口内炎に効くビタミンは?B2・B6・Cの働きと食べ物・とり方

「口内炎ができたけれど、何のビタミンをとればいいの?」「ビタミン不足が原因って本当?」と気になっていませんか?
口内炎に関係が深いのは、口の粘膜を健やかに保つビタミンB2・B6や、免疫を支えるビタミンCで、不足すると口内炎ができやすくなると考えられています[1]。
ただし口内炎の原因はビタミン不足だけではなく、ビタミンをとれば治るとは限らないため、食べ物やビタミン剤の上手なとり入れ方を知っておくと役立ちます。
この記事では、口内炎に関係するビタミンの種類と働き、多く含む食べ物、ビタミン剤やサプリの選び方、受診の目安までまとめているため、ビタミンで口内炎に対処したい方はぜひ参考にしてください。
口内炎とビタミンの関係|なぜビタミン不足で口内炎ができるのか
口内炎とビタミンには深い関わりがあり、不足すると口内炎ができやすくなることが知られています。
口内炎ができると、栄養が足りていないのかもと気になる方は多いのではないでしょうか。
中でも、口の粘膜を守るビタミンB群やビタミンCは、口内炎と関係が深い栄養素です。
一方で、ビタミン不足は数ある原因の一つで、それだけで口内炎が決まるわけではありません。
ここからは、ビタミンと口内炎がどうつながっているのかを、やさしく整理していきます。
口の粘膜はビタミンでつくり替えられている
口の粘膜は、毎日のように新しくつくり替えられている組織です。
粘膜の細胞は入れかわりが早く、その材料や再生を助ける栄養として、ビタミンが欠かせません。
中でもビタミンB群は、皮膚や粘膜の健康維持に関わる代表的なビタミンです[1]。
十分に足りていれば、多少の刺激を受けても粘膜はすばやく修復されていきます。
逆に材料が足りないと、修復が追いつかず、粘膜が弱くなってしまうこともあるでしょう。
粘膜を健やかに保つうえで、ビタミンは土台になる栄養素といえます。
ビタミン不足が口内炎につながる仕組み
ビタミンが不足すると、粘膜の修復が追いつかず、口内炎ができやすくなります。
ビタミンB2やB6が足りないと、粘膜を新しく保つ働きが弱まるためです。
ビタミンB2の欠乏では、口内炎に似た口角炎や舌炎などが起こることも知られています[2]。
疲れや食事の乱れが続くと、こうしたビタミンが不足しやすく、粘膜が傷つきやすい状態になりがちです。
同じところを噛んだだけでも治りにくく、口内炎が長引くと感じる方もいるでしょう。
不足しやすいビタミンを意識して補うことが、口内炎を防ぐ第一歩になります。
ビタミン不足は口内炎の原因の一つ(すべてではない)
ビタミン不足は口内炎の原因の一つですが、それだけが原因とは限りません。
口内炎は、ストレスや疲れ、免疫の低下、物理的な刺激、ウイルスやカビなど、さまざまな要因で起こるためです。
ビタミンを補っても、ほかの原因が続いていると治りにくいこともあります。
栄養に気をつけているのに口内炎がくり返すときは、睡眠不足や口の中の刺激など、別の要因が隠れている場合もあるでしょう。
ビタミンだけに頼らず、原因を幅広く見直すことが役立ちます。
ビタミンは大切な要素ですが、生活全体を整える視点をあわせて持っておくと安心です。
口内炎に関係する主なビタミンと栄養素
口内炎に関わるビタミンは、一つだけではありません。
粘膜の健康や免疫に関わるいくつかのビタミンが、たがいに助け合いながら働いています。
特に知っておきたいのが、ビタミンB2・B6・Cの3つです。
あわせて、B群のなかまや、鉄・亜鉛といったミネラルも口内炎と関わりがあります。
ここからは、それぞれの働きと口内炎との関係を順にみていきましょう。
ビタミンB2(粘膜を守る中心的なビタミン)
口内炎と最も関わりが深いとされるのが、ビタミンB2です。
ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康維持に関わり、細胞の再生を助ける働きをもっています[1]。
不足すると、口内炎に似た口角炎や舌炎、皮膚の炎症などが起こりやすくなるのです[2]。
食事が偏りがちなときや、脂っこい食事・飲酒が多いときには、ビタミンB2が足りなくなることもあるでしょう。
口内炎がくり返す方は、まずB2が不足していないか振り返ってみるのも一つの方法です。
粘膜を守る土台として、ビタミンB2を日ごろから意識しておくと安心できます。
ビタミンB6(粘膜の再生を助ける)
ビタミンB6も、口内炎の予防や回復を支える大切なビタミンです。
ビタミンB6は、たんぱく質やアミノ酸の代謝に関わり、皮膚や粘膜を健やかに保つ働きをもっています[1]。
粘膜がスムーズに入れかわるのを助けるため、不足すると口内炎ができやすくなるのです。
マグロやカツオ、鶏のささみ、バナナなどから手軽にとりやすい栄養素といえるでしょう。
ビタミンB2とあわせてとると、粘膜を守る働きがより支えられます。
B2とB6は、いわば粘膜を守るペアとして、あわせて意識しておくと心強い栄養素になるでしょう。
ビタミンC(免疫と炎症ケアを支える)
ビタミンCは、免疫や炎症のケアの面から口内炎を支えるビタミンです。
ビタミンCには、体を守る免疫の働きを助けたり、抗酸化作用で細胞を守ったりする役割があります[1]。
粘膜やコラーゲンづくりにも関わるため、傷ついた粘膜の回復を後押しすると考えられているのです。
ピーマンやブロッコリー、いも類、果物などから、毎日こまめにとりやすい栄養素です。
水に溶けやすく熱に弱いため、生でとったり加熱を短めにしたりする工夫が役立ちます。
免疫を支える栄養として、ビタミンCも切らさないよう心がけておくと安心できるでしょう。
ビタミンB1・B12・葉酸などのB群のなかま
口内炎に関わるのはB2やB6にとどまらず、B1やB12、葉酸まで幅広く目を向けたい栄養素です。
というのも、ビタミンB群はそれぞれが単独で働くわけではなく、たがいに補い合いながら代謝や粘膜の維持を支えているのです。
そのため1つだけを多くとっても、ほかのB群が足りなければ十分に力を発揮しにくいと考えられています。
B1は糖質をエネルギーに変える働きや皮膚・粘膜の健康維持に関わり、B12や葉酸は赤血球づくりを支えることで全身のコンディションを整えるのに欠かせません[1]。
これらが不足して体調がゆらぐと、めぐりめぐって口の粘膜の状態にも影響し、口内炎の治りにくさとして表れることもあるでしょう。
こうした性質をふまえると、B2・B6を軸にしながらB群全体をまとめて意識することが、粘膜を支える近道になるといえます。
鉄・亜鉛などのミネラルも関わる
口内炎を栄養面から考えるときは、ビタミンだけでなく、鉄や亜鉛といったミネラルにも目を向けておくと安心です。
鉄や亜鉛は、新しい細胞をつくり出したり、傷ついた粘膜の修復を進めたりする過程に深く関わっています。
そのため不足した状態が続くと、粘膜が弱くなって傷つきやすくなり、できた口内炎もなかなか治らなくなってしまうことがあるのです。
食べ物では、鉄はレバーや赤身の肉、あさり、小松菜などの青菜に多く、亜鉛は牡蠣や赤身の肉、卵などから補いやすい栄養素です。
極端な食事制限やかたよった食生活が続くと、こうしたミネラルはとくに不足しやすくなるため、意識して取り入れておきたいところでしょう。
ビタミンとあわせて鉄や亜鉛まで意識できると、粘膜を支える栄養の土台がぐっと整いやすくなります。
ビタミンAも粘膜の保護に関わる
ビタミンAも粘膜を守るという点で口内炎と関わりのあるビタミンです。
ビタミンAには、皮膚や粘膜を正常な状態に保ち、外からの刺激をはね返すバリアの働きを支える役割があるとされています。
