
「歯列矯正中に虫歯が見つかったらどうなるの?」「矯正は中断することになるのだろうか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
矯正中にむし歯が見つかった場合はそちらの治療が優先され、程度によって装置を一時的に外すことがあります。
小さなむし歯であれば装置を付けたまま対応できる場合もある一方、範囲が広ければ被せ物が必要になり、矯正の再開まで時間がかかることもあります。
この記事では、矯正中にむし歯ができやすい理由から、程度別の治療の流れ、期間や費用への影響、日々の予防法まで詳しくお伝えしますので、不安を抱えている方はぜひ参考にしてください。
矯正中は虫歯のリスクが高まる
矯正を始めてから、歯みがきに以前より時間がかかると感じている方は多いはずです。
装置が付いていることで、これまでどおりの磨き方では汚れが落としきれなくなるためです。
矯正中は口の中の環境が変わり、むし歯ができやすい条件がそろいやすくなります。
なぜリスクが高まるのかを知っておけば、日々のケアで何に気をつけるべきかも見えてきます。
まずは、その仕組みから整理していきましょう。
むし歯が進行する仕組み
むし歯は、口の中の細菌が糖質をもとに酸を作り出し、その酸によって歯が溶かされることで進行します[1]。
歯の表面からカルシウムなどが溶け出す脱灰と呼ばれる変化が起こり、これが繰り返されることで穴が開いていきます。
通常であれば唾液の働きによって溶け出した成分が戻る過程も進み、両者の均衡が保たれています。
ところが糖質が長く口の中に留まる状態が続けば、酸が作られる時間も長くなり、均衡が崩れていきます。
歯垢が残ったままの部分では、この過程が集中して進むことになります。
汚れを溜めない、糖質にさらされる時間を短くするという2点が、予防の基本になると考えておきましょう。
ワイヤー矯正で汚れが残りやすい理由
歯の表面に装置を接着するワイヤー矯正では、清掃の難しさがリスクにつながります。
ブラケットとワイヤーが歯の表面を覆う形になり、歯ブラシの毛先が届きにくい部分が生まれるためです。
装置の周囲には凹凸があり、食べかすや歯垢が留まりやすい構造になっています。
ブラケットの縁、ワイヤーの下、歯と歯ぐきの境目といった部分は、意識して磨かなければ汚れが残ります。
装置を自分で外せないため、これまでどおりの磨き方では届かない場所ができてしまいます。
磨き方を変える必要があると理解して、道具と手順を見直すところから始めてみてください。
マウスピース矯正で気をつけたい点
装置を取り外せるマウスピース矯正でも、油断はできません。
装置は歯の表面をぴったり覆う形になっており、汚れが残ったまま装着すれば外すまで留まり続けるためです。
唾液による洗い流す働きも、覆われた部分には届きません。
食後に磨かないまま装置を戻せば、糖質が歯に密着したまま数時間を過ごすことになります。
装置をつけたまま糖分を含む飲み物を口にした場合も、同じ状態が生まれます。
清掃はしやすい治療ですが、食後のひと手間を省けば条件は一気に悪くなると覚えておきましょう。
痛みがないまま進むこともある
矯正中のむし歯は、自覚のないまま進んでいることがあります。
初期の段階では痛みが出ず、歯の表面が白く濁って見える変化にとどまるためです。
装置に隠れた部分では、その変化自体も見えにくくなります。
ブラケットの周囲に白い斑点のような跡が残り、装置を外したときにはじめて気づくというケースも考えられます。
しみる感覚が出たときには、すでにある程度進行していることも少なくありません。
自覚症状に頼らず、定期的に診てもらうことが早期の発見につながります。
虫歯が見つかったときの治療の流れ
通院時にむし歯を指摘されると、これからどうなるのか不安になるものです。
矯正が止まってしまうのではないか、装置をすべて外すことになるのではないかと考えてしまうでしょう。
実際の対応は、むし歯の大きさと位置によって変わってきます。
段階ごとの流れを知っておけば、指摘を受けたときにも落ち着いて受け止められます。
ここでは、5つの段階に分けて整理します。
むし歯の治療が優先される
矯正中にむし歯が見つかった場合、そちらの治療が先に行われます。
放置すれば進行が進み、より大がかりな処置が必要になってしまうためです。
矯正を続けている間も、むし歯は待ってくれません。
進行が進めば神経に達し、根の治療が必要になることもあります。
