矯正は分割払いできる?月々いくらか・3つの方法と学生の条件を解説

矯正を受けたいけれど、まとまった費用を一括では払えないと悩んでいませんか。
矯正の費用は分割で支払えることがほとんどで、歯科医院独自の院内分割、信販会社のデンタルローン、クレジットカードという3つの方法があります。
たとえば80万円を48回に分ければ、月々の負担はおよそ1万6,000円ほどとなり、無理のない範囲に収めやすくなります。
ただし回数を延ばすほど金利や手数料が積み上がり、治療が終わったあとも返済が続く点には注意が必要です。
この記事では、3つの支払い方法の違いから、月々いくらになるかの目安、学生が利用する際の条件、選ぶときの注意点までを分かりやすく整理していきます。
費用を理由に矯正をあきらめかけている方は、現実的な選択肢を知る材料としてぜひ読んでみてください。
矯正の費用は分割払いできる?
現在では、患者の負担を軽くするために分割払いを用意している歯科医院が一般的になっています。
矯正の総額を目にして、とても払えないと感じて検討をやめてしまう方は少なくありません。
一度に大きな出費をしなくても治療を始められる仕組みがあると知るだけで、選択肢はぐっと広がります。
ここでは、矯正の分割払いの全体像を整理していきましょう。
多くの歯科医院で分割払いに対応している
矯正を扱う歯科医院の多くは、なんらかの形で分割払いに対応しています。
矯正は自由診療で高額になりやすく、一括での支払いが難しい方が少なくないためです。
全体の矯正では60万円から100万円以上かかることも珍しくなく、そのままでは治療をあきらめてしまう方も出てきます。
分割の仕組みが広がったことで、学生や社会人になりたての方でも治療を検討しやすくなりました。
まずは「一括でなければ始められない」という思い込みを外すところから考えてみるとよいでしょう。
分割払いの3つの方法
矯正の費用を分割する方法は、大きく三つに分けられます。
歯科医院と直接契約する方法、信販会社を通す方法、クレジットカードを使う方法という違いがあるためです。
一つ目が院内分割で、歯科医院が独自に用意している分割の仕組みを利用する形になります。
二つ目がデンタルローンと呼ばれる医療費専用のローンで、信販会社が費用を立て替える方式です。
三つ目がクレジットカードの分割払いやリボ払いで、手持ちのカードを使って支払う方法にあたります。
それぞれ金利や審査、分割できる回数が異なるため、次の章から順に違いを見ていきます。
分割払いを使う前に知っておきたいこと
分割払いは便利な仕組みですが、利用する前に押さえておきたい前提もあります。
分割は支払いを先送りにする方法であり、方式によっては金利や手数料が加わって総額が増えるためです。
矯正は数年にわたる治療なので、返済が生活を圧迫しないかを事前に見積もっておく必要があります。
お金を借りる際には、無理のない返済計画を立ててから契約することが大切だとされています[3]。
月々いくらまでなら続けられるかを先に決めておくと、方式選びの判断もしやすくなるでしょう。
【比較】院内分割・デンタルローン・クレジットカード
三つの方法にはそれぞれ得意な面と苦手な面があり、どれが最適かは人によって変わります。
金利を抑えたいのか、月々の負担を小さくしたいのかによって、選ぶべき方式は変わってくるためです。
まず全体像を押さえておけば、このあとの詳しい説明も理解しやすくなります。
ここでは、三つの方式を金利・審査・回数という観点から整理していきましょう。
金利や手数料の面でもっとも有利なのは、院内分割です。
歯科医院と患者が直接契約する仕組みのため、金利や手数料がかからない場合が多く、総支払額を治療費そのものに近く抑えられます。
次に負担が小さいのがデンタルローンで、医療費専用のローンとして比較的抑えめの金利が設定されています。
一方、クレジットカードの分割払いやリボ払いは、年利12%から18%程度と、デンタルローンより高くなる傾向があります。
審査という点では、院内分割は緩やかであったり不要であったりすることが多く、手続きも院内で完結します。
デンタルローンは信販会社の審査があり、一定以上の収入があることが条件となるのが一般的です。
