歯の着色汚れの原因と落とし方|自分でできるケアと予防法を解説

毎日きちんと歯を磨いているのに、なぜか歯が黄ばんで見えたり、コーヒーやお茶を飲むたびに汚れが気になったりしていませんか?
歯の着色汚れの多くは「ステイン」と呼ばれるもので、飲食物の色素やたばこのヤニが歯の表面に付着して起こります。
軽い着色汚れは自宅のケアで薄くできることもありますが、こびりついた頑固な汚れは歯磨きだけでは落としきれないため、歯科医院でのクリーニングが必要になる場合もあります。
この記事では、歯の着色汚れの原因、自分でできる落とし方、歯科医院での対処法、着色を防ぐ予防のコツまでやさしく解説しますので、白い歯を保ちたい方はぜひ参考にしてください。
歯の着色汚れ(ステイン)とは
歯の表面についた茶色や黄色っぽい汚れは、多くの場合「ステイン」と呼ばれる着色汚れです。
毎日歯を磨いていても、歯がなんとなくくすんで見えると不安になりますよね。
着色汚れは、色素が歯の表面についた「外因性」と、歯の内側から色が変わる「内因性」の2種類に分けられます。
どちらのタイプかによって、向いているケアや落とし方が変わってきます。
まずは、着色汚れの正体と2つのタイプを整理していきましょう。
表面につく「外因性」の着色汚れ
外因性の着色汚れは、飲食物の色素やたばこのヤニが歯の表面に付着して起こる汚れです[1]。
歯の表面は「ペリクル」という唾液由来の薄い膜で覆われており、この膜に色素が結びつき、少しずつ蓄積していきます。
コーヒーやお茶、赤ワインの色素は、このペリクルに定着しやすいことが知られています[1]。
毎日コーヒーを何杯も飲む習慣があると、数か月かけて歯の表面がうっすら茶色く見えてくることもあります。
健康によいとされるお茶の成分が着色につながると聞くと、意外に感じる方もいるでしょう。
外因性の着色は歯の表面にとどまる汚れのため、正しいケアで薄くできる可能性があり、自分でも対処しやすいタイプといえます。
歯の内側から起こる「内因性」の着色汚れ
内因性の着色汚れは、歯の内部で色が変化して起こるもので、歯磨きだけでは落とせません。
加齢によって歯の表面のエナメル質が薄くなると、内側にある象牙質の黄色みが透けて見えるようになります[2]。
生まれつきの歯の色や、子供のころに服用した一部のお薬、神経を失った歯などが原因になることもあります。
年齢を重ねるにつれて歯が少しずつ黄ばんで見えるのは、多くの場合この内因性の変化によるものです。
若いころと同じケアをしていても白さがくすみやすくなると、戸惑う方も少なくありません。
内因性の着色は自宅のケアでは落としにくいものの、ホワイトニングで明るくできる場合があるため、気になるときは歯科医院で相談しておくと安心です。
歯の着色汚れが起こる主な原因
歯の着色汚れには、毎日のちょっとした習慣が深く関わっています。
きちんと歯を磨いているのに着色してしまうと、原因が分からず戸惑う方も多いでしょう。
着色の原因は一つではなく、飲食物・たばこ・加齢・歯磨きの状態などが重なって起こります。
自分に当てはまる原因を知ることで、効果的な対策が見えてきます。
ここでは、着色汚れを招く代表的な4つの原因を順に見ていきます。
色の濃い飲食物(コーヒー・お茶・赤ワイン・カレー)
着色汚れの最も多い原因は、色の濃い飲食物に含まれる色素です。
コーヒーや紅茶、緑茶に含まれるタンニン、赤ワインやチョコレートに含まれるポリフェノールは、歯に定着しやすい性質があります。
カレーの黄色い色素や、醤油・ソースなどの調味料も、毎日の食事で少しずつ着色として積み重なります。
色の濃い料理や飲み物を好む方は、着色汚れがつきやすい傾向があります。
健康によいとされるポリフェノールが着色の一因になると聞くと、意外に思う方もいるかもしれません。
色素の濃い飲食物を完全に避けるのは難しいものですが、摂り方を工夫すれば着色を抑えられるため、まずは普段の習慣を振り返ってみるとよいでしょう。
たばこのヤニ
たばこのヤニは、着色汚れの中でもとくに落ちにくい頑固な汚れの原因です。