その状態になれば、矯正の中断期間も大きく延びていきます。
早い段階で対応するほど負担が小さく済みますから、指摘を受けたらその方針に従って進めていきましょう。
装置を付けたまま治療できる場合
むし歯が小さく、装置から離れた位置にあるのであれば、そのまま治療できることがあります。
削る範囲が限られており、器具を入れる余地が確保できるためです。
装置を外す必要がなければ、矯正の進行も止まりません。
歯の表面のごく浅い部分にとどまるむし歯であれば、削って樹脂を詰めるという短時間の処置で済みます。
歯の形がほとんど変わらないため、装置との関係にも影響が及びにくくなります。
最も負担の小さい対応にあたりますから、早期の発見がいかに大切かが分かります。
装置の一部を外して治療する場合
むし歯がブラケットのすぐ近くにある場合は、その部分の装置だけを外して治療します。
装置が邪魔になって器具を入れられない、あるいは削る範囲に装置がかかっているためです。
治療が終われば、再び装置を付け直します。
ワイヤーの一部だけを外して対応することもあり、外す範囲は必要最小限にとどめられます。
装置を付け直すまでの間、その歯には力がかからない状態になります。
一時的に進行が止まりますが、期間への影響は限られた範囲で収まると考えてよいでしょう。
装置を完全に外して治療する場合
むし歯の範囲が広く、詰め物や被せ物が必要になる場合は、その歯の装置を完全に外します。
型取りが必要な処置では、装置が付いたままでは正確な形を採れないためです。
被せ物が完成して安定するまで、装置を戻せません。
型取りから完成まで数週間を要することが多く、その間は矯正が止まった状態になります。
複数の歯に及ぶ場合は、さらに時間がかかることも考えられます。
中断が長引く可能性がある対応ですから、ここに至る前に見つけることが望ましいといえます。
治療後に矯正を再開するまで
むし歯の治療が終わったあと、あらためて矯正の工程に戻ります。
装置を付け直し、歯の状態を確認したうえで計画を進めていく流れになります。
中断していた期間の分だけ、予定は後ろにずれることになります。
歯の形が変わった場合は、その状態に合わせて計画を見直すこともあります。
装置を外していた間に歯がわずかに動いていれば、その調整も必要になります。
再開までの見通しは診察で示されますから、いつ頃になるかを聞いておくと予定を立てやすくなります。
矯正治療への影響
むし歯の治療そのものは終わっても、矯正の計画には影響が残ります。
中断した期間や歯の形の変化が、その後の進み方に関わってくるためです。
どんな影響が生じうるのかを知っておけば、想定外の事態に驚かずに済みます。
装置の種類によっても、受ける影響は変わってきます。
ここでは、4つの視点から整理します。
治療期間が延びる可能性
むし歯の治療によって、矯正の期間は延びることになります。
装置を外している間は歯に力がかからず、計画どおりに移動が進まないためです。
中断した分がそのまま後ろにずれていきます。
装置を付けたまま治療できた場合はほとんど影響がありませんが、被せ物を作る場合には数週間から数か月の遅れが生じることも考えられます。
治療が複数の歯に及べば、その分だけ積み重なっていきます。
期間の延長は避けたいところですから、予防と早期発見の重要性がここに表れます。
マウスピースが合わなくなる場合
マウスピース矯正では、むし歯の治療によって装置が合わなくなることがあります。
装置は治療前の歯の形をもとに作られており、削って詰め物をすれば形が変わるためです。
わずかな違いでも、装着感に影響が出ることがあります。
治療の際にはできるだけ形を変えないよう配慮されますが、範囲が広ければ変化を避けられません。
装置が浮くようになった、はまりにくくなったと感じたら、その旨を伝える必要があります。
装置を外して治療できる利点がある一方、こうした点には注意しておきましょう。
装置の作り直しが必要になることも
歯の形が大きく変わった場合、装置そのものを作り直すことになります。
マウスピース矯正では残りの装置がすべて合わなくなる可能性があるためです。
歯型を採り直し、新しい計画に基づいて作製することになります。
装置が届くまで数週間かかり、その間は治療が足踏みします。
作り直しの費用が治療計画に含まれているか、追加で必要になるかは医療機関によって分かれます。
契約時に確かめておけば、いざというときに慌てずに済みます。
