歯のブリッジとは?費用・寿命・メリットとデメリットをやさしく解説

「歯が抜けた部分にブリッジをすすめられたけれど、どんな治療なの?」「費用や寿命、デメリットが気になる…」と迷っていませんか?
歯のブリッジは、失った歯の両隣を土台にして人工の歯を橋のように固定する治療で、保険が使える場合もあり、比較的短い期間でしっかり噛めるようになるのが特長です[1]。
一方で、両隣の健康な歯を削る必要があることや、すき間の清掃のしにくさといったデメリットもあるため、入れ歯やインプラントと比べたうえで選ぶことが大切です。
この記事では、ブリッジの仕組みと種類、費用や保険適用(白い歯)、寿命、メリット・デメリット、入れ歯やインプラントとの違いまでまとめているため、治療を検討中の方はぜひ参考にしてください。
歯のブリッジとは?仕組みをやさしく解説
ブリッジは、抜けた歯の両隣を支えにして、つながった人工の歯を橋のようにかける治療法です。
歯を失った部分の治療法としてブリッジをすすめられ、どんなものかイメージがわかない方も多いのではないでしょうか。
固定式でしっかり噛みやすく、保険が使える場合もあるため、歯を失ったときの代表的な選択肢の一つといえます。
ただし、支えにする歯を削るなど、知っておきたい特徴もいくつかあるのです。
ここからは、ブリッジの仕組みや対応できる条件、治療の流れを順にやさしく整理していきましょう。
ブリッジの基本的な仕組み(支台歯とポンティック)
ブリッジは、失った歯の両隣を土台にして、人工の歯でその隙間を橋渡しする治療です。
両隣の歯を「支台歯(したいし)」として削り、その上にかぶせ物をのせ、失った部分の人工歯とつなげて一体にします。
この人工歯の部分は「ポンティック」と呼ばれ、歯ぐきの上にのるように橋の役目を果たすのです。
歯を1本失った場合は、両隣2本を支台歯にして、3本つながった被せ物を歯科用のセメントで固定するのが基本の形です。
取り外しのいらない固定式のため、自分の歯に近い感覚で噛みやすいと感じる方も多いでしょう。
両隣の歯を支えに橋をかけるという仕組みを知っておくと、ほかの治療との違いも理解しやすくなります。
ブリッジができる条件・何本まで対応できる?
ブリッジができるのは、失った歯の両隣に、土台として使える健康な歯が残っていることが条件になります。
橋をかけるには両側でしっかり支える歯が必要で、支えが足りないと噛む力に耐えられません。
失った歯の本数が多かったり、いちばん奥の歯を失っていて片側にしか支えがなかったりすると、ブリッジが難しいこともあります。
一般的には、失った歯が1本、または連続した2本ほどまでが対象になりやすいでしょう。
支えになる歯にむし歯や歯周病があると、先にその治療が必要になることもあります。
何本まで対応できるかは口の状態によって異なるため、歯科で歯の状態を診てもらい判断することが大切です。
治療の流れと仮歯・期間の目安
ブリッジの治療は、支台歯を整える型取りから装着まで、いくつかのステップで進みます。
削った歯の型に合わせて被せ物を作るため、製作の期間が必要で、その間は仮歯で過ごすのが一般的だからです。
仮歯には、見た目を保ちながら、削った歯を刺激やしみから守る役割もあります。
おおまかには、支台歯を削って型を取り、仮歯を入れ、できあがった被せ物を調整して装着する流れが基本です。
通院回数や期間はケースによって変わりますが、数週間ほどで装着まで進むことが多いでしょう。
仮歯の間も装着後も、気になる痛みや違和感があれば、遠慮せず歯科に伝えて調整してもらうと安心です。
歯のブリッジの種類と素材
ブリッジと一口にいっても、使う素材や作り方によって種類はさまざまです。
大きく分けると、保険が使えるブリッジと、保険が使えない自費のブリッジに分かれます。
素材によって、見た目の自然さや白さ、金属を使うかどうか、費用が変わってくるのが特徴です。
どれが向いているかは、部位や見た目の希望、予算によって変わるため、違いを知っておくと選びやすくなります。
ここからは、代表的なブリッジの種類と素材を、それぞれの特徴とあわせてみていきましょう。
保険が使えるブリッジ(銀歯・白い歯)
費用を抑えたい場合にまず検討したいのが、保険を使ったブリッジです。