たばこに含まれるタールは粘着性が高く、歯の表面にこびりついて茶色や黒っぽい着色をつくります。
ヤニは歯の表面のわずかな凹凸に入り込むため、通常の歯磨きでは落としきれないこともあります。
長く喫煙している方ほど、歯ぐきの近くや歯の裏側に濃い着色が残りやすくなります。
歯の白さが気になって、喫煙を続けるべきか迷っている方もいるかもしれません。
禁煙が難しい場合でも、本数を減らしたり歯科医院でのクリーニングを取り入れたりすることで、着色の広がりを抑えやすくなります。
加齢によるエナメル質の変化
加齢による歯の黄ばみは、歯の表面のエナメル質が薄くなることで起こります。
エナメル質は、年齢とともに少しずつすり減っていきます。
エナメル質が薄くなると、内側にある象牙質の黄色い色が以前より透けて見えるようになります。
若いころと比べて歯がくすんで見えるのは、表面の汚れだけでなくこの加齢変化が関わっていることもあります。
鏡を見て歯の色の変化に気づき、少し寂しく感じる方もいるでしょう。
加齢による変化は誰にでも起こる自然なものですが、表面の着色を落とすだけでも見た目の印象は明るくなるため、年齢を理由にあきらめる必要はありません。
歯磨き不足・うがい薬・被せ物など見落としがちな原因
毎日の歯磨きの状態や、一部のうがい薬・被せ物も着色汚れの原因になります。
磨き残しがあると、歯の表面に色素が残りやすい状態が生まれます。
ポビドンヨードやクロルヘキシジンを含むうがい薬を長く使うと、茶渋のような着色がつくことがあります。
保険診療で入れる白いプラスチックの被せ物は、色素を吸収しやすく、着色が起こりやすい素材です。
しっかり磨いているつもりでも着色が進むと、理由が分からず不安になりますよね。
心当たりがある場合は、磨き方やケア用品を見直すことで着色を防ぎやすくなるため、一度チェックしてみるとよいでしょう。
歯に着色しやすい飲み物・食べ物と、しにくい飲み物
歯の着色汚れを防ぐには、どんな飲食物が着色しやすいのかを知っておくことが大切です。
好きな飲み物が着色の原因になっていると、少しショックに感じるかもしれません。
着色しやすいものには共通した色素の特徴があり、逆に着色しにくい飲み物もあります。
日々の選び方を少し変えるだけでも、着色の進み方は変わってきます。
ここでは、着色しやすい飲食物と、比較的着色しにくい飲み物を整理します。
着色しやすい代表的な飲み物・食べ物
着色しやすいのは、色素やタンニン、ポリフェノールを多く含む飲食物です。
飲み物では、コーヒー・紅茶・緑茶・ウーロン茶・赤ワイン・ぶどうジュースなどが代表的です。
麦茶やほうじ茶も色は濃いものの、タンニンが比較的少ないため、緑茶や紅茶よりは着色しにくいとされています。
食べ物では、カレーやミートソース、チョコレート、ベリー類、醤油やソースを使った濃い味付けのものが挙げられます。
毎日のように口にしているものが並んでいて、思い当たる方も多いでしょう。
これらを完全にやめる必要はなく、飲み方や食後のケアを工夫することで着色を抑えられるため、上手に付き合っていくとよいでしょう。
着色しにくい飲み物と飲み方の工夫
着色が気になる方は、色の薄い飲み物を選ぶと着色のリスクを抑えられます。
水や炭酸水、牛乳などは色素をほとんど含まないため、着色の心配は少ない飲み物です。
どうしても色の濃い飲み物を楽しみたいときは、ストローを使って歯に触れにくくする方法もあります。
コーヒーや紅茶を飲んだあとに水をひと口含むだけでも、色素が定着する前に洗い流しやすくなります。
好きな飲み物を我慢するのはつらいと感じる方もいるでしょう。
飲むものを完全に変えなくても、ちょっとした工夫で着色を減らせるため、無理のない範囲で取り入れてみてください。
歯が着色しやすい人の特徴
同じ生活をしていても、歯が着色しやすい人とそうでない人がいます。
きちんとケアしているのに着色しやすいと、自分だけなぜ、と感じてしまいますよね。
着色のつきやすさには、飲食の習慣だけでなく、口の状態や歯磨きの癖なども関わっています。
自分に当てはまる特徴を知ることで、重点的に対策すべきポイントが見えてきます。
