矯正の専門医と認定医の違いは?資格の意味と医院選びでの見方

矯正歯科のサイトで見かける専門医や認定医という表記が、何を意味するのか気になっていませんか。
これらは学会などの団体が認定する資格で、一定の基準を満たしたものに限って広告に表示できる決まりになっています。
一方で資格の有無だけでは、自分の希望する治療方法に対応しているかどうかまでは分かりません。
この記事では資格の種類と違い、確認する方法、そして医院選びのなかでどう位置づけるかを整理しましたので、判断の材料としてお役立てください。
矯正歯科の資格にはどんなものがあるか
矯正歯科を探していると、医院のサイトに並ぶ資格名が目に入ります。
認定医、専門医、指導医といった表記があり、どれがどう違うのか分かりにくいものです。
そもそもなぜこうした資格が存在するのか、という前提から知っておくと理解しやすくなります。
まずは資格をめぐる仕組みの全体像を確認していきましょう。
3つの観点から整理していきます。
歯科医師なら誰でも矯正治療を行える
前提として知っておきたいのが、資格がなくても矯正治療は行えるという点です。
歯科医師の免許があれば、診療科目を制限されることなく治療にあたれるためです。
そのため矯正歯科を標榜している医院のなかには、学会の資格を持たない歯科医師が担当している場合もあります。
これは制度上まったく問題のない状態であり、経験を積んだ歯科医師が資格を取得していないというケースもあります。
一方で患者側から見れば、経験や技術の水準を外から判断しにくいという状況が生まれます。
そこで一定の基準を示すものとして、学会が認定する資格が用意されています。
学会が認定する資格がある
矯正歯科の分野では、複数の団体が資格を認定しています。
矯正治療に関する知識と技術を備えた歯科医師を、一定の基準で認めるという趣旨によるものです。
日本矯正歯科学会は認定医や臨床指導医といった資格を設けており、名簿を公開しています。
保険が適用される矯正治療を行う医療機関についても、その施設リストは日本矯正歯科学会のホームページで確認できるとされています[2]。
このほかにも矯正に関する団体は複数存在し、それぞれ独自の資格を設けている場合があります。
名称が似ていても認定している団体が違うことがありますので、どの団体の資格なのかを見る習慣が役立ちます。
広告に表示できる資格には決まりがある
医院のサイトに資格名を掲載することにも、ルールがあります。
医師や歯科医師の専門性に関する資格名を広告できるのは、厚生労働大臣が定める基準を満たすものとして届け出た団体が認定する資格に限られているためです[1]。
その基準には、学術団体として法人格を有していること、資格の取得条件を公表していることが含まれます[1]。
さらに認定にあたって5年以上の研修受講を条件としていること、適正な試験を実施していること、定期的に資格を更新する制度を設けていることなども求められます[1]。
つまり広告に表示できる資格名は、一定の研修と試験、更新の仕組みを備えた資格ということになります。
この枠組みを知っておくと、医院サイトの表記を読み解く手がかりになります。
認定医とはどういう資格か
矯正歯科の資格のなかで、最もよく目にするのが認定医という表記です。
多くの医院が掲げており、比較の際にも基準にされやすい資格です。
どういう条件を満たすと認定されるのかを知っておけば、その意味も理解できます。
ただし団体によって要件は異なりますので、原則的な考え方として押さえておきましょう。
3つの観点から確認していきます。
求められる研修と実績
認定医の資格を得るには、まとまった期間の研修が求められます。
矯正治療に必要な知識と技術を、体系的に身につける必要があるためです。
広告に表示できる資格の基準には、認定にあたって5年以上の研修受講を条件としていることが含まれています[1]。
つまり歯科医師の免許を取得したあと、さらに数年にわたって矯正の分野で研鑽を積むことになります。
大学の矯正歯科や学会が指定する施設での研修が想定され、実際の症例を扱いながら経験を重ねます。
一定の期間を矯正に専念してきた歯科医師である、という点がこの資格の示す内容になります。
症例審査による認定
研修を修了しただけでは、資格は与えられません。
実際に治療した症例を提出し、その内容が審査される仕組みがあるためです。
広告に表示できる資格の基準には、認定にあたって適正な試験を実施していることが含まれています[1]。
矯正の分野では、治療の経過と結果を示す資料を提出し、審査を受けるという形が取られています。
診断が適切だったか、計画どおりに治療が進んだかといった観点から評価されます。
書類上の要件だけでなく、実際の治療内容が問われるという点がこの審査の特徴です。
5年ごとの更新
資格は、一度取得すれば終わりというものではありません。