保険のブリッジは全国一律の点数で費用が決まるため、自費に比べて負担を抑えやすくなります。
素材は部位によって異なり、奥歯では金属の銀歯、前歯では表面を白いレジンでおおった被せ物などが選ばれるのです。
近年は、条件を満たせば白い素材で作れる範囲が少しずつ広がっており、銀歯を避けたい方の選択肢も増えています[3]。
ただし、保険で選べる白い素材は部位や症例に条件があるため、希望どおりにできるかは歯科での確認が必要でしょう。
まずは保険で対応できるかを歯科で相談すると、費用と見た目のバランスを考えやすくなります。
自費のブリッジ(セラミック・ジルコニア)
見た目の自然さや白さを重視したい場合は、自費のブリッジという選択肢があります。
自費では、セラミックやジルコニアといった、天然の歯に近い白さと透明感をもつ素材を選べるためです。
金属を使わない素材なら、金属アレルギーの心配がなく、歯ぐきの変色も起こりにくいのです。
セラミックは自然な見た目に優れ、ジルコニアは強度が高く奥歯にも向くなど、素材ごとに特徴があるでしょう。
費用は素材や本数によって幅があり、保険のブリッジより高くなる傾向があります。
費用はかかっても見た目や素材にこだわりたい方には、自費のブリッジが心強い選択肢となるでしょう。
歯を削る量が少ないブリッジ(接着ブリッジ)
健康な歯をなるべく削りたくない方には、削る量を抑えた「接着ブリッジ」という方法もあります。
接着ブリッジは、両隣の歯を大きく削らず、歯の裏側などに薄い金属やセラミックの装置を貼りつけて支える仕組みだからです。
一般的なブリッジが支台歯をぐるりと削るのに対し、削る量を最小限に抑えられるのが大きな特徴といえます。
前歯など負担の少ない部位で選ばれることが多く、金属の接着ブリッジは条件を満たせば保険が使える場合もあるでしょう。
一方で、貼りつけた装置が外れやすいことや、噛む力の強い部位には向きにくいといった注意点もあります。
歯をできるだけ残したい方は、接着ブリッジが選べるかどうかを歯科で相談してみると、選択肢が広がるでしょう。
歯のブリッジの費用の目安
費用は、保険が使えるか自費かによって大きく変わり、素材や本数、部位によっても幅が出ます。
ブリッジを検討するうえで、いちばん気になるのが費用ではないでしょうか。
ここで紹介する金額はあくまで一般的な目安であり、実際の費用は歯科や症例によって異なる点に注意が必要です。
おおよその相場を知っておくと、歯科で見積もりを聞くときにも判断しやすくなるでしょう。
ここからは、保険・自費・メンテナンスに分けて、費用の目安を整理していきます。
保険適用の場合の費用の目安
保険が使えるブリッジは、費用を抑えやすいのが大きな魅力です。
保険診療は全国一律の点数で計算されるため、どの歯科でも自己負担の目安は大きくは変わらないためです。
3割負担の場合、歯を1本補う一般的なブリッジで、おおよそ1万円台から3万円程度が目安とされています。
これは検査や型取りなどを含めたおおまかな範囲で、部位や本数、再診料などによって前後します。
白い素材を保険で選ぶ場合も、条件を満たせば数万円程度の負担で済むことが多いでしょう。
正確な金額は診療内容によって変わるため、事前に歯科で見積もりを確認しておくと安心です。
自費の場合の費用の目安
見た目や素材を重視する自費のブリッジは、保険に比べて費用が高くなります。
保険が適用されない分、素材の質や見た目にこだわった選択ができる一方、費用は全額が自己負担になるためです。
目安としては、セラミックやジルコニアのブリッジで、1本あたりおおよそ8万円から20万円程度が相場とされています。
歯を3本分つなぐブリッジでは、素材によって合計で数十万円になることもあるでしょう。
同じ自費でも、素材や歯科によって費用に幅があるため、複数の選択肢を比べて検討するのがおすすめです。
見た目や耐久性という価値と費用を照らし合わせて、自分が納得できる選択をすることが大切といえます。
メンテナンス・作り直しにかかる費用
ブリッジは入れて終わりではなく、その後のメンテナンスにも費用がかかることを知っておきましょう。
支台歯やすき間はむし歯や歯周病になりやすく、定期的な確認と清掃で長もちを目指す必要があるためです。
