歯列矯正のセカンドオピニオンの受け方|費用・手順と転院との違い

「矯正の治療方針に納得できないけれど、別の医院で意見を聞いていいのだろうか」「担当医に言いにくい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
セカンドオピニオンは、いま診療を受けている歯科医師とは別の歯科医師に、診断や治療方針について意見を求める仕組みです。
正式な手順では担当医に伝えて資料を受け取り、意見を聞いたあとは元の医療機関へ戻ることになっており、そのまま転院する手続きとは分けて考えられています。
この記事では、セカンドオピニオンの意味から、受けるタイミング、必要な資料と費用、担当医への伝え方まで詳しくお伝えしますので、迷っている方はぜひ参考にしてください。
歯列矯正のセカンドオピニオンとは
矯正治療は数年にわたって続き、費用も数十万円から百万円を超える負担になります。
それだけの時間と費用をかける以上、示された方針に納得したうえで進めたいと考えるのは当然のことでしょう。
とはいえ、いまの担当医以外に意見を聞くという行為に後ろめたさを感じてしまう方も少なくありません。
セカンドオピニオンは医療の場で正式に位置づけられた仕組みであり、後ろめたく思う必要のあるものではありません。
まずは、この仕組みがどういうものなのかを整理していきましょう。
別の歯科医師に意見を求める仕組み
セカンドオピニオンとは、いま診療を受けている医師とは別の医師に、診断や治療方針について意見を求めることを指します。
同じ状態に対しても、医師によって考え方や提案する方法が異なることがあるためです。
複数の意見を聞くことで、自分に合った方法を選びやすくなります。
矯正治療では、抜歯をするかしないか、どの装置を選ぶか、どこまでの範囲を動かすかといった判断に幅が生まれます。
一人の歯科医師の説明だけでは、その判断が自分にとって最善かどうかを見極めるのは難しいものです。
意見を比べる機会として、この仕組みを活用するという考え方があります。
転院とは別のものにあたる
セカンドオピニオンは、医療機関を変えることとは別のものとして扱われます。
意見を聞いたあとは元の医療機関へ戻り、そこで治療を続けるというのが本来の流れだからです。
その結果として転院を選ぶことはありますが、手続きとしては別になります。
黙って別の医院へ相談に行き、そのまま移るという行為は、正式なセカンドオピニオンの手順とは異なります。
必要な資料を持たずに訪れれば、意見を聞くのではなく新たな初診として扱われることにもなりかねません。
区別を知っておけば、無駄のない形で進められます。
検査と診断を受けたあとが対象
セカンドオピニオンを受けられるのは、検査と診断を経たあとの段階になります。
意見を述べるには、診断の内容と治療計画という判断の材料が必要になるためです。
材料がなければ、比べようがありません。
治療を始める前の無料相談やカウンセリングは、まだ診断を受けていない段階であり、セカンドオピニオンには含まれません。
複数の医院で相談を受けて比べることと、診断結果について別の意見を求めることは、性質の異なる行為にあたります。
自分がどちらを求めているのかを整理しておくと、相談先での話も進みやすくなります。
患者の権利として認められている
別の医療機関で意見を聞くことは、患者に認められた権利として位置づけられています。
医療者が治療について説明する際には、他の医療機関や医師から意見を聞くことのできる権利があることも伝えるべき内容に含まれるとされているためです[1]。
隠れて行うべきものではありません。
医療者側にも、患者がセカンドオピニオンを希望した場合には適切に対応することが求められています[1]。
申し出たことで不利益な扱いを受けるという性質のものでもありません。
正当な権利として認められていると知れば、切り出すときの気持ちも軽くなるはずです。
受けたほうがよい場面
セカンドオピニオンという仕組みがあると知っても、自分が使うべき状況なのかは判断しにくいものです。
少しでも疑問があれば受けるべきなのか、それとも大げさなことなのかと迷ってしまうでしょう。
実際には、判断に幅が生まれやすい場面がいくつか決まっています。
自分の状況が当てはまるかどうかを確かめれば、動くかどうかも決めやすくなります。
ここでは、活用する価値が高い5つの場面を整理します。
抜歯を勧められて迷っている
健康な歯を抜くという提案は、多くの方が受け入れにくいと感じる内容です。
抜歯の要否は歯科医師によって考え方が分かれることがあり、提案される計画も変わってくるためです。
同じ歯並びでも判断が異なる場合があります。