知識と技術を維持していることを、定期的に示す必要があるためです。
広告に表示できる資格の基準には、資格を定期的に更新する制度を設けていることが含まれています[1]。
矯正の分野では、5年ごとに更新の審査を受ける仕組みが設けられています。
更新にあたっては研修への参加実績や、その後に治療した症例の報告が求められます。
現在も継続して矯正に取り組んでいる歯科医師であることが、資格の維持によって示されることになります。
専門医・臨床指導医とはどういう資格か
認定医と並んで目にするのが、専門医や指導医という表記です。
同じ団体が認定する資格でありながら、位置づけが異なります。
どういう関係にあるのかを知っておけば、表記の意味も理解しやすくなります。
名称が変わった経緯もありますので、あわせて整理しておきましょう。
3つの観点から確認していきます。
認定医の上位に位置づけられる
専門医は、認定医を取得したうえで申請する資格とされています。
より高い水準の知識と技術を備えていることを示す位置づけだからです。
そのため認定医の資格を持っていることが、申請の前提条件になります。
診療の実績に加えて、学術的な活動や研修の実績も求められます。
広告に表示できる資格の基準には、資格の取得条件を公表していることが含まれていますので[1]、要件は各団体が公開しています。
認定医より要件が厳しいぶん、取得している歯科医師の数は限られることになります。
筆記試験と症例審査
専門医の審査では、複数の方法で評価が行われます。
知識と実際の治療内容の両面から、水準を確認する必要があるためです。
広告に表示できる資格の基準には、認定にあたって適正な試験を実施していることが含まれています[1]。
矯正の分野では、筆記による試験に加えて、治療した症例の審査を経る形が取られています。
複数の症例について、診断から治療の経過、結果までを示す資料の提出が求められます。
こちらも5年ごとの更新が設けられており[1]、取得後も継続的な実績が問われます。
名称が変わった経緯
資格の名称は、時期によって変わることがあります。
制度の見直しにともなって、呼び方が整理される場合があるためです。
矯正の分野でも、専門医という名称が臨床指導医という呼び方に変更された経緯があります。
そのため医院のサイトによって、専門医と書かれている場合と臨床指導医と書かれている場合があります。
指すものは同じでも表記が異なることがありますので、名称だけで判断せず内容を確認するとよいでしょう。
制度の運用は変わることがありますので、気になる場合は認定している団体の公開情報を見るのが確実です。
資格が示すことと示さないこと
資格の内容が分かったところで、それをどう受け止めるかを考えます。
資格があれば安心だと単純に結びつけると、判断を誤ることがあるためです。
資格が保証している範囲と、していない範囲を分けて理解しておく必要があります。
医院選びの材料として使うには、この線引きが欠かせません。
3つの観点から確認していきましょう。
研修と試験を経ていることは分かる
資格が示しているのは、一定の過程を経てきたという事実です。
広告に表示できる資格の基準に、研修の受講と試験の実施、定期的な更新が含まれているためです[1]。
5年以上の研修を受け、試験に合格し、その後も更新の審査を通り続けているという経過が示されます[1]。
矯正の分野に一定期間専念し、実際の症例で評価を受けてきた歯科医師だと判断できます。
外から見えにくい経験や技術について、ひとつの目安が得られるという意味は大きいといえます。
情報が限られるなかで判断する材料として、有用であることは間違いありません。
得意な治療方法までは分からない
一方で、資格から読み取れないこともあります。
矯正治療にはいくつもの方法があり、資格はそのすべてを対象とした認定ではないためです。
歯の表側に装置を付ける方法、裏側に付ける方法、透明な装置を使う方法など、扱う装置は医院によって異なります。
永久歯列では個々の歯を並べ直す目的でマルチブラケット装置が広く使われていますが[2]、近年は透明な樹脂でできた取り外し式の装置による治療も行われています[2]。
自分が希望する方法に対応しているか、その方法での経験がどれだけあるかは、資格とは別に確認する必要があります。
資格の有無と、自分に合う治療を受けられるかどうかは別の話だと考えておきましょう。
資格がなくても経験のある歯科医師はいる
資格を持たない歯科医師が、経験不足だとは限りません。
資格の取得には申請や審査の手続きが必要で、実力とは別の要素も関わってくるためです。
長年矯正治療に携わりながら、資格を申請していないという歯科医師も存在します。
大学や病院で研鑽を積んだあと、開業して資格の更新を続けていない場合もあります。
一方で患者側からその経験を確かめる手段は限られますので、判断が難しくなるのも事実です。