ここでは、歯が着色しやすい人によくみられる特徴を整理します。
色の濃い飲食物・喫煙の習慣がある人
着色しやすい人の代表的な特徴は、色の濃い飲食物や喫煙の習慣があることです。
コーヒーやお茶を1日に何杯も飲む方は、歯が色素にさらされる時間が長くなります。
喫煙習慣がある方は、ヤニによって着色が進みやすい傾向があります。
色の濃い飲食物を頻繁に、少しずつ長い時間をかけて口にする習慣は、とくに着色をためやすいパターンです。
自分の食習慣を振り返って、思い当たる点がある方もいるでしょう。
こうした習慣は着色の大きな原因になりますが、摂り方の工夫や定期的なケアで対策できるため、気づいた今から見直していくとよいでしょう。
口呼吸・唾液が少ない人
口が乾きやすい人は、着色汚れがつきやすい傾向があります。
唾液には、歯の表面を洗い流し、汚れの付着を防ぐはたらきがあります。
口呼吸の癖がある方や、唾液の分泌が少ない方は、この自浄作用がはたらきにくくなります。
寝ている間に口が開いてしまう方は、朝起きたときに口の乾きを感じることもあるでしょう。
自分では気づきにくい特徴のため、意外に思う方もいるかもしれません。
口呼吸が気になる場合は、鼻呼吸を意識したり水分をこまめに取ったりすることで、唾液のはたらきを保ちやすくなります。
歯磨きの仕方に癖がある人・歯並びが気になる人
歯磨きの癖や歯並びも、着色のつきやすさに影響します。
磨き残しが多いと、色素が歯の表面に残りやすい状態が続きます。
一方で、強く磨きすぎるとエナメル質に細かい傷がつき、その傷に色素が入り込んで、かえって着色しやすくなることもあります。
歯並びが重なっている部分は歯ブラシが届きにくく、着色や汚れがたまりやすい場所です。
自分の磨き方が合っているのか、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
歯磨きの力加減や歯ブラシの選び方を見直し、届きにくい部分は歯間ブラシなどを取り入れると、着色を防ぎやすくなります。
歯の着色汚れを自分で落とす方法
軽い着色汚れであれば、自宅のケアである程度落とせる場合があります。
歯医者に行く前に、まず自分でできることを試したいと考える方も多いでしょう。
自分でできるケアには、着色汚れ対応の歯磨き粉を使う方法や、食後のうがい・正しいブラッシングなどがあります。
ただし、やり方を間違えると歯を傷つけてしまうこともあるため、注意点も知っておくことが大切です。
ここでは、自宅でできる着色汚れのケア方法と、その際の注意点を順に見ていきます。
着色汚れ対応の歯磨き粉を選ぶ
自分で着色汚れを落とすなら、着色汚れ対応の歯磨き粉を選ぶのが基本です。
ポリリン酸ナトリウムやピロリン酸ナトリウムなどの成分には、着色汚れを浮かせて落としやすくするはたらきがあります。
うっすらついた着色汚れであれば、こうした歯磨き粉を続けて使うことで薄くできる場合があります。
歯磨き粉を選ぶときは、研磨剤が強すぎないものを選ぶと、歯の表面を傷つけにくくなります。
市販の商品が多すぎて、どれを選べばよいか迷ってしまう方もいるでしょう。
自分の歯の状態に合った歯磨き粉が分からないときは、歯科医院で相談して選ぶと、安心してケアを続けられます。
食後のうがい・正しいブラッシング
日々の着色対策として、食後のうがいと正しいブラッシングが効果的です。
色の濃いものを口にしたあとに水でうがいをすると、色素が定着する前に洗い流しやすくなります。
歯磨きは、歯ブラシを歯の表面に優しく当て、小刻みに動かして磨くのが基本です。
外出先で歯磨きが難しいときも、口をすすぐだけで着色をある程度抑えられます。
忙しい毎日の中で、食後に必ず歯を磨くのは難しいと感じる方も多いはずです。
すべてを完璧にする必要はなく、うがいだけでも習慣にしておくと着色を防ぎやすくなるため、できることから始めてみてください。
自分で落とす際の注意点(研磨剤・歯の消しゴム)
自分でケアするときは、歯を傷つけない方法を選ぶことが何より大切です。
研磨剤の多い歯磨き粉で強くゴシゴシ磨くと、エナメル質に細かい傷がつき、かえって着色しやすくなることがあります。