この働きが十分でないと、粘膜が乾いて薄くなり、ちょっとした刺激でも傷つきやすい状態になりがちです。
多く含む食べ物としては、レバーやうなぎのほか、にんじんやかぼちゃといった緑黄色野菜が身近でとり入れやすいでしょう。
ただし、ビタミンAは体にたまりやすい性質をもつため、サプリメントで大量にとると過剰になる心配があり、注意が必要です[3]。
食べ物から適量を無理なくとる範囲であれば、ビタミンAも粘膜を守る頼もしい味方になってくれます。
ビタミンを多く含む食べ物と効率のよいとり方
口内炎に関わるビタミンは、まず毎日の食べ物からとることを基本に考えると、無理なく続けやすくなります。
サプリメントに頼る前に、いつもの食事で補えないかを見直すだけでも、栄養のかたよりはやわらいでいくものです。
さいわい、口内炎と関わりの深いビタミンB2・B6・Cは、特別な食材でなくても身近な食品から手軽にとれます。
とはいえ、同じ食材でも調理のしかたや食べ合わせによって、実際にとれる量が変わってくることも少なくありません。
ここからは、栄養素ごとに多く含む食べ物と、その栄養をむだにしないとり方のコツを順にみていきましょう。
ビタミンB2が多い食べ物
ビタミンB2をしっかり補いたいときにまず思い浮かべたいのが、レバーやうなぎ、青魚といった食品です。
ビタミンB2は動物性の食品に豊富に含まれ、日々の主菜から取り入れやすい栄養素として知られています[1]。
さらに、納豆や卵、牛乳といった身近な食品にも含まれているため、料理が苦手な方でも取り入れやすいのが心強い点でしょう。
朝食に納豆と卵を一品ずつ足したり、コップ一杯の牛乳を添えたりするだけでも、B2を自然に補うことができます。
魚を食べる日には、うなぎやブリのような脂ののった魚を選ぶと、B2をより多くとりやすくなるでしょう。
こうしてみると、特別な食材をそろえなくても、身近な食品の組み合わせだけでB2は十分に意識できることがわかります。
ビタミンB6が多い食べ物
ビタミンB6は、マグロやカツオといった赤身の魚、鶏のささみ、そしてバナナなど、案外身近な食品から手軽に補えます。
ビタミンB6は魚や肉、一部の果物まで幅広い食品に含まれるため、毎日の献立に無理なく組み込みやすい栄養素です[1]。
玄米やサツマイモといった主食・いも類にも含まれているので、ふだんの主食を少し変えるだけでも補えるのがうれしいところでしょう。
昼食にマグロやカツオを使った丼を選んだり、小腹がすいたときにバナナを一本つまんだりするのも、続けやすいとり方といえます。
鶏のささみは脂質が少なくたんぱく質も一緒にとれるため、B6を補いながら体づくりも意識したい方に向いています。
魚・肉・果物をまんべんなく取り入れる意識をもつだけで、B6は自然と不足しにくくなっていくでしょう。
ビタミンC・鉄・亜鉛が多い食べ物
ビタミンCと鉄、亜鉛は、野菜や果物、そして肉・魚介をバランスよく食べることで、まとめて補いやすくなります。
ビタミンCはピーマンやブロッコリー、いも類、果物などに幅広く含まれ、毎日の副菜やデザートからこまめに補えるのが特長です[1]。
一方の鉄はレバーや赤身の肉、青菜などに、亜鉛は牡蠣や赤身の肉、卵などに多く、主菜を選ぶ際のヒントになります。
ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いため、果物やいも類は生のまま、または加熱を短めにすると効率よくとりやすくなるでしょう。
主菜に赤身の肉や魚介を選ぶ日を意識してつくると、鉄と亜鉛を一度の食事でまとめて補えます。
いろいろな食材を少しずつ組み合わせていくことで、これらの栄養素は特別な工夫をしなくても自然にとれていくものです。
栄養をむだにしない食べ方のコツ
せっかくビタミンをとるなら、調理や食べ方をひと工夫して、栄養をむだにしないことが大切です。