かみ合わせへの影響
むし歯の治療は、かみ合わせにも影響することがあります。
詰め物や被せ物によって歯の高さが変われば、上下の歯が当たる位置も変わるためです。
矯正で整えようとしている状態にずれが生じます。
治療の際には矯正計画を踏まえた形で処置が行われますが、完全に元と同じ形にするのは難しい場合もあります。
かみ合わせの変化が大きければ、矯正の計画を調整することになります。
むし歯治療を担当する歯科医師に、矯正中であることを必ず伝えておいてください。
費用と受診先について
むし歯が見つかったとき、費用と受診先の扱いは気がかりな点でしょう。
矯正の費用を支払っているのだから、その範囲に含まれるのではないかと考える方もいます。
実際には矯正とむし歯の治療は別のものとして扱われ、通う先も異なる場合があります。
仕組みを知っておけば、いざというときに戸惑わずに済みます。
ここでは、費用と受診先に関する4つの視点を整理します。
むし歯の治療費は矯正費用と別
矯正の治療費に、むし歯の治療費は含まれません。
矯正は歯並びとかみ合わせを整える治療であり、むし歯の治療とは目的も内容も異なるためです。
契約の対象となっている範囲が違います。
矯正費用として支払った金額とは別に、むし歯の治療にかかる費用が発生することになります。
装置を外して付け直す処置についても、費用が別途必要になる場合があります。
契約時に、こうした場面での費用の扱いを確かめておけば想定外の負担を避けられます。
公的医療保険が使えるかどうか
むし歯の治療には、公的医療保険が適用されます。
むし歯は病気であり、その治療は保険診療の対象に含まれるためです。
矯正が自由診療であることとは別に扱われます。
削って樹脂を詰める処置や、保険の範囲で選べる素材の詰め物や被せ物であれば、自己負担は原則3割で済みます。
セラミックなど自費の素材を選んだ場合は、その分が全額自己負担になります。
矯正中であることを伝えたうえで、素材の選び方も相談してみてください。
矯正専門の医院に通っている場合
矯正を専門とする医院では、むし歯の治療を行っていないことがあります。
矯正治療に特化した診療体制を取っているためです。
その場合、むし歯の治療は別の歯科医院で受けることになります。
紹介先の歯科医院を案内してもらえることも多く、その連携によって治療が進んでいきます。
矯正の計画を共有してもらえば、装置の扱いも含めて配慮した処置を受けられます。
自分で歯科医院を探す場合も、矯正中であることを最初に伝えることが欠かせません。
かかりつけの歯科医院との連携
矯正とむし歯の治療を別の医療機関で受ける場合、情報の共有が重要になります。
歯の形が変われば矯正の計画に影響し、装置の扱いも判断が必要になるためです。
双方が状況を把握していれば、対応もスムーズに進みます。
むし歯の治療を受ける際に矯正の担当医からの指示を伝える、治療内容を矯正の医院へ報告するといったやり取りが行われます。
紹介状を書いてもらえる場合は、それを持参すると説明の手間も省けます。
自分が両者の橋渡し役になるという意識を持っておけば、行き違いを防げます。
矯正を始める前の虫歯治療
矯正を始めようとした際に、先にむし歯の治療が必要と言われることがあります。
すぐに矯正へ入れないと知って、がっかりする方もいるでしょう。
しかしこの順序には明確な理由があり、飛ばすことはできません。
治療の内容によっては、矯正を見据えた選択が必要になる場面もあります。
ここでは、開始前の3つの視点を整理します。
開始前に治療を済ませる理由
矯正を始める前に、口の中の状態を整えておく必要があります。
装置を付けたあとでは清掃が難しくなり、むし歯が進行しやすくなるためです。
治療のために装置を外す事態も避けられます。
矯正中にむし歯の治療が入れば、期間が延びるだけでなく装置の作り直しにつながる可能性もあります。
始める前に済ませておけば、こうした中断を防げます。
遠回りに見えても、結果として計画どおりに進めるための手順だと考えてみてください。
被せ物の素材を選ぶときの注意
矯正の前に被せ物を入れる場合、素材の選び方に注意が必要になります。
矯正で歯を動かすと、かみ合わせの位置が変わる可能性があるためです。
治療後に形を合わせ直すことも考えられます。
高額な自費の素材を選んでも、矯正が終わったあとに作り直しが必要になれば費用が重なります。
矯正の完了を待ってから最終的な被せ物を入れるという方針が取られることもあります。
