アフタ性口内炎とは?原因・症状・早く治す方法をやさしく解説

その白くて丸い口内炎がなかなか治らず、「これはアフタ性口内炎なのだろうか」と気になっていませんか?

アフタ性口内炎は口内炎の中でもっとも多いタイプで、痛みは強いものの、多くは10日から2週間ほどで自然に改善していきます[1]。

2週間以上たっても治らない場合や、同じような口内炎を何度も繰り返す場合には、その裏に別の病気が隠れていることもあるため、経過を落ち着いて見守ることが大切です[1]。

この記事では、アフタ性口内炎の見た目や痛みの特徴、できやすい場所、原因、他の口内炎との違い、そして早く治すためのケアや受診の目安まで、一般の方にもわかりやすく整理して解説します。

アフタ性口内炎とは?基本の特徴

アフタ性口内炎は、口の中の粘膜に白っぽい潰瘍ができる、もっとも身近なタイプの口内炎です[1]。

食事のたびにしみて痛んだり、気になって舌で触ってしまったりと、小さいわりに生活への負担が大きい症状ですよね

自分の口内炎がアフタ性かどうかを知っておくと、市販薬の選び方やセルフケアの方向性で迷わずにすみます。

ここからは、アフタ性口内炎がどのような見た目で、どんな痛みをともなうのかという基本の特徴から、順番に確認していきましょう。

アフタ性口内炎とはどんな口内炎か

アフタ性口内炎とは、口の中の粘膜にできる、境界がはっきりした円形の白い潰瘍を指します[1]。

「アフタ」は炎症をともなう浅い潰瘍を意味する言葉で、数ある口内炎の中でも発生する頻度がもっとも高いタイプとして知られています[1]。

はっきりとした原因はまだ解明されていませんが、疲れやストレス、偏った栄養が関わって現れると考えられています[3]。

大きさはおよそ2〜10mmで、中心が白や黄色を帯び、その周囲がぐるりと赤く縁取られているのが典型的な姿として挙げられます[1]。

できる場所は、ほおの内側や唇の裏といった、やわらかく傷つきやすい粘膜が中心で、円形や楕円形の潰瘍が単独、あるいは数個まとまって現れます[3]。

まずはこの基本の姿を頭に入れておくと、自分の口内炎がアフタ性かどうかを落ち着いて見分けやすくなるはずです。

見た目・症状の特徴

アフタ性口内炎を見分けるいちばんの目印は、白い膜のような表面と、それを取り囲む赤い縁のコントラストにあります[1]。

患部の表面は偽膜と呼ばれる白〜黄色の膜でおおわれ、その下で炎症が起きているため、まわりの粘膜が充血して赤く見えるためです

触れるとピリッと強い痛みが走り、酸味のある果物や塩気の強い料理を口にすると、患部にしみるような刺激を感じることがあります。

数ミリの小さな潰瘍が近い場所に2〜3個まとまってできることもあり、大きさや個数には人によって差がみられます[3]。

白い潰瘍と赤い縁という見た目の特徴をおさえておくと、いま出ている症状がアフタ性かどうかを見分ける手がかりになるでしょう。

(※このH3に貴社の症例画像・イラストを差し込む想定です)