分割できる回数については、院内分割は治療期間内での完済を求められることが多く、1〜2年程度に限られます。
これに対してデンタルローンは長期の分割に対応しており、最大84回といった回数を選べる場合もあります。
つまり、総支払額を抑えたいなら院内分割、月々の負担を小さくしたいならデンタルローンという整理ができます。
自分がどちらを優先したいのかを先に決めておくと、歯科医院での相談もスムーズに進むはずです。
院内分割払いとは
三つの方法のうち、もっとも負担が軽くなりやすいのが院内分割です。
金融機関を介さない分だけ仕組みがシンプルで、余分な費用がかかりにくいという特徴があります。
ただし利用できる条件には制約もあるため、仕組みと限界の両方を知っておくことが大切です。
ここでは、院内分割の内容を順に整理していきましょう。
仕組み(歯科医院と直接契約)
院内分割とは、歯科医院が独自に用意している分割払いの仕組みを指します。
信販会社などの金融機関を通さず、患者と歯科医院が直接契約を結んで費用を分けて支払っていく形だからです。
歯科医院が治療費を立て替える形になり、患者は決められた回数に分けて医院へ納めていきます。
手続きは院内で完結することが多く、書類のやり取りも比較的簡単で済みます。
対応しているかどうかは歯科医院ごとに異なるため、相談の段階で確認しておくとよいでしょう。
メリット(金利がかからないことが多い・審査が緩やか)
院内分割の最大の利点は、金利や手数料がかからない場合が多いという点にあります。
金融機関を介さないため、貸付にともなう利息という考え方が発生しにくいためです。
分割にしても総支払額が治療費そのものと変わらず、経済的な負担を最小限に抑えられます。
また、信販会社の審査を受ける必要がなく、審査が緩やかであったり不要であったりすることも少なくありません。
収入が安定していない方でも利用しやすいという点で、心強い選択肢だといえます。
デメリット(回数に上限・月々の額が高め)
一方で、院内分割には分割できる回数に上限があるという制約があります。
多くの場合は治療期間内での完済を求められ、1〜2年程度で支払い終える必要があるためです。
デンタルローンのような長期の分割ができないため、その分だけ月々の支払額は高めになります。
たとえば総額80万円を24回で分ければ、月々の負担は3万円を超える計算になります。
金利がかからない代わりに月々の額が大きくなるという性質を理解したうえで、家計と照らして判断しましょう。
デンタルローン(医療ローン)とは
月々の負担をできるだけ小さくしたい場合に選ばれているのが、デンタルローンです。
長期の分割に対応しているため、まとまった資金がなくても治療を始めやすいという利点があります。
その一方で、審査や金利といった、借入ならではの側面も持ち合わせています。
ここでは、デンタルローンの内容を整理していきましょう。
仕組み(信販会社が立て替える)
デンタルローンとは、歯科治療の費用に使うことを目的とした医療費専用のローンです。
信販会社が治療費を歯科医院へ立て替えて支払い、患者はその金額を信販会社へ分割して返済していく仕組みだからです。
歯科医院が提携している信販会社を紹介してくれることが多く、院内で申し込みを進められる場合もあります。
利用にあたっては申込書の提出と審査があり、承認されてから契約という流れになります。
歯科医院によって提携先が異なるため、条件は相談の段階で確認しておくとよいでしょう。
メリット(長期分割で月々を抑えられる)
デンタルローンの利点は、長期にわたる分割によって月々の負担を小さくできる点にあります。
分割回数の選択肢が広く、歯科医院や信販会社によっては最大84回まで対応している場合もあるためです。
たとえば80万円を48回で分ければ、月々の負担はおよそ1万6,000円程度に収まります。
手元にまとまった資金がなくても治療を始められるため、学生や社会人になりたての方の後押しとなる仕組みです。
一般的なカードローンなどと比べると金利が抑えめに設定されている点も、医療費専用ローンの特徴だといえます。
デメリット(審査・金利がかかる)
一方で、デンタルローンには審査があり、誰でも利用できるわけではありません。