矯正を予定していることを伝えたうえで、素材と時期を相談してみましょう。
治療が必要な場合の開始時期
むし歯の治療にかかる期間によって、矯正の開始時期も変わってきます。
小さなむし歯であれば数回の通院で済みますが、範囲が広ければ時間がかかるためです。
根の治療が必要な場合は、さらに期間を要します。
複数の歯に治療が必要な場合、すべてを終えるまでに数か月かかることも考えられます。
その間に矯正の検査や治療計画の作成を進めておけば、時間を無駄にせずに済みます。
どのくらいで矯正に入れるのかを聞いておけば、予定も立てやすくなります。
矯正中の虫歯を防ぐために
むし歯が見つかったときの対応を知ることも大切ですが、そもそも作らないことが最善の道です。
矯正中は清掃が難しくなるぶん、これまでどおりのケアでは追いつかなくなるためです。
道具と手順を見直せば、リスクはかなり抑えられます。
特別なことをする必要はなく、いくつかの習慣を加えるだけで状況は変わります。
ここでは、日々のケアで意識したい4つの視点を整理します。
装置の周りを磨く工夫
装置の周囲は、歯ブラシだけでは磨ききれません。
ブラケットとワイヤーの間に食べかすが入り込み、通常の動かし方では毛先が届かないためです。
汚れが残りやすい形になっています。
歯ブラシを装置の上下から斜めに当てて1本ずつ動かし、毛先の細いタフトブラシで装置の際を狙うという方法が有効です。
ワイヤーの下には、専用の補助用具を使えばデンタルフロスを通せます。
自分の弱点は自分では見えにくいものですから、通院時に磨き方を見てもらうと確実に上達します。
フッ化物を活用する
フッ化物を含む歯みがき剤は、むし歯を防ぐうえで役立ちます。
フッ化物を含む歯みがき剤による歯みがきには、むし歯を予防する効果が示されているためです[2]。
フッ化物を含まない歯みがき剤では、予防効果の差が認められなかったという調査もあります[2]。
装置を長時間つける治療では歯が汚れにさらされやすいため、選ぶ際の目安として押さえておきたい点です。
歯科医院で受けられるフッ化物の塗布についても、相談してみる価値があります。
磨き方の工夫とあわせて取り入れれば、守る手立てが一つ増えます。
食事と間食の取り方
食べ方を見直すことも、むし歯の予防につながります。
糖質を含むものを口にする回数が多いほど、酸が作られる時間も長くなるためです。
歯が溶け出す条件にさらされる時間が積み重なっていきます。
だらだらと間食を続ける、糖分を含む飲み物を少しずつ飲み続けるといった習慣は、リスクを高める要因になります。
食事の時間を決めて回数をまとめるだけでも、口の中が回復する時間を確保できます。
マウスピース矯正では装着したまま口にしてよいのは水だけですから、その点もあわせて守ってみてください。
定期検診を欠かさない
自分では気づけない変化を見つけるために、定期的な検診が欠かせません。
矯正中のむし歯は初期の段階では痛みがなく、装置に隠れて見えにくいためです。
歯の表面が白く濁る変化にとどまる時期もあります。
矯正の通院とは別に、清掃状態を確認してもらう機会を設けている医療機関もあります。
染め出し液で磨き残しを確かめれば、自分の弱点が目で見て分かります。
早く見つかるほど対応も軽く済みますから、検診の機会は逃さずに活かしましょう。
気になる症状があるときの対応
矯正中は歯に力がかかっているため、痛みや違和感が日常的に生じます。
そのなかにむし歯の症状が混ざっていても、見分けるのは難しいものです。
判断に迷ったまま様子を見てしまう方も少なくありません。
早く伝えるほど対応の選択肢は広がりますから、迷ったときの動き方を知っておきましょう。
ここでは、3つの視点をお伝えします。
しみる・痛むと感じたら
冷たいものがしみる、特定の歯だけが痛むという症状があれば、伝えておく必要があります。
矯正による痛みは歯が動くことで生じるもので、数日で落ち着いていくためです。
その経過と異なる症状は、別の原因を考える手がかりになります。
装置を調整した直後でもないのに痛みが出た、1本の歯だけが強く反応するといった状態は、むし歯の可能性も含めて確かめる価値があります。
甘いものがしみるという症状も、むし歯に特徴的なものとして知られています。
判断は歯科医師に委ねるものですから、感じたことをそのまま伝えてみてください。
自己判断で様子を見ない
我慢できる程度だからと、次の通院まで様子を見るのは避けたいところです。