痛みの特徴と日常生活への影響

アフタ性口内炎の痛みは、大きさのわりに鋭く、食事や会話といった毎日の動作に影響が出やすいのが特徴です

むき出しになった粘膜の表面には神経が近く、飲食物や歯ブラシなどの刺激を受けるたびに、痛みとして敏感に反応してしまうためです

熱いお茶や柑橘類がしみて食事が進まなくなったり、歯みがきのときにブラシが患部に当たって思わず声が出るほどの痛みを感じたりします。

舌先や唇の裏にできた場合は、話すたびに歯や粘膜と擦れ合い、一日中うずくような不快感が続くと感じる方もいます。

小さな口内炎でも生活の負担は決して小さくないため、痛みが強いときは早めに患部を守るケアを取り入れておくと、安心して過ごせます。

アフタ性口内炎ができやすい場所

アフタ性口内炎は口の中のどこにでも現れますが、実際にはできやすい場所にはっきりとした傾向があります[3]。

よく発生するのは、ほおの内側や唇の裏、舌など、やわらかくてよく動く粘膜の部分です

「どうしていつも似たような場所にできるのだろう」と、不思議に思ったことのある方もいるかもしれません。

できやすい部位とその理由を知っておくと、刺激を避ける工夫や、他の病気との見分けにも役立ちます。

舌・舌の裏・舌先にできるアフタ性口内炎

舌にできるアフタ性口内炎は、動かすたびに擦れて痛みを感じやすく、食事のつらさが際立つ場所です

舌は食べる・話すという動作でつねに動き続け、歯に触れる機会も多いため、細かな傷ができてそこから口内炎につながりやすい部位だからです

舌先や舌の裏、側面にできると、飲み込む動作だけでもしみて、やわらかい食事さえ進みにくくなることがあります。

頬や舌をうっかり噛んでしまったあとや、とがった歯・被せ物が繰り返し当たる場所に、同じようにできてしまうケースもみられます。

舌の口内炎が気になるときは、当たっている歯や噛みぐせといった刺激のもとがないかを確認しておくと、再発を防ぎやすくなるでしょう。

歯ぐきにできるアフタ性口内炎

歯ぐきにできるアフタ性口内炎は、歯みがきのブラシが直接あたるため、痛みを感じやすいのが特徴です

歯ぐきは毎日のブラッシングで刺激を受けやすく、みがくたびに患部がこすられて、痛みがぶり返しやすい場所だからです

白い潰瘍のまわりが赤く腫れ、かたいものを噛んだときや熱い料理が触れたときに、ズキッとした痛みが走ることもあります。

歯と歯のすき間や、被せ物・詰め物のふちが当たる部分に沿ってできる方も少なくありません。

歯ぐきの口内炎は、力を入れすぎないやさしいブラッシングと、口の中を清潔に保つことで、悪化を抑えながら回復を待てます。

唇の内側・ほおにできるアフタ性口内炎

唇の内側やほおにできるアフタ性口内炎は、アフタ性の中でもとりわけ多くみられる発生場所です[3]。

これらの部位はやわらかい粘膜でできており、食べ物が当たったり、無意識に噛んでしまったりして傷つきやすいためです

会話や食事で唇やほおが動くたびに白い潰瘍が擦れ、しみるような痛みが繰り返し起こることがあります。

口の内側をうっかり噛んでしまった数日後に、まさにその場所に口内炎ができていた、という経験のある方も多いのではないでしょうか。

よくできる場所だからこそ、早食いや噛みぐせといったクセを見直しておくと、繰り返しを減らすことにつながると考えられます。

アフタ性口内炎の大きさ・数によるタイプ

アフタ性口内炎は見た目が似ていても、大きさや数によって治り方や重さに違いがあります

小さくてすぐ治るものもあれば、深くえぐれて長く痛むものもあり、経過が違うと感じたことのある方もいるでしょう

自分の口内炎がどのタイプにあたるかを知っておくと、治るまでの見通しが立てやすく、受診の判断にも役立ちます。

ここでは、アフタ性口内炎を大きさと数の観点から、代表的な3つのタイプに分けて確認していきます。

小さいタイプ(もっとも一般的なアフタ)

もっとも多いのは、直径10mm未満の小さな潰瘍が1個から数個できるタイプです[3]。

浅い潰瘍にとどまるため、多くは特別な治療をしなくても、10日から2週間ほどで跡を残さず自然に治っていくためです[1]。

ほおの内側や唇の裏、舌などにできることが多く、多くの方が「いつもの口内炎」として経験しているのがこのタイプにあたります。

痛みはあるものの日常生活を大きく妨げるほどではなく、市販薬や生活の見直しといったセルフケアで乗り切れることがほとんどです。

このタイプであれば過度に心配する必要は少ないため、患部を刺激しないようにしながら、落ち着いて回復を待つとよいでしょう。

大きいタイプ(治りにくく痛みが強いアフタ)

