舌の付け根が痛い原因は?片側・動かすと痛いときの対処法と受診の目安

舌の付け根が痛くて、「これは何かの病気だろうか」「病院に行くべきなのだろうか」と不安になっていませんか?
舌の付け根の痛みは、口内炎やのどの炎症など、多くは心配のいらない原因で起こります。
一方で、なかには早めの受診が望ましいサインが隠れていることもあり、見きわめが大切です。
この記事では、舌の付け根が痛い主な原因や自分でできる対処法、注意したいサインと受診の目安までを、一般の方にもわかりやすく解説していきます。
舌の付け根が痛いとき、まず知っておきたいこと
舌の付け根の痛みが気になると、すぐに原因を知りたくなりますが、その前に知っておいてほしいことがあります。
全体像を先に押さえておくと、自分の状態を落ち着いて見つめることができます。
痛みの原因はさまざまで、その多くは深刻なものではありません。
まずは、舌の付け根が痛いときの基本的な考え方から確認していきましょう。
多くは心配のいらない原因だが、見きわめが大切
はじめにお伝えしたいのは、舌の付け根の痛みの多くは、心配のいらない原因で起こるということです。
口内炎やのどの炎症など、時間の経過や適切なケアで改善していくものが少なくありません。
そのため、痛みがあるからといって、すぐに深刻な病気を心配しすぎる必要はありません。
ただし、一方で注意しておきたいこともあります。
まれに、早めの受診が望ましいサインが隠れていることがあり、その見きわめが大切になります。
この記事では、まずよくある原因を知ったうえで、注意したいサインについても後半でくわしくお伝えしていきます。
「舌の付け根」はのどの奥(中咽頭)に近い部位
舌の付け根がどこにあるかを知っておくと、痛みの原因を理解しやすくなります。
舌の付け根は、舌の先の方とは違い、のどの奥に近い部分にあります。
この部分は、医学的には中咽頭(ちゅういんとう)と呼ばれる、のどの一部に含まれる部位です。
そのため、舌の付け根の痛みには、舌そのものの問題だけでなく、のどの炎症など、のどの病気が関わっていることもあります。
また、この部分には扁桃(へんとう)と呼ばれる組織や、味覚や感覚に関わる神経も通っています。
舌の付け根が、舌とのどの境目に近い場所にあることを知っておくと、さまざまな原因が関わりうることも理解しやすくなります。
舌の付け根が痛い主な原因
舌の付け根の痛みには、さまざまな原因が考えられます。
主な原因を知っておくと、自分の状態を考える手がかりになります。
ここでは、舌の付け根が痛くなる代表的な原因を、順番に見ていきましょう。
ただし、これらはあくまで一般的な原因であり、実際の原因を正確に知るには、医療機関での診察が必要な点はあらかじめお伝えしておきます。
口内炎(アフタ性など)
舌の付け根の痛みの原因として、最も多いもののひとつが口内炎です。
口内炎のなかでも、アフタ性口内炎と呼ばれるものが多くみられます。
これは、白っぽい小さな潰瘍のまわりが赤くなるタイプの口内炎で、食事や会話のときにヒリヒリと痛むのが特徴です。
口内炎は、ストレスや睡眠不足、栄養の不足などによって免疫力が低下したときにできやすくなるとされています。
また、誤って舌を噛んでしまったり、とがった歯などが当たって傷ついたりした部分に、口内炎ができることもあります。
アフタ性口内炎の多くは、1〜2週間ほどで自然に治っていきます。
扁桃炎・咽頭炎・風邪
のどの炎症が、舌の付け根の痛みとして感じられることもあります。
舌の付け根はのどの奥に近いため、扁桃炎や咽頭炎、風邪などでのどが炎症を起こすと、その痛みが舌の付け根あたりに広がることがあります。
とくに、発熱やのどの痛み、せき、だるさといった症状をともなう場合は、こうした感染症が関わっている可能性があります。
これらは、免疫力が低下したときに、ウイルスや細菌が侵入・増殖することで起こるとされています。
