乳歯が抜けないのはなぜ?原因と受診の目安・対処法をやさしく解説

「もう生え変わる時期なのに、うちの子の乳歯がなかなか抜けない…大丈夫かな?」と心配になっていませんか。

乳歯が抜けない背景には生え変わりの個人差や永久歯の位置のずれなどがあり、多くはすぐに問題になるわけではありません

一方で、永久歯が後ろから生えてきた場合や乳歯がしっかり残っている場合など、早めに歯科で確認したほうがよいケースもあります

この記事では、乳歯が抜けない主な原因や様子を見てよい目安、受診のサイン、自分で抜いてよいのかまで、歯科の視点でやさしく整理します。

まず知っておきたい乳歯の生え変わりの基礎

乳歯が抜けないと感じたとき、そもそも「いつ・どんな順番で抜けるのが普通なのか」が分かっていないと、心配してよいのか判断しづらいですよね

生え変わりには決まった大まかな流れがある一方で、始まる時期や順番には大きな個人差もあります

まずは正常な生え変わりの仕組みと目安を知っておくと、我が子の状態が心配なものかどうかを落ち着いて見極められます。

ここでは、乳歯が永久歯に生え変わる基本を、やさしく整理していきます。

乳歯が永久歯に生え変わる仕組み(根が溶けて抜ける)

乳歯は、下から生えてくる永久歯に押し上げられ、根が少しずつ溶けてグラグラになり、自然に抜けていきます[1]。

永久歯が乳歯の真下で育つと、その力で乳歯の根が体に吸収されて短くなり、支えを失った乳歯が抜け落ちる仕組みになっているためです。

抜けた乳歯を見て「根がない」と驚く方もいますが、これは根が吸収されて短くなった結果で、生え変わりが順調に進んだサインといえます。

この仕組みを知っておくと、乳歯が抜ける前後の変化を、あわてずに見守りやすくなります。

生え変わりの時期の目安(6歳頃〜12歳頃)

乳歯から永久歯への生え変わりは、おおよそ6歳頃に始まり、12歳頃までに進んでいくのが一般的な目安です[1]。

体の成長に個人差があるように永久歯の育つ速さにも差があり、始まる時期や終わる時期は子供によって前後するためです。

早い子では5歳前後で最初の乳歯が抜け始め、遅い子では7歳、8歳になってようやく生え変わりが始まるケースも珍しくありません。

周りの子と比べて1〜2年ほどの差であれば、あわてる必要は少ないと考えられるため、時期だけで過度に心配しなくて大丈夫です。

乳歯が抜ける順番(下の前歯から奥歯へ)

乳歯は多くの場合、下の前歯から抜け始め、そのあと上の前歯、続いて奥歯へと順番に生え変わっていきます

永久歯はおおむね前から奥へ向かって生える準備が進むため、生え変わりも前歯から始まることが多いためです。

最初に下の前歯(乳中切歯)が抜け、ほぼ同じ頃に奥で最初の永久歯である「6歳臼歯」が生え、その後は前から奥へと進みます。

順番にも個人差があるため、多少前後していても順調に進んでいれば、順番そのものを心配しすぎる必要はないでしょう。

抜ける乳歯の本数と6歳臼歯

生え変わりで抜ける乳歯は、上下あわせて全部で20本です[2]。

乳歯は全部で20本あり、その一本ずつが永久歯へと入れ替わっていくためです。

一方で永久歯は親知らずを除いて28本あり、乳歯の奥に新しく生えてくる「6歳臼歯」など、乳歯と入れ替わらずに増える歯もあります。

6歳臼歯は5〜6歳頃に乳歯のいちばん奥にそっと生えてくる大切な永久歯で、抜けた歯の交代ではないため見落とされやすい歯です。

「何本抜けるのか」を知っておくと、生え変わりの全体像がつかめ、途中の経過も落ち着いて見守れるようになります。

グラグラしてから抜けるまでの目安

乳歯がグラグラし始めてから抜けるまでの期間には幅があり、数日で抜けることもあれば、数週間かかることもあります

永久歯が根を溶かす進み方や、その歯にかかる噛む力によって、抜けるまでの早さが変わってくるためです。

前歯は比較的早く抜けやすい一方、奥歯はしっかり根が張っているぶん、グラグラしてからも時間がかかると感じる方もいるでしょう。

少しずつでも動きが大きくなっているようなら、多くは自然に抜けていくと考えられるため、無理に急がず見守っていくのが安心です。

乳歯が抜けない主な原因

正常な生え変わりの流れが分かると、次に気になるのは「では、なぜうちの子は抜けないのか」という原因ではないでしょうか

乳歯が抜けない背景にはいくつかのパターンがあり、心配のいらないものから、確認しておきたいものまでさまざまです

原因の見当がつくと、様子を見てよいのか相談すべきなのかの判断もしやすくなります。

ここでは、乳歯が抜けない主な原因を、順番に見ていきます。

永久歯の成長がゆっくり(個人差・時期が遅い)