資格を絶対条件にするのではなく、判断材料のひとつとして位置づけると現実的な選び方になります。
資格を確認する方法
資格の意味が分かったところで、実際にどう確かめるかという話になります。
医院のサイトに書かれている内容を、そのまま受け取るしかないわけではありません。
認定している団体の情報を見れば、自分で確認できる仕組みがあります。
手間はかかりませんので、気になる医院があれば調べてみる価値があります。
3つの方法を順に確認していきましょう。
学会の名簿で調べる
最も確実なのは、認定している団体が公開している名簿を見る方法です。
資格を認定した側の情報であり、最新の状態が反映されているためです。
日本矯正歯科学会は認定医や臨床指導医の名簿を公開しており、保険が適用される矯正治療を行う医療機関の施設リストも同学会のホームページで確認できるとされています[2]。
地域から探せる形になっていることが多く、通える範囲に候補があるかどうかを調べられます。
資格の名称と認定している団体が一致しているかも、この方法であれば確かめられます。
医院を探す出発点として使えば、資格の有無を最初の条件に組み込めます。
医院のサイトで確認する
医院のサイトからも、情報を読み取れます。
広告に表示できる資格名には決まりがあり、それに沿った記載がされているためです。
医師や歯科医師の専門性に関する資格名を広告できるのは、厚生労働大臣が定める基準を満たすものとして届け出た団体が認定する資格に限られています[1]。
したがってサイトに掲載されている資格名は、その基準を満たしたものである可能性が高くなります。
どの団体が認定した資格なのかまで記載されていれば、名簿での確認もしやすくなります。
一方で講習の受講歴や取扱実績に基づく独自の称号は、公的な基準に照らした資格とは性質が異なりますので、区別して読む必要があります。
相談の場で聞く
直接たずねるという方法もあります。
サイトに書かれていない情報を、その場で確認できるためです。
担当する歯科医師が資格を持っているか、どの団体の資格かを聞いてみましょう。
医院に有資格者が在籍していても、自分の担当者がその人とは限らないためです。
自由診療について広告する場合、通常必要とされる治療内容や費用等に関する事項、主なリスクや副作用等に関する事項を記載することが必要とされています[3]。
サイトにこうした記載があるかどうかも、その医院の姿勢を測る材料になります。
資格以外に見ておきたいこと
資格は判断材料のひとつですが、それだけで医院を選べるわけではありません。
自分に合う治療を受けられるかどうかは、別の要素にも左右されるためです。
数年にわたって通う相手を選ぶ以上、確認しておきたい点は複数あります。
資格とあわせて見ることで、判断の精度が上がります。
3つの観点から確認していきましょう。
検査と診断の内容
まず確かめたいのが、どこまでの検査を行うかという点です。
治療の方針は検査の結果によって決まるため、その内容が治療全体を左右するためです。
矯正治療を開始するにあたっては詳細な検査が行われ、側面頭部エックス線規格写真という一般的な歯科医院にはない特別な撮影などが用いられます[2]。
この検査によって骨格・歯槽・機能のどこに問題点があるのかという成り立ちが明らかにされ、治療方針が決まります[2]。
口の中のスキャンだけで計画が作られる場合、骨格の状態まで踏み込んだ判断が難しくなる可能性があります。
初回の相談でどこまでの検査を行うのかを質問しておくと、その医院の診療の姿勢が見えてきます。
扱っている装置の種類
自分の希望する方法に対応しているかも、確認しておきたい点です。
医院によって扱う装置が異なり、選べる範囲が変わってくるためです。
永久歯列では個々の歯を並べ直す目的でマルチブラケット装置が広く使われており、透明で目立ちにくいブラケットや歯の裏側に接着するタイプも普及しています[2]。
近年ではこの段階の治療で、透明な樹脂でできた取り外し式の矯正装置による治療も行われるようになりました[2]。
すべての方法を扱っている医院もあれば、特定の方法に絞っている医院もあります。
診断の結果によって希望が変わる可能性もありますので、複数の選択肢を提示してもらえるかを見ておきましょう。
説明の丁寧さ
やり取りのなかで感じ取れる部分も、判断の材料になります。
数年にわたって通うことになる以上、話しやすさは治療の進み方に関わってくるためです。
質問に対して具体的に答えてくれるか、根拠を示して説明してくれるかを見てみましょう。
診断された内容と、なぜその治療方針になるのかを説明してもらえるかどうかは重要な点です。
自由診療について広告する場合、通常必要とされる治療内容や費用等に加えて、主なリスクや副作用等に関する事項の記載が必要とされています[3]。