定期検診やクリーニングは、保険の範囲であれば1回あたり数百円から数千円程度が目安になります。
万一ブリッジが劣化したり支台歯にトラブルが起きたりすると、作り直しの費用がかかることもあるでしょう。
作り直しの際は、同じブリッジにするか、入れ歯やインプラントへ変更するかで費用も変わってきます。
はじめの費用だけでなく、長い目で見た維持費まで含めて考えておくと、あとで慌てずにすみます。
保険で白い歯のブリッジはできる?【2026年の最新情報】
部位や条件を満たせば、保険でも白いブリッジを選べる場合があります。
「銀歯は目立つから、保険で白いブリッジにしたい」と考える方は多いのではないでしょうか。
さらに2026年には保険で選べる白いブリッジの範囲が広がり、選択肢が増えました。
ただし適用にはこまかな条件があるため、自分のケースが対象になるかは歯科での確認が欠かせません。
ここからは、保険で白くできる部位や条件、2026年の最新の動きを整理していきます。
保険で白くできる部位と条件(前歯・小臼歯)
保険で白いブリッジを選べるのは、主に前歯や小臼歯など、部位が限られています。
前歯は見た目への影響が大きいため、表面を白いレジンでおおった被せ物などが以前から保険で認められているためです。
小臼歯でも、条件を満たせば白い素材のブリッジを保険で作れる場合があります。
一方、強い力がかかる奥歯は、これまで保険では金属が中心で、白い素材の適用が限られてきました。
どの部位でどの素材が使えるかは、厚生労働省が定める条件によって決まっています[4]。
自分の欠損部位が保険の白い歯の対象になるかは、歯科で確認しておくと安心でしょう。
2026年6月に保険適用が広がったCAD/CAMブリッジ
2026年6月から、保険で選べる白いブリッジとして「CAD/CAMブリッジ」が新たに加わりました[3]。
CAD/CAMブリッジは、コンピューターで設計・加工する白い素材のブリッジで、金属を使わずに作れるのが特徴だからです。
現時点では適用が限られ、主に歯を1本失った場合の3歯ブリッジ(支台歯2本・人工歯1本)などが対象とされています[3]。
従来より歯を削る量を抑えやすく、神経のある歯にも使える点が、これまでの白いブリッジとの違いといえるでしょう。
新しい選択肢のため、対象部位や取り扱いは今後も変わる可能性があり、最新の情報は歯科で確認するのが確実です。
保険で白いブリッジの幅が広がったことで、銀歯を避けたい方の選択肢はこれまでより増えているといえます。
白さを重視するなら自費という選択肢
より自然な白さや透明感を求める場合は、自費のブリッジが有力な選択肢になります。
保険で選べる白い素材は部位や条件が限られ、色や質感の自由度は自費の素材にはおよびにくいためです。
セラミックやジルコニアは、天然の歯に近い色調を再現しやすく、変色もしにくいとされています。
費用はかかりますが、見た目を最優先したい前歯などでは、自費を選ぶ満足度は高くなりやすいでしょう。
保険で対応できる範囲を確認したうえで、白さへのこだわりと費用を照らし合わせて選ぶのがおすすめです。
見た目の希望を歯科医師に具体的に伝えると、保険と自費のどちらが合うか相談しやすくなります。
歯のブリッジのメリット
ブリッジには、歯を失ったときの治療として選ばれてきた理由があります。
デメリットだけでなくメリットも知っておくと、入れ歯やインプラントと比べるときの判断材料になります。
固定式で使い心地がよいことや、保険で対応できる場合があることは、ブリッジならではの利点です。
自分が重視したい点とメリットが合っているかを確かめると、治療を前向きに検討しやすくなるでしょう。
ここからは、ブリッジの代表的なメリットを整理していきます。
固定式で違和感が少なくしっかり噛める
ブリッジの大きなメリットは、固定式のため違和感が少なく、しっかり噛みやすいことです。
歯科用のセメントで固定するため、入れ歯のように取り外す必要がなく、ずれる心配も少ないためです。
自分の歯に近い感覚で食事ができるため、硬めのものや歯ごたえのあるものも噛みやすいと感じる方が多いでしょう。