風邪の症状とともに舌の付け根が痛む場合は、まずはからだを休めて、様子をみることが大切です。
ただし、飲み込むのがつらいほどのどが痛む場合などは、後述するように早めの受診が望ましいことがあります。
口腔カンジダ症
口の中に常にいる菌が原因で、舌の付け根に痛みが出ることもあります。
口腔カンジダ症は、カンジダという真菌(かびの一種)が増えることで起こる炎症です。
カンジダは、健康な人の口の中にも普段からいる常在菌ですが、通常は免疫の力でおさえられています。
しかし、疲労や体調不良、加齢などで免疫力が落ちると、菌が増えて炎症を起こすことがあります。
舌などに白い苔のようなものが付着するのが特徴的ですが、白いものが目立たないタイプもあります。
高齢の方や、入れ歯を使っている方、口の中が乾燥しやすい方などにみられやすいとされています。
舌痛症(見た目に異常がないのに痛む)
見た目には異常がないのに、舌に痛みを感じることもあります。
舌痛症(ぜっつうしょう)は、口内炎のような傷や炎症が見当たらないのに、舌にヒリヒリ、ピリピリとした痛みが続く状態です。
主に舌の先や縁に感じることが多いとされますが、舌の付け根のあたりに違和感や痛みを感じることもあります。
はっきりとした原因はわかっていませんが、ストレスや不安などの心理的な要因、口の乾燥、更年期のホルモンバランスの変化などが関わっていると考えられています。
食事や会話に集中しているときには痛みが軽くなり、それ以外のときに気になるという特徴がみられることもあります。
見た目に異常がないため戸惑いやすいですが、こうした状態もあることを知っておくと、過度な不安をやわらげることにつながります。
貧血・ビタミンや亜鉛の不足による舌炎
からだ全体の状態が、舌の痛みとして現れることもあります。
鉄分が不足して起こる鉄欠乏性貧血では、舌に炎症が起こり、痛みや赤みを感じることがあるとされています。
また、ビタミンや亜鉛といった栄養素の不足も、舌の炎症や、痛み、味覚の異常などにつながることがあります。
こうした場合は、舌の痛みだけでなく、疲れやすさや、口の端が切れるといった、ほかの症状をともなうこともあります。
栄養の偏りや、からだの不調が背景にあることもあるため、舌の痛みが続くときは、生活全体を振り返ってみることも大切です。
これらが疑われる場合は、内科での相談が必要になることもあります。
舌や粘膜の傷(誤って噛む・とがった歯など)
物理的な刺激による傷が、舌の付け根の痛みの原因になることもあります。
誤って舌を噛んでしまったり、とがった歯や、合わない入れ歯、被せ物などが舌に当たったりすることで、傷ができて痛むことがあります。
こうした傷は、それ自体が痛むだけでなく、そこに細菌が感染して口内炎になることもあります。
一時的な傷であれば、様子をみるうちに治っていくことが多いものです。
しかし、とがった歯や合わない入れ歯などが原因で、慢性的に同じ場所が傷つき続ける場合は、その原因を取り除く必要があります。
同じ場所が繰り返し痛む場合は、歯科でその原因を確認してもらうとよいでしょう。
舌咽神経痛など神経の痛み
まれですが、神経の痛みが原因で、舌の付け根が痛むこともあります。
舌咽神経痛(ぜついんしんけいつう)は、舌の付け根から、のどの奥、耳にかけての範囲に、針を刺すような鋭い痛みが発作的に起こるのが特徴です。
会話や食事、飲み込む動作などがきっかけで、痛みが誘発されることがあります。
これは、神経が近くの血管に圧迫されることなどで起こるとされ、まれな病気です。
こうした電気が走るような激しい痛みが片側に起こる場合は、ほかの原因とは対応が異なります。
一度でもそのような強い痛みを感じた場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
「片側だけ痛い」「動かすと痛い」ときは?