ビタミンB群やCは水に溶けやすい性質をもち、加熱や水にさらす時間が長いほど失われやすくなります。
長時間ゆでたり洗いすぎたりすると、食材にビタミンが残っていても、口に入るころには量が減ってしまうのです。
野菜はさっとゆでる、煮汁ごと汁物にして溶け出た分もいただく、果物やサラダは生のままそえるといった工夫で、取りこぼしはぐっと減らせるでしょう。
ビタミンB群には油と一緒だと吸収が助けられるものもあるため、炒め物にしたり肉や魚と組み合わせたりするのも一つの方法です。
特別な食材をそろえるより、いつもの食事をむだなく食べきる意識をもつほうが、無理なく続けられて効果的といえます。
コンビニでも選べる手軽な食品
忙しくて自炊が難しいときは、コンビニで買える食品を上手に選ぶだけでも、口内炎対策のビタミンをしっかり補えます。
コンビニには栄養を意識してつくられた身近な食品が数多くそろっており、手軽に手に取れるのが心強いところです。
だからこそ、何をどう組み合わせるかを少し意識するだけで、その一食でとれる栄養は大きく変わってくるのです。
納豆巻きやゆで卵、サラダチキン、ヨーグルト、飲むタイプの牛乳や豆乳などは、ビタミンB群を含みつつ手に取りやすい選択肢でしょう。
そこへカットフルーツや野菜スティック、100%果汁の飲み物を一つ添えれば、不足しがちなビタミンCも無理なくプラスできます。
時間がない日でも、選び方をほんの少し工夫すれば、コンビニ食だけで栄養をととのえることは十分に目指せるでしょう。
口内炎向けのビタミン剤・サプリ・飲み物の選び方
忙しい毎日の中で食事だけでビタミンを補いきれないときに頼りになるのが、市販のビタミン剤やサプリメント、栄養ドリンクです。
食べ物からとるのが基本とはいえ、忙しい毎日の中では、食事だけでビタミンを十分に補いきれないこともあるでしょう。
これらは不足を補う助けになる一方で、選び方や使い方を誤ると、期待した働きにつながりにくいこともあります。
自分の目的や不足しがちな栄養に合わせて選ぶことが、上手に活用する第一歩になるでしょう。
ここからは、ビタミン剤・サプリ・飲み物を選ぶ際の考え方と、使うときの注意点を整理していきましょう。
ビタミン剤・サプリを選ぶときのポイント
ビタミン剤やサプリを選ぶときは、口内炎に関わるビタミンB2・B6を中心に、まとめて補えるものを目安にするとよいでしょう。
ビタミンB群はたがいに協力して働くため、単独より複数を一緒にとれるタイプのほうが、粘膜を支える働きを期待しやすいためです。
市販のビタミン剤には、口内炎や口角炎などを効能・効果に掲げ、B2やB6を主成分とする製品もそろっています。
パッケージの成分表示を見て、B2・B6が入っているか、B群やビタミンCもバランスよく配合されているかを確かめると選びやすいでしょう。
飲み薬タイプが続けにくい方には、味やにおいの少ないものや、1日1回で済むものを選ぶという工夫もあります。
迷ったときは薬剤師や登録販売者に症状を伝えて相談すると、自分に合った一品を見つけやすくなるはずです。
栄養ドリンク・飲み物で補うときの考え方
手軽さで選ばれやすい栄養ドリンクや飲み物は、あくまで補助として位置づけておくのが安心です。
飲み物タイプはビタミンを手早く補える一方、糖分やカフェインを多く含む製品もあり、とりすぎるとかえって体の負担になりかねません。
疲れているときの一時的な支えにはなっても、それだけで必要な栄養がすべて満たされるわけではないのです。
ビタミンB群を含む飲み物や果汁・野菜のジュースなどを、食事に一品そえる感覚で取り入れるとバランスをとりやすいでしょう。
甘さの強いドリンクを毎日何本も飲むより、水分やふだんの食事と組み合わせて選ぶほうが、体にはやさしいといえます。