むし歯は自然に治ることがなく、待っている間も進行していくためです。
進めば処置の規模も大きくなります。
小さいうちなら装置を付けたまま治療できたものが、範囲が広がれば被せ物が必要になることもあります。
その結果、矯正の中断期間も長引いてしまいます。
言い出しにくいと感じる方もいますが、早く伝えたほうが自分の負担が小さくなると考えてみましょう。
早く相談するほど負担が小さい
症状に気づいた時点で連絡すれば、対応の幅は最も広く残されています。
進行の程度が小さいほど、選べる治療も装置への影響も限られるためです。
期間への影響も抑えられます。
次の通院日を待たずに連絡してよい内容ですから、気づいた日に電話をしてみてください。
矯正専門の医院に通っている場合は、紹介先の歯科医院を案内してもらえることもあります。
一人で判断せずに相談することが、結果として治療をスムーズに進める近道になります。
矯正中の虫歯に関するよくある質問
Q:矯正中に虫歯になったら矯正は中断しますか?
A:むし歯の程度によって対応が変わり、必ずしも中断するとは限りません。
小さく装置から離れた位置にあるむし歯であれば、装置を付けたまま治療できる場合があります。
範囲が広く被せ物が必要になる場合は装置を完全に外すことになり、数週間から数か月の中断が生じることもあります。
Q:虫歯の治療費は矯正費用に含まれますか?
A:矯正の治療費とむし歯の治療費は別のものとして扱われます。
むし歯の治療には公的医療保険が適用され、保険の範囲で選べる素材であれば自己負担は原則3割で済みます。
装置を外して付け直す処置に費用がかかるかどうかは医療機関によって分かれますので、契約時に確かめておいてください。
Q:どこの歯科医院で治療を受けますか?
A:矯正を専門とする医院ではむし歯の治療を行っていないことがあり、その場合は別の歯科医院で受けることになります。
紹介先を案内してもらえることも多く、矯正の計画を共有してもらえば装置の扱いも配慮した処置を受けられます。
自分で歯科医院を探す場合も、矯正中であることを最初に伝えてください。
Q:矯正を始める前に虫歯を治す必要がありますか?
A:装置を付けたあとは清掃が難しくなり、むし歯が進行しやすくなるため、開始前に治療を済ませておくことになります。
治療の途中でむし歯が見つかれば期間が延び、装置の作り直しにつながる可能性もあります。
被せ物が必要な場合は、矯正でかみ合わせが変わることを踏まえて素材と時期を相談してみてください。
まとめ
矯正中は装置によって清掃が難しくなり、むし歯のリスクが高まりやすい状態になります。
むし歯は口の中の細菌が糖質から作り出す酸によって進行するため、汚れを溜めないことと糖質にさらされる時間を短くすることが予防の基本になります。
矯正中にむし歯が見つかった場合はそちらの治療が優先され、程度によって装置を一時的に外すことがあります。
装置を付けたまま治療できる場合もあれば、被せ物が必要で完全に外す場合もあり、中断の長さもそれによって変わります。
むし歯の治療費は矯正費用とは別で公的医療保険が適用され、矯正専門の医院では別の歯科医院を紹介されることもあります。
装置の周りを磨く工夫、フッ化物の活用、間食の回数の見直し、定期検診という4点が日々の予防につながります。
しみる・痛むといった症状に気づいたら次の通院を待たず、その日のうちに相談してみましょう。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「う蝕」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/keywords/caries.html
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯みがきによるむし歯予防効果(予防法)」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-015.html
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。
治療の適否や方法については必ず歯科医師にご相談ください。
※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。
※歯科医師の判断により治療をお受けいただけない場合があります。