舌の付け根の痛みについて調べている方のなかには、「片側だけ痛い」「動かすと痛い」といった、特定の状況で気になっている方も多いのではないでしょうか。
こうした痛み方には、それぞれ考えられることがあります。
ここでは、痛み方のパターンごとに、どう考えればよいかを整理していきます。
ただし、痛み方だけで原因を断定することはできないため、あくまで目安として参考にしてください。
片側だけの痛みで考えられること
舌の付け根が片側だけ痛む場合、いくつかの原因が考えられます。
たとえば、片側にできた口内炎や、片側の扁桃の炎症、片側の歯や粘膜の傷などがあると、その側だけが痛むことがあります。
これらは、比較的よくある原因で、多くは時間の経過やケアで改善していきます。
一方で、先ほど触れた舌咽神経痛のように、片側に発作的な激しい痛みが起こる場合もあります。
また、後ほどくわしく述べますが、片側だけにしこりやただれ、潰瘍などがあり、それが治らない場合は、念のため確認が必要なこともあります。
片側だけの痛みといっても原因はさまざまなので、痛みが強い場合や長引く場合は、自己判断せず受診することが大切です。
動かすと痛い・飲み込むと痛いとき
舌を動かしたときや、ものを飲み込んだときに痛む場合も、原因を考える手がかりになります。
舌の付け根やのどに炎症があると、舌を動かしたり飲み込んだりするときに、その部分が刺激されて痛むことがあります。
扁桃炎や咽頭炎などでは、飲み込むときにのどの奥から舌の付け根にかけて痛むことがよくあります。
また、口内炎や傷がある場合も、動かしたときにその部分が引っぱられて痛むことがあります。
一方、舌を動かす動作や飲み込む動作がきっかけで、電気が走るような鋭い痛みが起こる場合は、神経の痛みが関わっている可能性もあります。
飲み込むのがつらいほど痛む場合や、鋭い痛みが繰り返す場合は、早めに医療機関で相談するとよいでしょう。
しこりやリンパの腫れを伴うとき
痛みだけでなく、しこりや腫れをともなう場合は、少し注意して見ておきたいところです。
舌の付け根やその周辺に、しこりのようなものを感じることがあります。
のどの奥には、もともと扁桃や、味覚を感じる乳頭といった、でこぼこした組織があります。
これらを、はじめて意識したときに、しこりや異常と思ってしまうこともあります。
一方で、あごの下や首のリンパ節が腫れて痛む場合は、のどや口の中の炎症に反応して腫れていることがよくあります。
炎症が治まればリンパの腫れも引いていくことが多いですが、しこりや腫れが長く続く場合や、だんだん大きくなる場合は、後述するように受診して確認してもらうことが大切です。
ストレスと舌の付け根の痛みの関係
「舌の付け根の痛みは、ストレスのせいなのだろうか」と気になっている方も多いようです。
ストレスと舌の痛みには、いくつかの関わりがあると考えられています。
ここでは、ストレスと舌の付け根の痛みの関係について整理していきます。
心当たりがある場合は、生活を振り返る手がかりにしてください。
まず、ストレスは、口内炎の一因になることがあるとされています。
精神的なストレスや、それにともなう睡眠不足、疲労などが続くと、免疫力が低下しやすくなります。
免疫力が下がると、口の中の粘膜が弱ったり、ウイルスや細菌に感染しやすくなったりして、口内炎や扁桃炎などにつながることがあります。
また、先ほど触れた舌痛症も、ストレスや不安といった心理的な要因が関わっていると考えられています。
見た目に異常がないのに舌に痛みが続く場合、その背景に、心身の疲れやストレスがあることも少なくありません。
さらに、ストレスが強いと、無意識に舌を歯に押しつけたり、噛んだりする癖が出て、それが刺激になって痛みにつながることもあるとされています。
このように、ストレスはさまざまな形で舌の付け根の痛みに関わることがあります。
思い当たる場合は、十分な休養をとり、ストレスをためこまないよう心がけることも、痛みをやわらげる助けになります。
ただし、ストレスのせいだと自己判断して、ほかの原因を見逃してしまわないよう、痛みが続く場合は受診して確認することが大切です。
舌の付け根が痛いときの自分でできる対処法
舌の付け根が痛いとき、症状が軽く、ほかに気になる症状がなければ、まずは自分でできるケアで様子をみることもできます。
適切なケアは、回復を助け、悪化を防ぐことにつながります。
ここでは、自分でできる対処法を整理していきます。
ただし、後述する注意したいサインがある場合は、様子をみずに受診することが大切です。
口の中を清潔に保つ・刺激物を避ける
まず大切なのが、口の中を清潔に保つことです。