直径が10mmを超える大きめのアフタは、深くえぐれるため、治るまでに時間がかかり、痛みも強く出やすいタイプです

組織の深いところまで炎症がおよぶため、治癒までに時間を要し、治ったあとに傷あとが残る場合もあるためです

痛みが強くて食事や会話に支障が出やすく、同じ場所に繰り返しできたり、なかなか小さくならなかったりすることもあります。

大きくて治りにくい口内炎が続くときは、体調や栄養状態など、背景に何らかの要因が影響していることも考えられます。

このようなアフタが続く場合は、自己判断で様子を見続けず、一度医療機関で相談しておくと安心です[1]。

小さな潰瘍が群がるタイプ

ごく小さな潰瘍がいくつも群がってできる、やや珍しいタイプのアフタもあります

1〜2mm程度の小さな潰瘍が集まって現れ、ときにそれぞれがくっついて、大きな潰瘍のように見えることもあるためです

名前だけを見るとウイルス性と混同されやすいものの、他人にうつる性質のものではありません。

数が多いぶん痛みを感じる範囲が広がりやすく、食事や歯みがきがつらく感じられることもあります。

見慣れない広がり方をして不安になるかもしれませんが、まずはタイプの違いを知り、気になるときは医療機関に相談すると落ち着いて対処できます。

アフタ性口内炎と他の口内炎との違い・見分け方

口内炎とひとくちに言っても種類はさまざまで、種類によって原因も対処法も変わってきます

アフタ性のつもりでケアしていた口内炎が、実は別のタイプで、合わない対処をしていた、ということも起こり得ます

見た目や痛み方、できる背景を比べることで、ある程度は自分で見分ける手がかりが得られます。

ここからは、アフタ性口内炎とまぎらわしい他の口内炎を取り上げ、それぞれの違いと見分けのポイントを整理していきます。

カタル性(外傷性)口内炎との違い

カタル性口内炎とアフタ性口内炎は、潰瘍の「境界がはっきりしているかどうか」で見分けられます[1]。

アフタ性が白い膜と赤い縁で境界がくっきりしているのに対し、カタル性は粘膜が全体的に赤く腫れてただれ、境界がぼんやりしているためです

カタル性口内炎は、入れ歯や矯正器具が当たったり、頬の内側を噛んだり、熱い食べ物でやけどをしたりといった、物理的な刺激がきっかけで起こります。

白い潰瘍を作らず、赤く腫れて水ぶくれができることがあり、口の中が熱っぽく感じられたり、味が分かりにくくなったりする場合もあります。

境界の見え方と、傷や刺激の心当たりがあるかどうかを合わせて確認すると、どちらのタイプかを落ち着いて見分けられるでしょう。

ウイルス性・カンジダ性口内炎との違い

ウイルス性やカンジダ性の口内炎は、アフタ性とは原因が異なり、必要なお薬も変わってくる点が大きな違いです

ウイルス性は単純ヘルペスウイルスなどの感染で起こり、カンジダ性は口の中のカビ(カンジダ菌)が増えることで発症するためです

ウイルス性口内炎では、小さな水ぶくれが多数できて破れ、高い熱やリンパ節の腫れをともなうことがあり、接触や飛沫でうつる可能性もあります。

カンジダ性口内炎では、こすると取れる白い苔のような膜が広がるのが特徴で、強い痛みよりも違和感や味覚の変化として感じられることが多くみられます。

これらはアフタ性向けの市販薬では改善しにくいこともあるため、疑わしいときは自己判断を避けて医療機関で相談するのが望ましいです。

注意したい病気(口腔がん・白板症)との見分け方

なかなか治らない口内炎の中には、口腔がんや白板症といった、注意が必要な病気が隠れていることがあります[1]。

これらは初期にはアフタ性口内炎と見た目が似ていることがある一方で、自然に治らない、しこりがあって硬いといった違いがあるためです

口腔がんは、患部に赤と白が混ざる、触れると硬いしこりがある、痛みが乏しいのに大きくなっていくといった特徴がみられることがあります。

白板症はこすっても取れない白い病変で、だんだん広がることがあり、とくに舌のふちにできた場合は経過に注意が必要とされています。

2週間以上治らない、しこりを感じる、いつもの口内炎と様子が違うと感じたときは、様子見を続けず早めに歯科口腔外科や耳鼻咽喉科を受診してください[1]。

アフタ性口内炎ができる原因

アフタ性口内炎の原因は、実ははっきりとは解明されていませんが、発症を後押しする要因はいくつか分かっています[3]。