必要なスペースの量をどう見積もるか、歯を薄く削る方法や奥歯を後方へ動かす方法をどこまで用いるかによって、結論が変わってきます。
抜いた歯は元に戻らないため、判断を急がずに確かめる価値があります。
納得できないまま進めるより、別の見立てを聞いてから決めるほうが後悔は残りにくくなります。
治療方針に複数の選択肢がある
複数の方法を示され、どれを選べばよいか決めきれないという場面もあります。
装置の種類、動かす範囲、抜歯の有無といった要素が組み合わさり、選択肢が複雑になるためです。
説明を受けても判断材料が足りないと感じることがあります。
別の歯科医師であれば、どの方法を推すかが変わったり、示されていなかった選択肢が出てきたりする可能性もあります。
比べることで、自分が何を優先したいのかも整理されていきます。
迷いを抱えたまま契約に進む前に、一度立ち止まってみるという選択もあります。
期間や費用に疑問がある
示された期間や費用が妥当なのか判断できない、という状況もよくあります。
矯正は自由診療にあたり、料金の設定は各医療機関が独自に定めているためです。
比較の基準を持ちにくくなります。
同じ症例でも、動かす範囲や装置の種類によって金額は大きく変わり、単純な比較が難しくなります。
別の見立てを聞けば、示された条件がどういう位置づけなのかも見えてきます。
金額だけでなく、その内容に見合っているかを確かめるという視点で活用できます。
治療が計画どおり進んでいない
すでに治療が始まっている段階でも、セカンドオピニオンは活用できます。
予定していた期間を過ぎても終わらない、歯が思うように動いていないといった状況が生じることがあるためです。
説明を受けても納得できないこともあります。
装置を作り直す回数が重なっている、期間の見通しが何度も変わるという状況では、疑問を抱くのも自然なことです。
別の歯科医師に現状を見てもらうことで、いま何が起きているのかを理解できる場合もあります。
治療中だからこそ、早い段階で確かめることに意味があります。
仕上がりに納得できない
治療が終わったあとに、結果へ納得できないという場合もあります。
期待していた仕上がりと実際の状態が食い違っているとき、担当医に伝えにくいと感じる方もいるためです。
第三者の視点が助けになることがあります。
ただし治療の終了から時間が経つと、セカンドオピニオンではなく新たな初診として扱われる可能性があります。
治療時の資料が手元にあるかどうかも、判断を左右します。
納得できないと感じたのであれば、早い段階で動くほうが選択肢は広く残されています。
受けるタイミング
同じセカンドオピニオンでも、どの時点で受けるかによって得られるものが変わります。
治療の進み具合によって、選び直せる範囲が違ってくるためです。
早い段階であれば方針そのものを変えられますが、進んだあとでは限られてきます。
自分がいまどの段階にいるかを踏まえて考えてみてください。
ここでは、4つのタイミングを整理します。
治療を始める前
最も選択肢が広く残されているのは、治療を始める前の段階です。
検査と診断を受け、治療計画の説明を受けたあとであれば、まだ装置を付けていないためです。
方針を変えることも、医療機関を変えることも自由に選べます。
抜歯の要否、装置の種類、動かす範囲といった根本的な部分について、比べたうえで決められます。
契約を結ぶ前であれば、費用の負担が生じている範囲も限られます。
迷いがあるのなら、この段階で確かめておくことが最も無駄のない進め方になります。
治療中
装置を付けて治療が進んでいる段階でも、意見を求めることはできます。
計画どおりに進んでいない、方針が途中で変わったといった状況が生じることがあるためです。
現状を確かめる意味があります。
ただしこの段階では、すでに歯が動いている状態からの判断になります。
方針を大きく変えるとなれば、追加の費用や期間が生じることも考えられます。
それでも疑問を抱えたまま進めるよりは、確かめてから続けるほうが納得して治療に向き合えます。
治療が終わったあと
装置を外したあとに意見を求めるという選択もあります。
仕上がりに納得できない、後戻りが生じているといった状況で、判断の材料を得るためです。
第三者の見解が助けになることがあります。
ただし時間が経つほど、当時の資料が手元にあるかどうかが問題になってきます。
資料を用意できなければ、セカンドオピニオンではなく新たな初診として扱われる可能性があります。
気になることがあるのなら、治療終了から日を置かずに動くほうが確実です。
遅くなるほど選択肢が狭まる
どのタイミングであっても意見を求めること自体はできますが、選べる範囲は時間とともに狭まっていきます。
