舌が痛いのはなぜ?原因・対処法・受診の目安を解説

舌がヒリヒリ痛んだり、食事のたびにしみたりして、原因が分からず不安になっていませんか?

舌の痛みは、口内炎や舌の傷といった身近なものから、口の乾燥や栄養不足、ストレスまで、さまざまな原因で起こります

なかには見た目に異常がないのに痛みが続く舌痛症のように、専門的な対応がすすめられる場合もある点に注意が必要です。

この記事では、舌が痛くなる原因や考えられる病気、セルフケア、受診すべきサインや何科を受診すればよいかまでやさしく解説しますので、痛みに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

舌が痛いとは|痛みの種類とよくある症状

舌の痛みとひとことで言っても、ヒリヒリした痛みやしみる痛み、できものによる痛みなど感じ方はさまざまです。

痛みの種類や、見た目に異常があるかどうかによって、考えられる原因や対処の仕方が変わってきます[1]。

多くは口内炎や軽い傷によるもので自然に治りますが、なかには長引いたり受診がすすめられたりするものもあるでしょう。

ここでは、舌の痛みの種類とよくある症状について、順番に見ていきましょう。

ヒリヒリ・ピリピリする痛み

舌の痛みのなかでも多いのが、ヒリヒリ・ピリピリと焼けるように感じるタイプの痛みです。

舌の表面の粘膜が刺激を受けたり、乾燥したりしていると、こうしたヒリヒリとした痛みが現れやすくなります。

熱い飲食物によるやけどや、刺激の強い食べ物のあとに一時的にヒリヒリすることもあり、多くは時間とともに落ち着く傾向です。

一方で、見た目に異常がないのにヒリヒリ・ピリピリした痛みが長く続く場合は、舌痛症と呼ばれる状態のこともあるでしょう。

ストレスや疲れ、口の乾燥が重なるとこの痛みは強まりやすく、体調のバロメーターのように感じる方も少なくありません。

ヒリヒリする痛みは原因がさまざまなため、いつから・どんなときに痛むのかを観察しておくと、原因を見極める手がかりになります。

しみる・ただれ・できものによる痛み

食べ物がしみたり、舌にできものや、ただれができて痛んだりするのも、よくある舌の痛みのひとつです。

舌に口内炎ができると、白っぽい潰瘍の周りが赤くなり、触れたり食べ物がしみたりすると強い痛みを感じます。

誤って舌を噛んだ傷や、とがった歯・合わない入れ歯があたってできた傷も、しみる痛みの原因になりやすいでしょう。

酸味や塩気の強い食べ物がしみる場合は、粘膜の表面が荒れていたり小さな傷がついていたりすることが少なくありません。

こうしたできものや傷による痛みの多くは、刺激を避けて清潔を保つうちに、自然に治まっていくケースがほとんどです。

ただし、しこりを伴うできものや、2週間以上治らないただれがある場合は、念のため医療機関で確認すると安心でしょう。

見た目に異常がある痛みとない痛み

舌の痛みは、見た目に異常があるかないかで、考えられる原因が大きく分かれるのが特徴です。

口内炎や傷、白い苔のようなもの、しこりなど見た目に変化がある場合は、その部分の炎症や病気が痛みの原因と考えられます。

一方、舌を見ても赤みや潰瘍などの異常がないのに、ヒリヒリとした痛みが続く場合は、舌痛症の可能性もあるでしょう。

見た目に異常があるときは歯科や口腔外科で、原因となっている炎症や傷を診てもらうと対処の方針が立てやすくなります。

見た目に異常がないのに痛みが続くときは、原因を一つずつ確認する必要があり、複数の診療科が関わることも少なくありません。

自分の舌に見た目の変化があるかどうかを確かめておくと、受診の際に症状を伝えやすく、適切な対応につながります。

舌が痛くなる主な原因

舌が痛くなる原因はひとつではなく、口内炎や傷、乾燥、栄養不足、ストレスなど幅広くあります。

身近な刺激によるものから体の内側の不調まで、さまざまな要因が単独または重なって痛みにつながるとされています。

ここでは、舌が痛くなる代表的な原因を、外的な刺激から体調面まで順番に見ていきましょう。

口内炎や舌の傷(外傷)