飲み物は上手に使えば心強い味方になりますが、主役はあくまで毎日の食事と考えておくと安心でしょう。
使うときの注意点(とりすぎ・頼りすぎに注意)
ビタミン剤やサプリを使うときは、とりすぎと頼りすぎの2つに気をつけることが大切です。
水溶性のビタミンB群やCは余分な分が尿へ出やすいものの、サプリでの大量摂取が続くと体に負担がかかることもあります[3]。
脂溶性のビタミンAなどは体にたまりやすく、とりすぎによる不調につながる心配もあるのです。
決められた目安量を守り、複数のサプリを重ねてのむときは成分が重複していないかを確かめると安心でしょう。
数日から1〜2週間ほど続けても口内炎がよくならないときは、ビタミン不足以外の原因も考えて、漫然と続けないことが大切です。
サプリはあくまで食事の補助と考え、気になる症状が長引くときは自己判断せず医療機関に相談してみてください。
ビタミンだけに頼らない|ビタミン不足以外の口内炎の原因
口内炎の原因はビタミン不足だけにとどまらず、生活習慣や体調、感染などが複雑に関わっています。
ビタミンを意識してとっているのに口内炎がくり返すと、なぜだろうと戸惑ってしまうものです。
そのため、栄養を補うだけで解決しないときは、ほかの要因にも目を向けることが回復への近道になります。
原因の見当がつくと、どこを見直せばよいかがはっきりし、落ち着いて対処しやすくなるでしょう。
ここからは、ビタミン不足以外に考えられる主な原因を、順に整理していきます。
ストレス・疲れ・免疫低下による口内炎
くり返しできる口内炎の背景には、ストレスや疲れによる免疫の低下が隠れていることが少なくありません。
体が疲れて免疫の力が落ちると、粘膜を守る働きも弱まり、口内炎ができやすくなるためです。
睡眠不足や過労、緊張が続く時期に口内炎が増えたと感じる方も多いでしょう。
こうしてできるのは、白っぽく周りが赤い、しみて痛むアフタ性口内炎であることがよくあります。
いくら栄養を補っても、休息が足りていなければ、粘膜が回復しきれないこともあるのです。
ビタミンとあわせて、睡眠や休養で体をいたわることが、口内炎を遠ざける支えになるでしょう。
物理的な刺激による口内炎
同じ場所にくり返しできる口内炎は、粘膜への物理的な刺激が原因になっていることがあります。
とがった歯や合わない入れ歯、矯正器具、頬や唇を噛むくせなどが、粘膜を傷つけ続けてしまうためです。
熱いものや香辛料の強い食べ物、かたい食品も、粘膜への刺激になりやすいといえます。
栄養に気をつけているのに決まった場所ばかり荒れるときは、こうした刺激が隠れていないか振り返ってみるとよいでしょう。
刺激のもとが残ったままでは、ビタミンを補っても口内炎がくり返しやすくなってしまいます。
当たって痛む歯や入れ歯があれば歯科で調整してもらうことで、刺激そのものを減らせるでしょう。
ウイルス・カビが原因の口内炎
口内炎の中には、ウイルスやカビが原因で起こり、栄養だけでは対処しにくいタイプもあります。
単純ヘルペスウイルスによるものや、カンジダという真菌が増えて起こるものは、原因に合った治療が必要になるためです。
ヘルペス性では小さな水ぶくれと強い痛み、発熱をともなうことがあり、カンジダ性でははがれる白い膜が広がることがあります。
こうしたタイプは、ビタミンを補っても改善しにくく、市販薬で表面をやわらげても再びぶり返しやすいでしょう。
体力や免疫が落ちているときや、抗菌薬を長く使ったあとなどに起こりやすいことも知られています。
水ぶくれや広がる白い膜、強い痛みが気になるときは、自己判断で続けず、歯科や医療機関に相談すると安心です。
ビタミンをとっても口内炎が治らないときの受診の目安
栄養に気をつけても口内炎が長引くときは、そろそろ受診を考えたいサインかもしれません。
ビタミン不足以外の原因が隠れている場合、セルフケアだけでは改善しきれないことがあるためです。