「特に心当たりがないのに、どうしてできるのだろう」と不思議に感じている方も多いのではないでしょうか

きっかけとなりやすい要因を知っておくと、口内炎ができたときの振り返りや、再発を防ぐ生活の見直しに役立ちます。

ここでは、アフタ性口内炎に関わりが深いとされる代表的な3つの要因を、順に見ていきます。

ストレス・疲れ・睡眠不足による免疫力の低下

アフタ性口内炎の大きなきっかけのひとつが、ストレスや疲れ、睡眠不足による体の抵抗力の低下だと考えられています[3]。

体が疲れて免疫のはたらきが落ちると、口の中の粘膜を守る力が弱まり、ちょっとした刺激から炎症が起こりやすくなるためです

仕事や勉強が立て込んだ時期、寝不足が続いたあと、季節の変わり目などに口内炎ができやすいと感じる方は少なくありません。

こうした口内炎は、体からの「少し休んでほしい」というサインとして現れていると受け止めることもできます。

心身が疲れているときほど口内炎はできやすいため、睡眠や休息をしっかりとることが、遠回りに見えて確実なケアになります。

ビタミンB群など栄養の不足

栄養の偏り、とくにビタミンB群の不足も、アフタ性口内炎ができやすくなる要因のひとつです[2]。

ビタミンには体の機能を正常に保つはたらきがあり、含む食品の摂取が不足すると特有の症状が現れることがあるためです[2]。

外食やインスタント食品に偏った食生活が続いたり、無理な食事制限をしていたりすると、こうした栄養が足りなくなりがちです。

ビタミンB群はレバーや青魚、卵、納豆、乳製品などに多く含まれ、日々の食事の中で意識して取り入れることができます。

口内炎を繰り返しやすいと感じる方は、栄養バランスを整えたり、不足分を補ったりしておくと安心につながります。

口の中の傷・物理的な刺激

口の中にできた小さな傷や、繰り返しあたる物理的な刺激も、アフタ性口内炎の引き金になります

粘膜に傷がつくと、そこで炎症が起こって潰瘍へと発展しやすくなるためです

食事中に頬や舌を噛んでしまった数日後に同じ場所へできたり、とがった歯や合わない被せ物が当たり続けたりすることが、きっかけになる場合があります。

矯正器具や入れ歯のふちが粘膜にこすれて、いつも決まった場所に口内炎ができるという方もいます。

繰り返し同じ部位にできるときは、当たっている歯や器具に原因が隠れていることもあるため、歯科で一度確認しておくとよいでしょう。

アフタ性口内炎を早く治す方法

アフタ性口内炎を早く治すために大切なのは、特別な裏ワザではなく、患部を守りながら回復を後押しする基本のケアです

遠回りに見える基本の積み重ねが、結局はいちばんの近道になります

口の中を清潔に保ち、市販薬で患部を守り、栄養と休息で体を整えるという3つを意識するだけでも、治りのスピードは変わってきます。

ここからは、今日から実践できる具体的なケアを、順を追って紹介していきます。

口の中を清潔に保ち患部を刺激しない

アフタ性口内炎を早く治す第一歩は、口の中を清潔に保ちつつ、患部を余計に刺激しないことです

むき出しになった潰瘍のまわりで細菌が増えると、炎症がぶり返して治りが長引いてしまうためです

毎食後のやさしい歯みがきに加えて、ぬるま湯や刺激の少ないうがい薬で口をすすぐと、患部まわりを清潔に保てます。

しみて痛いときは、アルコール成分の強い洗口液を避け、ぬるめの塩水うがい(コップ1杯に小さじ1杯ほどの塩)に切り替えると、刺激を抑えながらケアできます。

気になっても舌や指で触らないようにし、患部をそっとしておくことが、遠回りのようで早く治すコツだと考えられます。

市販薬(軟膏・パッチ・飲み薬)で患部をケアする

痛みを早くやわらげたいときは、市販薬で患部を保護し、炎症を抑えるのが効果的です[3]。

口内炎の痛みは、食事や会話のたびに患部が刺激されて強まるため、物理的に守るだけでもぐっと楽になるためです

貼るタイプのパッチは患部にフタをするように覆い、食事中のしみる痛みをやわらげてくれます[3]。

塗るタイプの軟膏には炎症を抑える成分を含むものもあり、舌や歯ぐきなど貼り薬が使いにくい場所にも塗り広げられます。

ビタミンB群を配合した飲み薬を組み合わせると、患部を外から守りながら、体の内側からも回復を後押しできるでしょう。

栄養と休息で回復力を高める

アフタ性口内炎を根本から早く治すには、栄養と休息で体そのものの回復力を高めることが欠かせません