舌が痛くなる原因として最も多いのが、口内炎や、舌を噛むなどしてできた傷による痛みです。

舌にできるアフタ性口内炎は、白っぽい潰瘍の周りが赤くなり、触れたり食べ物がしみたりすると強く痛みます。

食事中に誤って舌を噛んでしまった傷や、熱い飲食物によるやけども、ヒリヒリとした痛みの原因になりやすいでしょう。

とがった歯や、合わない入れ歯・被せ物が舌にあたり続けると、その刺激で傷ができて痛みが続くことも少なくありません。

こうした口内炎や傷による痛みの多くは、刺激を避けて口の中を清潔に保つうちに、自然に治まっていきます。

ただし、傷の原因になっている歯や入れ歯がある場合は、歯科で調整してもらうと痛みの再発を防ぎやすくなるでしょう。

口の乾燥や唾液の減少

口の中の乾燥や唾液の減少も、舌がヒリヒリ痛んだり、しみたりする身近な原因のひとつです。

唾液には口の中をうるおして洗浄し、細菌の繁殖を抑えるはたらきがあり、減ると舌の粘膜が刺激を受けやすくなります。

口呼吸や加齢、ストレス、薬の影響などで唾液が減ると、舌が乾いてヒリヒリとした不快感が現れることもあるでしょう。

よく噛んで食べると唾液の分泌が促され、口の中がうるおって舌への刺激がやわらぐため、ゆっくり噛む習慣も役立ちます[2]。

こまめな水分補給や、室内の乾燥対策を心がけると、口の中のうるおいを保ちやすくなり、痛みの予防にも効果的です。

口の乾燥が気になるときは、唾液を増やす工夫を取り入れることが、舌の不快感をやわらげる手がかりになるでしょう。

栄養不足や貧血

栄養不足や貧血も、舌が痛くなったり荒れたりする見逃せない原因のひとつです。

特にビタミンB群や鉄、亜鉛が不足すると、舌の粘膜が荒れて炎症が起こり、ヒリヒリとした痛みが現れやすくなります。

鉄分が不足する貧血では、舌の表面がつるつるして赤くなり、痛みやしみる感覚を伴うことが知られています。

偏った食事や無理な食事制限、胃腸の不調が続くと、こうした栄養が不足しがちで、舌の痛みにつながる場合もあるでしょう。

レバーや赤身の肉・魚、卵、納豆、緑黄色野菜などをバランスよくとると、舌の粘膜の健康を内側から支えやすくなります。

食事だけで補いにくいときは、原因をはっきりさせるためにも、医療機関で栄養状態を相談すると安心でしょう。

ストレスや疲れ・ホルモンの影響

ストレスや疲れ、ホルモンバランスの変化も、舌の痛みに関わる原因として知られています。

強いストレスや疲労が続くと免疫力や粘膜の回復力が落ち、舌に口内炎ができたり痛みを感じやすくなったりします。

ストレスは唾液の分泌にも影響し、口の中が乾いて舌がヒリヒリしやすくなることもあるため、心の状態と無関係ではありません。

更年期などでホルモンバランスが変化する時期には、舌の違和感や痛みを感じる方が増えるともいわれています。

見た目に異常がないのにストレスや疲れと重なって舌が痛むときは、後述する舌痛症が関係していることもあるでしょう。

心や体の疲れを意識して休めることが、ストレスがからむ舌の痛みをやわらげる第一歩になります。

舌の痛みで考えられる主な病気

舌の痛みの背景には、口腔カンジダ症やウイルス感染など、治療が必要な病気が隠れていることもあります。

多くは自然に治る痛みですが、症状が強い・長引く場合は、こうした病気の可能性も知っておくと安心です。

ここでは、舌の痛みで考えられる主な病気と、その特徴を順番に見ていきましょう。

口腔カンジダ症

口腔カンジダ症は、口の中にいる常在菌のカンジダが増えすぎて炎症を起こす病気です。

カンジダはふだんは無害ですが、免疫力の低下や口の乾燥、抗菌薬の影響などで増えると、舌に炎症や痛みを引き起こします。

舌や頬の内側に白い苔のような膜ができるのが特徴で、こすると取れて赤くただれた粘膜が現れることもあるでしょう。

ヒリヒリとした痛みや味覚の変化を伴うこともあり、高齢の方や入れ歯を使っている方、体調を崩している方にみられやすい傾向です。

治療には抗真菌薬が用いられ、口の中を清潔に保ち、乾燥を防ぐことも改善や再発予防に役立ちます。

白い苔のようなものが取れにくい・繰り返すといった場合は、自己判断せず歯科や口腔外科に相談するとよいでしょう。

ウイルス感染(ヘルペスなど)