治療が進めば歯の位置が変わり、支払った費用も積み重なっていくためです。
戻れる地点が少なくなります。
契約前であれば方針を白紙から選び直せますが、装置を付けたあとでは前提が変わります。
治療が終わってしまえば、対応は再治療という形にならざるを得ません。
迷いを感じた時点で動くことが、結果として負担を小さくしてくれます。
必要な資料と手順
セカンドオピニオンを受けようと決めても、何から始めればよいのか分からないという方は多いはずです。
自分で相談先を探して予約すればよいと考えている方もいますが、実際にはその前に踏むべき手順があります。
順序を守らなければ、意見を求めるための材料がそろいません。
流れを把握しておけば、無駄な動きをせずに進められます。
ここでは、5つの段階に分けて手順を整理します。
担当医に希望を伝える
最初にすべきなのは、いまの担当医にセカンドオピニオンを受けたいと伝えることです。
意見を求めるには診断の内容と治療計画が必要であり、それを持っているのは担当医だからです。
黙って動いても、必要な材料は手に入りません。
医療者は、患者から他の医療機関で意見を聞きたいという希望があった場合、適切に対応することが求められています[1]。
申し出ること自体が不当な行為にあたるわけではありません。
言い出しにくいと感じるかもしれませんが、ここが出発点になると理解しておきましょう。
紹介状と資料を受け取る
希望を伝えたら、紹介状と検査の資料を作成してもらいます。
別の歯科医師が意見を述べるには、いまの状態と治療の経過を示す資料が欠かせないためです。
口頭の説明だけでは判断できません。
歯型の模型、口の中の写真、顔の写真、側面や全体を撮影したエックス線写真といった資料が対象になります。
これらの作成には手数料がかかり、数万円程度が見込まれます。
受け取るまでに日数を要することもありますから、余裕を持って依頼してみてください。
相談先に予約して資料を持参する
資料がそろったら、意見を求めたい医療機関へ連絡します。
その際、セカンドオピニオンとして相談したいという目的を明確に伝えることが大切です。
伝えなければ、通常の初診として案内される可能性があります。
セカンドオピニオンに対応しているかどうかは医療機関によって異なるため、事前に確かめておく必要があります。
矯正を専門としている医療機関であれば、対応の経験も多く見込めます。
予約の際に費用と所要時間も聞いておけば、当日の準備も整います。
意見を文書で受け取り担当医へ報告する
相談先では、持参した資料をもとに意見を聞くことになります。
診断への見解、考えられる治療方針、その根拠といった内容が示されます。
その場での治療は行われません。
得られた意見は文書として受け取り、いまの担当医へ報告するという流れが本来の形になります。
担当医もその内容を踏まえて、あらためて説明を加えられるためです。
自分だけで抱え込まず、双方の見解を突き合わせることに意味があります。
元の医療機関へ戻る
意見を聞いたあとは、いったん元の医療機関へ戻ることになります。
セカンドオピニオンは意見を求める仕組みであり、そのまま治療を移すためのものではないためです。
戻ったうえで、今後をどうするか話し合います。
相談先の意見を踏まえて、いまの担当医が計画を見直してくれることもあります。
説明を受け直すことで納得できるようになる場合も少なくありません。
そのうえで移りたいと考えるのであれば、別の手続きとして進めることになります。
費用の目安
セカンドオピニオンには費用がかかります。
矯正治療は自由診療にあたり、意見を求める行為にも公的医療保険は適用されないためです。
資料の作成と相談の両方に負担が生じます。
合計でいくら見込むのかを知っておけば、動くかどうかの判断もしやすくなります。
ここでは、費用に関する4つの視点を整理します。
資料の作成にかかる費用
いまの医療機関で資料を作成してもらう際に、手数料が発生します。
紹介状の作成に加えて、模型や写真、エックス線画像といった資料をまとめる作業が必要になるためです。
手間のかかる工程にあたります。
金額は医療機関によって異なりますが、1万円から3万円程度が一つの目安とされています。
資料の種類や枚数によって幅が生まれます。
依頼する際にいくらかかるかを確かめておけば、想定外の負担を避けられます。
相談にかかる費用
意見を求める側の医療機関でも、相談料が必要になります。
資料を読み込み、診断について検討したうえで見解を述べるという専門的な作業が伴うためです。
時間もかかります。
こちらも1万円から3万円程度が目安とされており、医療機関によって設定が異なります。
所要時間を1時間程度と定めている場合もあります。