乳歯が抜けない理由でもっとも多いとされるのは、永久歯の育つスピードがゆっくりで、生え変わりの時期が遅れているケースです

永久歯が下から押し上げてこないうちは乳歯の根も溶け始めないため、永久歯の成長がゆっくりな子では乳歯もなかなか抜けないためです。

同じ年齢でも生え変わりが早い子と遅い子がいて、7歳や8歳になって最初の乳歯が抜ける子も珍しくありません。

時期が遅いだけであれば心配のいらないことも多いため、まずはあせらず、ほかに気になるサインがないかを見ておくと落ち着いて対応できます。

永久歯が後ろ・内側から生えてきた(二枚歯・二重歯列)

乳歯が抜ける前に、永久歯がその後ろや内側から顔を出してくることがあり、歯が二列に見えるこの状態は「二枚歯(二重歯列)」と呼ばれます

永久歯が乳歯の真下ではなく少しずれた位置から生えてくると、乳歯の根が十分に溶かされず、抜ける前に永久歯が出てきてしまうためです。

下の前歯でとくに見られやすく、乳歯の内側から永久歯がのぞいて、まるで前歯が二列に並んでいるように見えて驚く親御さんも少なくありません。

見た目のインパクトは大きいものの、多くは成長とともに整っていくため、まずは落ち着いて状態を確かめることが大切です。

永久歯が生まれつきない(先天性欠如)

乳歯が抜けない原因として、その下に控えているはずの永久歯が生まれつき作られていない「先天性欠如」という場合もあります

永久歯がないと、乳歯の根を溶かして抜けさせる力が働かないため、乳歯がそのまま長く残り続けることになるためです。

この場合は乳歯をできるだけ大切に使っていくことになりますが、レントゲンを撮ってはじめて永久歯がないことに気づくケースも見られます。

心当たりがあるときは自己判断が難しいため、歯科でレントゲンなどを通して永久歯の有無を確認しておくと、今後の見通しが立てやすくなります。

永久歯が埋まって生えてこない(埋伏歯)

永久歯が顎の骨や歯ぐきの中に埋まったまま出てこない「埋伏歯」が、乳歯が抜けない原因になっていることもあります

永久歯が正しい方向へ出てこられずに埋まったままだと、その上の乳歯を押し上げる力が届かず、乳歯が抜けずに残ってしまうためです。

永久歯が別の歯に引っかかっている、生える向きが傾いているなど理由はさまざまで、これもレントゲンではじめて分かることが多い状態です。

埋伏歯は放置すると周りの歯に影響することもあるため、生え変わりが大きく遅れて気になるときは、一度歯科で確認しておくと安心につながります。

乳歯が抜けずに残る(晩期残存)

