とあわせて、あごの手術(外科矯正)が必要になることもあります。
どのような治療が適しているかは、精密な検査をもとに判断されるため、まずは歯科・矯正歯科で相談することが大切です。
自分で治そうとしない(自己流は危険)
噛み合わせについて、とくに気をつけたいのが、自分で治そうとしないことです。
「毎日指で押していたら治った」といった話を耳にすることがあるかもしれませんが、自己流で歯を動かそうとするのは危険です。
歯科医学的な根拠のない自己流の力で歯を押すと、歯の神経がダメージを受けたり、歯の根が溶けて短くなったり、予期せぬ方向に歯が動いて噛み合わせがさらに悪化したりするおそれがあります。
歯を動かす治療は、精密な検査と診断にもとづいて、専門家が管理しながら行うべきものです。
自分でできる有効な対策は、あくまで、食いしばりなどの癖をやめる、姿勢を正すといった、悪化を防ぐための生活習慣の改善までです。
実際に歯を動かして噛み合わせを整えることは、必ず歯科医師の管理のもとで行うようにしましょう。
歯の噛み合わせは何科?受診の目安
噛み合わせが気になるときは、歯科を受診するのが基本です。
噛み合わせが気になったとき、どこを受診すればよいのか、迷う方もいるでしょう。
受診する科や、受診の目安を知っておくと、迷わず行動しやすくなります。
ここでは、噛み合わせの受診について整理していきます。
かかりつけの歯科医院で相談できますし、歯並びや顎の位置そのものの改善を考える場合は、矯正歯科が専門になります。
歯科では、色のついた紙を噛んで接触を調べる検査や、必要に応じてレントゲンなどの検査を行い、噛み合わせの状態を詳しく確認します。
受診の目安としては、噛んだときの違和感や噛みにくさが続く、詰め物や被せ物を入れてから違和感がある、といったときが挙げられます。
また、あごが痛む、あごを動かすと音がする、口が開けにくいといった、あごの不調があるときも、相談したいサインです。
さらに、歯が抜けたまま放置している、朝起きるとあごがだるいといった場合も、一度相談しておくと安心です。
なお、噛み合わせと関連づけて語られる頭痛や肩こり、めまいといった不調が続く場合は、噛み合わせ以外の原因も考えられます。
そうしたときは、歯科での相談とあわせて、必要に応じて内科などほかの医療機関でも相談するとよいでしょう。
痛みなどの症状がなくても、噛み合わせが気になるときは、早めに歯科に相談しておくことがすすめられます。
歯の噛み合わせが悪いことに関するよくある質問
Q:歯の噛み合わせが悪いとどうなりますか?
噛み合わせが悪いと、歯みがきがしにくく虫歯や歯周病になりやすくなるほか、あごの関節に負担がかかって顎関節症につながることがあります。
また、特定の歯や詰め物に負担が集中して、歯がすり減ったり詰め物が壊れたりすることもあります。
頭痛や肩こりなど全身の不調に関わることもあるとされますが、これらは噛み合わせ以外の原因でも起こるため、気になるときは歯科で相談しましょう。
Q:歯の噛み合わせが悪くなったのはなぜですか?
噛み合わせは、生まれつきの要因だけでなく、あとから悪くなることもあります。
詰め物や被せ物の高さが合わない、歯を抜いたまま放置している、親知らずが歯を押す、歯ぎしりで歯がすり減る、虫歯や歯周病が進行するといったことが原因になります。
急に噛みにくくなった、治療後に違和感があるといったときは、歯科で相談することが大切です。
Q:歯の噛み合わせは自分で治せますか?
噛み合わせを自分の力で治すことはできません。
指で歯を押すなどの自己流は、歯の神経や根を傷めたり、噛み合わせをさらに悪化させたりするおそれがあるため避けましょう。
自分でできるのは、食いしばりなどの癖をやめる・姿勢を正すといった悪化を防ぐ工夫までで、歯を動かす治療は歯科で受ける必要があります。
Q:歯の噛み合わせが悪いときは何科に行けばいいですか?
噛み合わせが気になるときは、まず歯科を受診するのが基本です。
歯並びや顎の位置そのものの改善を考える場合は、矯正歯科が専門になります。
治療後の違和感であれば、その治療を受けた歯科医院に相談すると、調整などで対応してもらえることがあります。
まとめ
歯の噛み合わせは、歯並びがきれいでも悪いことがあり、見た目だけでは分かりにくいのが特徴です。
正しい噛み合わせでは、リラックスしているとき上下の歯に2〜3mmほどの隙間があり、力を入れず口を閉じられ、奥歯もしっかり噛み合っています[1]。
噛み合わせが悪くなる原因には、生まれつきの骨格に加え、詰め物や被せ物の高さ、抜歯後の放置、親知らず、歯ぎしり、虫歯や歯周病、癖や加齢などがあります。
とくに「最近悪くなった」と感じる場合は、こうした後天的な原因が関わっていることが少なくありません。
噛み合わせの乱れを放置すると、虫歯や歯周病、顎関節症、詰め物の破損などにつながることがあります。
治し方は原因によって異なり、詰め物の調整や抜けた歯を補う治療、ナイトガード、癖の改善、根本的には矯正治療などがあります。
噛み合わせは自分で治そうとせず、気になるときは早めに歯科・矯正歯科で相談していきましょう。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療や特定の医療機関・治療法を推奨するものではありません。噛み合わせの状態や原因、必要な治療は、実際に診察してみないと判断できません。セルフチェックは診断ではなく受診の目安です。気になる症状がある場合は、自己判断せず歯科・矯正歯科などの医療機関にご相談ください。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康(噛み合わせ・口腔機能に関する情報)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/
[2] 厚生労働省「歯科口腔保健に関する情報」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kougien/index.html