口の中に細菌が増えると、炎症が悪化したり、治りが遅くなったりすることがあります。
ていねいな歯みがきやうがいで、口の中を清潔に保つようにしましょう。
ただし、痛む部分を強くこすると、かえって刺激になってしまうため、やさしく行うことが大切です。
また、痛みがあるときは、香辛料の効いた食べ物や、熱いもの、かたいものなど、刺激になる食べ物を避けるとよいでしょう。
刺激の少ない、やわらかい食事を選ぶことで、痛む部分への負担を減らすことができます。
十分な栄養・睡眠でからだを休める
からだの回復力を高めることも、痛みの改善につながります。
口内炎や扁桃炎などは、免疫力が低下したときにできやすくなります。
そのため、十分な睡眠をとり、からだを休めることが大切です。
また、栄養バランスのとれた食事を心がけ、ビタミンなどが不足しないようにすることも助けになります。
疲れやストレスがたまっていると感じるときは、意識して休養をとるようにしましょう。
規則正しい生活でからだの調子を整えることが、痛みの回復と、再発の予防につながります。
やってはいけないこと(刺激・自己判断での放置)
一方で、避けたほうがよいこともあります。
まず、痛む部分が気になって、舌で触ったり、指でいじったりするのは避けましょう。
刺激を繰り返すと、傷が悪化したり、治りが遅くなったりすることがあります。
また、痛む部分を強くこすったり、刺激の強いうがい薬を過剰に使ったりするのも、控えたほうがよいでしょう。
そして、最も注意したいのが、症状が続いているのに自己判断で放置してしまうことです。
「たいしたことはない」と思い込んで様子をみているうちに、受診の機会を逃してしまうことがあります。
次に述べる注意したいサインがある場合は、放置せず、早めに受診することが大切です。
【重要】こんなときは早めに受診を(注意したいサイン)
ここまで、よくある原因や自分でできる対処法をお伝えしてきました。
しかし、舌の付け根の痛みのなかには、早めの受診が望ましいサインが隠れていることもあります。
ここでは、とくに注意したいサインを整理していきます。
以下にあてはまる場合は、自己判断で様子をみず、医療機関を受診することをおすすめします。
2週間以上治らない・しこりやただれ・出血がある
まず注意したいのが、症状が長く続く場合です。
多くの口内炎は、1〜2週間ほどで自然に治っていきます。
そのため、口内炎のようなものが2週間以上治らない場合は、一度受診して確認してもらうことが大切です。
というのも、なかなか治らない場合、口内炎だと思っていたものが、別の病気であることもあるためです。
とくに、痛む部分にしこりやただれ、治らない潰瘍があったり、出血をともなったりする場合は、注意が必要です。
まれではありますが、舌やのどの奥にできる病気のなかには、こうした症状が続くものもあり、早期に見つけることが大切です。
こうした病気は、初期には軽い痛み程度のことも多く、見過ごされやすいとされているため、気になる症状が続くときは早めに受診しましょう。
片側だけ刺すような激痛・飲み込めないほど痛い
痛みの程度や性質にも、注意したいサインがあります。
片側だけに、針を刺すような、あるいは電気が走るような鋭い激痛が起こる場合は、神経の痛みが関わっている可能性があります。
こうした強い痛みは、会話や食事、飲み込む動作がきっかけで起こることがあります。
一度でもそのような激しい痛みを感じた場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
また、痛みのために食べ物や飲み物を飲み込めないほどつらい場合も、早めの受診が望ましいサインです。
がまんを続けると、症状が悪化したり、水分や栄養がとれずにからだが弱ったりすることもあるため、無理をせず受診しましょう。
発熱や強いのどの痛みを伴う
全身の症状をともなう場合も、注意が必要です。
高い熱が出ている、のどが強く痛む、といった症状を舌の付け根の痛みとあわせて感じる場合は、扁桃炎などの感染症が強く出ている可能性があります。
扁桃炎は風邪と症状が似ているため、自己判断で様子をみてしまう方も多いとされています。
しかし、症状が強い場合や、飲み込むのがつらいほどのどが痛む場合は、慢性化する前に受診することがすすめられます。
とくに、高熱が続く、水分がとりにくい、息苦しさがあるといった場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
こうした全身症状をともなう痛みは、からだからの大切なサインとして受け止めることが大切です。
舌の付け根が痛いときは何科?