口内炎は疲れやストレスで抵抗力が下がったときにできやすく、体が整わないままだと治りも遅くなりやすいためです

睡眠時間をいつもより少しでも長く確保し、粘膜の健康に関わるビタミンを含む食事を意識すると、内側から治りをサポートできます[2]。

痛みで食事がとりにくいときは、火傷しない程度に冷ましたスープやおかゆなど、やわらかく刺激の少ないメニューを選ぶと負担を減らせます。

「休むだけで治るの?」と感じるかもしれませんが、体をしっかり休めることは、口内炎に対する立派な対策のひとつです。

アフタ性口内炎が治るまでの過程と再発

アフタ性口内炎は、できてから治るまでにいくつかの段階をたどりながら回復していきます

経過の途中で「悪化しているの、それとも治りかけ」と不安になる方も多いですよね

治っていく流れやおおよその期間を知っておくと、いま自分がどの段階にいるのかを把握でき、落ち着いて回復を待てます。

ここでは、治るまでの過程と期間の目安、そして繰り返しできる場合に考えられる背景を整理していきます。

治る過程(発赤→潰瘍→治りかけ)の目安

アフタ性口内炎は、赤み・潰瘍・治りかけという段階を経て、少しずつ回復に向かいます

炎症が起きた粘膜が、傷ついてから修復されるまでに、一定の時間と決まった流れをたどるためです

はじめは粘膜がピリピリと赤くなり、やがて中心がへこんで白い膜におおわれた潰瘍になり、この潰瘍ができた時期にもっとも痛みが強く出ます。

その後、赤みや腫れが引いて痛みが和らぎ、白い膜が薄くなって患部が周囲の粘膜となじんでくると、治りかけのサインといえます。

痛みのピークを越えれば快方に向かっているケースが多いため、その時期を過ぎたら焦らず経過を見守るとよいでしょう。

何日で治る?治りかけのサイン

アフタ性口内炎の多くは、10日から2週間ほどで跡を残さず自然に治っていきます[1]。

浅い潰瘍であれば粘膜の修復も比較的早く進むため、特別な治療をしなくても回復に向かうことが少なくないためです[1]。

痛みが和らいできた、白い膜が薄くなってきた、患部が小さくなり縁の赤みが引いてきた、といった変化は治りかけのサインとして受け取れます。

一方で、2週間以上たっても治らない、むしろ大きくなっている、同じ場所にずっと残っているという場合は、通常の経過とは異なる可能性があります[1]。

「2週間」をひとつの目安として覚えておき、それを過ぎても治らないときは受診を検討すると、安心して判断できます。

繰り返すアフタ性口内炎(再発性)の背景

アフタ性口内炎が短い間隔で何度も繰り返す場合、その背景に体調や別の要因が隠れていることがあります[1]。

再発を繰り返すタイプは、原因が特定されないまま慢性的に生じることがあり、全身の状態が関わっていることもあるためです[1]。

疲労やストレス、栄養の偏りが続くと、粘膜の抵抗力が下がって口内炎ができやすくなると考えられています。

まれではありますが、ベーチェット病のように、口内炎を繰り返し起こす病気の一症状として現れることもあります[1]。

月に何度もできる、いつも複数できて治りにくいという方は、生活習慣だけの問題と決めつけず、一度医療機関で相談しておくと安心です。

アフタ性口内炎の予防と受診の目安

アフタ性口内炎は、日ごろの習慣を少し整えることで、できにくくすることが期待できます

「またできてしまった」を減らすには、原因になりやすい要因を先回りして避けておくことが役立ちます

同時に、放置せず受診したほうがよいケースを知っておくと、いざというときに落ち着いて判断できます。

ここでは、繰り返しを防ぐための予防の工夫と、医療機関を受診する目安をまとめて確認します。

再発を防ぐ生活習慣のポイント

アフタ性口内炎の再発を防ぐには、抵抗力を保つ生活と、口の中を清潔に保つ習慣の両方が大切です

口内炎ができやすい要因である疲労・栄養不足・口内の傷を、日ごろから減らしておくことで、発症のきっかけそのものを抑えられるためです

十分な睡眠と休息をとり、栄養バランスのとれた食事を意識することは、粘膜の健康を保つうえで基本になります[2]。

やさしいブラッシングやうがいで口の中を清潔に保ち、当たっている歯や合わない被せ物があれば歯科で調整してもらうことも、傷からの口内炎を防ぐのに役立ちます。

完璧を目指す必要はないため、できることから少しずつ取り入れて、口内炎のできにくい状態を保っていきましょう。