返済能力を確認するため、一定以上の安定した収入があることが条件とされているためです。
学生や専業主婦の方の場合、収入の状況によっては連帯保証人を求められるケースがあります。
また、借入である以上は金利がかかり、その分だけ総支払額が治療費より増えることになります。
契約前に総支払額と月々の返済額を試算し、無理のない範囲かどうかを確かめておきましょう[3]。
回数を延ばしすぎない判断も大切
月々の負担を減らしたいからといって、分割回数を最大まで延ばすことには慎重になったほうがよいでしょう。
回数が増えるほど金利手数料が積み上がり、支払う総額が大きくなってしまうためです。
さらに、矯正治療は保定期間を含めても4〜5年程度で終わることが多く、84回では返済だけが残る形になります。
治療が終わったあとも長く支払いが続く状態は、生活設計のうえで負担に感じられることもあるでしょう。
どうしてもすぐ始めたいという事情がなければ、返済期間は治療期間に近づけて考えるのが現実的です。
クレジットカードの分割払い・リボ払い
手持ちのクレジットカードを使って支払うという方法もあります。
新たに申し込む手間がなく、普段使っているカードでそのまま分割できる手軽さが魅力です。
ただし、金利や利用限度額の面では注意すべき点も多い方法だといえます。
ここでは、その特徴を整理していきましょう。
手軽に使える一方で金利は高め
クレジットカードでの分割払いは、思い立ったときにすぐ使えるという利点があります。
新たな審査や申し込みの手続きが不要で、カード会社の分割サービスをそのまま利用できるためです。
利用額に応じてポイントが貯まるという点を魅力に感じる方もいます。
一方で分割手数料は年利12%から18%程度と、デンタルローンより高くなる傾向があります。
支払総額が大きく膨らむ可能性があるため、金利の水準は必ず確認しておきましょう。
利用限度額の制約
もう一つ気をつけたいのが、カードの利用限度額という制約です。
矯正費用は数十万円から百万円規模になることもあり、限度額を超えてしまう場合があるためです。
限度額に収まらなければ、一部だけカードで支払い、残りは別の方法にするといった対応が必要になります。
一時的に限度額を引き上げられる場合もあるので、事前にカード会社へ相談しておくと確実です。
高額の支払いに使う場合は、まず限度額を確認するところから始めましょう。
リボ払いはとくに注意が必要
分割払いのなかでも、リボ払いを選ぶ際にはとくに慎重な判断が求められます。
月々の支払額が一定になるため負担が軽く感じられる一方、返済期間が長期化しやすいためです。
期間が延びるほど手数料が積み上がり、利息の負担が非常に大きくなる可能性があります。
支払いが進んでいる実感を持ちにくく、残高がなかなか減らないという状況にも陥りがちです。
月々の額の小ささだけで選ばず、完済までの総額を必ず確認したうえで判断してください[3]。
矯正の分割払いは月々いくら?シミュレーション
具体的な金額が見えてくれば、自分の家計で続けられるかどうかを現実的に判断できます。
分割払いを検討するとき、いちばん知りたいのは月々いくらになるのかという点ではないでしょうか。
ここで示す金額は金利を含まない単純な計算ですが、目安として考える手がかりになります。
ここでは、総額と回数の組み合わせごとに月々の負担を見ていきましょう。
総額別に見る月々の目安
まず、矯正の総額を回数で割った場合の月々の金額を確認しておきましょう。
総額が同じでも回数によって月々の負担が大きく変わるため、両方を並べて見ることが大切だからです。
総額80万円を24回で分けると月々はおよそ3万3,000円、36回なら約2万2,000円、48回なら約1万6,000円となります。
総額50万円であれば、24回で約2万1,000円、36回で約1万4,000円、48回で約1万円ほどの計算です。
部分矯正など総額が30万円台に収まる場合には、24回でも月々1万円台前半に抑えられます。
なお、これらは金利を含まない目安なので、ローンを使う場合は実際の支払額がこれより増える点に注意してください。
回数を増やすと総支払額はどう変わるか