ヘルペスなどのウイルス感染も、舌や口の中に水ぶくれや痛みを引き起こす原因になります。

単純ヘルペスウイルスに感染すると、舌や唇、口の中に小さな水疱がいくつもでき、つぶれると強い痛みを伴うのが特徴です。

初めて感染したときは症状が強く出やすく、発熱やリンパ節の腫れ、全身のだるさを感じることも少なくありません。

帯状疱疹のウイルスが口の中に症状を起こす場合もあり、片側にピリピリとした痛みや水ぶくれが現れることもあります。

ウイルス性の症状は人にうつる可能性があるため、タオルや食器の共用を避けるなど、周囲への配慮も必要になるでしょう。

水ぶくれや発熱を伴う舌の痛みが疑われるときは、抗ウイルス薬による治療が必要なこともあり、早めの受診がすすめられます。

舌がんなど注意したい病気

まれではありますが、舌の痛みやしこりが長く続く場合、舌がんなど注意したい病気が隠れていることもあります。

舌がんは舌の側面(縁)にできやすく、初期は口内炎と区別がつきにくいしこりやただれとして現れることが知られています。

口内炎の多くが2週間ほどで治るのに対し、2週間以上たっても治らない・硬いしこりがあるといった場合は注意が必要でしょう。

赤や白に変色した部分が続く、出血しやすい、だんだん大きくなるといった変化も、早めに確認したいサインになります。

過度に心配する必要はありませんが、気になる症状が長引くときは、念のため検査を受けておくと安心です。

長引くしこりやただれは自己判断で放置せず、口腔外科や歯科で早めに診てもらうことが、安心への近道になるでしょう。

見た目に異常がない舌の痛み|舌痛症とは

舌を見ても異常がないのに、ヒリヒリとした痛みが続く場合は、舌痛症と呼ばれる状態のことがあります

原因がはっきりしないため不安になりやすいですが、特徴を知っておくと冷静に向き合いやすくなるでしょう。

ここでは、舌痛症の特徴や症状、なりやすい人、対処法について順番に見ていきましょう。

舌痛症の特徴と症状

舌痛症は、舌に見た目の異常がないにもかかわらず、ヒリヒリ・ピリピリとした痛みが続く状態です。

国際的な分類では、口の中の焼けるような痛みや異常な感覚が、1日2時間以上・3か月以上にわたって続くものとされています。

舌の先や縁に痛みを感じることが多く、カーッと熱い・ヒリヒリするといった独特の不快感が特徴になります。

食事中や何かに集中しているときは痛みを感じにくく、ひと息ついたときや夕方に強まりやすいという傾向も知られています。

見た目に異常がないため周囲に理解されにくく、一人で不安を抱えてしまう方も少なくありません。

舌痛症は決して気のせいではなく、痛みを伝える神経のはたらきが関わると考えられており、適切な対応で少しずつ和らげていけます。

舌痛症になりやすい人

舌痛症は、中高年の女性、とくに更年期前後の年代に多くみられるといわれています。

ホルモンバランスの変化が関わると考えられており、女性は男性よりも発症しやすい傾向があるといえます。

強いストレスや疲れがたまっている方、食生活が乱れている方にもみられやすく、心と体の状態が影響すると考えられています。

以前に口の中の治療を受けた経験や、舌を気にして何度も触れてしまうくせが、症状に関わることもあるでしょう。

まじめで心配性な方が、痛みを意識しすぎてつらさが強まることもあり、性格や気質が関係する場合も指摘されています。

自分が当てはまるかを知っておくと、生活面の見直しや受診の判断がしやすくなり、不安をやわらげる助けになります。

舌痛症の対処法と治療

舌痛症は、生活習慣の見直しと、必要に応じた医療機関での治療を組み合わせて対応していきます。

まずは十分な睡眠と休養をとり、ストレスをためこまないように心がけることが、症状をやわらげる第一歩です。

舌を気にして何度も触れたり鏡で確認したりすると痛みを意識しやすくなるため、できるだけ気にしすぎないことも大切でしょう。

口の乾燥があると痛みが強まりやすいため、こまめな水分補給で口の中をうるおすことも、つらさの軽減に役立ちます。