装着後は特別なお手入れの道具が増えることも少なく、これまでの生活になじみやすいのも利点です。
発音がしづらくなりにくく、会話のときに気になりにくいという声も少なくありません。
しっかり噛んで食事や会話を楽しみたい方にとって、固定式であることは心強いメリットといえます。
比較的短期間で手術がいらない
ブリッジは、手術を必要とせず、比較的短い期間で治療を終えられるのもメリットです。
支台歯を削って被せ物を作る流れが中心のため、外科手術をともなうインプラントに比べて体への負担が軽いためです。
通院回数や期間はケースによって変わりますが、数週間ほどで装着まで進むことが多いでしょう。
手術への不安が強い方や、なるべく早く噛める状態に戻したい方には、取り入れやすい治療といえます。
保険が使える場合は費用の負担も抑えやすく、始めるハードルが低いのもうれしい点です。
体への負担や期間を重視する方にとって、手術がいらないことは選びやすさにつながります。
歯のブリッジのデメリット・注意点
メリットの一方で、ブリッジには事前に知っておきたいデメリットもあります。
とくに、健康な歯を削ることや、清掃のしにくさは、長い目で見て大切なポイントです。
デメリットを理解したうえで選ぶことで、装着後の後悔やトラブルを減らしやすくなります。
気になる点があれば、治療前に歯科医師へ質問しておくと、納得して治療を進めやすくなるでしょう。
ここからは、ブリッジの代表的なデメリットと注意点を整理していきます。
両隣の健康な歯を削る必要がある
ブリッジの最も大きなデメリットは、支えにするために両隣の健康な歯を削る必要があることです。
橋をかけるには、両隣の歯に被せ物をかぶせる形にするため、健康な歯であっても削らざるをえないためです。
一度削った歯はもとには戻らず、将来的にその歯がむし歯や負担で弱るリスクもゼロではありません。
削る量は素材や方法によって差があり、削る量を抑えられる接着ブリッジが選べる場合もあるでしょう。
健康な歯を残したい気持ちが強い方にとって、この点は慎重に考えたいポイントといえます。
削ることへの不安があるときは、ほかの歯を削らない治療も含めて歯科で相談してみると安心です。
支えの歯やあごの骨への負担・むし歯リスク
ブリッジでは、支えになる歯やあごの骨に負担がかかりやすい点にも注意が必要です。
失った歯の分まで両隣の歯で噛む力を支えるため、支台歯にはふだんより大きな負担がかかるためです。
支台歯はかぶせ物の中でむし歯や歯周病になっても気づきにくく、進行してから発見されることもあります[2]。
人工歯の下の歯ぐきやあごの骨は刺激を受けにくくなり、少しずつやせてすき間ができやすくなるでしょう。
こうした変化は、定期的な検診で早めに見つけて対応することが、長もちにつながります。
支えの歯と土台を守る意識をもつことが、ブリッジと長く付き合ううえで欠かせないといえます。
すき間の清掃と「臭い」への対策
ブリッジで見落としがちなのが、すき間の清掃のしにくさと、それにともなう「臭い」の問題です。
人工歯と歯ぐきの間や、つなぎ目には汚れがたまりやすく、ふつうの歯みがきだけでは落としきれないためです。
汚れや食べかすが残ったままになると、細菌が増えてにおいの原因になったり、むし歯や歯周病を招いたりします。
対策としては、歯間ブラシや、ブリッジの下を通して清掃するフロスを使い、すき間の汚れを落とすことが役立つでしょう。
自分では磨きにくい部分は、歯科での定期的なクリーニングで補うと、清潔を保ちやすくなります。
正しい清掃を続けることが、においを防ぎ、ブリッジと支台歯を健康に保ついちばんの近道といえます。
歯のブリッジの寿命と寿命がきたときの対応
ブリッジは一生ものではなく、支える歯やお手入れの状態によって、もつ年数は変わってきます。
ブリッジを検討するときは、どれくらいもつのか、寿命がきたらどうなるのかも気になるところでしょう。
寿命の目安と、寿命がきたときの選択肢を知っておくと、長い目で治療を考えやすくなります。
先を見通しておくことで、いざというときも慌てず落ち着いて対応しやすくなるでしょう。
ここからは、ブリッジの寿命の目安と、寿命がきたときの対応を整理していきます。
ブリッジの寿命の目安(何年もつ?)