月々の額を下げたいなら回数を増やせばよいと考えがちですが、そこには見落としがちな影響があります。
金利がかかる方式では、返済期間が延びるほど利息が積み上がり、総支払額が増えていくためです。
同じ80万円を借りても、24回で返す場合と60回で返す場合とでは、最終的に支払う総額に差が生まれます。
回数を倍にすれば月々の負担は半分近くになりますが、そのぶん利息を長く払い続けることになるわけです。
月々の額と総支払額はいわば表と裏の関係にあると理解しておくと、選択を誤りにくくなります。
無理のない月額の決め方
方式や回数を選ぶ前に、自分が毎月いくらまで払えるのかを先に決めておくことをおすすめします。
上限を決めずに検討を進めると、月々の額の小ささだけで長期のローンを選んでしまいがちだからです。
家賃や生活費を差し引いたうえで、無理なく続けられる金額を書き出してみましょう。
数年にわたって支払いが続くため、収入が変わる可能性も含めて余裕を持たせておくと安心です。
お金を借りる際には、毎月無理なく返せる金額と完済の時期を先に計画しておくことが大切だとされています[3]。
学生でも矯正の分割払いはできる?
結論としては利用できる可能性はありますが、条件や必要な手続きを知っておく必要があります。
学生のうちに矯正を始めたいと考えても、収入がない状態で分割できるのか不安に思う方は多いはずです。
実際に「学生でも分割払いはできるのか」という検索は非常に多く、同じ悩みを抱える方が大勢いることが分かります。
ここでは、学生が分割払いを利用する際のポイントを整理していきましょう。
デンタルローンは収入の条件がある
デンタルローンを利用するには、一定以上の安定した収入があることが条件とされています。
信販会社は返済能力を確認したうえで貸付を行うため、収入の状況が審査の重要な判断材料になるからです。
そのため、収入のない学生が単独で申し込んでも、審査に通らないことが少なくありません。
審査の基準は信販会社によって異なるので、一律に不可能と決まっているわけでもありません。
まずは歯科医院に、学生でも利用できる提携先があるかどうかを相談してみるとよいでしょう。
連帯保証人・保護者の同意が必要なケース
学生が分割払いを利用する場合、保護者の関与を求められることが一般的です。
本人に十分な収入がないと、返済が滞ったときに備える仕組みが必要になるためです。
デンタルローンでは、親などの連帯保証人を立てることで契約できるケースがあります。
未成年の場合や学生の場合には、院内分割であっても保護者の署名を求められることがほとんどです。
いずれにしても保護者と相談することが前提になるので、早い段階で費用の話を共有しておきましょう。
アルバイト収入がある場合
アルバイトで一定の収入がある学生であれば、状況が変わってくることもあります。
収入の額や勤続の状況によっては、審査を通過できるケースもあるとされているためです。
ただし収入が少なければ、借りられる金額や回数に制限がかかる可能性はあります。
自分の収入で毎月いくらまで返済できるのかを、まず冷静に計算してみることが大切です。
学業との両立を考えると、返済のためにアルバイトを増やす前提で組むのは避けたいところです。
学生が無理なく進めるための考え方
学生の段階で矯正を始めるかどうかは、費用面だけでなく生活全体を見て判断したいところです。
卒業後の進路や収入の見通しが定まっていない時期に、長期の返済を抱えるのは負担になりやすいためです。
金利のかからない院内分割を選ぶ、部分矯正など費用を抑えられる方法を検討するといった選択肢もあります。
保護者と費用を分担する、就職後に始めるという判断も、決して遠回りではありません。
まずは無料の相談や検査を受けて総額を知り、そのうえで家族と一緒に計画を立ててみてください。
分割払いを利用するときの注意点
分割払いは治療を始めやすくしてくれる仕組みですが、契約前に確かめておきたい点がいくつかあります。
条件を知らないまま進めてしまうと、想定と違う支払いになったり、生活を圧迫したりすることもあるためです。
数年にわたって続く支払いだからこそ、最初の確認が後々の安心につながります。
ここでは、分割払いを使う前に押さえておきたい注意点を順に整理していきましょう。