良い面だけでなくリスクについても説明があるかどうかは、その医院の姿勢を測る手がかりになります。
通いやすさという条件
資格や治療内容と並んで、実際には見落とせない条件があります。
矯正治療は年単位で続き、その間ずっと同じ医院に通うことになるためです。
資格を最優先にした結果、通うのが負担になっては続きません。
現実的な条件として、通いやすさをどう位置づけるかを整理しておきましょう。
3つの観点から確認していきます。
治療は数年にわたる
矯正治療の通院は、思っているより長く続きます。
歯を動かす期間に加えて、その後の保定の期間も通院が必要になるためです。
歯列全体を動かす治療では1年半から3年程度かかり、その間は定期的に通うことになります。
装置を外したあとも保定装置の確認のために通院が続き、歯を動かした期間と同程度が目安とされています。
矯正診療は検査、診断、治療の順に進み、経過に応じて再診断が行われることもあります[2]。
合計すれば数年から十年近くの付き合いになる可能性もありますので、無理なく通える距離かどうかは重要な条件になります。
転居した場合の対応
生活が変わる可能性も、考えておきたい要素です。
数年のあいだには、転勤や引っ越しといった変化が起こりうるためです。
矯正治療は一つの医療機関で完結することが望ましく、途中で移ると治療方針が変わる可能性があります。
転院先では改めて検査を受け、治療計画を作り直すことになり、その分の費用と期間が新たに必要になります。
支払い済みの費用がどう扱われるかも、契約内容によって変わってきます。
転勤の可能性がある方は、転居した場合の対応を契約前に確認しておくと選択肢を残せます。
資格を絶対条件にしない考え方
資格を条件に加えると、選べる医院は絞られます。
有資格者が在籍している医院は限られており、地域によっては候補が少なくなるためです。
通える範囲に有資格者がいない場合、遠方まで通うか資格以外の条件で選ぶかという判断になります。
片道1時間かかる医院に数年通い続けられるかは、始める前に想像しておく必要があります。
資格は判断材料のひとつであり、唯一の基準ではありません。
検査の内容、扱っている装置、説明の丁寧さ、通いやすさを総合して選ぶという考え方が現実的です。
相談で確認しておきたいこと
医院の候補が絞れたら、実際に相談に行くことになります。
限られた時間で必要な情報を得るには、質問を準備して臨むことが役立ちます。
聞いておくべき内容は、専門知識がなくても質問できるものばかりです。
複数の医院を回るのであれば、同じ質問をすることが前提になります。
3つの観点から整理していきましょう。
診断の根拠を聞く
最初に確認したいのが、なぜその治療方針になるのかという根拠です。
歯並びの乱れの原因によって、必要な治療がまったく変わってくるためです。
矯正治療を開始するにあたっては詳細な検査が行われ、骨格・歯槽・機能のどこに問題点があるのかという成り立ちが明らかにされてから治療方針が決まります[2]。
自分の場合はどこに原因があると診断されたのか、その原因にどうアプローチするのかを聞いてみてください。
抜歯が必要かどうか、必要ならその理由も確認しておきたい点です。
答えが具体的であるほど、その医院が自分の状態をきちんと見ていることが伝わってきます。
総額と含まれる範囲
費用については、金額より先に含まれる範囲を確認します。
同じ金額でも、含まれている項目が違えば比較になっていないためです。
初診相談料、精密検査・診断料、装置代、通院ごとの調整料、保定装置の費用、装置の再作製費用の6項目を確認します。
抜歯が必要な場合の処置料や、治療を途中でやめた場合の精算規定も聞いておきたいところです。
自由診療について広告する場合、通常必要とされる治療内容や費用等に関する事項の記載が必要とされています[3]。
サイトに記載がある場合も、実際の見積もりと照らして確認しておきましょう。
説明を書面で受け取る
聞いた内容は、書面で残しておきます。
口頭の説明だけでは、あとから食い違いが生じても確認する手段がないためです。
治療計画書と見積書を受け取り、治療の範囲と期間の見通し、総額の内訳を確かめます。
想定されるリスクや、計画どおりに進まなかった場合の対応についても記載があるかを見ておきます。
自由診療の広告では、主なリスクや副作用等に関する事項の記載が必要とされていますので[3]、その説明があるかどうかも姿勢を測る材料になります。
その場での契約を促された場合は、持ち帰って検討すると伝えて構いません。
複数の医院を比べるときの視点
候補が複数になったら、比べる作業に入ります。
同じ歯並びでも、医院によって提案される内容が変わることがあるためです。
比べ方に工夫があれば、判断の精度は上がります。
意見が分かれたときの受け止め方も、知っておくと迷わずに済みます。
3つの観点から確認していきましょう。
同じ質問をして並べる