永久歯がうまく生えてこないことで、本来抜けるはずの乳歯がいつまでも残ってしまう状態を「晩期残存(ばんきざんぞん)」といいます

永久歯が正しい位置に向かって生えてこないと、乳歯の根が溶かされずにそのまま残り、生え変わりが止まったようになってしまうためです。

先天性欠如や埋伏歯とも関わりが深く、残った乳歯がそのまま噛み合わせや歯並びに影響することもあるとされています。

晩期残存かどうかはお口の中を見ただけでは判断しにくいため、生え変わりが進まないときは歯科で原因を調べてもらうのが確実です。

乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた(二枚歯)ときの対処

「乳歯がまだあるのに、その後ろから永久歯が生えてきた」と気づくと、どう対応すればいいのか不安になりますよね

二枚歯は生え変わりの時期によく見られる状態で、あわてなくてよい場合と、注意しておきたい場合があります

見分けるポイントと対処の流れを知っておくと、落ち着いてお子さんの様子を見守れます。

ここでは、二枚歯に気づいたときの考え方と対処を整理していきます。

二枚歯が起こる仕組み

二枚歯は、永久歯が乳歯の真下からではなく、後ろや内側にずれた位置から生えてくることで起こります

生える位置がずれると乳歯の根が十分に溶かされないため、乳歯がまだ抜けないうちに永久歯が別の場所から顔を出してしまうためです。

とくに6〜8歳頃の下の前歯で見られやすく、乳歯の内側に永久歯が並んで生えることが多い傾向があります。

仕組みを知っておくと、二枚歯を「異常」と身構えずに、生え変わりの途中の一場面としてとらえやすくなります。

多くは自然に整う理由

二枚歯の多くは、特別な処置をしなくても成長とともに自然に整っていきます

内側に生えた永久歯は、乳歯が抜けたあとに舌の力で前へ押し出され、少しずつ本来の位置におさまっていくためです。

乳歯が自然にグラグラしてきて抜け、そのあと永久歯が前方へ移動してバランスの取れた位置に整っていくケースが多く見られます。

痛みや腫れがなく噛み合わせにも支障がなければ、まずはあわてず見守ってよいと考えられるでしょう。

注意したいサイン(乳歯が全くグラグラしない・大きくずれている)

二枚歯でも、いくつかのサインがあるときは早めに歯科で確認しておくと安心です

永久歯が生えてきているのに乳歯が全くグラグラしない場合や、永久歯が大きくずれた位置に生えている場合は、自然には整いにくいことがあるためです。

乳歯がしっかり残ったままだと永久歯の並ぶ場所が足りず、そのまま歯並びや噛み合わせに影響してしまうケースも見られます。

こうしたサインに気づいたときは様子を見続けずに、一度歯科で状態を確かめてもらうと、必要な対応を早めに選べます。

8〜9歳頃までの様子見と受診の目安

二枚歯は、おおむね8〜9歳頃までを一つの目安に、経過を見ながら判断していくことが多いとされています

この時期までは乳歯が自然に抜けて永久歯が整っていくことも多く、すぐに処置をせずに見守れる場合があるためです。

一方で、その頃になっても改善がみられない、乳歯が抜ける気配がないといったときは、歯科医師に相談するとよいでしょう。

見守る期間の目安を知っておくと、「いつまで待てばいいのか」という迷いがやわらぎ、受診のタイミングも判断しやすくなります。

何歳まで様子を見てよい?受診の目安

「乳歯が抜けないけれど、いつまで待って大丈夫なの?」と、様子を見る期間の目安を知りたい親御さんは多いでしょう

生え変わりは個人差が大きいため一律の線引きは難しいものの、様子を見てよいケースと、早めに相談したほうがよいケースには一定の傾向があります

両方を知っておくと、あわてず、けれども見逃さずに対応の判断ができます。

ここでは、受診を考える目安を具体的に整理していきます。

様子を見てよいケース

乳歯が少しずつグラグラしてきていて、痛みや腫れがないようなら、しばらく様子を見てよいことが多いといえます

永久歯がきちんと下から育ってきていれば、多少ゆっくりでも自然に抜けていくと考えられるためです。

生え変わりの時期が周りより1〜2年ほど遅いだけ、乳歯が少しずつでも動いてきている、といった場合は、あせらず見守れるサインです。

こうしたときは、日々の歯みがきのなかで動きを確かめつつ、定期健診や学校の歯科検診で経過をみてもらうと安心につながります。

早めに歯科へ相談したほうがよいケース

一方で、いくつかのサインがあるときは、様子を見続けずに早めに歯科へ相談することがすすめられます

永久歯が生えてきたのに乳歯が全くグラグラしない、生え変わりが大きく遅れている、乳歯や歯ぐきに痛み・腫れがあるといった場合は、自然な生え変わりが妨げられていることがあるためです。

乳歯がぐらついたまま長く抜けない、左右で生え変わりの進み方が大きく違う、永久歯がなかなか出てこないといった様子も、相談を考えるきっかけになります。

気になるサインがあるときは、「受診して問題なければ安心」という気持ちで、早めに歯科で診てもらうとよいでしょう。

放置した場合に起こりやすいこと(歯並び・むし歯)