「歯の消しゴム」と呼ばれる商品も、こすりすぎると歯の表面を削ってしまうおそれがあります。
重曹やメラミンスポンジで歯をこするといった方法は、歯を傷める危険があるため避けたほうがよいでしょう。
早く白くしたい気持ちから、つい強い方法を試したくなる方もいるかもしれません。
自己流で無理に落とそうとすると歯を傷めることもあるため、頑固な着色は歯科医院に任せるのが望ましいです。
自宅ケアで落とせる着色と落とせない着色
自宅のケアで落とせる着色汚れには、限界があります。
つき始めたばかりの、うっすらとした外因性の着色であれば、歯磨き粉やうがいのケアで薄くできる可能性があります。
一方で、長年蓄積した頑固なステインやたばこのヤニは、歯磨きだけでは落としきれないことがほとんどです。
加齢や薬剤による内因性の着色も、自宅のケアでは対応が難しい汚れです。
一生懸命ケアしても落ちないと、がっかりしてしまいますよね。
落ちない着色は自宅ケアの問題ではなく汚れの種類によるものが多いため、無理をせず歯科医院での除去を検討するとよいでしょう。
歯科医院での着色汚れの落とし方
頑固な着色汚れは、歯科医院で専用の器具を使って落とすことができます。
自宅のケアで落ちない汚れを見ると、歯医者に行くべきか迷う方も多いでしょう。
歯科医院では、クリーニングやエアフローといった方法で、歯を傷つけずに着色を除去します。
これらは歯そのものを白くするホワイトニングとは別の処置で、目的が異なります。
ここでは、歯科医院で受けられる着色汚れの落とし方と、ホワイトニングとの違いを整理します。
クリーニング(PMTC)
歯科医院での着色除去の基本は、PMTCと呼ばれる専門的なクリーニングです[1]。
PMTCは、歯科医師や歯科衛生士が専用の器具とペーストを使って歯の表面を磨く処置です[1]。
歯磨きでは落としきれない着色汚れや歯垢を、歯を傷つけずに除去できるのが特長です[1]。
うっすらついた着色であれば、クリーニングだけで見た目が改善するケースも少なくありません。
自己流で強く磨くよりも安全に落とせると聞くと、安心する方も多いのではないでしょうか。
歯の表面がなめらかになることで新たな汚れもつきにくくなるため、着色が気になる方は一度受けてみるとよいでしょう[1]。
エアフロー(パウダークリーニング)
より頑固な着色には、エアフローと呼ばれるパウダークリーニングが用いられます。
エアフローは、細かいパウダーと水を歯に吹きつけて着色汚れを落とす方法です。
たばこのヤニや長年蓄積したコーヒー・ワインの着色など、通常のクリーニングでは落ちにくい汚れにも対応しやすい処置です。
歯と歯の間や歯並びが複雑な部分にも届きやすく、歯の表面への負担が比較的少ないという特長もあります。
頑固な着色があきらめられずに悩んでいた方にとって、心強い選択肢といえるでしょう。
対応の可否や費用は歯の状態によって変わるため、まずは歯科医院で相談してみることをおすすめします。
クリーニングとホワイトニングの違い
クリーニングとホワイトニングは、目的がまったく異なる処置です[2]。
クリーニングは、歯の表面についた着色汚れを落として本来の歯の色に戻す処置です。
一方のホワイトニングは、薬剤のはたらきで歯そのものの色を明るくする処置になります[2]。
着色汚れが原因のくすみはクリーニングで改善しますが、加齢や生まれつきの黄ばみを白くしたい場合はホワイトニングが選択肢になります[2]。
どちらを受ければよいのか、自分では判断が難しいと感じる方もいるでしょう。
自分の歯の色の原因がどちらなのかは歯科医師が見分けてくれるため、迷う場合は相談したうえで選ぶのが望ましいです。
歯の着色汚れを防ぐ予防法
歯の着色汚れは、日々の予防で新たな付着を抑えることができます。
せっかくきれいにしても、また着色すると思うと気が重くなりますよね。
予防には、着色しやすい飲食物の摂り方を工夫する方法や、定期的な歯科検診などがあります。
普段の習慣に少し取り入れるだけで、白い歯を保ちやすくなります。