ブリッジの寿命の目安は、一般的におおよそ7〜8年ほどとされることが多いです。
ただし、これはあくまで平均的な目安で、支える歯の状態やお手入れによって、もつ年数には個人差があるためです。
ていねいに清掃し、定期検診を続けている場合は、10年以上快適に使えることも少なくありません。
反対に、支台歯にむし歯や歯周病が起きたり、無理のかかる設計だったりすると、寿命が短くなることもあるでしょう。
痛みやぐらつき、すき間、においなどのサインは、寿命が近づいている合図のこともあります。
何年もつかは人それぞれのため、定期的に歯科で状態を確認してもらうことが、長く使ううえで大切です。
寿命を延ばすお手入れのコツ
ブリッジを少しでも長く使うには、毎日の清掃と定期的な検診を続けることが何より大切です。
ブリッジの寿命は、支台歯やすき間をむし歯や歯周病から守れるかどうかに大きく左右されるためです。
歯間ブラシやブリッジ専用のフロスを使い、人工歯の下やつなぎ目の汚れまで落とすようにしましょう。
自分では磨きにくい部分は、歯科でのクリーニングを定期的に受けると、清潔を保ちやすくなります。
かみ合わせのわずかな変化や小さなトラブルも、検診で早めに見つければ、大きな作り直しを防げるでしょう。
毎日のケアと定期検診をセットで続けることが、ブリッジと長く付き合ういちばんの近道といえます。
寿命がきたら(作り直し・入れ歯・インプラント)
ブリッジの寿命がきたときは、状態に応じていくつかの対応から選ぶことになります。
支台歯がまだ使える場合と、支台歯自体が傷んでしまった場合とで、選べる方法が変わってくるためです。
支台歯が健康なら、新しいブリッジへの作り直しで、これまでと同じように噛める状態に戻せることが多いでしょう。
支台歯が抜歯になった場合は、支えが減るため、入れ歯やインプラントへの変更を検討することになります。
どの方法が向くかは、残っている歯の本数や状態、費用の希望によっても変わってきます。
寿命がきたときに慌てないためにも、次の選択肢を歯科医師と早めに相談しておくと安心です。
ブリッジ・入れ歯・インプラントの違いと選び方
歯を失ったときの治療には、ブリッジのほかに入れ歯とインプラントがあります。
それぞれに長所と短所があり、どれが最善かは、口の状態や重視したい点によって変わってきます。
3つの違いを整理しておくと、自分にとって納得のいく選択がしやすくなるでしょう。
迷ったときは、費用・見た目・体への負担など、何を優先したいかを整理することが役立ちます。
ここからは、3つの治療法の違いと、自分に合った選び方の考え方をみていきましょう。
3つの治療法の比較
ブリッジ・入れ歯・インプラントは、支え方や体への負担、費用が大きく異なります。
失った歯をどう補うかという考え方が、それぞれで根本的に違うためです。
ブリッジは両隣の歯を削って固定する方法で、固定式で噛みやすい一方、健康な歯を削る必要があります。
入れ歯は取り外し式で、歯を削らずにすむことが多い反面、違和感や噛む力の弱さを感じることがあるでしょう。
インプラントはあごの骨に人工の歯根を埋める方法で、ほかの歯を削らず噛む力も回復しやすい一方、手術と高い費用が必要です。
それぞれの長所と短所を並べて比べると、自分の希望に近い方法が見えやすくなります。
自分に合った選び方の考え方
自分に合った治療を選ぶには、費用・見た目・体への負担のうち、何を最も重視するかを整理することが大切です。
3つの治療法は一長一短で、すべての面で優れた方法があるわけではないためです。
費用を抑えたい方はブリッジや入れ歯、歯を削りたくない方は入れ歯やインプラントが候補になりやすいでしょう。
噛む力をしっかり回復したい方や、ほかの歯を守りたい方には、インプラントが向く場合もあります。
ただし、口の状態によっては選べない方法もあるため、最終的には歯科での診断が欠かせません。
優先したい点を歯科医師に伝えたうえで相談すると、自分に合った治療にたどり着きやすくなるでしょう。
歯のブリッジでよくあるトラブル(痛い・しみる・違和感)
こうした症状の多くは、治療直後の一時的なものですが、なかには注意が必要なサインもあります。
ブリッジを入れたあとに、痛みやしみる感じ、違和感が出て不安になる方は少なくありません。
どんなときに様子を見てよく、どんなときに相談すべきかを知っておくと、落ち着いて対応しやすくなるでしょう。
ここからは、ブリッジでよくあるトラブルについて、考え方と対処の目安を整理していきます。
痛い・しみるときの考え方
ブリッジを入れたあとの痛みやしみる感じは、治療直後の一時的な反応であることが多いです。
歯を削ったことによる刺激や、かみ合わせのわずかなズレが、痛みやしみる原因になることがあるためです。
多くは数日から数週間で少しずつ落ち着いていくため、しばらく様子をみて問題ないことも少なくありません。
一方で、時間がたっても痛みが強まる、噛むたびにズキッとするといったときは、支台歯のトラブルが隠れていることもあるでしょう。
冷たいものが強くしみる状態が続く場合も、放置せず歯科で確認してもらうと安心です。
自己判断で我慢を続けず、気になる痛みが長引くときは早めに相談することが大切といえます。
違和感はいつまで続く?