いざ受診しようと思っても、「何科に行けばよいのか分からない」と迷う方は多いものです。
受診する科の考え方を知っておくと、迷わず行動しやすくなります。
ここでは、舌の付け根が痛いときの受診先について整理していきます。
症状によって適した科が異なるため、参考にしてください。
まず、舌の付け根の痛みで受診する場合、はじめの選択肢となるのが歯科や口腔外科です。
口内炎や舌の傷、舌痛症、口腔カンジダ症など、口の中に原因があると考えられる場合は、歯科や口腔外科が専門になります。
とくに口腔外科は、口の中の粘膜の病気や、舌の病気を専門的に診てくれる科です。
一方で、のどの奥の炎症や、飲み込むときの痛み、扁桃炎など、のどに原因があると考えられる場合は、耳鼻咽喉科が適しています。
舌の付け根はのどの奥に近いため、のどの症状が強い場合は、耳鼻咽喉科での相談が向いています。
また、貧血やビタミン・亜鉛の不足など、からだ全体の状態が関わっていると考えられる場合は、内科での相談が必要になることもあります。
舌の痛みだけでなく、疲れやすさやほかの不調をともなう場合は、内科も選択肢になります。
どの科に行けばよいか迷う場合は、まずは歯科や口腔外科、またはかかりつけの医療機関で相談し、必要に応じて適切な科を紹介してもらうとよいでしょう。
大切なのは、迷って受診をためらうのではなく、まずどこかで相談してみることです。
医療機関ではどんなことを診てもらえる?
受診する前に、医療機関でどんなことを診てもらえるのかを知っておくと、安心して受診できます。
流れをイメージしておくと、受診のハードルが下がります。
ここでは、医療機関での診察の流れを整理していきます。
もちろん、実際の内容は症状や医療機関によって異なります。
まず、医療機関では、いつから、どのようなときに、どのくらい痛むのかといった、症状についてくわしく聞かれます。
痛みが強くなるときや、軽くなるとき、ほかにともなう症状などを伝えると、原因を考える手がかりになります。
次に、口の中や舌、のどの奥を、目で見たり触れたりして、炎症や傷、しこりなどの有無を確認します。
必要に応じて、口の中の状態を詳しく調べる検査が行われることもあります。
たとえば、原因を調べるために血液検査を行ったり、粘膜の状態を詳しく調べる検査を行ったりすることがあります。
こうした診察や検査を通じて、痛みの原因を確かめ、それに合った対応を検討していきます。
原因がはっきりすれば、それに応じた治療やケアを受けることができ、不安の解消にもつながります。
受診する際は、気になっている症状や、不安に思っていることを、遠慮せずに医師に伝えることが大切です。
舌の付け根の痛みを防ぐために日頃からできること
舌の付け根の痛みは、日頃の心がけで、ある程度予防できるものもあります。
予防のポイントを知っておくと、繰り返す痛みを減らすことにつながります。
ここでは、日頃からできる予防のポイントを整理していきます。
痛みを繰り返しやすい方は、参考にしてください。
まず基本になるのが、口の中を清潔に保つことです。
ていねいな歯みがきやうがいで口の中を清潔に保つことは、口内炎や、のど・口の中の感染症を防ぐことにつながります。
次に大切なのが、免疫力を保つための生活習慣です。
十分な睡眠をとり、栄養バランスのとれた食事を心がけ、疲れやストレスをためこまないようにすることが、口内炎などの予防に役立ちます。
とくに、ビタミンや鉄、亜鉛などが不足しないよう、バランスのよい食事を心がけるとよいでしょう。
また、口の中が乾燥すると、粘膜が傷つきやすくなったり、菌が増えやすくなったりします。
こまめに水分をとる、よく噛んで食べて唾液の分泌を促すなど、口の中の乾燥を防ぐことも大切です。
さらに、とがった歯や合わない入れ歯など、舌に当たって刺激になるものがある場合は、歯科で対応してもらうことで、繰り返す傷を防ぐことができます。
喫煙や過度の飲酒は、口やのどの粘膜への刺激となるため、控えることも予防につながります。
こうした日頃の心がけが、舌の付け根の痛みを防ぎ、口とのどの健康を守ることにつながります。
舌の付け根の痛みに関するよくある質問
Q:舌の付け根が痛いのはストレスのせいですか?