ここでは、今日から実践できる着色汚れの予防法を紹介します。
着色しやすい飲食物の摂り方を工夫する
着色を防ぐ第一歩は、色の濃い飲食物の摂り方を工夫することです。
コーヒーや紅茶をだらだらと長い時間かけて飲むと、歯が色素にさらされる時間が長くなります。
色の濃い飲み物はストローを使う、飲んだあとに水を含むといった工夫で着色を抑えやすくなります。
食後は、できれば30分ほど経ってから優しく歯を磨くと、歯の表面を傷めにくくなります。
好きな飲み物を我慢するのは難しいと感じる方も多いはずです。
飲食そのものをやめなくても、摂り方を変えるだけで着色は減らせるため、無理のない範囲で続けてみてください。
定期的な歯科検診とクリーニング
着色汚れをためないためには、定期的な歯科検診とクリーニングが効果的です。
自宅のケアだけでは、どうしても落としきれない汚れが少しずつ蓄積していきます。
3〜6か月ごとに歯科医院でクリーニングを受けると、着色が濃くなる前に除去できます。
検診の際には虫歯や歯周病のチェックも受けられるため、口の健康を守ることにもつながります。
歯医者は痛くなってから行く場所、というイメージを持っている方もいるかもしれません。
定期的に通う習慣をつけておくと着色も口内トラブルも防ぎやすくなるため、予防のために活用するとよいでしょう。
着色汚れと虫歯の見分け方
歯の黒ずみが着色汚れなのか虫歯なのか、見た目だけで判断するのは難しいものです。
歯に黒い点を見つけると、虫歯かもしれないと不安になりますよね。
着色汚れと虫歯にはいくつかの見分けの目安がありますが、自己判断には限界があります。
気になる変化があるときは、早めに歯科医院で確認しておくことが大切です。
ここでは、着色汚れと虫歯を見分ける際の目安を整理します。
着色汚れと虫歯の主な違い
着色汚れと虫歯は、汚れの広がり方や歯の状態に違いがあります。
着色汚れは歯の表面全体や広い範囲にうっすら広がり、表面に大きなへこみはないことが多いです。
一方の虫歯は、特定の場所が点や線のように黒くなり、進行すると穴があいたり痛みを感じたりします。
冷たいものや甘いものがしみる場合は、着色ではなく虫歯のサインである可能性があります。
黒ずみを見つけるたびに不安になり、鏡で確認してしまう方もいるでしょう。
見分けの目安はあるものの確実な判断は難しいため、しみる・痛むといった症状があるときは自己判断せず歯科医院で確認しておくと安心です。
セルフチェックと受診の目安
歯の変化に気づいたら、症状の有無を目安に受診を検討しましょう。
痛みやしみる感覚がなく、歯の表面がなめらかであれば、着色汚れの可能性が高いと考えられます。
黒ずみに引っかかりがある、穴があいている、痛みがあるといった場合は、虫歯が疑われます。
数か月前にはなかった黒い点が急に現れたときも、一度受診しておくと安心です。
自分では判断できず、受診すべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
迷ったときは着色汚れのつもりで放置せず、早めに歯科医院で見てもらうことで、万が一虫歯だった場合も早期に対処できます。
子供の歯の着色汚れ
子供の歯にも着色汚れはつきますが、大人とは対処のポイントが異なります。
わが子の歯が黄色っぽかったり茶色く見えたりすると、心配になりますよね。
子供の着色は飲食物によるものが多い一方、無理に自宅で落とそうとすると歯を傷める心配があります。
年齢や歯の状態によって適した対応が変わるため、慎重に見てあげることが大切です。
ここでは、子供の歯の着色の原因と、家庭での向き合い方を整理します。
子供の歯が着色する主な原因
子供の歯の着色も、多くは飲食物の色素によるものです。
麦茶や果汁、色の濃いお菓子などの色素が、歯の表面に付着して着色することがあります。
歯磨きがうまくできず磨き残しが多いと、色素が残りやすくなります。
まれに、歯の表面に細菌由来の色素が沈着し、緑や黒っぽい着色として現れることもあります。
きちんと仕上げ磨きをしているのに着色すると、戸惑う保護者の方もいるでしょう。
