口内炎の謎を解明! 原因となる7つの要因とその予防策
こんにちは。渋谷道玄坂の歯医者、アンデルト歯科・矯正歯科 渋谷 道玄坂通、歯科医師の若松怜子です。
皆さん子供のころから1度は悩まされたことのあるはずの口内炎。
口内炎は、口の中の粘膜に発生する痛みを伴う炎症で、多くの人が生涯にわたって経験する一般的な口腔疾患の一つです。
その原因は多岐にわたり、生活習慣、栄養状態、感染症、自己免疫疾患など様々です。
今回は、口内炎の一般的な原因を詳しく解説し、その予防と対策についても触れます。
1. 機械的な刺激
口内炎の非常に一般的な原因は、機械的な刺激によるものです。
誤って粘膜を嚙んでしまった、硬い食べ物、歯ブラシの誤った使用、歯科装置(矯正器具など)による口腔内の擦れや圧迫、など様々な理由で粘膜を傷つけられることで、口内炎を引き起こすことがあります。
これらの機械的な刺激による小さな傷が細菌の侵入口となり、炎症を引き起こすことがあります。
2. 化学的な刺激
タバコ、アルコール、辛い食べ物、またはある種の歯磨き粉や口腔衛生用品に含まれる刺激物質が原因で口内炎が発生することもあります。
これらの化学物質が口の粘膜に刺激を与え、炎症を引き起こすことがあります。
3. 栄養不足
特定の栄養素の欠乏は口内炎を引き起こすことが知られています。
特にビタミンB群(ビタミンB2、B6、B12)、鉄、亜鉛、葉酸の不足が口内炎のリスクを高めます。
これらの栄養素は、口腔内の粘膜の正常な維持に必要であり、不足すると粘膜が脆弱になり、炎症が発生しやすくなります。
4. 自己免疫疾患
自己免疫疾患によっても口内炎が発生することがあります。
例えば、ベーチェット病や類天疱瘡などの疾患は、体の免疫系が誤って自身の体組織を攻撃し、炎症を引き起こすことで口内炎を発生させることがあります。
5. 細菌・ウイルス・真菌の感染
細菌やウイルス、真菌による感染も口内炎の原因となり得ます。
特にヘルペスウイルスによる口内炎は、非常に感染力が強く、痛みを伴うびらんや水疱を生じます。カンジダ菌などの真菌が原因で起こる口内炎は、通常、免疫力が低下している人に多く見られます。
6. ストレス
心理的ストレスが高まると、体の免疫機能が低下し、口内炎を発生しやすくなることがあります。
ストレスはホルモンバランスの変化を引き起こし、この結果、口腔内環境が変化し、炎症が発生しやすくなります。
7. ホルモンの変動
特に女性では、月経周期や妊娠、更年期などのホルモン変動が口内炎の発生に関与することがあります。
ホルモンのバランス変化が口腔の粘膜に影響を与え、炎症を引き起こすことが示されています。
予防と対策
口内炎の予防には、バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンやミネラルを適切に摂取することが重要です。
また、口腔衛生を保ち、定期的な歯科検診を受けることで、機械的な刺激や感染症のリスクを減らすことができます。
ストレス管理を行い、必要に応じてリラクゼーション技法を取り入れることも有効です。
口腔粘膜のターンオーバー(細胞の新陳代謝の周期)は、一般的には約10日から14日です。
ですので口内炎は多くの場合、数日から1週間程度で自然に治癒しますが、症状が重い場合や頻繁に再発する場合は、私達歯科医師に相談してくださいね。
歯科医院・カフェ・ジムの共同施設「アンデルト」。心身ともに健康になること(Wellness)を目的とした施設です。 口腔環境を整え、体に良いものを食べ、適切な運動を行う。個別の目標に合わせたアプローチとコンディショニングを通して、一人ひとりの「なりたい自分」へ。自分らしく前向きに、自信をつけるサポートを行います。