頭金が必要かを確認する
まず確認したいのが、契約時に頭金を求められるかどうかという点です。
分割払いといっても、治療開始時に一定額をまとめて支払う形をとっている歯科医院もあるためです。
頭金の有無によって、始める段階で用意すべき金額は大きく変わってきます。
数十万円の頭金が必要であれば、その分の準備期間を見込んでおく必要が出てきます。
見積もりを受け取った際には、支払いの時期と金額をあわせて確認しておきましょう。
総支払額で比較する
方式を比べるときは、月々の金額ではなく完済までの総支払額で判断することが大切です。
月々の負担が小さく見える方式ほど返済期間が長く、結果として支払う合計が大きくなることがあるためです。
金利のかからない院内分割と、金利のかかるローンとでは、同じ治療費でも最終的な負担が変わってきます。
契約前に、総額はいくらになるのか、そのうち手数料はいくらなのかを具体的に示してもらいましょう。
数字を並べて比べてみると、自分にとってどちらが有利かがはっきり見えてくるはずです。
治療が終わったあとも返済は続く
見落とされやすいのが、返済期間と治療期間がずれるという点です。
長期のローンを組んだ場合、装置を外して治療が終わったあとも支払いだけが残ることになるためです。
矯正は保定期間を含めても4〜5年程度で終わることが多く、84回払いでは返済が数年残る計算になります。
治療の実感が薄れたあとに支払いが続く状態は、精神的な負担に感じられることもあるでしょう。
返済期間はできるだけ治療期間に近づけて設定するほうが、無理のない計画になりやすいといえます。
生活の変化も想定しておく
数年にわたる支払いになるため、その間の生活の変化まで見込んでおくことも大切です。
就職や転職、引っ越し、結婚など、収入や支出が変わる出来事は誰にでも起こり得るためです。
収入が一時的に減っても続けられる金額かどうかを、契約前に一度考えてみましょう。
返済が難しくなった場合にどう相談すればよいかを、あらかじめ確認しておくことも役に立ちます。
余裕を持った金額に設定しておくことが、治療を最後まで続けるための土台になります[3]。
医療費控除も忘れずに
支払った費用の一部は、税の面から負担を軽くできる可能性があります。
1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告によって医療費控除を受けられる仕組みがあるためです。
歯科ローンを利用した場合も、信販会社が立て替えて歯科医院へ支払った金額は、その年の医療費控除の対象になるとされています[4]。
一方で、ローンの金利や手数料に相当する部分は医療費控除の対象に含まれない点には注意が必要です[4]。
契約書や領収書は必ず保管しておき、申告の時期に確認できるようにしておきましょう。
分割払いに対応している歯科医院の選び方
支払い方法は歯科医院ごとに異なるため、どこで治療を受けるかによって選べる選択肢が変わります。
治療の内容だけでなく、費用の相談にどれだけ応じてくれるかも、数年通う相手を選ぶうえで大切な視点です。
ここでは、分割払いを前提に歯科医院を選ぶときの確認点を整理していきましょう。
まず、その歯科医院がどの支払い方法に対応しているかを、相談の段階で確認しておきましょう。
院内分割を用意しているか、提携している信販会社があるか、クレジットカードが使えるかは医院ごとに違います。
選択肢が複数あるほど、自分の状況に合った方式を選びやすくなります。
次に、費用の内訳と総額を書面で示してくれるかどうかも重要な判断材料になります。
装置代だけでなく、検査料や調整料、保定装置代まで含めた総額が分からなければ、分割の計画も立てられないためです。
治療開始前に総額を確定させる方式をとっている歯科医院であれば、支払いの見通しはより立てやすくなります。
そして、費用の相談に率直に応じてくれるかどうかも見ておきたいところです。
予算を伝えたときに、その範囲でできる方法を一緒に考えてくれる歯科医院であれば、治療中も相談しやすくなります。
数年にわたる付き合いになるので、金額の話をしやすい相手かどうかは想像以上に大切な条件だといえます。
よくある質問
Q:矯正の分割払いに審査はありますか?