ブリッジ装着後の違和感は、多くの場合、数日から数週間ほどで少しずつ慣れていきます。
口の中は敏感なため、新しい被せ物が入ると、はじめは厚みやかみ合わせに違和感を覚えやすいためです。
食事や会話を重ねるうちに、多くの方は自然と気にならなくなっていくでしょう。
ただし、いつまでも高さが合わない、噛むと当たって痛いといった場合は、調整が必要なこともあります。
かみ合わせは自分では判断しにくいため、気になる違和感が続くときは歯科で調整してもらうのが安心です。
無理に慣れようとせず、続く違和感は遠慮なく相談することが、快適に使い続けるコツといえます。
歯のブリッジに関するよくある質問
Q:ブリッジは何本までできますか?
A:ブリッジは、失った歯が1本、または連続した2本ほどまでが対象になりやすい治療です。
支えになる歯の状態や部位によって変わり、失った本数が多いと難しい場合もあります。
何本まで可能かは口の状態によって異なるため、歯科で診てもらって判断することが大切です。
Q:ブリッジは保険でいくらくらいかかりますか?
A:保険が使えるブリッジは、3割負担でおおよそ1万円台から3万円程度が目安とされています。
これは部位や本数、素材、再診料などによって前後する、あくまでおおまかな範囲です。
正確な金額は診療内容で変わるため、事前に歯科で見積もりを確認しておくと安心でしょう。
Q:ブリッジと入れ歯・インプラント、どれがいいですか?
A:どれが最善かは一概にはいえず、費用・見た目・体への負担など、何を重視するかによって変わります。
ブリッジは固定式で噛みやすい一方で健康な歯を削り、入れ歯は削らずにすむ反面違和感が出やすいのが特徴です。
インプラントは噛む力を回復しやすい一方で手術と費用がかかるため、歯科で相談して選ぶのがおすすめです。
Q:ブリッジは何年くらいもちますか?
A:ブリッジの寿命の目安は、一般的におおよそ7〜8年ほどとされることが多いです。
ていねいなお手入れと定期検診を続ければ、10年以上快適に使えることも少なくありません。
もつ年数には個人差があるため、定期的に歯科で状態を確認してもらうことが長もちにつながります。
まとめ
歯のブリッジは、失った歯の両隣を土台にして、人工の歯を橋のように固定する治療です。
固定式で違和感が少なくしっかり噛め、保険が使える場合があるなど、選ばれてきた理由があります。
一方で、両隣の健康な歯を削ることや、すき間の清掃のしにくさといったデメリットもあります。
費用は保険か自費かで大きく変わり、2026年には保険で選べる白いブリッジの範囲も広がりました。
寿命の目安はおおよそ7〜8年とされ、日ごろのお手入れと定期検診で長もちを目指すことが大切です。
入れ歯やインプラントとも比べながら、費用・見た目・体への負担など、何を重視したいかを整理してみましょう。
治療に迷ったときは、一人で抱え込まず、歯科医師に相談して自分に合った方法を選んでみてください。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。
治療に関しては必ず歯科医師にご相談ください。
※効果・効能・治療の経過には個人差がございます。
※お口の状態により、ご希望の治療を受けられない場合があります。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯の喪失の原因」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-04-002.html
[3] 厚生労働省 中央社会保険医療協議会 総会資料「医療機器の保険適用について」(CAD/CAMブリッジ)
https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001699500.pdf
[4] 厚生労働省「歯科用CAD/CAM冠等に関する診療報酬上の取扱い」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71068.html
[5] 佐賀市「歯周病の予防について」