フッ素は歯にいい?体に悪い?考えるべきメリット・デメリット

こんにちは。渋谷道玄坂の歯医者、アンデルト歯科・矯正歯科 渋谷 道玄坂通の歯科医師、若松怜子です。
よく❝フッ素って実際体にいいの?悪いの?❞と聞かれます。
歯医者さんで行われるフッ素塗布は、口腔内の健康を維持し、虫歯の予防や歯の強化に役立つ重要な処置の一つであることは間違いでないのですが、今回はその効果とメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。

フッ素塗布の効果

  1. 虫歯の予防: フッ素は、歯の表面に塗布されることで、歯質を強化し、酸による侵食から歯を守る効果があります。これにより、虫歯の発生を抑制し、口腔内の健康を維持することができます。
  2. 歯の再石灰化: フッ素は、歯の表面に塗布されると、歯質中のカルシウムやリンと結合し、再石灰化を促進します。歯質の再石灰化は、歯の表面にできた小さな溝や傷を修復し、歯を強化する効果があります。
  3. 歯の感度の軽減: 歯の神経が露出している場合や歯質が薄くなっている場合、歯磨きや冷たい飲食物に対する過敏な反応が起こることがあります。フッ素塗布は、歯の表面を強化することで歯の感度を軽減する効果があります。

フッ素塗布の注意点

  1. フッ素の過剰摂取: 過剰なフッ素摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
    推定中毒量は、5歳児(体重18Kg)が週5回法のフッ化物洗口液(0.05%フッ化ナトリウム溶液)を40人分一度に飲んだ場合に到達します。また、3歳児(体重12Kg)ではフッ化物歯面塗布製剤(2%フッ化ナトリウム溶液・ゲル)1回分の上限量2ml(gr)の4人分を一度に摂取した場合に推定中毒量に達するといわれています。
    0.05%フッ化ナトリウム溶液、2%フッ化ナトリウム溶液・ゲルそれぞれ純粋なフッ素の量に換算すると225ppm、9000ppmとなります。
    市販の歯磨き粉の9割がフッ素配合になっていますが、1500ppm以上のものは販売できませんので、いずれの場合もいずれも事故性または意図的に一時的に中毒量を摂取した場合になります。
     
  2. フッ素アレルギーの注意: フッ素にアレルギー反応がある場合、フッ素塗布を行うことは避けるべきです。フッ素アレルギーがあるかどうかは歯科医師や歯科衛生士に事前に伝えることが重要です。

まとめ

フッ素塗布は、口腔内の健康維持に有効な処置の一つであり、虫歯の予防や歯の強化に貢献します。歯科医師や歯科衛生士との相談の上、定期的に受けることが推奨されます。
フッ素塗布は安全で効果的な処置ですが、過剰摂取やアレルギーのリスクがあるため、やみくもに使えばいいというわけではありません。正しいフッ素塗布の使用方法を理解し、口腔内の健康をサポートするために適切に利用しましょう!

ANDELT歯科ではフッ化物塗布のほか、歯に優しいクリーニングなど行っています。
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歯科医院・カフェ・ジムの共同施設「アンデルト」。心身ともに健康になること(Wellness)を目的とした施設です。 口腔環境を整え、体に良いものを食べ、適切な運動を行う。個別の目標に合わせたアプローチとコンディショニングを通して、一人ひとりの「なりたい自分」へ。自分らしく前向きに、自信をつけるサポートを行います。