医療機関では、まず歯科などで原因となる病気がないかを確認したうえで、痛みを抑える薬や認知行動療法による治療が検討されるのが一般的です。

一人で抱え込まず、つらいときはペインクリニックや心療内科などに相談することが、舌痛症と上手に付き合う近道になるでしょう。

舌が痛いときのセルフケア・対処法

舌が痛いときは、刺激を避けて口の中を清潔に保ち、体を整えるセルフケアで症状をやわらげやすくなります。

多くの舌の痛みは、ちょっとした生活の工夫で楽になったり、回復が早まったりすることも少なくありません。

ここでは、舌が痛いときに自分でできるセルフケア・対処法を順番に見ていきましょう。

刺激物やお酒・たばこを避ける

舌が痛いときは、患部を刺激する辛いものや熱いもの、お酒やたばこを控えることが大切です。

香辛料のきいた料理や熱い飲み物、酸味の強い食べ物は、舌の粘膜を刺激して痛みを強めてしまうことがあります。

アルコールやたばこは粘膜を刺激し、血流や回復のはたらきを妨げるため、症状があるあいだは控えめにすると安心です。

食事はやわらかく薄味のものを選び、熱いものは少し冷ましてから口にすると、舌への刺激をぐっと減らせるでしょう。

刺激の少ない食事に切り替えるだけでも痛みがやわらぐことが多く、回復を後押しする手軽なセルフケアといえます。

舌をいたわる食生活を意識することが、痛みをやわらげながら自然な回復を支える土台になるでしょう。

口の中を清潔に保つ

舌の痛みをやわらげるには、口の中を清潔に保って細菌の繁殖を抑えることが欠かせません

口の中が汚れていると細菌が増えて炎症が悪化しやすいため、食後の歯みがきやうがいで清潔を保つことが回復を助けます。

歯みがきの際は舌の痛む部分を強くこすらず、やさしく磨くようにすると、刺激を抑えながら清潔を保ちやすくなるでしょう。

歯と歯のすき間の汚れはデンタルフロスや歯間ブラシで取り除くと、口の中全体を清潔に保ちやすくなり、炎症の予防に役立ちます[3]。

刺激の少ないうがい薬を使うのもよい方法ですが、アルコール分の強いものは舌にしみることがあるため、注意が必要です。

口の中を清潔に整えることが、舌の痛みの悪化を防ぎ、自然な回復を後押しする基本のケアになります。

栄養と休養で体を整える

舌の痛みをやわらげるには、栄養をしっかりとり、十分な休養で体を整えることが大切です。

舌の粘膜の健康を支えるビタミンB群や鉄、亜鉛を意識してとると、荒れた粘膜の回復を内側から助けやすくなります。

レバーや赤身の肉・魚、卵、納豆、緑黄色野菜などをバランスよく食べると、舌の健康に必要な栄養を補いやすいでしょう。

睡眠不足や疲れがたまると免疫力や回復力が落ちて痛みが長引きやすいため、しっかり体を休めることが欠かせません。

ストレスをためこまないよう、適度な運動や気分転換を取り入れることも、舌の痛みをやわらげる助けになります。

栄養と休養で体の調子を整えることが、舌の痛みをやわらげ、再発を防ぐうえでも心強い味方になってくれるでしょう。

舌が痛いときに気をつけたいこと

舌が痛いときは、よかれと思った行動がかえって症状を長引かせてしまうこともあるため、注意が必要です。

自己判断での対応には限界があり、見極めを誤ると受診のタイミングを逃すこともあります。

ここでは、舌が痛いときに気をつけたい行動を順番に見ていきましょう。

自己判断で市販薬を使い続けない

舌の痛みに市販薬を使うときは、自己判断で漫然と使い続けないことが大切です。

市販の口内炎薬は症状をやわらげる助けになりますが、原因に合っていないと十分な効果が得られないことがあります。

ステロイドが入った軟膏やパッチは、ウイルスやカンジダが原因の場合には使えないため、原因が分からないときは注意が必要でしょう。

市販薬を5〜6日ほど使っても症状がよくならない場合は、使用を続けず、医師や歯科医師、薬剤師に相談することがすすめられます。

「効かないからもっと使う」と量や回数を増やすのは避け、添付文書の用法用量を守って正しく使うことが欠かせません。