乳歯が抜けない状態を気づかず長く放置すると、歯並びやお口の健康に影響することがあります[1]。

抜けるはずの乳歯が残ったり永久歯がずれて生えたりすると、歯が並ぶスペースのバランスがくずれ、歯並びや噛み合わせに影響することがあるためです。

乳歯と永久歯が重なった部分は歯ブラシが届きにくく、汚れがたまってむし歯や歯ぐきの炎症が起こりやすくなることも知られています。

すべてがすぐに問題になるわけではありませんが、気になる状態が続くときは早めに確認しておくと、こうした影響を防ぎやすくなります。

乳歯は自分で抜いてよい?家庭での対処と注意点

グラグラした乳歯を見ると、「いっそ抜いてあげたほうがいいのかな」と迷う親御さんもいるでしょう

自分で抜いてよいのか、それとも待つべきかは、乳歯の状態によって考え方が変わります

無理に抜くことのリスクと、家庭でできる見守り方を知っておくと、お子さんに負担をかけずに対応できます。

ここでは、家庭での対処と注意点を整理していきます。

無理に抜くのを避けたほうがよい理由

まだしっかりと付いている乳歯を、家庭で無理に抜くのは避けたほうが安心です

根がまだ十分に溶けていない乳歯を無理に引っぱると、強い痛みや出血を起こしたり、根が途中で折れて残ってしまったりすることがあるためです。

歯ぐきが傷ついてばい菌が入る、お子さんが歯を抜くこと自体を怖がってしまうといった心配もあります。

自然に抜けるのを待つのが基本のため、抜けにくくて気になるときは、無理をせず歯科に相談するのが確実です。

自然に抜けそうなときの家庭での過ごし方

乳歯がかなりグラグラして自然に抜けそうなときは、日々の生活のなかで無理なく抜けるのを待つのが基本です

食事や歯みがきで自然に力が加わることで、熟した乳歯は少しずつ動きが大きくなり、やがてぽろりと抜けていくためです。

抜けそうな歯を舌で強く押し続けたり手で何度も触ったりすると、かえって歯ぐきを傷めることがあるので、そっと見守るのがよいでしょう。

万一、食事中などに飲み込んでしまっても多くは自然に排出されますが、心配なときや様子がおかしいときは歯科や小児科に相談すると安心です。

グラグラが気になるときの食事や歯みがきの工夫

グラグラした乳歯が気になるときは、食事や歯みがきをちょっと工夫すると、お子さんも過ごしやすくなります

痛みや違和感があると噛むのをためらいがちですが、極端に食べにくいものを避けつつ、反対側でよく噛むよう促すと食事を続けやすいためです。

グラグラの周りは汚れがたまりやすいため、やわらかい歯ブラシでやさしくみがき、仕上げみがきで清潔を保つとむし歯予防につながります。

痛みが強い、腫れているといったときは無理をせず、家庭でのケアだけで抱え込まずに歯科へ相談すると落ち着いて対応できます。

乳歯が抜けたあとのケアとよくある心配

乳歯が無事に抜けても、抜けたあとの歯ぐきの様子や抜けた歯そのものを見て、新たに気になることが出てくる方もいるでしょう

抜けた直後は軽い出血や見慣れない状態に驚くこともありますが、その多くは自然な経過の範囲におさまります

何が普通の変化で、どんなときに相談すればよいのかを知っておくと、あわてずに落ち着いて対応できます。

ここでは、乳歯が抜けたあとのケアと、親御さんからよく聞かれる心配を整理していきます。

出血や、抜けた跡の「肉芽」「空洞」が気になるとき

乳歯が抜けたあとの軽い出血や、歯ぐきにできた盛り上がり・くぼみは、多くが自然な経過の範囲です

歯が抜けた跡は一時的に穴が空いたようになり、治っていく過程で歯ぐきが盛り上がって見えたり、周りの組織が反応したりするためです。

抜けた跡がくぼんで「空洞」のように見える、赤みのある盛り上がり(肉芽)ができるといった様子に気づいて心配される方もいますが、しばらくで落ち着くことが多いようです。

ただし、出血がなかなか止まらない、強い痛みや腫れが続くといったときは、様子を見続けずに歯科へ相談すると安心です。

抜けた乳歯に根がない・形が気になるのはなぜ

抜けた乳歯を見て「根がない」「形がいびつ」と感じるのは、生え変わりではごく自然なことです

乳歯は永久歯に押し上げられる過程で根が溶けて短くなるため、抜けた時点では根がほとんど残っていないことが多いためです。

先端が溶けて丸くなっている、思っていたより小さく見えるといった歯の形は、根がしっかり吸収されて生え変わりが順調に進んだサインと考えられます。

抜けた歯の形そのものを心配しすぎる必要は少ないため、気になるときは次の健診の際に見てもらうと、安心して見守れます。

永久歯が生えそろうまでの過ごし方

乳歯が抜けたあとは、これから生えてくる永久歯を守るという意識で過ごすことが大切です

生えたばかりの永久歯は表面がやわらかく汚れもつきやすいため、しばらくのあいだはむし歯になりやすい時期が続くためです[1]。

生えかけの永久歯は手前の歯より背が低く歯ブラシの毛先が届きにくいので、仕上げみがきやフッ素の活用でていねいにケアしておくと安心です。

生え変わりの時期はお口の中が変化し続けるため、家庭でのケアと定期的な歯科健診を組み合わせて見守っていくのが望ましいでしょう。

こんなときは歯科へ|受診の流れと大人の乳歯

ここまで読んで、「結局どんなときに歯科へ行けばいいの?」と、受診の判断に迷っている方もいるでしょう

乳歯が抜けないときの受診では、原因を調べたうえで、様子を見るのか処置をするのかを歯科医師と一緒に決めていきます

歯科で何をするのかをあらかじめイメージできると、受診のハードルが下がり、早めの相談にもつなげやすくなります。

ここでは、受診したときのおおまかな流れと、大人になっても乳歯が残る場合について整理します。

歯科での対応(経過観察・抜歯・矯正歯科との連携)