受診の目安を知っておくと、様子を見てよい場合と相談したほうがよい場合を落ち着いて見分けやすくなります。
不安をかかえたまま我慢を続けるより、早めに相談したほうが安心につながるでしょう。
ここからは、受診を考えたいサインと、相談先の目安を整理していきます。
2週間以上治らない・くり返す場合
ビタミンを補ってもよくならず、2週間以上治らない口内炎は、一度医療機関で診てもらう目安になります。
ふつうの口内炎は2週間ほどで治まることが多く、それを超えて残る場合は別の原因も考えられるためです[4]。
だんだん大きくなる、こすってもとれない白い部分がある、痛みがないのに白い変化が続くといったときは、とくに注意しておきたいところです。
同じ場所に何度もくり返してできるときは、刺激のもとや、体調の乱れが隠れていることもあるでしょう。
栄養を見直しても改善しないという事実そのものが、受診を考える一つの手がかりになります。
長引く口内炎は自己判断で様子を見続けず、歯科や歯科口腔外科で相談しておくと安心でしょう。
何科に相談すればいい?
口内炎で受診するときは、歯科や歯科口腔外科がまず相談しやすい窓口です。
口の中の粘膜の状態は、歯や口腔を専門にみる科がくわしく確認しやすいためです。
白い部分の見分けや、必要に応じた検査、治療の判断を受けられることが多いでしょう。
高熱やのどの強い痛みをともなうときは、内科や耳鼻いんこう科が向いている場合もあります。
栄養不足が気になる、体調全体がすぐれないというときは、内科で相談するのも一つの方法です。
どこにかかるか迷うときは、まずかかりつけの歯科や医療機関に電話で聞いてみると、スムーズに進めやすくなります。
口内炎を防ぐための食事と生活のポイント
口内炎をくり返さないためには、ビタミンをとることに加えて、食事と生活の全体を整える視点が欠かせません。
というのも、口内炎は栄養・休養・口の中の環境といった複数の要素が重なって起こるためです。
どれか一つだけを頑張るより、無理のない範囲でいくつかの習慣をあわせて見直すほうが、予防にはつながりやすいでしょう。
特別な準備をしなくても、毎日の食事や睡眠、口のケアの中に、今日から取り組めることはたくさんあります。
ここからは、口内炎を遠ざけるために意識したい食事と生活のポイントを整理していきましょう。
栄養バランスを整える
口内炎を防ぐ食事の基本は、特定のビタミンだけに偏らず、栄養バランスを整えることです。
粘膜を健やかに保つには、B2・B6・Cを含むビタミンに加え、たんぱく質やミネラルもそろって欠かせません。
一つの栄養素だけを多くとっても、ほかが不足していれば、粘膜を支える働きは十分に発揮されにくいものです。
主食・主菜・副菜をそろえ、肉や魚、野菜、乳製品、果物を少しずつ組み合わせると、自然と幅広い栄養がとれるでしょう。
忙しくて食事が乱れがちなときは、まず1日3食のリズムを意識するだけでも整いやすくなります。
完璧を目指すより、続けられる範囲でバランスを整えることが、口内炎を防ぐ土台になるでしょう。
睡眠・ストレス・口のケアを整える
栄養と同じくらい、睡眠・ストレス・口の清潔を整えることも、口内炎の予防では大切です。
睡眠不足やストレスが続くと免疫が下がり、粘膜が傷つきやすく治りにくくなります。
口の中が汚れていると、傷ついた粘膜で細菌が増え、炎症のもとにもなりやすいのです。
毎日の歯みがきやうがいで口の中を清潔に保ち、十分な睡眠でしっかり体を休めることが、予防の基本になるでしょう[5]。
入れ歯を使っている場合は、清潔に保ち、合っているかを定期的に確かめておくと安心です。
体と口の両方をいたわる習慣が、口内炎を寄せつけにくい状態づくりにつながります。
口内炎とビタミンに関するよくある質問
Q:口内炎にはビタミン何が効きますか?