ストレスは、舌の付け根の痛みに関わることがあります。
ストレスや睡眠不足で免疫力が下がると口内炎ができやすくなり、また見た目に異常がないのに痛む舌痛症も、ストレスが関わっていると考えられています。
ただし、ストレスのせいと決めつけてほかの原因を見逃さないよう、痛みが続く場合は受診して確認することが大切です。
Q:片側だけ痛いのは危険ですか?
片側だけの痛みには、片側の口内炎や扁桃の炎症など、よくある原因も多く、必ずしも危険とは限りません。
一方で、片側だけに刺すような激痛がある、片側にしこりやただれ・治らない潰瘍があるといった場合は、注意が必要です。
こうした症状がある場合や、痛みが長引く場合は、自己判断せず受診しましょう。
Q:舌の付け根が痛いとき市販薬を使ってもいいですか?
市販薬を使う場合は、薬剤師や登録販売者に相談し、症状に合ったものを選ぶことが大切です。
ただし、市販薬を数日から1週間ほど使っても改善しない、または悪化する場合は、ほかの原因が隠れている可能性があります。
その場合は使用を続けず、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
Q:何日くらい様子を見ていいですか?
症状が軽く、ほかに気になる症状がなければ、口内炎などは1〜2週間ほどで自然に治ることが多いため、その間は様子をみることもできます。
ただし、2週間以上治らない、しこりやただれ・出血がある、激痛がある、飲み込めない、発熱をともなうといった場合は、様子をみずに受診してください。
迷うときは、早めに相談するほうが安心です。
まとめ
舌の付け根の痛みは、口内炎やのどの炎症など、多くは心配のいらない原因で起こります。
主な原因には、口内炎、扁桃炎や咽頭炎などの感染症、口腔カンジダ症、舌痛症、貧血や栄養不足による舌炎、舌や粘膜の傷、神経の痛みなどがあります。
片側だけ痛い、動かすと痛い、飲み込むと痛いといった痛み方には、それぞれ考えられる原因がありますが、痛み方だけで原因を断定することはできません。
症状が軽いときは、口の中を清潔に保ち、刺激物を避け、十分な栄養と睡眠でからだを休めることが、回復や予防に役立ちます。
一方で、2週間以上治らない、しこりやただれ・出血がある、片側の激痛がある、飲み込めないほど痛い、発熱をともなうといった場合は、早めの受診が望ましいサインです。
受診の際は、口の中に原因がありそうなら歯科や口腔外科、のどの症状が強いなら耳鼻咽喉科が選択肢になります。
舌の付け根の痛みが続くときや、気になるサインがあるときは、自己判断で放置せず、医療機関に相談していきましょう。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療や特定の医療機関・治療法・医薬品を推奨するものではありません。
舌の付け根の痛みの原因や必要な対応は、実際に診察してみないと判断できません。
気になる症状がある場合は、自己判断せず歯科・口腔外科・耳鼻咽喉科などの医療機関にご相談ください。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康」(最終閲覧日:2026年7月6日)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/
[2] 厚生労働省「歯科口腔保健に関する情報」(最終閲覧日:2026年7月6日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kougien/index.html