乳歯が抜けないときの歯科での対応は、状態に応じて経過観察・抜歯・矯正との連携などから選ばれます

レントゲンなどで永久歯の有無や生えてくる向き、乳歯の根の状態を確かめたうえで、今すぐ処置すべきか見守ってよいかを判断するためです。

自然に抜けそうなら経過観察、永久歯の生え方に影響しそうなら乳歯の抜歯、歯並びが心配なら矯正歯科と連携する、といった形で進められます。

「診てもらって問題がなかった」と分かるだけでも不安はぐっと軽くなるため、迷うときは早めに相談しておくと落ち着いて見守れます。

大人になっても乳歯が残っている場合

生え変わらないまま、大人になっても乳歯が残っているケースもあります

永久歯が生まれつきない先天性欠如などがあると、乳歯の根が溶かされずに残り、そのまま長く使い続けることになるためです。

大人の乳歯は永久歯より小さくもろいため、むし歯や噛む力ですり減りやすく、年月を経ていずれ抜けてしまうこともあるようです。

大人の乳歯が抜けた場合はブリッジや入れ歯などの対応を考えることになるため、残っている乳歯があるなら歯科で状態を診てもらい、長く使う方法を相談しておくと安心です。

乳歯が抜けないことに関するよくある質問

Q:乳歯が抜けないのはなぜですか?

A:もっとも多いとされるのは、永久歯の成長がゆっくりで、生え変わりの時期が遅れているケースです

ほかに、永久歯が後ろから生えてくる二枚歯や、永久歯が生まれつきない先天性欠如などが原因のこともあります。

原因は口の中を見ただけでは分かりにくいため、気になるときは歯科で確認すると安心です。

Q:乳歯が抜けないとき、何歳まで様子を見てよいですか?

A:生え変わりには個人差があり、周りより1〜2年ほど遅いだけなら様子を見てよいことが多いです

ただし永久歯が生えてきたのに乳歯が全くグラグラしない、痛みや腫れがあるといったときは、早めの相談がすすめられます。

迷うときは、健診の機会に歯科で診てもらうと判断しやすくなります。

Q:乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきたら(二枚歯)どうすればいいですか?

A:二枚歯の多くは、乳歯が自然に抜けたあと永久歯が前へ移動して整っていきます

おおむね8〜9歳頃を目安に様子を見て、改善しない・乳歯が全くグラグラしないときは歯科に相談しましょう。

痛みや腫れがなければ、まずはあわてず見守って大丈夫です。

Q:乳歯は自分で抜いてもよいですか?

A:しっかり付いている乳歯を無理に抜くのは避け、自然に抜けるのを待つのが基本です

無理に引っぱると、痛みや出血、根が折れて残るといったトラブルにつながることがあります。

かなりグラグラして抜けにくいときは、無理をせず歯科に相談すると安心です。

まとめ

乳歯は6歳頃から12歳頃にかけて、下の前歯から順に永久歯へと生え変わっていきます

生え変わりの時期や順番には個人差が大きく、1〜2年ほどの遅れは心配のいらないことが多いです。

乳歯が抜けない原因には、永久歯の成長の遅れ、二枚歯、先天性欠如、埋伏歯、晩期残存などがあります。

永久歯が後ろから生えてくる二枚歯の多くは、成長とともに自然に整っていきます。

永久歯が生えてきたのに乳歯が全くグラグラしない、痛みや腫れがあるといったときは、早めの相談がすすめられます。

しっかり付いた乳歯を無理に抜くのは避け、自然に抜けるのを待つのが基本です。

判断に迷うときは自己判断で抱え込まず、かかりつけの歯科や小児歯科で相談することから始めてみてください。

免責事項

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。お子さんの歯や生え変わりで気になることは、必ず歯科医師にご相談ください。

※生え変わりの時期や進み方には個人差があります。

※症状や状態によっては、歯科での検査・診断が必要になる場合があります。

参考文献

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康」(最終閲覧日:2026年7月6日)

https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth.html

[2] 8020推進財団「歯の本数の数え方」(最終閲覧日:2026年7月6日)

https://www.8020zaidan.or.jp/what/count.html