何科を受診する?受診を検討すべきケース

アフタ性口内炎で受診を考えるときは、歯科・口腔外科をはじめ、耳鼻咽喉科や皮膚科、内科が相談先になります

口内炎は口の中の症状であると同時に、全身の状態が関わることもあるため、複数の診療科で対応してもらえるためです

2週間以上治らない、患部が大きくなっていく、しこりのように硬い、同じ口内炎を何度も繰り返すといった場合は、様子見を続けず受診を検討してください[1]。

強い痛みで食事や水分がとれない、高い熱をともなう、口の中に広く症状が出ているといったときも、早めに相談したほうが安心です。

判断に迷うときは自己判断で抱え込まず、かかりつけの歯科や医療機関に相談することで、原因に合った対処につなげられます。

よくある質問(Q&A)

Q:アフタ性口内炎は人にうつりますか?

A:アフタ性口内炎は、人にうつることはありません

ウイルスやカビが原因ではなく、ストレスや抵抗力の低下、口内の傷などが関わって起こるためです。

ただしウイルス性の口内炎はうつることがあるため、水ぶくれや発熱をともなう場合は見分けが必要です。

Q:アフタ性口内炎は何日くらいで治りますか?

A:アフタ性口内炎の多くは、10日から2週間ほどで跡を残さず自然に治ります[1]。

浅く小さなものであれば、特別な治療をしなくても回復に向かうことが少なくありません。

2週間以上治らない場合は、別の原因が隠れていることもあるため、受診を検討してください。

Q:アフタ性口内炎は市販薬で治せますか?

A:軽いアフタ性口内炎であれば、市販の軟膏やパッチ、ビタミン剤である程度ケアできます[3]。

患部を保護して炎症を抑えることで、痛みの軽減と回復の後押しが期待できます。

数日使っても改善しないときは、自己判断を続けず医療機関に相談すると安心です。

Q:アフタ性口内炎が痛くないこともありますか?

A:アフタ性口内炎は痛みをともなうことが多いですが、まれに痛みを感じにくい場合もあります

ただし、痛みがないのに治らない、硬いしこりがあるといったときは、別の病気の可能性も考えられます。

いつもの口内炎と様子が違うと感じたら、早めに受診しておくと安心です。

まとめ

アフタ性口内炎は、中心が白く周囲が赤い、境界のはっきりした潰瘍で、口内炎の中でもっとも多いタイプです

ほおの内側や唇の裏、舌、歯ぐきなど、やわらかく傷つきやすい粘膜にできやすい特徴があります。

大きさや数によって経過や痛みの強さに違いがあり、多くは10日から2週間ほどで自然に治っていきます

主な要因は、ストレスや睡眠不足による抵抗力の低下、栄養の偏り、口内の傷とされています。

早く治すには、口の中を清潔に保ち、市販薬で患部を守り、栄養と休息で回復力を高めることが大切です。

境界が不明瞭なカタル性や、人にうつるウイルス性など、他の口内炎とは対処が異なるため、見分けが役立ちます。

2週間以上治らない、繰り返す、しこりがあるといった場合は、様子見を続けず歯科口腔外科などで相談しましょう。

参考文献

[1] 全国健康保険協会(協会けんぽ)佐賀支部「歯とお口のトラブル 第12回:いわゆる『口内炎』について」

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/saga/cat070/20170623/shika210514/

[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「ビタミン」

https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/keywords/vitamin.html

[3] 厚生労働省「一般用医薬品 使用上の注意 説明文書(口内炎(アフタ性)とは)」

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000050607.pdf

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。

お薬の服用に関しては必ず医師にご相談ください。

※効果・効能・副作用の現れ方は個人差がございます。

※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。