渋谷道玄坂の歯医者、アンデルト歯科・矯正歯科 渋谷 道玄坂通 院長の山本千博です。
皆さん歯並びって見た目だけの改善だと思っていませんか?実は見た目以外にも関係するところが多くあるのです。例えば歯並びが悪いことによってかみ合わせがうまくいかず、食べ物がうまく噛めないことがあります。これは咀嚼能率と言って、同じ回数でどれくらいしっかりかみ砕けているかの指標となります。今回は歯並びが悪かったり、奥歯が無かったりすることで咀嚼能率が下がることで一見関係のないメタボリスクとの関係性に関して解説していきます。
咀嚼能率とは
咀嚼能率とは、食物を噛んで細かく砕き、消化や栄養吸収が促進される能力を指します。咀嚼能率が低下すると、食物を十分に砕くことができず、消化不良や栄養吸収の低下などの問題が生じる可能性があります。また、咀嚼能率が低下すると、食事摂取量が増加し、肥満や代謝異常のリスクが高まると言われています。
メタボリックシンドロームとは
メタボリックシンドロームは、複数の代謝性疾患やリスク要因が同時に存在する状態を指します。主な要因には、腹部肥満、高血糖、高血圧、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症などがあります。メタボリックシンドロームは、心血管疾患や糖尿病などの合併症のリスクを高めることが知られています。
咀嚼能率とメタボリックシンドロームの関係
1. 食物の処理能力と栄養吸収
咀嚼能率が低下すると、食物が十分に細かく砕かれず、消化酵素が働きにくくなります。その結果、消化や栄養吸収が不十分になり、栄養不足や栄養バランスの乱れが生じる可能性があります。特に、食物をよく噛むことで糖質の消化が始まり、血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。咀嚼不良による食物の過剰な摂取は、高血糖や肥満のリスクを増加させることが考えられます。
2. 食事摂取量と肥満
咀嚼能率が低下すると、食事を摂取する時間が長くなる傾向があります。それにより、食事摂取量が増加し、エネルギーの摂取量が増える可能性があります。このような摂取過多は、肥満の原因となります。肥満は、脂質異常、高血圧、高血糖などの代謝異常を引き起こし、メタボリックシンドロームのリスクを高めます。
3. 口腔内環境と炎症反応
咀嚼能率が低下すると、口腔内の環境が悪化しやすくなります。不十分な咀嚼により食物のカスが残留し、口腔内の細菌が増殖しやすくなります。口腔内の炎症反応が悪化すると、全身の炎症反応が引き起こされ、メタボリックシンドロームのリスクが高まる可能性があります。
4. 運動能力と生活習慣
咀嚼能率が低下すると、食物の摂取に時間がかかり、運動や身体活動の時間が減少する可能性があります。運動不足は肥満や代謝異常のリスクを高める要因の一つです。また、咀嚼能率が低下すると、食事の質や内容が偏りがちになり、健康的な生活習慣を維持することが難しくなります。
まとめ
咀嚼能率とメタボリックシンドロームは、複雑な関係があります。咀嚼能率が低下すると、食物の処理能力や栄養吸収が悪化し、食事摂取量が増加することで肥満のリスクが高まります。また、口腔内環境の悪化や運動能力の低下なども、メタボリックシンドロームの発症リスクを増加させる要因となります。したがって、適切な咀嚼能率の維持や健康的な生活習慣の確立が、メタボリックシンドロームの予防や管理に重要です。
渋谷の歯科医院であるアンデルト歯科・矯正歯科 渋谷 道玄坂通では、渋谷駅から徒歩5分以内と好立地であり、最新機器と経験豊富な専門家が患者さんの生活習慣リスクにあった治療のご提案を時間をかけて行います。同施設にカフェとジムを併設しているため、管理栄養士からの栄養指導、トレーナーからの運動指導を一括で受けられます。もちろん単独でのご利用も可能でございます。健康診断で指摘される前に一度ご自身のリスク診断をしてみませんか?
口のお悩みも体のお悩みも、初回治療相談でご予約ください。