予約の際に金額と時間を確かめておけば、当日に慌てずに済みます。
公的医療保険は適用されない
セカンドオピニオンに、公的医療保険は使えません。
保険は病気やけがの治療に対して適用される制度であり、意見を求める行為はその枠組みに含まれないためです。
矯正が自由診療であることとも重なります。
支払った費用が医療費控除の対象になるかどうかも、判断が分かれる部分にあたります。
治療費そのものとは性質が異なるためです。
対象になるかを確かめたい場合は、税務署に問い合わせてみてください。
合計でいくら見込むか
資料の作成費と相談料を合わせると、2万円から6万円程度の負担が見込まれます。
両方に費用がかかり、それぞれが数万円の水準になるためです。
決して小さくない金額といえます。
複数の医療機関で意見を聞こうとすれば、その分だけ相談料も積み重なっていきます。
一方で、数十万円から百万円を超える治療を納得して選ぶための費用と考えれば、位置づけも変わってきます。
自分にとって必要かどうかを、金額と得られるものを並べて判断してみましょう。
担当医への伝え方
手順や費用が分かっても、最後に立ちはだかるのが「どう切り出すか」という問題です。
長く通ってきた相手に別の意見を聞きたいと伝えることには、心理的な抵抗がともないます。
気を悪くされるのではないか、その後の治療に響くのではないかと考えてしまうためです。
ただし伝えずに動けば、かえって不利益を招くこともあります。
ここでは、伝え方に関する4つの視点をお伝えします。
言いにくいと感じる理由
セカンドオピニオンを申し出ることに抵抗を感じるのは、決して珍しいことではありません。
担当医の判断を疑っていると受け取られるのではないか、という懸念が生まれるためです。
信頼関係を損ないたくないという気持ちも働きます。
矯正は年単位で通い続ける治療であり、担当医との関係が長く続くことも背景にあります。
これから先の通院を気まずいものにしたくないと考えるのは自然なことです。
ただし別の医療機関で意見を聞くことは患者に認められた権利として位置づけられており[1]、後ろめたく思う性質のものではありません。
角が立たない切り出し方
伝え方を工夫すれば、相手に否定的な印象を与えずに済みます。
判断を疑うという文脈ではなく、自分が納得して進めたいという文脈で伝えられるためです。
主語を自分に置くことが助けになります。
高額な治療なので納得したうえで決めたい、家族とも相談して慎重に判断したいといった形であれば、伝える理由として受け止められやすくなります。
抜歯という判断について不安が残っているので確かめたい、と具体的に伝えるという方法もあります。
自分の気持ちを説明するという姿勢で切り出してみてください。
伝えずに動くとどうなるか
黙って別の医療機関へ相談に行けば、必要な資料を持たないまま訪れることになります。
診断の内容も治療計画も手元になければ、意見を述べるための材料がそろわないためです。
新たな初診として扱われる可能性があります。
その場合、あらためて検査を受けることになり、時間も費用も余計にかかります。
いまの担当医が把握しないまま話が進めば、双方の見解を突き合わせる機会も失われます。
遠回りを避けるという実務的な理由からも、先に伝えておくほうが確実です。
断られた場合の考え方
資料の提供を断られる、あまり良い顔をされないという反応が返ってくることもあります。
医療機関によって対応の姿勢に差があるためです。
その反応自体が、判断の材料になることもあります。
セカンドオピニオンは患者に認められた権利であり、希望した場合には適切に対応することが医療者に求められています[1]。
説明を尽くさずに拒む姿勢が見られるのであれば、その医療機関との関係を見直すきっかけにもなります。
対応に納得できない場合は、各地の消費生活センターや自治体の医療安全支援センターといった窓口へ相談するという方法も残されています。
転院を考える場合
セカンドオピニオンの結果、いまの医療機関を離れたいと考えることもあります。
別の見解を聞いたうえで、そちらの方針に納得したという場合が考えられるためです。
ただしこれはセカンドオピニオンとは別の手続きになります。
進め方と負担を知っておけば、判断もしやすくなります。
ここでは、転院に関する3つの視点を整理します。
セカンドオピニオンのあとに検討する
転院は、意見を聞いたあとにあらためて検討する事柄にあたります。
セカンドオピニオンはいったん元の医療機関へ戻ることが前提の仕組みであり、その場で移籍が決まるものではないためです。
順序を踏む必要があります。
戻ったうえで担当医と話し合った結果、やはり移りたいと考えるのであれば、その意思を伝えることになります。