比較を成立させるには、条件をそろえることが前提になります。
医院ごとに違う質問をすれば、答えを並べても意味を持たないためです。
診断された内容、提案された治療方法、総額と内訳、期間の見通し、担当する歯科医師の資格という項目を決めておきます。
同じ順番で質問し、答えをその場でメモに残しておけば、あとから並べて比べられます。
複数の医院で共通して指摘された点があれば、それは優先して対応すべき課題だと考えられます。
手間はかかりますが、数年を預ける相手を選ぶ時間としては見合うものだといえます。
意見が分かれたときの受け止め方
説明が食い違うことも、実際には起こります。
治療計画の立て方によって、抜歯の要否や装置の選択が変わってくるためです。
矯正治療では検査によって骨格・歯槽・機能のどこに問題点があるのかが明らかにされ、そのうえで治療方針が決まります[2]。
前提となる計画が違えば、そこから導かれる結論も変わるのは自然なことです。
結論だけを比べるのではなく、なぜそうなるのかという理由まで聞いておけば、単なる方針の違いなのか見解の相違なのかが見えてきます。
どちらが正しいかではなく、どちらの計画が自分の希望に近いかという観点で選んでみてください。
その場で決めない
説明を受けたその場で、契約する必要はありません。
数十万円から百万円規模の判断であり、数年を費やす治療だからです。
治療計画書と見積書を書面で受け取り、持ち帰って検討すると伝えて構いません。
家族と相談したり、別の医院の話を聞いたりする時間を取っても遅くはありません。
自由診療の広告では、費用やリスクに関する事項の記載が必要とされていますので[3]、書面の内容とサイトの記載を照らして確認することもできます。
判断を急がされる場面では、いったん保留にする姿勢が身を守ります。
矯正の専門医・認定医に関するよくある質問
Q:認定医と専門医はどちらが上位ですか?
A:専門医は認定医を取得したうえで申請する資格とされており、要件はより厳しくなります。
いずれも広告に表示できる資格は、厚生労働大臣が定める基準を満たすものとして届け出た団体が認定するものに限られます[1]。
基準には5年以上の研修受講、適正な試験の実施、定期的な更新制度などが含まれます[1]。
Q:資格がない歯科医師でも矯正治療はできますか?
A:歯科医師の免許があれば、資格の有無にかかわらず治療を行えます。
長年矯正に携わりながら資格を申請していない歯科医師もいます。
資格は判断材料のひとつとして位置づけ、検査の内容や説明の丁寧さもあわせて見てみましょう。
Q:資格はどこで確認できますか?
A:認定している団体が公開している名簿で調べられます。
保険が適用される矯正治療を行う医療機関の施設リストも、日本矯正歯科学会のホームページで確認できるとされています[2]。
医院のサイトに記載がある場合は、どの団体の資格かまで確認しておきましょう。
Q:近くに有資格者がいない場合はどうすればよいですか?
A:資格を絶対条件にせず、他の要素とあわせて判断する方法があります。
矯正治療は数年にわたって通うため、通いやすさも重要な条件になります。
検査の内容、扱っている装置、説明の丁寧さを確認したうえで選んでみてください。
まとめ
歯科医師の免許があれば資格の有無にかかわらず矯正治療を行えますが、経験や技術を外から判断する目安として学会の資格があります。
医師や歯科医師の専門性に関する資格名を広告できるのは、厚生労働大臣が定める基準を満たすものとして届け出た団体が認定する資格に限られます[1]。
その基準には5年以上の研修受講、適正な試験の実施、定期的な資格更新の制度などが含まれています[1]。
認定医は一定期間の研修と症例審査を経た資格で、専門医はそれを前提としたうえでさらに厳しい要件が課される資格です。
一方で資格からは、自分の希望する治療方法に対応しているかまでは分かりません[2]。
資格の確認は認定団体が公開する名簿で行えますので[2]、気になる医院があれば調べてみましょう。
資格は判断材料のひとつですので、検査の内容や説明の丁寧さ、通いやすさとあわせて選んでみてください。
参考文献
[1] 厚生労働省「医療に関する広告が可能となった医師等の専門性に関する資格名等について」(最終閲覧日:2026年9月2日/リンク生存を確認)
https://www.mhlw.go.jp/topics/2002/10/tp1001-2.html
[2] 厚生労働省 e-ヘルスネット「不正咬合の治療法の概要」(最終閲覧日:2026年9月2日/リンク生存を確認)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-06-002.html
[3] 厚生労働省「医療広告ガイドラインに関するQ&A」(平成30年8月作成)(最終閲覧日:2026年9月2日/リンク生存を確認)