信販会社を通すデンタルローンでは審査があり、一定以上の安定した収入があることが条件とされています。
一方、歯科医院と直接契約する院内分割では、審査が緩やかであったり不要であったりすることが少なくありません。
収入が安定していない方は、院内分割に対応している歯科医院を探してみるとよいでしょう。
Q:頭金なしでも始められますか?
頭金を求めずに始められる歯科医院もありますが、契約時に一定額の支払いを求めるところもあります。
分割払いといっても、その仕組みや条件は歯科医院ごとに異なるためです。
見積もりを受け取ったら、支払いの時期と金額をあわせて確認しておきましょう。
Q:途中で一括返済できますか?
多くのローンでは繰り上げ返済に対応しており、まとまった資金ができた時点で残額を支払えます。
返済期間が短くなれば、その分だけ利息の負担も軽くなるという利点があります。
ただし手数料がかかる場合もあるため、契約前に条件を確認しておくと安心です。
Q:分割払いでも医療費控除は使えますか?
歯科ローンを利用した場合も、信販会社が立て替えて歯科医院へ支払った金額は、その年の医療費控除の対象になるとされています[4]。
ただし、ローンの金利や手数料に相当する部分は控除の対象に含まれません[4]。
契約書や領収書は保管しておき、申告の際に確認できるようにしておきましょう。
まとめ
矯正の費用は多くの歯科医院で分割払いに対応しており、一括で用意できなくても治療を始められる可能性があります。
分割の方法には、歯科医院と直接契約する院内分割、信販会社を通すデンタルローン、クレジットカードの分割払いという3つがあります。
金利を抑えたいなら院内分割、月々の負担を小さくしたいならデンタルローンという整理ができ、リボ払いは利息が膨らみやすいため慎重な判断が必要です。
総額80万円を48回に分ければ月々はおよそ1万6,000円ですが、回数を延ばすほど利息が積み上がり総支払額は増えていきます。
学生の場合は収入の条件から連帯保証人や保護者の同意を求められることが多く、家族と相談したうえで計画を立てることが前提になります。
契約前には、頭金の有無、完済までの総支払額、返済が治療終了後まで続かないかを必ず確認しておきましょう。
無理のない月々の金額を先に決めてから方法を選べば、治療も返済も落ち着いて続けていけるはずです。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療や金融に関する助言ではありません。
治療については歯科医師に、契約内容については各医療機関や信販会社にご確認ください。
※記載の金額はあくまで目安です。
金利・分割回数・審査の条件は、歯科医院や信販会社によって異なります。
※本文中のシミュレーションは金利を含まない単純計算であり、実際の支払額とは異なります。
参考文献
[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「不正咬合の治療法の概要」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-06-002.html
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth.html
[3] 金融庁「お金を借りる方、借りている方へ」
https://www.fsa.go.jp/ordinary/debt.html
[4] 国税庁「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1128.htm