移る先の医療機関へは、あらためて紹介状を作成してもらうという流れになります。
急いで決めずに、双方の説明を聞いたうえで判断してみてください。
これまでの費用の扱い
転院する場合、すでに支払った費用がどうなるかは大きな問題になります。
矯正は自由診療にあたり、料金体系も中途解約の扱いも各医療機関が独自に定めているためです。
一律の決まりはありません。
治療の進行状況に応じて未実施分が精算される契約もあれば、総額を一括で支払う形式で返金が難しい契約もあります。
信販会社を通して支払っている場合、治療をやめても返済の義務は残ります。
契約書の中途解約に関する条項を確かめたうえで、判断を進めましょう。
転院先で必要になること
新しい医療機関では、あらためて手続きが必要になります。
治療計画を立て直すため、いまの状態を正確に把握する必要があるためです。
前の医療機関の資料があっても、時間の経過とともに歯は動いています。
再度の検査と診断が必要になり、その費用も発生します。
装置についても、扱っている種類が異なれば作り直しになる可能性があります。
転院にともなう負担を確かめたうえで、それでも移る価値があるかを考えてみてください。
歯列矯正のセカンドオピニオンに関するよくある質問
Q:担当医に伝えずに別の医院へ相談してもいいですか?
A:伝えずに動くと、診断の内容や治療計画といった資料を持たないまま訪れることになります。
意見を述べるための材料がそろわないため、セカンドオピニオンではなく新たな初診として扱われる可能性があります。
別の医療機関で意見を聞くことは患者に認められた権利ですので[1]、まずは担当医に希望を伝えてみてください。
Q:費用はどのくらいかかりますか?
A:いまの医療機関で資料を作成してもらう費用と、相談先で意見を聞く費用の両方が必要になります。
それぞれ1万円から3万円程度が一つの目安とされており、合計で2万円から6万円程度を見込んでおくとよいでしょう。
公的医療保険は適用されませんので、金額は事前に確かめておいてください。
Q:セカンドオピニオンを受けたらそのまま転院できますか?
A:セカンドオピニオンは意見を求める仕組みであり、いったん元の医療機関へ戻ることが前提になります。
戻って担当医と話し合った結果、移りたいと考えるのであれば、あらためて紹介状を作成してもらう別の手続きになります。
すでに支払った費用の扱いは契約内容によって変わりますので、契約書を確かめておきましょう。
Q:資料の提供を断られたらどうすればいいですか?
A:セカンドオピニオンは患者に認められた権利であり、希望した場合には適切に対応することが医療者に求められています[1]。
説明を尽くさずに拒む姿勢が見られるのであれば、その医療機関との関係を見直すきっかけにもなります。
医療に関する苦情や相談には、都道府県などが設置する医療安全支援センターが対応しています[2]。
まとめ
セカンドオピニオンは、いま診療を受けている歯科医師とは別の歯科医師に、診断や治療方針について意見を求める仕組みです。
意見を聞いたあとは元の医療機関へ戻ることが前提であり、そのまま治療を移す転院とは別の手続きとして扱われます。
対象となるのは検査と診断を受けたあとの段階で、治療を始める前であれば選べる範囲も最も広く残されています。
抜歯を勧められて迷っている、期間や費用に疑問がある、治療が計画どおり進んでいないといった場面で活用できます。
手順としては担当医に希望を伝えて紹介状と資料を受け取り、相談先へ持参して意見を聞き、その内容を担当医へ報告するという流れになります。
費用は資料の作成と相談の両方に生じ、合計で2万円から6万円程度を見込んでおくと想定とのずれを防げます。
別の医療機関で意見を聞くことは患者に認められた権利ですので、後ろめたく思わず担当医に希望を伝えてみましょう。
参考文献
[1] 福島県立医科大学附属病院「説明と同意に関する指針」(福島県ウェブサイト掲載)
https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/531864.pdf
[2] 厚生労働省医政局長通知「医療安全支援センター運営要領について」
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000907807.pdf
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。
治療の適否や方法については必ず歯科医師にご相談ください。
※セカンドオピニオンの手順や費用は医療機関によって異なりますので、事前にご確認ください。
※歯科医師の判断により治療をお受けいただけない場合があります。