市販薬は上手に使えば心強い味方になりますが、改善しないときは早めに切り替えて相談することが、安心につながります。

患部を触ったり刺激したりしない

舌が痛いと気になってしまいますが、舌や指で患部を何度も触ったり刺激したりしないことが大切です。

繰り返し触れると患部に細菌が入りやすくなり、炎症が悪化したり、治りが遅れたりする原因になってしまいます。

痛む部分を舌で確かめようとしたり、歯で触れたりするくせがあると、傷が深くなって痛みが強まることもあるでしょう。

舌痛症のように見た目に異常がない場合も、気にして何度も触れると痛みを意識しやすくなり、つらさが増すことがあります。

歯みがきのときも痛む部分を強くこすらず、やさしく磨いて刺激を最小限に抑えることが、回復を妨げないための工夫です。

患部をそっとしておき、よけいな刺激を与えないことが、舌の痛みを早く落ち着かせるうえで欠かせない心がけになります。

長引く痛みを自己判断で放置しない

舌の痛みの多くは自然に治まりますが、長引く痛みを自己判断で放置しないことも重要な心がけです。

たいていの口内炎や軽い傷は2週間ほどで治るため、それ以上長引くときは別の原因が隠れている可能性も考えられます。

「いつものこと」と思って様子を見続けるうちに、受診のタイミングを逃してしまうケースも少なくありません。

しこりがある、だんだん大きくなる、出血を伴うといった変化があるときは、漫然と様子を見ずに医療機関へ相談すると安心です。

見た目に異常がないのに痛みが3か月以上続く場合も、舌痛症などの可能性があるため、一度相談しておくとよいでしょう。

自然に治るものと受診が必要なものを見極め、迷ったときは早めに相談することが、安心につながる大切な姿勢になります。

病院を受診すべき舌の痛みのサイン

舌の痛みの多くは自然に治まりますが、なかには医療機関を受診したほうがよいサインもあります。

長引く痛みやしこり、色の変化などがある場合は、別の病気が隠れていることもあるため見極めが大切です。

ここでは、受診を考えたい舌の痛みのサインと、何科を受診すればよいかを順番に見ていきましょう。

2週間以上治らない・しこりがある場合

舌の痛みが2週間以上たっても治らない場合や、硬いしこりがある場合は、一度医療機関を受診すると安心です。

口内炎や軽い傷の多くは2週間ほどで自然に治るため、それを超えて続くときは別の原因が考えられます。

なかなか治らないただれや、触れると硬いしこりが続くといった場合は、念のため専門的な検査を受けておくとよいでしょう。

舌の側面(縁)にできて治らないしこりやただれは、口内炎と見分けにくいこともあり、自己判断で放置しないことが大切です。

過度に心配する必要はありませんが、長引く症状を確認しておくことは、安心して過ごすための確かな備えになるでしょう。

長引くしこりや治らない痛みは体からのサインととらえ、迷ったときは口腔外科や歯科で診てもらうことがすすめられます。

強い痛みや色の変化・出血がある場合

強い痛みが続く場合や、舌に赤や白の色の変化、出血を伴う場合も、受診を考えたいサインです。

食事や水分がとりにくいほどの強い痛みは、口内炎以外の原因が関わっていることもあり、早めの相談がすすめられます。

舌の一部が赤や白に変色した状態が続いたり、こすっても取れない白い部分があったりする場合は、確認が必要でしょう。

ふだんから出血しやすい、触れると痛む部分から繰り返し血がにじむといった症状も、放置せず相談したいケースになります。

水ぶくれや発熱を伴う痛みはウイルス感染の可能性もあり、人にうつる場合もあるため、早めに受診すると安心です。

気になる色の変化や出血があるときは、自己判断せず医療機関で診てもらうことが、安心への近道になるでしょう。

何科を受診すればよいか

舌の痛みで受診するときは、まず歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科を受診するのが基本の選び方になります。