子供の着色は生活習慣によるものが多いものの、原因が分かりにくい場合もあるため、気になるときは小児歯科で相談すると安心です。
家庭での対処と歯科受診の目安
子供の着色汚れは、家庭で強くこすらず歯科に任せるのが基本です。
大人用の研磨剤入り歯磨き粉で強く磨くと、子供の柔らかい歯を傷めるおそれがあります。
家庭では、毎日の仕上げ磨きと食後のうがいを習慣にすることが着色予防につながります。
こびりついた着色や、色が落ちない場合は、歯科医院で優しく除去してもらうのが安全です。
子供の歯にどこまで手をかけてよいか、判断に迷う保護者の方も少なくありません。
自宅で無理に落とそうとせず、定期的に小児歯科で診てもらうことで、着色も虫歯もまとめて予防していけるでしょう。
歯の着色汚れに関するよくある質問
歯の着色汚れについて、よく寄せられる質問をまとめました。
同じ悩みを持つ方がどう対処しているのか、気になる方も多いでしょう。
ここでは、着色汚れに関するよくある質問にお答えします。
Q:歯の着色汚れは自分で落とせますか?
A:つき始めのうっすらとした着色汚れであれば、着色対応の歯磨き粉や食後のうがいで薄くできる場合があります。
一方で、長年蓄積した頑固なステインやたばこのヤニは、歯磨きだけでは落としきれないことがほとんどです。
落ちない着色は無理にこすらず、歯科医院でのクリーニングを検討することをおすすめします。
Q:子供の歯の着色は自宅で取れますか?
A:子供の歯は柔らかいため、家庭で強くこすって落とすのは避けたほうがよいでしょう。
家庭では、毎日の仕上げ磨きと食後のうがいを習慣にすることが着色予防につながります。
落ちない着色が気になる場合は、小児歯科で優しく除去してもらうと安心です。
Q:着色汚れを放置するとどうなりますか?
A:着色汚れを放置すると、見た目がくすむだけでなく、汚れがつきやすい状態が続くことがあります。
着色によって歯の表面がざらつくと、歯垢がたまりやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性もあります。
気になる着色は早めにケアしておくことで、見た目と口の健康の両方を守りやすくなります。
Q:歯医者での着色除去の費用はどれくらいですか?
A:着色除去の費用は、処置内容や歯科医院によって異なります。
虫歯や歯周病の予防を目的としたクリーニングは保険が適用される場合があり、見た目の改善を主な目的とする処置は自由診療になることもあります。
正確な費用は歯の状態によって変わるため、事前に歯科医院で確認しておくと安心です。
まとめ
歯の着色汚れの多くは、飲食物の色素やたばこのヤニが歯の表面に付着した「ステイン」です。
コーヒーやお茶、赤ワイン、カレーなど色の濃い飲食物や、喫煙、加齢、磨き残しなどが主な原因となります。
つき始めの軽い着色は、着色対応の歯磨き粉や食後のうがい、正しいブラッシングで薄くできる場合があります。
一方で、頑固な着色や内因性の変色は、歯科医院でのクリーニングやエアフローで落とすのが安全です。
歯そのものを白くしたい場合は、クリーニングとは別にホワイトニングという選択肢もあります。
着色汚れを防ぐには、飲食物の摂り方を工夫し、3〜6か月ごとの定期検診を取り入れることが効果的です。
黒ずみが虫歯かどうか迷うときや、着色が気になるときは、自己判断せず歯科医院で相談してみてください。
免責事項
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。歯の治療やケアに関しては必ず歯科医師にご相談ください。
※着色汚れの落ち方や処置の効果の現れ方には個人差がございます。
※歯や口の状態によっては、歯科医師の判断で処置を受けられない場合があります。
参考文献
[1] e-ヘルスネット(厚生労働省)「歯の着色・変色」(最終閲覧日:2026年7月6日)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-03-009.html
[2] 日本歯科医師会「テーマパーク8020 歯の健康」(最終閲覧日:2026年7月6日)