2024/4/27
口が渇く。舌がピリピリ。その症状、ドライマウスかも。
こんにちは。渋谷道玄坂の歯医者、アンデルト歯科・矯正歯科 渋谷 道玄坂通、歯科医師の若松怜子です。
しばしば相談がある題名の症状。
この症状で考えられるドライマウス、または口腔乾燥症は、唾液の産生が不十分であるために起こる状態です。
しばしば見過ごされがちながら、多くの不快感や口内問題を引き起こす可能性があり、日常生活における質の低下を引き起こすことも少なくありません。
今回はこのテーマについて深く掘り下げ、原因、症状、影響、治療法を詳しく解説します。
原因
ドライマウスの原因は多岐にわたりますが、主に以下のようなものがあります:
- 薬剤の副作用: 最も一般的な原因の一つで、200種類以上の市販薬や処方薬が口腔乾燥を引き起こす可能性があります。特に高血圧や抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、利尿薬などが該当します。
- 病気: シェーグレン症候群のような自己免疫疾患や糖尿病、HIV/AIDS、パーキンソン病など、様々な健康状態が唾液腺の機能に影響を及ぼすことがあります。
- 加齢: 年齢とともに唾液腺の機能が自然に低下することがあります。これは、自然な老化過程、栄養不足、または加齢に伴う疾患の増加が原因の一部と考えられます。
- ライフスタイルの選択: 喫煙や飲酒も唾液の分泌を減少させる要因となります。また、過度のカフェイン摂取も同様の影響を及ぼすことが知られています。
- 治療の副作用: 放射線療法や化学療法など、特定のがん治療が唾液腺に損傷を与え、ドライマウスを引き起こすことがあります。
症状
ドライマウスの症状は個人差がありますが、一般的に以下のようなものが挙げられます:
- 口の渇き
- 唾液が粘り気を帯びる
- 食べ物の味が分かりにくくなる
- 飲み込みにくさ
- 口臭
- 口内炎
- 口のひび割れや痛み
- 唇の乾燥と割れ
これらの症状は日常生活の質に大きく影響し、摂食障害や睡眠障害、さらには話すことや笑うことにも支障をきたすことがあります。
影響
ドライマウスは口内環境における健康問題を招きやすく、特に以下のような問題が起こりやすくなります:
- むし歯や歯周病の進行: 唾液には抗菌作用があり、食後の口内を浄化する役割を果たします。唾液が不足すると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
- 口内感染症: カンジダ症などの真菌感染症が発生しやすくなります。
治療法
ドライマウスの治療は、原因によって異なりますが、以下のような方法が一般的です:
- 水分補給: 定期的に水分を取ることで口内を湿らせます。
- 唾液代替品の使用: 市販されている唾液代替品を使用して口内の湿度を保ちます。
- 良好な口内衛生: 定期的な歯磨きやフロスを行い、口内環境を清潔に保つことが重要です。
- 刺激的な食品の回避: 唾液分泌を刺激するために無糖のガムを噛むか、辛い食べ物や柑橘類を摂ることが勧められることもあります。
- 医師との相談: 原因となっている薬剤の調整や代替を検討するために、医師と相談することが重要です。
ドライマウスは単なる不快な状態にとどまらず、多くの健康問題の原因となり得るため、適切な診断と治療が必要です。
日常生活の質の低下を避けるためにも、早期発見と対策が大切です。
歯科医院・カフェ・ジムの共同施設「アンデルト」。心身ともに健康になること(Wellness)を目的とした施設です。 口腔環境を整え、体に良いものを食べ、適切な運動を行う。個別の目標に合わせたアプローチとコンディショニングを通して、一人ひとりの「なりたい自分」へ。自分らしく前向きに、自信をつけるサポートを行います。