A:口内炎と関わりが深いのは、粘膜を守るビタミンB2・B6と、免疫を支えるビタミンCです。
これらは単独ではなく、たがいに助け合って働くため、まとめてバランスよくとることが大切といえます[1]。
特定の一つに頼るより、B群を中心に幅広く補う意識をもつと、粘膜を支えやすくなるでしょう。
Q:ビタミン剤やサプリはどれくらいで効きますか?
A:ビタミン剤やサプリは、飲んですぐ口内炎が消えるものではなく、不足を補いながら回復を支える位置づけです。
口内炎の多くは1〜2週間ほどで自然に治まっていくため、その間の栄養面の支えとして考えるとよいでしょう。
数日から1〜2週間ほど続けても改善しないときは、ほかの原因も疑い、漫然と続けないことが大切です。
Q:食べ物とサプリ、どちらでとるのがいいですか?
A:基本は食べ物からとるのがよく、サプリはあくまで補助として使うのがおすすめです。
食べ物ならビタミン以外の栄養も一緒にとれ、とりすぎの心配も少なくてすみます。
食事だけで足りないと感じるときや、忙しくて食事が乱れる時期に、サプリで補うと考えると無理がないでしょう。
Q:ビタミンをとっても治らないのはなぜですか?
A:ビタミンをとっても治らないのは、ビタミン不足以外の原因が関わっている可能性があるためです。
ストレスや疲れ、物理的な刺激、ウイルスやカビなど、栄養だけでは対処しにくい原因も少なくありません。
2週間以上治らない、くり返すといったときは、自己判断で続けず、歯科や医療機関に相談すると安心です[4]。
まとめ
口内炎に関わりが深いのは、粘膜を守るビタミンB2・B6と、免疫を支えるビタミンCです。
これらのビタミンが不足すると粘膜が弱くなり、口内炎ができやすくなると考えられています。
まずはレバーや納豆、魚、野菜や果物など、身近な食べ物からバランスよく補うことが基本になるでしょう。
食事だけで足りないときは、ビタミン剤やサプリを補助として上手に取り入れるのも一つの方法です。
一方で、口内炎の原因はビタミン不足だけではなく、ストレスや刺激、感染などが関わることもあります。
だからこそ、栄養に加えて睡眠や口のケアまで整えることが、口内炎を遠ざける近道になるでしょう。
ビタミンをとっても2週間以上治らないときは、一人で悩まず、早めに歯科や医療機関に相談してみましょう。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。
お薬の服用に関しては必ず医師にご相談ください。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「ビタミン」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/keywords/vitamin
[2] 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
[3] 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「『健康食品』の安全性・有効性情報」
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/index32.html
[4] 国立がん研究センター「口腔がんの原因・症状について」
https://www.ncc.go.jp/jp/information/knowledge/oral/001/index.html
[5] 滋賀県「口腔ケアで健康な生活を」
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kenkouiryouhukushi/kenkou/316051.html