舌に傷や口内炎、しこりなど見た目の異常がある場合は、口の中を専門的に診られる歯科・口腔外科が適しているでしょう。

ヒリヒリした痛みやのどの違和感が中心のときは、耳鼻咽喉科でも口やのどの状態を診てもらえます。

貧血や栄養不足、糖尿病など全身の病気が疑われる場合は、内科で血液検査などを受けると原因を確かめやすくなるでしょう。

見た目に異常がないのに痛みが続く舌痛症が疑われるときは、心療内科やペインクリニックが関わることもあります。

どこを受診すべきか迷うときは、まず歯科や耳鼻咽喉科に相談すると、必要に応じて適した診療科を案内してもらえるでしょう。

舌が痛いときに関するよくある質問

Q1:舌が痛いとき何科を受診すべきですか?

舌が痛いときは、まず歯科や口腔外科、耳鼻咽喉科を受診するのが基本です。

舌に傷や口内炎、しこりなど見た目の異常がある場合は歯科・口腔外科、貧血など全身の不調が疑われる場合は内科が適しています。

見た目に異常がないのに痛みが続く舌痛症が疑われるときは、心療内科やペインクリニックが関わることもあるでしょう。

Q2:舌がヒリヒリするのはなぜですか?

舌がヒリヒリするのは、粘膜への刺激や乾燥、栄養不足、ストレスなどが関わっていることが多いです。

熱い飲食物や刺激物、口の乾燥、ビタミンや鉄の不足などが、舌の粘膜を刺激してヒリヒリとした痛みを招きます。

見た目に異常がないのにヒリヒリが3か月以上続く場合は、舌痛症の可能性もあるため、医療機関に相談すると安心でしょう。

Q3:舌の痛みはストレスでも起こりますか?

舌の痛みは、ストレスや疲れがきっかけで起こることがあります

強いストレスが続くと免疫力や粘膜の回復力が落ちて口内炎ができやすくなり、唾液が減って舌が乾きやすくなる点にも注意が必要です。

見た目に異常がないのにストレスと重なって痛みが続く場合は、舌痛症が関係していることもあるでしょう。

Q4:舌の痛みに効く市販薬はありますか?

口内炎が原因の舌の痛みには、軟膏やパッチなどの市販の口内炎薬が役立つことがあります。

ただし、ステロイド入りの薬はウイルスやカンジダが原因の場合には使えないため、原因が分からないときは注意が必要です。

5〜6日使っても改善しないときは使用を中止し、医師や歯科医師、薬剤師に相談することがすすめられます。

まとめ

舌の痛みには、ヒリヒリ・ピリピリした痛みやしみる痛み、できものによる痛みなど、さまざまな種類があります。

主な原因は、口内炎や舌の傷、口の乾燥、栄養不足や貧血、ストレスや疲れ・ホルモンの変化など多岐にわたるのが特徴です。

舌の痛みの背景には、口腔カンジダ症やウイルス感染など、治療がすすめられる病気が隠れていることもあるでしょう。

見た目に異常がないのにヒリヒリした痛みが続く場合は、舌痛症の可能性があり、生活習慣の見直しや専門的な治療が役立ちます。

セルフケアとしては、刺激物やお酒・たばこを避け、口の中を清潔に保ち、栄養と休養で体を整えることが大切です。

2週間以上治らない・しこりがある・色の変化や出血を伴うといった場合は、自己判断で放置せず医療機関を受診すると安心でしょう。

つらい痛みをやわらげながら、自然に治るものと受診が必要なものを見極め、迷ったときは早めに歯科や医療機関に相談してみてください。

参考文献

[1] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯・口腔の健康」(最終閲覧日:2026年4月29日)

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth

[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「速食いと肥満の関係:よく噛んで食べることの効果」(最終閲覧日:2026年4月29日)

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-10-002.html

[3] 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯間部清掃用器具(デンタルフロス・歯間ブラシ)の種類と使い方」(最終閲覧日:2026年4月29日)

https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-008.html

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。

症状が長引く場合や不安がある場合は、必ず医師・歯科医師にご相談ください。

※症状の現れ方や感じ方には個人差があります。

※自己判断で市販薬を使い続けず、改善しない場合は医療機関にご相談ください。